JPS6324044A - 鉄損の少ない一方向性電磁鋼板 - Google Patents
鉄損の少ない一方向性電磁鋼板Info
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- JPS6324044A JPS6324044A JP62155580A JP15558087A JPS6324044A JP S6324044 A JPS6324044 A JP S6324044A JP 62155580 A JP62155580 A JP 62155580A JP 15558087 A JP15558087 A JP 15558087A JP S6324044 A JPS6324044 A JP S6324044A
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Landscapes
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、トランス等の鉄芯に用いられる鉄損特性の優
れた薄手の高磁束密度一方向性電磁鋼板に関するもので
ある。
れた薄手の高磁束密度一方向性電磁鋼板に関するもので
ある。
(従来の技術)
一方向性電磁鋼板は、結晶粒の磁化容易軸<001>が
圧延方向に一致し、(110)面が鋼板面に平行である
方位(いわゆるゴス方位)にほとんどそろった結晶粒か
らなる結晶配向性の鋼板をいう。一方向性電磁鋼板には
磁気特性として磁化特性と鉄損特性が良好であることが
求められる。鉄損は良く知られている様に履歴損と渦流
讃からなり、履歴損の物理的要因としては鋼板の結晶方
位、純度、内部歪があり、渦流損には鋼板の電気抵抗、
板厚、磁区の大きさ、結晶粒度、鋼板に付与された張力
などがある。
圧延方向に一致し、(110)面が鋼板面に平行である
方位(いわゆるゴス方位)にほとんどそろった結晶粒か
らなる結晶配向性の鋼板をいう。一方向性電磁鋼板には
磁気特性として磁化特性と鉄損特性が良好であることが
求められる。鉄損は良く知られている様に履歴損と渦流
讃からなり、履歴損の物理的要因としては鋼板の結晶方
位、純度、内部歪があり、渦流損には鋼板の電気抵抗、
板厚、磁区の大きさ、結晶粒度、鋼板に付与された張力
などがある。
従来から鉄損を改善するために結晶粒の方位を完全なゴ
ス方位に近づけようとする努力がなされてきた。また、
結晶粒度、固有抵抗、表面被膜等が鉄損特性に影響を与
えることに着見1.シ、その方面から鉄損特性を向上さ
せる試みもなされてきた。
ス方位に近づけようとする努力がなされてきた。また、
結晶粒度、固有抵抗、表面被膜等が鉄損特性に影響を与
えることに着見1.シ、その方面から鉄損特性を向上さ
せる試みもなされてきた。
しかし現在のところ50)1zで1.7Tまで6■化さ
せた時の1 kg当りの鉄を貝WI715゜で1失損W
、7.、。〈1、 OW / kgの様に低い鉄損値を
得る方法は少ない。
せた時の1 kg当りの鉄を貝WI715゜で1失損W
、7.、。〈1、 OW / kgの様に低い鉄損値を
得る方法は少ない。
たとえあったとしても、工業化あるいは製品の使用上に
難点がある。たとえば、固有抵抗を増すためSiを増加
する方法があるがSilの増加と共に、加工性が劣化す
るため上限がある。また鋼板に張力を付与して鉄損特性
を向上する方法としてフォルステライト被膜を改善する
方法(特公昭51−12451号公報)とか上塗コーテ
ィングによる方法(特公昭53−28375号公報)が
あるが、かかる被膜の厚みを増し張力効果を増加させよ
うとすると、変圧器鉄芯の占積率を低下させるなどのデ
メリットが生じるため、被膜による張力効果にも上限が
ある。また最近磁区を細分化して鉄損特性を改善する方
法としてケガキ(特公昭58−5968号公報)、レー
ザー照射(特公昭58−26405号公報)などがある
が、歪取焼鈍工程を経る場合には効果がなくなるため、
歪取焼鈍を前提としない用途に限定されなければならな
い。また良く知られているように結晶粒を微細化させて
鉄損を下げる方法があり、特に薄手材(特開昭57−4
1326号公報)などについても報告されているが、一
般に結晶粒を小さくする手段をとると、高い磁束密度が
確保され難くなるという現象があるため到達鉄損値には
限界がある。
難点がある。たとえば、固有抵抗を増すためSiを増加
する方法があるがSilの増加と共に、加工性が劣化す
るため上限がある。また鋼板に張力を付与して鉄損特性
を向上する方法としてフォルステライト被膜を改善する
方法(特公昭51−12451号公報)とか上塗コーテ
ィングによる方法(特公昭53−28375号公報)が
あるが、かかる被膜の厚みを増し張力効果を増加させよ
うとすると、変圧器鉄芯の占積率を低下させるなどのデ
メリットが生じるため、被膜による張力効果にも上限が
ある。また最近磁区を細分化して鉄損特性を改善する方
法としてケガキ(特公昭58−5968号公報)、レー
ザー照射(特公昭58−26405号公報)などがある
が、歪取焼鈍工程を経る場合には効果がなくなるため、
歪取焼鈍を前提としない用途に限定されなければならな
い。また良く知られているように結晶粒を微細化させて
鉄損を下げる方法があり、特に薄手材(特開昭57−4
1326号公報)などについても報告されているが、一
般に結晶粒を小さくする手段をとると、高い磁束密度が
確保され難くなるという現象があるため到達鉄損値には
限界がある。
(発明が解決しようとする問題点)
本発明は、鉄損に関する新しい影響因子を見出し活用し
たもので、実用性の高い低鉄損製品を提供するものであ
る。即ち本発明者らは不純物元素を所定量以下に規制し
、所定量の張力が存在する0、15〜0.23mの板厚
をもったBIG≧1.907の高磁束密度鋼板であって
結晶粒界の凹凸度合いを規制することにより、従来レベ
ルW+7150 ≧1、OOW/kgよりも1割以上も
改善された極低鉄損値を有する一方向性電磁鋼板製品を
提供するものである。
たもので、実用性の高い低鉄損製品を提供するものであ
る。即ち本発明者らは不純物元素を所定量以下に規制し
、所定量の張力が存在する0、15〜0.23mの板厚
をもったBIG≧1.907の高磁束密度鋼板であって
結晶粒界の凹凸度合いを規制することにより、従来レベ
ルW+7150 ≧1、OOW/kgよりも1割以上も
改善された極低鉄損値を有する一方向性電磁鋼板製品を
提供するものである。
(問題点を解決するための手段)
本発明は鋼中にSi : 2.3〜4.3%、Sn:0
.04〜0.4%を含有し、不純物としてCが0.00
15%以下、N、 Sが各々0゜0010%以下に制
御され、残余が実質的にFeから成る多結晶鋼板であっ
て、鋼板板厚が 0.15〜0.23 **であること
、B10≧1、90 Tであること、該鋼板に0.2〜
1.0 kg/、、2の張力が存在すること並びに該鋼
板の各結晶粒に関する粒界形状の特徴を表わす指標とし
て式%式%) を定義する時、各SF値の鋼板としての平均値SFがS
F<0.60であることを特徴とするW+7/S。≦0
.90W/kgの鉄損の少ない一方向性電磁鋼板を要旨
とするものである。
.04〜0.4%を含有し、不純物としてCが0.00
15%以下、N、 Sが各々0゜0010%以下に制
御され、残余が実質的にFeから成る多結晶鋼板であっ
て、鋼板板厚が 0.15〜0.23 **であること
、B10≧1、90 Tであること、該鋼板に0.2〜
1.0 kg/、、2の張力が存在すること並びに該鋼
板の各結晶粒に関する粒界形状の特徴を表わす指標とし
て式%式%) を定義する時、各SF値の鋼板としての平均値SFがS
F<0.60であることを特徴とするW+7/S。≦0
.90W/kgの鉄損の少ない一方向性電磁鋼板を要旨
とするものである。
以下本発明の詳細な説明する。
まず、WIT/S。≦0.90W/kgなる製品に備え
ティるべき条件について述べる。
ティるべき条件について述べる。
第1の条件は成分に関してである。つまり、鋼中にはS
i : 2.3〜4.3%、Sn; 0.04〜0.4
%を含有し、不純物としてCが0.0015%以下、N
、 Sが各々0.0010%以下に制御され、残余が
実質的にFeからなることである。
i : 2.3〜4.3%、Sn; 0.04〜0.4
%を含有し、不純物としてCが0.0015%以下、N
、 Sが各々0.0010%以下に制御され、残余が
実質的にFeからなることである。
第2の条件は綱板板厚が0.15〜0.23mmである
ということである。
ということである。
第3の条件はB1゜(100OA/mの磁場をかけた時
の磁束密度)が1.90T以上であるということである
。
の磁束密度)が1.90T以上であるということである
。
第4の条件は鋼板に0.2〜1.0 kg / sn
2の張力が存在することである。
2の張力が存在することである。
第5の条件は本発明の中核とも言える条件である。それ
は該鋼板各結晶に関する粒界形状の特徴を表わす指標と
して式 %式%) を定義する時、各SF値の鋼板としての平均値SFがS
F<0.60であることである。
は該鋼板各結晶に関する粒界形状の特徴を表わす指標と
して式 %式%) を定義する時、各SF値の鋼板としての平均値SFがS
F<0.60であることである。
以下これらの5つの条件の限定理由について説明する。
先ず、本発明者らは、成分元素と各種工程条件について
公知法のみならず巾広い条件で実験を行ない0.10〜
0.35mの板厚からなる多数の一方向性電磁鋼板製品
を得た。かかる鋼板の鉄損、磁東密度を測り、また表面
被膜に由来する鋼板張力を測った後、フッ酸、硝酸等を
用いてフォルステライト被膜など表面被膜を除去し、鋼
板の2次再結晶組織(以下マクロm織と称す。)を露呈
させた。そして製品鋼中成分の分析を行うと共に市販の
画像解析機を用いマクロ組織の形態を系統的に調べ、上
記の5つの条件が製品鋼板に具備されることが、WIT
/S。が0.90W7kg以下という低鉄損の一方向性
電磁鋼板を得るために必要であることを見い出した。
公知法のみならず巾広い条件で実験を行ない0.10〜
0.35mの板厚からなる多数の一方向性電磁鋼板製品
を得た。かかる鋼板の鉄損、磁東密度を測り、また表面
被膜に由来する鋼板張力を測った後、フッ酸、硝酸等を
用いてフォルステライト被膜など表面被膜を除去し、鋼
板の2次再結晶組織(以下マクロm織と称す。)を露呈
させた。そして製品鋼中成分の分析を行うと共に市販の
画像解析機を用いマクロ組織の形態を系統的に調べ、上
記の5つの条件が製品鋼板に具備されることが、WIT
/S。が0.90W7kg以下という低鉄損の一方向性
電磁鋼板を得るために必要であることを見い出した。
第1の条件の限定理由を説明する。
Siは固有抵抗を増し、その結果渦流損を低下させる。
2,3%未満では本発明の目的である良好な鉄損特性が
得られず、4.3%を超すと製造段階並びに使用段階で
の加工性に問題を生じるので好ましくないので製品鋼中
のSi量を2.3〜4.3%に限定した。
得られず、4.3%を超すと製造段階並びに使用段階で
の加工性に問題を生じるので好ましくないので製品鋼中
のSi量を2.3〜4.3%に限定した。
Snは製造工程途上溶鋼中に入れられたもので、製品に
は純化されずに残留したものである。Snが仕上焼鈍で
の2次再結晶段階において、粒界を複雑に入りくませる
働きがあり、後に説明する結晶粒界形状指標SFを下げ
るのに有効である。これはSnが粒界偏析することと関
係していると推定される。0.04%未満ではかかる効
果が少なく、0.4%以上ではフォルステライト被膜が
劣化するので、0.04〜0.4%に限定した。
は純化されずに残留したものである。Snが仕上焼鈍で
の2次再結晶段階において、粒界を複雑に入りくませる
働きがあり、後に説明する結晶粒界形状指標SFを下げ
るのに有効である。これはSnが粒界偏析することと関
係していると推定される。0.04%未満ではかかる効
果が少なく、0.4%以上ではフォルステライト被膜が
劣化するので、0.04〜0.4%に限定した。
Cは磁気時効をひきおこすのみならず固溶していても格
子をひずませ、6イ多気的性質を劣化させるので0.0
015%以下に制御する必要がある。
子をひずませ、6イ多気的性質を劣化させるので0.0
015%以下に制御する必要がある。
N、Sは履歴損を増加させるので、0.0010%以下
であることが、本発明の目的であるWI7/S。が0.
90W/kgなる低鉄損を得るために必要である。
であることが、本発明の目的であるWI7/S。が0.
90W/kgなる低鉄損を得るために必要である。
第2.第3の条件の限定理由について説明する。
第1図は、第1の条件が満されている試料について製品
板厚とW!715゜との関係を示したものである。この
図よりW、、、5゜≦0.90W/kgを得るにはSt
、 Sn、 C,N、 Sの条件の他に、第2の条
件:鋼板板厚が0.15〜0.23 龍であること、第
3の条件:E310≧1.90 (T)であること、が
必要なことがわかる。しかしながら、第1図は第1〜第
3の条件を満すだけではW+7/S。≦0.90W/k
gとならないこともあることを示している。
板厚とW!715゜との関係を示したものである。この
図よりW、、、5゜≦0.90W/kgを得るにはSt
、 Sn、 C,N、 Sの条件の他に、第2の条
件:鋼板板厚が0.15〜0.23 龍であること、第
3の条件:E310≧1.90 (T)であること、が
必要なことがわかる。しかしながら、第1図は第1〜第
3の条件を満すだけではW+7/S。≦0.90W/k
gとならないこともあることを示している。
次に第4.第5の条件の限定理由を説明する。
まずSF値について説明する。SF値は結晶粒形が鋼板
面で円形の時にSF= 1に規格化されたパラメーター
で粒界形状が複雑に入り組むほどその値は小さくなる。
面で円形の時にSF= 1に規格化されたパラメーター
で粒界形状が複雑に入り組むほどその値は小さくなる。
例えば結晶粒形が正6角形の時SFの値は0.91とな
る。本発明者らは第1図から第1〜第3の条件の他に鉄
損に影響を与える要因があることがわかったので、追加
実験を行い試料を増した。そして第1.第3の条件を満
し、製品板厚が0.20 mなる試料のW 、 7.、
。と鋼板の圧延方向張力との関係を調べ、画像解析機で
求めた前述の結晶粒の5FJIfj、の鋼板としての平
均SFの値を加味することによって第2図を得た。SF
が0.60より大きい場合にはW+7/So ≦0.9
0W/kgを確保するのが困難でありしかも圧延方向張
力との相関関係があまり明確でないのに対し、SFが0
.60より小さい場合には圧延方向張力0.2〜1.0
kg/龍2の範囲で、W+?/S。≦0.90W/kg
が得易く、かつ張力が大きいほど鉄損がよい傾向を示し
ていることが判る。この図より本発明者らは、第4の条
件として鋼板に0.2〜1.Okg/mi2の張力が存
在すること、並びに第5の条件としてSF<0.60と
いう2つの条件を良好な鉄損を得るために加える必要が
あることを知った。この第4条件と第5条件の相乗効果
は鉄損に影響を与えるまったく新しい物理的要因である
。この相乗作用がいかにして鉄損に影響を与えるかにつ
いて必ずしも明らかではないが以下の如くに考えられる
。
る。本発明者らは第1図から第1〜第3の条件の他に鉄
損に影響を与える要因があることがわかったので、追加
実験を行い試料を増した。そして第1.第3の条件を満
し、製品板厚が0.20 mなる試料のW 、 7.、
。と鋼板の圧延方向張力との関係を調べ、画像解析機で
求めた前述の結晶粒の5FJIfj、の鋼板としての平
均SFの値を加味することによって第2図を得た。SF
が0.60より大きい場合にはW+7/So ≦0.9
0W/kgを確保するのが困難でありしかも圧延方向張
力との相関関係があまり明確でないのに対し、SFが0
.60より小さい場合には圧延方向張力0.2〜1.0
kg/龍2の範囲で、W+?/S。≦0.90W/kg
が得易く、かつ張力が大きいほど鉄損がよい傾向を示し
ていることが判る。この図より本発明者らは、第4の条
件として鋼板に0.2〜1.Okg/mi2の張力が存
在すること、並びに第5の条件としてSF<0.60と
いう2つの条件を良好な鉄損を得るために加える必要が
あることを知った。この第4条件と第5条件の相乗効果
は鉄損に影響を与えるまったく新しい物理的要因である
。この相乗作用がいかにして鉄損に影響を与えるかにつ
いて必ずしも明らかではないが以下の如くに考えられる
。
高磁束密度一方向外電1板の各結晶粒は粒界で最高でも
4〜5°程度の方位差を持っている。
4〜5°程度の方位差を持っている。
かかる粒界に圧延方向への張力が作用した場合、粒界並
びにその近傍にひずみ場が発生すると推定される。この
ひずみ場は入りくんだ粒界形状つまりSF値が小さい場
合にはより大きくなり、磁区幅を狭くする作用をすると
推定される。そしてその結果渦流損の改善にひいては全
鉄損の改善に寄与するものと考えられる。
びにその近傍にひずみ場が発生すると推定される。この
ひずみ場は入りくんだ粒界形状つまりSF値が小さい場
合にはより大きくなり、磁区幅を狭くする作用をすると
推定される。そしてその結果渦流損の改善にひいては全
鉄損の改善に寄与するものと考えられる。
次に本発明の鉄損の低い一方向性電磁鋼板の製遣方法に
ついて述べる。
ついて述べる。
まず第1の条件は素材熱延板の成分についてである。S
i : 2.5〜4.5%、Sn: 0.04〜0.4
%、C: 0.02〜0.10%、酸可溶性Aβ: 0
.015〜0.040%、N : 0.0040〜0.
0100%、?′ln:0.030〜0.150%、S
: 0.015〜0.040%が必須条件であり、0
.04%以下のSe、0.4%以下のSb、 Cu、
As。
i : 2.5〜4.5%、Sn: 0.04〜0.4
%、C: 0.02〜0.10%、酸可溶性Aβ: 0
.015〜0.040%、N : 0.0040〜0.
0100%、?′ln:0.030〜0.150%、S
: 0.015〜0.040%が必須条件であり、0
.04%以下のSe、0.4%以下のSb、 Cu、
As。
Biが1種または2種以上含まれなければならない。
続いてこれら成分の限定理由を述べる。
Stに関しては仕上焼鈍時に表面被膜に濃縮されるので
、製品鋼中では、熱延板中よりも0.15〜0.25%
程減少している。先きに製品鋼中のSi量の限定理由に
ついて説明したが、その範囲に応じて熱延板中ではSi
:2.5〜4.5%の制限範囲が必要となる。Cについ
ては、Siに応じてT変態を生せしめるのに十分な量が
必要であり、また最終製品鋼中で0.0015%以下に
脱炭できるためには、熱延板中では0,10%以下であ
ることが必要であり結局0.02〜0.10%に限定し
た。
、製品鋼中では、熱延板中よりも0.15〜0.25%
程減少している。先きに製品鋼中のSi量の限定理由に
ついて説明したが、その範囲に応じて熱延板中ではSi
:2.5〜4.5%の制限範囲が必要となる。Cについ
ては、Siに応じてT変態を生せしめるのに十分な量が
必要であり、また最終製品鋼中で0.0015%以下に
脱炭できるためには、熱延板中では0,10%以下であ
ることが必要であり結局0.02〜0.10%に限定し
た。
Snに関しては、製品の必要条件で述べた如く、0.0
4%より少ない場合にはSF値が大きくなり0.4%以
上ではフォルステライト被膜が劣化し、被膜張力を確保
するのが困難となるので、0.04〜0.4%に限定し
た。
4%より少ない場合にはSF値が大きくなり0.4%以
上ではフォルステライト被膜が劣化し、被膜張力を確保
するのが困難となるので、0.04〜0.4%に限定し
た。
酸可溶性AJ2とNに関しては酸可溶性11が0.01
5%より少なく、またNが0.0040%より少ないと
所定量の有効なAβNインヒビターが確保できず、逆に
酸可溶性Aβが0.040%より多(、またNが0.0
100%より多いと溶体化が不十分となるために好まし
くないので、酸可溶性Bを0.015〜0.040%に
、Nを0.0040〜0.0100%に限定した。
5%より少なく、またNが0.0040%より少ないと
所定量の有効なAβNインヒビターが確保できず、逆に
酸可溶性Aβが0.040%より多(、またNが0.0
100%より多いと溶体化が不十分となるために好まし
くないので、酸可溶性Bを0.015〜0.040%に
、Nを0.0040〜0.0100%に限定した。
同様にMnとSに関しては、Mnが0.030%より少
なくまたSが0.015%より少ないと所定量の有効な
MnSインヒビターが確保出来ず、逆にMnが0.15
0%より多く、またSが0.040%より多いと溶体化
が不十分となるため好ましくないので、Mnを0.03
0〜0.150%、Sを0.015〜0.040%に限
定した。
なくまたSが0.015%より少ないと所定量の有効な
MnSインヒビターが確保出来ず、逆にMnが0.15
0%より多く、またSが0.040%より多いと溶体化
が不十分となるため好ましくないので、Mnを0.03
0〜0.150%、Sを0.015〜0.040%に限
定した。
成分についてはこの他にインヒビター構成元素として従
来公知の0.04%以下のSe、0.4%以下のSb+
Cu、As、Bzが1種又は2種以上含有されている
。これらの上限値はこれ以上含むと2次再結晶を阻害し
てしまうからである。
来公知の0.04%以下のSe、0.4%以下のSb+
Cu、As、Bzが1種又は2種以上含有されている
。これらの上限値はこれ以上含むと2次再結晶を阻害し
てしまうからである。
以上の成分を有する熱延板に必要に応じて焼鈍冷延を行
う。つまり製品板厚が0.20 x型取下の如く非常に
薄い場合には、最終冷延前の熱処理工程前に必要に応じ
て熱延板焼鈍並びに中間焼鈍をはさむ1回以上の冷延を
行ってもよい。
う。つまり製品板厚が0.20 x型取下の如く非常に
薄い場合には、最終冷延前の熱処理工程前に必要に応じ
て熱延板焼鈍並びに中間焼鈍をはさむ1回以上の冷延を
行ってもよい。
第2の条件は最終冷延前の熱処理条件に関してである。
つまり最終冷延前の熱処理として、900〜1200°
Cに10〜600秒保持あるいは1050〜1200℃
に100秒以下保持した後800〜1000°Cに30
〜500秒保持し、次いで、100℃まで5〜50秒で
冷却する必要がある。この工程は八βN、 MnSなど
のインヒビターの析出分散制御を行うところであり、仕
上焼鈍中の2次再結晶の様相に大きな影響を与える。従
って製品鋼板の2次再結晶粒の粒界の形状をSF<(1
,60とするためにも極めて重要である。900〜12
00℃に10〜600秒加熱の場合、900°Cより低
温又は10秒より短かいとA 12 N+ jlnS等
のインヒビターの初期析出が不十分であり、1200“
Cより高温又は600秒以上になるとインヒビターの析
出が過度並びに不均一となって好ましくない。一般にS
tが3.2%より多い場合には、1050〜1200℃
に100秒以下保持した後800〜1000℃に30〜
500秒保持の熱処理を行う。複合のインヒビターを高
Sig中で適度に析出分散させるためにこれらの温度と
時間が必要なのである。かかる焼鈍後冷却速度も2次再
結晶を安定化させ、良好な鉄)員を得るのに重要である
。100℃まで50秒以上かけて冷却するとインヒビタ
ーがその間に過剰析出し、結果として製品鋼板において
結晶粒界がなめらかになり、τ丁が0.60未満のもの
は得がたく前記の如く良好な鉄損の製品とならない。1
00℃まで5秒未満で冷却することは2次再結晶粒の成
長にとって好ましくない。
Cに10〜600秒保持あるいは1050〜1200℃
に100秒以下保持した後800〜1000°Cに30
〜500秒保持し、次いで、100℃まで5〜50秒で
冷却する必要がある。この工程は八βN、 MnSなど
のインヒビターの析出分散制御を行うところであり、仕
上焼鈍中の2次再結晶の様相に大きな影響を与える。従
って製品鋼板の2次再結晶粒の粒界の形状をSF<(1
,60とするためにも極めて重要である。900〜12
00℃に10〜600秒加熱の場合、900°Cより低
温又は10秒より短かいとA 12 N+ jlnS等
のインヒビターの初期析出が不十分であり、1200“
Cより高温又は600秒以上になるとインヒビターの析
出が過度並びに不均一となって好ましくない。一般にS
tが3.2%より多い場合には、1050〜1200℃
に100秒以下保持した後800〜1000℃に30〜
500秒保持の熱処理を行う。複合のインヒビターを高
Sig中で適度に析出分散させるためにこれらの温度と
時間が必要なのである。かかる焼鈍後冷却速度も2次再
結晶を安定化させ、良好な鉄)員を得るのに重要である
。100℃まで50秒以上かけて冷却するとインヒビタ
ーがその間に過剰析出し、結果として製品鋼板において
結晶粒界がなめらかになり、τ丁が0.60未満のもの
は得がたく前記の如く良好な鉄損の製品とならない。1
00℃まで5秒未満で冷却することは2次再結晶粒の成
長にとって好ましくない。
第3の条件は最終冷延とそのパス間の熱処理に関するも
のである。つまり最終冷延工程では81〜93%の圧下
率で0.15〜0.23 *1の板厚にし、その冷延途
上のパス間で鋼板を少なくとも2回以上150〜300
℃の温度範囲で30秒以上加熱しなければならない。こ
のパス間熱処理の条件がととのわなければ製品鋼板のS
Fを0.60未満にすることは困難である。また圧下率
が81%未満ではB1゜≧1.90Tは得難く、93%
を超えると2次再結晶が不安定となる。
のである。つまり最終冷延工程では81〜93%の圧下
率で0.15〜0.23 *1の板厚にし、その冷延途
上のパス間で鋼板を少なくとも2回以上150〜300
℃の温度範囲で30秒以上加熱しなければならない。こ
のパス間熱処理の条件がととのわなければ製品鋼板のS
Fを0.60未満にすることは困難である。また圧下率
が81%未満ではB1゜≧1.90Tは得難く、93%
を超えると2次再結晶が不安定となる。
かくして得られた冷延鋼板を公知の方法で脱炭焼鈍を行
ない、表面にMgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布す
る。そしてN2とN2との混合ガス中で仕上げ焼鈍を行
う。その際鋼板の板厚が0.15〜0、23 mmと薄
くなると、仕上げ焼鈍中の雰囲気ガスが製品の磁気特性
にさらに大きな影響を与える。
ない、表面にMgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布す
る。そしてN2とN2との混合ガス中で仕上げ焼鈍を行
う。その際鋼板の板厚が0.15〜0、23 mmと薄
くなると、仕上げ焼鈍中の雰囲気ガスが製品の磁気特性
にさらに大きな影響を与える。
N2が50%以上であるとインヒビターAllが一次再
結晶を抑制し過ぎ、かつSFが0.60より小さい製品
を得ることは困難である。それ故50%以上のlhと残
りN2の雰囲気にしなければならない。かくして得られ
たフォルステライト被膜付製品に必要に応じて公知の方
法による張力コーティングを行う。
結晶を抑制し過ぎ、かつSFが0.60より小さい製品
を得ることは困難である。それ故50%以上のlhと残
りN2の雰囲気にしなければならない。かくして得られ
たフォルステライト被膜付製品に必要に応じて公知の方
法による張力コーティングを行う。
なお熱延板は公知の技術である製鋼法、連続鋳造法また
はインゴット分塊法で得られた鋼板を熱間圧延すること
によって得られる。
はインゴット分塊法で得られた鋼板を熱間圧延すること
によって得られる。
〈実施例)
以下本発明の実施例について説明する。
Si:2.5〜4.3%、C: 0.04〜0.09%
、酸可溶性A A : 0.020〜0.032%、N
: 0.0050〜0.0100%、Mn : 0.
050〜0.150%、S : 0.014〜0.03
5%、Cu: 0.08〜0.15%、Sn:0.05
〜0.20%を含む2.3 *xの熱延板を得た。そし
て熱延板焼鈍として1150°Cに30秒保持し、その
後900 ’Cで1分保持し、100°Cまで20〜3
0秒で水冷、60〜70秒で空冷の2水準をとり、その
後0.21n+、 0.18mmの2水準に冷延した。
、酸可溶性A A : 0.020〜0.032%、N
: 0.0050〜0.0100%、Mn : 0.
050〜0.150%、S : 0.014〜0.03
5%、Cu: 0.08〜0.15%、Sn:0.05
〜0.20%を含む2.3 *xの熱延板を得た。そし
て熱延板焼鈍として1150°Cに30秒保持し、その
後900 ’Cで1分保持し、100°Cまで20〜3
0秒で水冷、60〜70秒で空冷の2水準をとり、その
後0.21n+、 0.18mmの2水準に冷延した。
冷延は5バスで行ない、そのパス間で3回鋼板を250
℃の恒温槽に20分間入れて加熱したものと、パス間熱
処理をしないものの2水準を設けた。
℃の恒温槽に20分間入れて加熱したものと、パス間熱
処理をしないものの2水準を設けた。
その後公知の方法で脱炭焼鈍、焼付分離剤塗布を行った
あと、N210%N290%とN280%N220%の
2つの場合の2次再結晶前の雰囲気にした仕上焼鈍を行
いさらに特公昭53−28375号公報で提案された方
法による張力コーティングを施して一方向性電磁鋼板を
得た。そして得られた鋼板の磁性を測定し、表面被膜に
由来する鋼板張力を測定した。かかる後、フッ酸と硝酸
を使って鋼板被膜を除き、画像解析機を用いて鋼板の結
晶粒のSFを求め、さらに鋼中の、Si、 Sn、
C,N、 Siを分析した。それらの結果の代表例を
第1表に示す。
あと、N210%N290%とN280%N220%の
2つの場合の2次再結晶前の雰囲気にした仕上焼鈍を行
いさらに特公昭53−28375号公報で提案された方
法による張力コーティングを施して一方向性電磁鋼板を
得た。そして得られた鋼板の磁性を測定し、表面被膜に
由来する鋼板張力を測定した。かかる後、フッ酸と硝酸
を使って鋼板被膜を除き、画像解析機を用いて鋼板の結
晶粒のSFを求め、さらに鋼中の、Si、 Sn、
C,N、 Siを分析した。それらの結果の代表例を
第1表に示す。
この表を見ると冷却水準が本発明に入らない試料番号1
0,11.12はいずれも■が0.60以上であり、低
鉄損が得られていない。またパス間熱処理条件が本発明
外である試料番号2,6についても1丁が大きく w+
t/s。で0.90 W/ kg以下には至っていない
。
0,11.12はいずれも■が0.60以上であり、低
鉄損が得られていない。またパス間熱処理条件が本発明
外である試料番号2,6についても1丁が大きく w+
t/s。で0.90 W/ kg以下には至っていない
。
仕上焼鈍時の雰囲気の点で本発明外である試料番号4に
ついてはSFが確保されていない。また残留C,N、S
などが本発明外である試料番号7゜9についてはSFな
どは確保されているが、鉄1員が悪い。これらに対して
本発明による試料番号1゜3.5.8はいずれもW+?
/S。≦0.90W/kgを達成している。
ついてはSFが確保されていない。また残留C,N、S
などが本発明外である試料番号7゜9についてはSFな
どは確保されているが、鉄1員が悪い。これらに対して
本発明による試料番号1゜3.5.8はいずれもW+?
/S。≦0.90W/kgを達成している。
(発明の効果)
以上の如く、本発明の一方向性電磁鋼板は従来の到達鉄
損値レベルJ/s。≧1.0 W / kgに比べ、1
割以上鉄)貝値が低いので、変圧器に組込まれた場合、
常時数パーセント以上の電力の節約となるので、産業上
稗益するところが極めて大である。
損値レベルJ/s。≧1.0 W / kgに比べ、1
割以上鉄)貝値が低いので、変圧器に組込まれた場合、
常時数パーセント以上の電力の節約となるので、産業上
稗益するところが極めて大である。
第1図はBIGをパラメーターとした板厚とW+7/S
。の関係図、第2図はSFをパラメーターとした圧延方
向張力とW17/S。の関係図である。 第7図 夢2z
。の関係図、第2図はSFをパラメーターとした圧延方
向張力とW17/S。の関係図である。 第7図 夢2z
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 鋼中にSi:2.3〜4.3%、Sn:0.04〜0.
4%を含有し、不純物としてCが0.0015%以下、
N、Sが各々0.0010%以下に制御され、残余が実
質的にFeから成る多結晶鋼板であって、鋼板板厚が0
.15〜0.23mmであること、B_1_0≧1.9
0Tであること、該鋼板に0.2〜1.0kg/mm^
2の張力が存在すること並びに該鋼板の各結晶粒に関す
る粒界形状の特徴を表わす指標として式 SF=(結晶粒の面積×4π)/(結晶粒界長)^2を
定義する時、各SF値の鋼板としての平均値@SF@が
@SF@<0.60であることを特徴とするW_1_7
_/_5_0≦0.90W/kgの鉄損の少ない一方向
性電磁鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62155580A JPH0617547B2 (ja) | 1987-06-24 | 1987-06-24 | 鉄損の少ない一方向性電磁鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62155580A JPH0617547B2 (ja) | 1987-06-24 | 1987-06-24 | 鉄損の少ない一方向性電磁鋼板 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58167266A Division JPS6059044A (ja) | 1983-09-10 | 1983-09-10 | 鉄損値の少ない一方向性珪素鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6324044A true JPS6324044A (ja) | 1988-02-01 |
JPH0617547B2 JPH0617547B2 (ja) | 1994-03-09 |
Family
ID=15609152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62155580A Expired - Lifetime JPH0617547B2 (ja) | 1987-06-24 | 1987-06-24 | 鉄損の少ない一方向性電磁鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0617547B2 (ja) |
-
1987
- 1987-06-24 JP JP62155580A patent/JPH0617547B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0617547B2 (ja) | 1994-03-09 |
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