JPS6321363Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、木工機械の平行案内定規の改良に関
するものである。

従来の木工機械の平行案内定規は、例えば丸鋸
盤で作業を行なつた場合に、前記丸鋸盤の上部側
を覆うソーカバーの幅より狭い材料を切断しよう
として、前記案内定規を丸鋸盤に接近させると前
記ソーカバー側面に案内定規が接触してしまい材
料切断が不可能となつていた。従つて、上記の場
合、ソーカバーと案内定規の接触を避けるため、
案内定規の高さよりソーカバーを高く位置させ材
料を切断加工するので、丸鋸刃が必要以上に露出
し危険であつた。

また、この様な欠点を少なくするために、種々
の治具などが使用されていたが、取付け、取外し
に工数を要し、作業能率の低下をまねいていた。

本考案は上記の状況に鑑みなされたものであ
り、安全性及び作業能率の向上ができる木工機械
の平行案内定規を提供することを目的としたもの
である。

本考案の木工機械の平行案内定規は、作業定盤
上面から突設され回転駆動される丸鋸刃と、ほぼ
半円形状に形成され上記丸鋸刃上部側から覆い深
さを調整可能に取り付けられたソーカバーと、上
記丸鋸刃の回転面に平行位置で該回転面に直交す
る両端面側をそれぞれ上記作業定盤にホルダを介
在し摺動自在に支持され上記丸鋸刃間の距離を調
整し固定可能に形成された主案内定規とを設けて
なり、上記主案内定規のそれぞれの上記両端面側
部の下端近接部に螺着されシヤフトアームを固定
可能に形成されたクランプレバーと、一端側に上
記クランプレバーが遊嵌される長溝が長手方向に
形成された上記シヤフトアームと、該シヤフトア
ームの他端側に両端を回動自在に取り付けられた
補助案内定規とを設けてなるものである。

以下本考案の木工機械の平行案内定規を実施例
を用い第１図、第２図により説明する。第１図は
正面図、第２図は第１図の左側面図である。図に
おいて、１は作業定盤で、作業定盤１上にはモー
タ等（図示せず）により回転駆動される丸鋸刃２
が突出されている。３はソーカバーであり丸鋸刃
２の上部側から覆い深さを調整可能にアームバー
４を介して取り付けられている。５はガイドバー
で、丸鋸刃２の回転面と直交方向の作業定盤１の
端部下部に固定されている。８は主案内定規であ
り、丸鋸刃２の刃面と平行位置に取り付けられ丸
鋸刃２との間の距離を調整可能に形成され、ガイ
ドバー５にホルダ６，７を介し案内されるように
なつている。また、主案内定規８は任意の位置に
固定できるようになつている。

主案内定規８には詳細を第３図、第４図に示す
ように、補助案内定規１１が取り付けられてい
る。補助案内定規１１は両端部をそれぞれシヤフ
トアーム９，１０を介し主案内定規８の両端部に
取り付けられている。シヤフトアーム９，１０は
それぞれ一端側にシヤフトアーム９，１０の長手
方向に長溝１５が形成され、長溝１５には主案内
定規８の両端面側部の下端部に螺着されたクラン
プレバー１２が遊嵌されて任意の位置で固定でき
るように形成されており、シヤフトアーム９，１
０の他端に補助案内定規１１の両端面が回動自在
に連結されている。また、シヤフトアーム９，１
０の他端側は、主案内定規８の上端側に回動自在
に連結されたフツク１３に着脱可能に固定できる
ようになつている。

上記の構造において、狭い幅の材料を切断する
ときは、第３図に示すように補助案内定規１１を
作業定盤１上に横倒しとし補助案内定規１１の一
端を主案内定規８に押し付けた状態で、クランプ
１２を締め付ければ補助案内定規１１を固定でき
る。この状態で主案内定規８を丸鋸刃２に近づけ
れば、補助案内定規１１が、高さの低い平行案内
定規として使用できる。即ち、第３図のように寸
法Ａ以下に幅を狭く被切断材１４を切断できる。
そして、ソーカバー３は被切断材１４の高さに見
合つて降下され、必要以上に丸鋸刃２を露出させ
ることなく安全を確保でき、取扱いも簡単であ
り、作業能率を向上できる。

また、第４図のように、補助案内定規１１を主
案内定規８と作業定盤１上とに斜めに取り付けれ
ば任意の傾斜角に切断でき、作業用途を拡大でき
る。この場合は、補助案内定規１１の主案内定規
８側端部をフツク１３により連結した後長溝１５
内でクランプレバー１２の固定位置を変えること
により任意の角度に切断できる。尚、この補助案
内定規１１のこのような使い方をするためには、
シヤフトアーム９，１０が主案内定規８の高さよ
り高く形成されていることが必要であり、主案内
定規８が丸鋸刃２の両側に配置された場合にも利
用できる。

このように本実施例の木工機械の平行案内定規
は、主案内定規に取り付けられた補助案内定規を
作業定盤上に倒してその端面を丸鋸刃に対向さ
せ、この端面を案内面として被切断材を摺動させ
切断するようにしたので、簡単な構造で取扱いが
容易で幅を狭く切断可能で、ソーカバーを必要以
上に上げて丸鋸刃を露出させることなく安全に被
切断材を能率よく切断できる。また斜め切断も可
能で作業性も向上する。尚、補助案内定規は使わ
ない場合は取り外しておいてもよいが、一般には
主案内定規の移動範囲が大きいので、補助案内定
規を取付状態のまま使用することができ、補助案
内定規の着脱を省略できる。

尚、上記実施例は丸鋸盤の場合について説明し
たが、手押鉋盤等の木工機械、または、丸鋸盤と
手押鉋盤との組合せ木工機械に実施しても作用効
果は同じである。

以上記述した如く本考案の木工機械の平行案内
定規は安全性及び作業能率を向上できる効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の木工機械の平行案内定規の実
施例の正面図、第２図は第１図の左側面図、第３
図、第４図はそれぞれ第１図の補助案内定規の使
用方法説明図である。 １……作業定盤、２……丸鋸刃、３……ソーカ
バー、８……主案内定規、９，１０……シヤフト
アーム、１１……補助案内定規、１２……クラン
プレバー、１５……長溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 作業定盤上面から突設され回転駆動される丸
   鋸刃と、該丸鋸刃上部側から覆い深さを調整自
   在に取り付けられたソーカバーと、丸鋸刃の回
   転面に対し平行に配置されるとともに該回転面
   に対し直交する方向へ摺動自在に定盤に支持さ
   れた主案内定規とを設けた木工機械において、
   上記主案内定規の長手方向両端下部に、シヤフ
   トアームを該アームの一端側に形成した長溝を
   介してそれぞれ支持させるとともに、シヤフト
   アームの他端側には補助案内定規を回動自在に
   支持させ、補助案内定規は、ソーカバーが下限
   位置にあるとき定盤上面及びソーカバー下端間
   に形成される高さより低く、且つ、丸鋸刃の回
   転面及びソーカバー側面間の幅方向長さよりも
   長い幅を有する形状であることを特徴とする木
   工機械の平行案内定規。 ２ 上記補助案内定規の他端側が上記主案内定規
   の上部側に設けたフツクに固着可能に形成され
   ている実用新案登録請求の範囲第１項記載の木
   工機械の平行案内定規。