JPS63230255A - 多連装電磁場鋳造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は多連装型の電磁場鋳造装置に係り、特に各種サ
イズの鋳塊を、経済的に且つ安定して鋳造することので
きる多連装電磁場鋳造装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来から、金属、特にアルミニウム若しくはその合金の
連続鋳造法（半連続鋳造法をも含む。以下同じ）の一種
としての電磁場鋳造法は、良く知られているように、ノ
ズル等を通じて供給される所定の金属溶湯を、コイル手
段にて発生させられる電磁場にて柱状に保持せしめつつ
、冷却水等を用いて垂直方向に連続的に冷却、凝固させ
ることによって、鋳塊を連続的に形成するようにしたも
のである。

そして、このような電磁場鋳造にあっては、特にその生
産性の向上などの目的から、−Ｓに、注湯装置や鋳型、
コイル手段等によって構成された鋳造ユニットを、複数
備えた多連装型の鋳造装置を用いて、それらの鋳造ユニ
ットによって複数の鋳塊を連続的に且つ同時に形成する
ようにした多連装鋳造手法が採用されている。

ところで、このような多連装鋳造に用いられる鋳造装置
にあっては、特公昭４９−２４７７２号公報等に示され
ている如く、通常、それぞれの鋳造ユニットにおけるコ
イル手段が、各鋳型に対応した形状をもって形成された
複数のコイル部を連続して備えた一巻コイルによって一
体的に形成されており、該−巻コイルに対して一つの電
源を直列的に接続せしめることにより、各鋳造ユニット
において所定の電磁場を生ぜしめ得るようにされている
。

一方、かかる多連装鋳造にて形成される鋳塊にあっては
、特に矩形状断面のスラブの場合、使用目的等に応じて
、多種類のサイズ（主に幅）のものが要求されるのが常
であり、更に生産性の点から、そのような異なるサイズ
の鋳塊を多連装鋳造にて同時に形成することが要求され
ることとなるのである。

ところが、上述の如き、従来の多連装電磁場鋳造装置に
おけるコイル手段にあっては、各鋳造ユニットにおける
コイル形状が固定的に設定されていると共に、それら複
数の鋳造ユニットにおけるコイルが一体的に形成されて
いるために、要求に対応するべく、多種のサイズのコイ
ルを形成し或いは備える必要があるのであり、更に異な
るサイズの鋳塊を多連装鋳造にて同時に形成する場合を
考慮すれば、かかるコイルのサイズは多大な量となるた
めに、製造目的ごとに新たにコイルを製作する必要があ
ったのである。

そして、そのために従来の装置にあっては、異なるサイ
ズの鋳塊を形成する場合、コイルの交換を要し、鋳造作
業が面倒であるばかりでなく、多種類のサイズのコイル
を備えることは、不経済であり、鋳造コストの上昇を招
くといった問題点を有していたのである。

さらに、上述の如き、従来の多連装電磁場鋳造装置にあ
っては、各鋳型におけるコイルが直列的に接続されてい
るために、多連中の一つの鋳型において注湯の中断や湯
もれ等の突発的事故が発生した場合、コイルのインピー
ダンスが変化することとなり、他の鋳型における電磁場
の強度に大きな影響を及ぼし、そしてそのような突発的
事故の際における電流等の条件の制御が極めて困難であ
ることから、安定な操業が難しく、得られる鋳塊の形状
が不安定となるといった問題をも内在していたのである
。

（解決手段） ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その特徴とするところは、所定
の金属溶湯をコイル手段にて発生させられる電磁場にて
柱状に保持せしめつつ、垂直方向に連続的に冷却、凝固
させるようにした鋳造ユニットを複数備え、それらの鋳
造ユニットにて複数の鋳塊を連続的に且つ同時に形成し
得るようにした多連装電磁場鋳造装置において、前記コ
イル手段を、前記それぞれの鋳造ユニットにおいて、相
対向して配置された一対の長辺側コイルと、該一対の長
辺側コイルの相対向する内壁面間に位置して、その長手
方向に相対向して配置された一対の短辺側コイルとを用
いて、それら長辺側コイルと短辺側コイルとの相対応す
る端部間を可撓性接続部材にて電気的に接続せしめるこ
とによって、矩形枠体形状をもって構成せしめると共に
、該一対の短辺側コイルを対向方向にそれぞれ移動可能
と為し、更にそれら複数のコイル手段に対して、それぞ
れ独立して給電せしめ得る給電手段を設けたことにある
。

（発明の効果） 従って、本発明に従う構造とされた多連装電磁場鋳造装
置にあっては、コイル手段が、それぞれの鋳造ユニット
において独立して設けられると共に、それぞれのコイル
手段を構成する短辺側コイルを対向方向に移動させるこ
とにより、該コイル手段にて発生される電磁場にて保持
される溶湯柱の形状（幅）を適宜変更、設定することが
できることから、コイル手段を取替えることなく、異な
る断面形状を有する鋳塊を形成することができ、それに
よって鋳造作業の容易化及び鋳造コストの低減が効果的
に図られ得ることとなるのである。

さらに、かかる多連装電磁場鋳造装置にあっては、それ
ぞれのコイル手段に対する給電が、独立して、行なわれ
ることとなるところから、多連中の一つの鋳型において
異常が発生した場合における、他の鋳型における電磁場
の強度に対する影響が有効に低減され得るのであり、そ
してそれによって、操業の安定化が効果的に図られ得る
こととなるのである。

（実施例） 以下、本発明を、更に具体的に明らかにするために、本
発明に従う構造とされた一実施例について、図面を参照
しつつ、詳細に説明することとする。

先ず、第１図には、本発明に従う構造とされた多連装電
磁場鋳造装置における複数のコイル１０が示されている
。これらのコイル１０は、良く知られているように、例
えば、第２図に示されている如く、アルミニウムやその
合金等の所定の金属溶湯が導かれて、収容される鋳造機
１２の底部に設けられたノズル１４を通じて底台１６上
に供給され、その上に形成される溶湯柱１８の周りに、
それぞれ位置するように、該鋳造機１２の下方にそれに
沿って配置されることとなる。

そして、これらのコイル１０への通電にて発生せしめら
れる電磁力によって、それぞれの溶湯柱１８が、該コイ
ル１０に対応した形状（矩形断面形状）に保持されるの
であり、更に図示はされていないが、各溶湯柱１８の周
りにおいて、コイル１０と一体的に若しくは別体にて、
公知の冷却水ジャケットが設けられ、該冷却水ジャケッ
トから放出される冷却水によって、かかる溶湯柱１８を
冷却、固化（凝固）せしめつつ、底台１６を下降せしめ
ることにより、生成鋳塊４０が連続的に下方に引き抜か
れ、それによって複数の鋳塊４０の連続した鋳造操作が
同時に行なわれるようになっているのである。

ここにおいて、かかるコイル１０は、第１図からも明ら
かなように、それぞれ、各溶湯柱１８の周りにおいて、
他のコイルｌＯとは独立した構造をもって形成されてい
る。より詳細には、それぞれのコイルｌＯは、略平行と
なるように相対向して固定的に配置された、矩形板状の
一対の長辺部２０．２０と、該一対の長辺部２０．２０
の相対向する内壁面間に位置して、略平行となるように
その長手方向に相対向して配置された、該長辺部２０と
略同−断面形状を有する一対の短辺部２２．２２とによ
って、全体として矩形枠体形状をもって構成されている
。

そして、該一対の短辺部２２．２２は、それぞれ、一平
面上において、その対向する方向、即ち長辺部２０の長
手方向に移動可能とされており、該短辺部２２の移動に
よって、上述の如く矩形枠体形状を有するコイル１０の
幅方向長さが変更、設定され得るようになっている。な
お、これら長辺部２０及び短辺部２２の材質としては、
従来のコイル形成材料と同様のものが何れも採用され得
るものであり、銅などの導電材料が好適に用いられるこ
ととなる。

また、一方の短辺部２２は、その中央部において、絶縁
層２４が介在されていることによって、電気的に絶縁せ
しめられており、該絶縁層２４を挟んで両側に位置する
部位において、それぞれ給電ブスバー２６．２６が一体
的に設けられている。

そしてまた、それぞれの長辺部２０における長手方向両
側端部と、それに相対応する短辺部２２における長手方
向端部との間、換言すれば上述の如き配置形態において
、長辺部２０と短辺部２２との相隣接する端部間には、
可撓性接続部材としてのジャンパ２８が、それぞれ設け
られており、それらの各端部間が、該ジャンパ２８によ
って電気的に接続せしめられている。そして、それによ
ってそれら一対の長辺部２０．２０及び一対の短辺部２
２．２２によって矩形枠体形状のコイルＩＯが構成され
ているのである。なお、かかるジャンパ２８としては、
適度な可撓性を有し、短辺部２２．２２における前述の
如き対向方向への移動を許容し得ると共に、長辺部２０
と短辺部２２とを電気的に接続せしめた状態下に維持し
得るものであればよく、銅等の導電性材料にて形成され
たワイヤ状の部材や或いは板形状の部材などが、何れも
好適に採用され得るものである。

さらに、このような構造とされたコイル１０にあっては
、第１図に示されているように、それぞれ、独立した電
源３０が設けられており、それらの電源３０から、整合
トランス３２を経て、各コイル１０の給電ブスバー２６
．２６に対して、高周波電流が給電ケーブル３４を通じ
て導かれるようになっている。即ち、本実施例における
複数のコイル１０にあっては、それぞれ、他のコイル１
０とは独立した電源及び給電回路を備えているのである
。そして、それぞれのコイル１０に対して、その給電ブ
スバー２６．２６を通じて、高周波電流が給電せしめら
れ、それによって前述の如く、底台１６上に供給される
溶融金属（溶湯柱１８）に対して所定の電磁力が作用せ
しめられて、該溶湯柱１８の凝固に至るまでの形状の制
御乃至は保持が為され得ることとなるのである。

なお、それぞれのコイル１０に対して給電を行なう複数
の電源３０にあっては、その作動が制御装置３６によっ
て制御せしめられるようになっており、各コイル１０に
給電される電流が、溶湯レベルの変動等に応じて独立的
にコントロールせしめられるようになっている。

従って、上述の如き構造とされた本実施例における多連
装電磁場鋳造装置にあっては、それぞれのコイル１０に
おける幅方向寸法が変更、設定可能とされていることか
ら、コイル１０を取り替えることなく、得られる鋳塊の
断面形状を変更することが可能であり、またそれぞれの
コイル１０の形状を適宜設定することによって、所望の
異なる断面形状を有する複数の鋳塊を同時に鋳造するこ
とができるところから、使用目的等に応じて種々なる形
状の鋳塊を容易に鋳造することができ、それによって鋳
造作業の容易化及び鋳造コストの低減が効果的に図られ
得ることとなるのである。

また、かかる鋳造装置にあっては、それぞれのコイルＩ
Ｏが、独立した給電回路を備えているところから、多連
中の一つの鋳型において湯もれ等の異常が発生した場合
においても、他の鋳型における電磁場の強度に対してそ
れ程大きな影響が及ぼされるようなことがないのであり
、それ故地の鋳型において何等かの突発的車線が生じた
場合にも、安定して鋳造を継続することが可能となるの
である。

さらに、本実施例における鋳造装置にあっては、それぞ
れのコイル１０に対して独立した電源３０が設けられお
り、給電される高周波電流が同一位相でないことから、
それぞれのコイル１０に対する給電の制御が順調に行な
われている限り、他の鋳型（コイル１０）からの電気的
影響（磁場の干渉）がより一層効果的に回避され得ると
いった利点をも有しているのである。

そして、このような鋳造装置にあっては、多連中の一つ
のコイル１０に対する給電及びその停止が、他のコイル
１０による電磁場の強度に対してそれ程大きな影響を与
えないことから、多連中の全ての鋳型を使用することな
く、その中の幾つかの鋳型を用いて、所望の数の鋳塊を
鋳造せしめることが可能であり、更には、例えば、第２
図に示されているように、それぞれの鋳塊４０を、異な
る長さをもって鋳造することも可能となるのである。

さらに、かかる本実施例における鋳造装置にあっては、
それぞれのコイル１０に対する、制御装置３６による給
電の制御が、各々独立して為されることとなるところか
ら、従来の如く、各鋳造ユニットにおけるコイルが直列
的に接続されたものに比して、より細かい制御を、各溶
湯柱１８の湯面レベル等に応じて効果的に行なうことが
可能となるのである。

更にまた、このような鋳造装置にあっては、各鋳型にお
けるコイル１０が、それぞれ独立していることから、連
敗の拡張が容易であるといった利点をも有しているので
ある。

以上、本発明に従う構造とされた多連装電磁場鋳造装置
の一実施例について詳述してきたが、これは文字通りの
例示であって、本発明は、かかる具体例にのみ限定して
解釈されるものではない。

例えば、前記実施例における鋳造装置にあっては、それ
ぞれの鋳型におけるコイル１０に対して、各々電ａ３０
が設けられていたが、単一の電源から、独立した電気回
路をもって給電せしめるようにすることも可能である。

また、前記実施例にあっては、それぞれのコイル１０が
、同一形状を有する長辺部２０．２０と短辺部２２．２
２とから構成されていたが、各鋳造ユニットにおけるコ
イル１０を適宜取替えて、その長辺部２０或いは短辺部
２２の形状を変更することにより、更に異なる形状の鋳
塊を同時に連続鋳造せしめるようにすることも、勿論可
能である。

その他、−々列挙はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様にお
いて実施され得るものであり、またそのような実施態様
が、本発明の趣旨を逸脱しない困りにおいて、何れも本
発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでも
ないところである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従う構造とされた多連製電（１場鋳造
装置におけるコイル手段および該コイル手段に対する給
電手段を説明するための概略図であり、第２図はかかる
コイル手段の鋳造装置における配設形態を示す説明図で
ある。 １０：コイル　　　　１２：鋳造樋 １８：溶湯柱　　　　２０：長辺部 ２２：短辺部　　　　２４：絶縁層 ２８：ジャンパ　　　３０：電源 ３６：制御装置　　　４０：鋳塊 出願人　　住友軽金属工業株式会社 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 所定の金属溶湯をコイル手段にて発生させられる電磁場
   にて柱状に保持せしめつつ、垂直方向に連続的に冷却、
   凝固させるようにした鋳造ユニットを複数備え、それら
   の鋳造ユニットにて複数の鋳塊を連続的に且つ同時に形
   成し得るようにした多連装電磁場鋳造装置において、 前記コイル手段を、前記それぞれの鋳造ユニットにおい
   て、相対向して配置された一対の長辺側コイルと、該一
   対の長辺側コイルの相対向する内壁面間に位置して、そ
   の長手方向に相対向して配置された一対の短辺側コイル
   とを用いて、それら長辺側コイルと短辺側コイルとの相
   対応する端部間を可撓性接続部材にて電気的に接続せし
   めることによって、矩形枠体形状をもって構成せしめる
   と共に、該一対の短辺側コイルを対向方向にそれぞれ移
   動可能と為し、更にそれら複数のコイル手段に対して、
   それぞれ独立して給電せしめ得る給電手段を設けたこと
   を特徴とする多連装電磁場鋳造装置。