JPS63255056A - 歯科用咬合器の咬合平面板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は歯科用咬合器、さらに詳しくは床義歯、謂ゆる
入れ歯をつくる際の型となるロー義歯及び上下顎模型の
咬合関係を再現し、正しく適合しているかどうかを確認
する装置の咬合平面板に関する。

（従来の技術及び問題点） 歯科用の咬合器は、床義歯、謂ゆる入れ歯をつくる際に
必要なロー義歯及び上下顎模型の咬合関係を調整し適合
を確認するための装置であるが、従来の咬合器は人体の
上下顎に似せて平均的な咬合動作を行うように上顎板と
下顎板を上顎板が下顎板に対し上下開閉式に回動するよ
う枢着し、上下両顎板間の仮想咬合面上に咬合平面板を
着脱自在に取付けるようにしたものである。咬合平面板
は金属の薄いプレートからなり、その上に印象材で患者
から型をとって作製した上顎模型（石こう模型）とその
模型からロー材にしてつくられたロー堤を合わせて上顎
板にセットした後、平面板を外し、下顎板に同様にして
得られた下顎模型とロー堤をセットする。

この上下ロー堤に人工歯を配列設置し咬合調整の後咬合
器から外してこれを型に鋳造の方法で床義歯（入れ歯）
を造るものであるから上下顎模型をセットする段階で残
菌が１本でもある場合は、残菌が咬合面から突出する為
金属プレートの平面板を使うことができないという問題
がある。

したがって金属プレートの平面板を用いる場合は歯が１
本も残っていない患者用の謂ゆる総義歯（総入れ歯）の
場合に限られる。

残菌がある患者総義歯を作る場合は平面板を用いる代わ
りにゴム条を咬合器の咬合平面部に張り、目測その他感
にたよって調整を行う為正確さと技術面において高度の
熟練を要するといった問題がある。

又、ロー堤を作る作業においては、最初に得られたロー
堤を患者の口に何度も入れて咬み合わぜを調整し、その
都度削ったり継ぎ足しを行って１個のロー堤が得られる
ものであるが、その作業が非常に困難で時間を要する割
に正確なものが得られ難という問題がある。

（技術的課題） したがって本発明においては、総義歯床の場合でも残存
歯床の何れにおいても咬合器本体に咬合平面板を装着し
て義歯床模型の咬合関係を再現し適合の確認を簡単迅速
に且つ正確に行い、又患者に合わせて得られたロー堤が
正確さにおいて問題があるようなものでもこのような上
顎ロー堤を使用しないで平均的に上顎模型を正確に咬合
器にセットできるよあうにすることを技術的課題とする
。

（問題を解決するための技術的手段） 上述の技術的課題を解決するために本発明は、上下顎の
咬合動作を再現しうるように上顎板１と、その下顎板２
に対し枢軸３を支点に上下開閉式に回動する上顎板１、
及び上下両顎板１．２間にあって咬合平面上に着脱自在
にセットされる平面板４とよりなる歯科用咬合器におい
て、前記平面板４を板厚がｔの透明体にて形成すると共
に、この透明平面板４に正中線とその他の基準線を設け
、片面の中央左右両側には残存歯対応用の凹所５゜５と
鉤切痕用スライドバー６と切歯乳頭棒７とを設けてなる
ものである。

（作用） 上記の技術的手段は次のように作用する。

先づ上下総義歯床の場合、 咬合器本体１０の上顎板１を上方へ開放して透明平面板
４を装着する。平面板４の上面は仮想咬合平面に一致す
るようになっている。この平面板４の上に、予じめ印象
材で患者から型をとってつくられた石こうの上顎模型２
０と、その上顎模型２０からつくられた上部ロー堤（ワ
ックスを固めてつくられた歯槽模型）２２を嵌合しての
せる。そして平面板４の正中線Ｘ及びその他の基Ｑ線を
合わせて適正位置を決めその上から上顎板１をセットす
る。

次に再び上顎板１を開いて平面板４を外し、下顎板２を
用いてその上に下顎模型２１と下部ロー堤２３を合わせ
てのせ、同様に適正位置を決める。

次に人工歯を上下ロー堤２２．２３に配列設置し上下の
咬合を行ない、以後は再調整の後にこれを鋳型に入れて
鋳造法によりＲ歯床に置き換えられる。

残菌義歯床の場合は、残菌が突出するが平面板４の凹所
５に嵌まる為に咬合平面を正確に再現して上下顎模型２
０．２１及び上五ロー堤２２．２３を咬合セットするこ
とができる。

上部ロー堤２２が患者の上顎に対し適正に仕上っていな
い場合は次のようにして咬合再現を行う。

咬合器１０から透明平面板４を外し、それに第３図に示
すように鉤切痕用スライドバー６と切歯乳頭棒７を取付
ける。

ロー堤２２は使用しないで、上顎模型２Ｇを直かに透明
平面板４上に乗せ、上顎模型２０の切歯乳頭（内側の中
央前部にあるポイント）Ｐを乳頭棒７に、そして鉤切痕
（顎の蝶つがいになる左右２ケ所のポインｌ〜＞Ｎ、Ｎ
’をスライドバー６の定位置に３点支持で支持し、平面
板４の正中線Ｘと上顎模型２０の口蓋縫線Ｘ′とを一致
させ、又高さや傾き等を目盛棒８によって測定し、全体
のバランスを調整する。

この状態で平面板４を咬合器１０に装着して、上顎模型
２０の咬合平面を確保するように上顎板１をセットする
。

このようにして上顎模型が適正にセットされると、それ
を基準に下顎模型を下顎板２にセットできる為上下ロー
堤も適正な咬合平面を保って咬合器にセットできるよう
になる。

スライドバー６は前後のスライドと傾きを自由に変える
ことができ、又乳頭棒７も上下高さを調整できる為どの
ようなサイズ或いはタイプの上顎模型にも対応すること
ができる。

（効果） 本発明は次のような特有の効果を有する。

■　　咬合平面板は片面が全面凹凸のない平面で、他の
面が中央の左右両側に残存歯対応用の凹所を形成したも
のとすることにより、一部残存歯列の義歯床と総義歯床
の両方に平均値にて咬合器装着が可能となる。

■　　咬合平面板を金属プレートの平面板より板厚の大
きい透明板により形成されており、且つ両面の同じ位置
に正中線Ｘ及びその他の基準線を設けている為平面板に
対する上顎模型の設置位置を透視的に確認して適正位置
を簡単確実に求めることができる。

■　　上部ロー堤が適正な仕上がりでなく、又未調整の
ものでも、上顎模型を直かに透明平面板上にセットして
乳頭位置と鉤切痕位置を調整して適正に合わせ咬合器の
上顎板に装着することができる。

■　　咬合器本体は従来通りのものを使用でき、どのよ
うな機種、タイプのものに対しても透明平面板の装着使
用が可能である。

■　　咬合器本体にゴム条を張って目測で咬合平面位置
を求めるようなことを要せず、又上下顎模型及び上下ロ
ー堤の咬合状態を感にたよって決めるという従来方法に
比べＸ、Ｙ、Ｚの三次元的に位置関係を求めることがで
き、著るしく精度を高めることができる。

■　　咬合平面板はアクリル樹脂のような素材を使って
簡単安価に得られる。

（実施例） 透明平面板４はアクリル樹脂により厚さｔが５〜１５＃
、好ましくは１０．程度とする。

平面板４の後端部には咬合器本体１０に装着の際に係止
部となる係合凹部４ａ、　４ａを設けて、これを本体１
０の後部の左右支柱１１．１１に突設した突起１２゜１
２に係合させるようになす。

平面板４の前部には支脚１３の取付孔１４を設ける。

鉤切痕用スライドバー６は平面板４の面において、左右
へ突出するように設ける。平面部の中央に長孔４ｂを設
けてこれに止ねじ１５で前後スライド自由に、且つ傾斜
角を自由に調整可能となす。

切歯乳頭棒７はねじ式にして上下高さが自由に調整でき
且つ着脱自由となす。

咬合器本体１０は一般的なものであり、上顎板１は支柱
１１の上端において下−額板２に対向して枢軸３を支点
に上下に回動可能である。枢軸３に対する上顎板１の関
係位置は調整つまみ１６により成る程度可変調整できる
。

上顎板１の先端には支持棒１７を設けている。この支持
棒１７は調整ねじ１８により上下高さの調整ができるよ
うになっている。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示しており、その第１図は咬
合器本体の側面図、第２図は同平面図、第３図及び第４
図は透明平面板の斜視図、第５図は同縦断側面図、第６
図は平面板上における上顎模型と上部ロー堤の側面図、
第７図は下顎板上に設置した状態の下顎模型と下部ロー
堤の側面図、第８図は上顎模型の底面図、第９図は従来
の金属プレート製咬合平面板の斜視図である。 １・・・上顎板　　　　　２・・・上顎板３・・・枢軸
　　　　　　４・・・咬合透明平面板５・・・凹所　　
　　　　６・・・鉤切痕用スライドバー７・・・切歯乳
頭棒　　　　　８・・・目盛棒１０・・・咬合器本体　
　　　　２０．２１・・・上下顎模型２２．２３・・・
上下ロー堤

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）上下顎の咬合動作を再現しうるように上顎板１と
   、その下顎板２に対し枢軸３を支点に上下開閉式に回動
   する上顎板１、及び上下両顎板１．２間にあって咬合平
   面上に着脱自在にセットされる平面板４とよりなる歯科
   用咬合器において、前記平面板４を板厚がをの透明体に
   て形成すると共に、この透明平面板４に正中線とその他
   の基準線を設け、片面の中央左右両側には残存歯対応用
   の凹所５、５と鉤切痕用スライドバー６と切歯乳頭棒７
   とを設けてなることを特徴とする歯科用咬合器の咬合平
   面板。
2. （２）前記正中線Ｘとその他の基準線は前記透明平面板
   ４の両面の同じ位置に設けられている前記特許請求の範
   囲第１項記載の歯科用咬合器の咬合平面板。
3. （３）前記透明平面板４の先端部に高さ測定用の目盛棒
   を設けた前記特許請求の範囲第１項記載の歯科用咬合器
   の咬合平面板。