JPS6325294Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、底板を貫通するボルトによつてエン
ジンの排気口面に固定して設けたマフラーに係る
ものである。

従来、この種のマフラーにおいては、第１図、
第２図に示すごとく、エンジンの排気口面に接す
るケースの底面の内側または外側に、補強用の底
板を設け、このケースおよび底板を貫通する補強
用の筒体の内部を貫通するボルトによつて、この
筒体を介してケースを排気口面に締め付け、固着
していた。この場合には、ボルトの頭部が筒体の
外端に係止するよう設けられているので、ボルト
の長さが長くなつて弛み易かつた。このため第３
図、第４図に示すごとく、筒状の底部で、底板を
直接締め付けてボルトの長さを短くしたものがあ
つたが、筒体を底板に位置決めし、かつ結合する
ために底板に設けた貫通孔に鍔付のブツシユを圧
入し、このブツシユの鍔部に筒体を圧入していた
ので、このブツシユの加工、組み付けに余分の工
数が加わり、部品点数が増していた。

本考案は、底板に設けたボルトの貫通孔の外周
付近を外方から内方に向つて押圧、突起せしめ
て、突起面を平滑な平面状に形成した突起部を設
け、突起面をボルトによつて押圧、固定するとと
ともに、この突起部の外周に筒体の一端を圧入、
嵌合せしめることにより、構造簡単で部品点数少
なく、加工、組み付け容易で、しかも、ボルトの
長さを短くして締め付け弛みの発生しにくいマフ
ラーを提供しようとするものである。以下、図面
により本考案の１実施例について詳細な説明を行
なう。

第５図〜第７図において、１はマフラーのケー
スで、本体３と蓋部５とに分割され、蝋着等の適
宜手段で結合されている。７は本体３の内部の底
面に固着する補強用の底板で、ボルト９の貫通す
る貫通孔１１の外周付近を内方に向つて押圧して
内面に突出せしめ、突出面を平滑な平面状に形成
した突起部１３が形成されている。この突起部１
３を形成するにあたつては、まずプレス成形によ
つて突出面を平滑平面とした突起部を押し出して
後、打貫きプレス加工によつて貫通孔１１を打抜
くものである。１５は突起部１３に一端を圧入、
嵌合された筒体で、ケース１を貫通して蓋部５に
蝋着されている。ボルト９は筒体１５の内部の突
起部１３の突起面に頭部が係止し、エンジンの排
気口１７の周囲の取付部１９に螺合して、ケース
１を排気口面２１に固着している。２３はケース
１の底面および底板７を貫通して排気口１７に連
通する連通口である。

以上の実施例において、エンジンの排気は排気
口１７、連通口２３からケース１内に入り排気管
（図示せず）から大気に放出されるものである。

本考案は、請求の範囲に記載のとおりの構成で
あるから、構造簡単で部品点数少なく、加工、組
み付け容易で、しかもボルトの長さを短くして締
め付け弛みの発生を防止することができるもので
ある。

なお、第１図は従来のマフラーを示すもので、
長いボルト９によつて筒体１５の外端を締め付け
ている。また底板７は本体３の内面に固着してい
る。第２図は従来のマフラーの第２の例で、長い
ボルト９が用いられ、底板７が本体３の外面に固
着している。第３図、第４図は従来のマフラーの
第３の例で、貫通孔１１に鍔付のブツシユ２５を
圧入し、この鍔部に筒体１５の端部を圧入してい
る。

なお、第１図〜第４図において、第５図〜第７
図に示す符号と同一の符号は同一の構成部分を表
わすものである。

なお、本考案は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、他の態様においても実施しうるもので
ある。また、請求の範囲に示す符号は本考案の技
術的範囲を限定するものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のマフラーの正断面図、第２図は
従来のマフラーの第２の例の正断面図、第３図は
従来のマフラーの第３の例の正断面図、第４図は
同要部の斜視説明図、第５図は本考案の１実施例
の正断面図、第６図は同要部の正断面図、第７図
は同要部の斜視説明図である。 図面の主要な部分を表わす符号の説明、７……
底板、９……ボルト、１１……貫通孔、１３……
突起部、１５……筒体、２１……排気口面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 貫通するボルト９，９によつてエンジンの排気
   口面２１に固定する底板７を設け、前記ボルト９
   の貫通する貫通孔１１の外周付近を内方に向つて
   押圧、突起せしめて、突起面を平滑な平面状に形
   成した突起部１３を設け、前記突起面を前記ボル
   ト９によつて押圧、固定するとともに、前記突起
   部１３の外周に筒体１５の一端を圧入、嵌合して
   設けたことを特徴とするマフラー。