JPS63209533A

JPS63209533A - 昆虫寄生性線虫の大量増殖法

Info

Publication number: JPS63209533A
Application number: JP62041411A
Authority: JP
Inventors: 川崎　政治; 原口　直人
Original assignee: Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 1987-02-26
Filing date: 1987-02-26
Publication date: 1988-08-31
Anticipated expiration: 2010-03-22
Also published as: JPH0724530B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、昆虫寄生性線虫の大量増殖法に関するもので
ある。

〔技術的背景〕

昆虫寄生性線虫であるＮθｏａｐｌｅｃｔａｎａ　ｆ４
の線虫は、大葉性害虫、穿孔性害虫あるいは、土壌害虫
等実験的には２５０種類に及ぶ昆虫に感染してこれらを
殺虫する能力を持っている（「遺伝」第５７巻第６号（
１９８５年）第３１〜３５頁。「植物防疫」第５８巻第
５号（１９８４年）第４４〜４９頁。）。このような線
虫を殺虫剤として利用することは極めて有効な方法であ
る。

例えば、合成農薬等を連用していると、殺虫効果が高く
速効的である一方、昆虫の薬剤抵抗性を促進することに
なる次め、殺虫剤の使用量を増加しなければその効力を
失うことになる。

その点、線虫のような生物農薬を使用する場合は、たと
え殺虫効果が若干劣るとしても長期的に見た場合は合成
農薬のような危険性は瀝く、ひいては人類の生命への危
険性も全くない。

これらの線虫は４〜５日で世代を繰り返すが、この途中
で食物不足とか過密状態等の不良環境に会うと感染態幼
虫という特殊な形態になる。

この幼虫は無摂食であるにもかかわらず体内に貯蔵した
栄養分を消費して活発に運動する。

そして対象昆虫の口、肛門あるいは気門から体内に侵入
し、さらに腸壁等全通って血体腔へ達すると、線虫体内
に保持されていた病原性の共生細菌が放出逼れ、昆虫に
敗血症を発病させて死に至らせる。

このような線虫の増殖方法は（１）　　鼠虫体内での増殖方法（２）　　ドッグフード培地での増殖法（３）スポンジ
培地での増殖法等がある。

方法（１）け線虫の感染によって死んだ昆虫体内で増殖
した線虫を回収するものである。方法（２）は、市販の
ドッグ７−ド全粉状にして寒天液を加えた後加熱滅菌し
てペースト状になし、ここへ感染籾幼虫を接種して増殖
させる方法である。

また方法（３）は、最も安価で効率的といわれるもので
、豚、羊の心臓、肝臓、ニワトリの心臓、或いは羊、豚
、牛の腎臓等金ジュース状にしてボリウ１／タンスポン
ジにしみ込筐せ、ここで線虫を増殖させる方法である。

上記５つの方法のうち、（３）のスポンジ培地での増殖
方法が、現在実用化されているが（「植物防疫」第４４
〜４９頁。特開昭５２−４１２２５号公報）、更に効率
的で安価な方法が求められてきた。本発明者らは、特開
昭５２−４１２２５号公報（ＵＳＰ、　４１７８３６６
号、　ＵＳＰ。

４３３４４９８号明細書に対応）において線虫の飼料と
してニワトＩＪ、羊、牛おるいは豚等の心臓、肝臓さら
には腎臓等の臓器が提案埒れているが、これよりもさら
にニワトリ、アヒル、ウズラ、七面鳥等の家禽類の腸全
使用することが有効であることを見いだした。

そして、さらに引き続いて研究を重ねた結果、ハスモン
ヨトウ、カブラヤガ、カイコ、カプトムシなどの昆虫Ｑ
輛＠を線虫の増殖に供する培地として単独に、あるいは
家禽類の腸と一定の割合で混合することにより従来性わ
れてきたニワトリ、羊、牛、豚等の心に＆、腎臓等より
も〜くべき増殖効果をもたらすこと金見いだして本発明
を完成するに至った。

〔本発明の構成〕

本発明は昆虫寄生性線虫を人工増殖するための培地とし
て昆虫類の細粉金主成分とする培地を使用する昆虫寄生
性線虫の大量増殖法である０つぎに本発明で用いる昆虫
寄生性線虫及び昆虫類の細粉について詳しく説明する。

昆虫寄生性線虫本発明で使用する昆虫寄生性線虫として好筐しいのｕ　
Ｒｈａｂｄｉｔｉｄａ　　目のＮｅｏａｐｌｅｃｔａｎ
ａ　属とＨｅｔｅｒｏｒｈａｂｄｉｔｌａ　属の線虫で
ある。本線虫の感染籾幼虫は昆虫から発散される炭酸ガ
スや排泄物に含まれる尿酸やアルギニンなどに誘引され
て、昆虫の口器、気門、肛門または、腹部の節間膜から
侵入する。例えば、口器から侵入した感染籾幼虫は中隔
の腸壁を破って血体腔に入り、ここで腸内に保持してい
た共生細菌（例えば、Ｎ、　ｃａｒｐｏｃａｐｓａｅ　
ｆＪ、Ｘｅｎｏｒｈａｂｄｕｓ　ｎｅｍａ−ｔｏｐｈｉ
ｌｕａ　）　　ｆ放出する。共生細菌は急速に増殖して
昆虫に敗血症を起こさせ、はとんどの昆！Ｘは２日以内
に死亡させられる。

細菌にｔｔｉ型（Ｐｒｉｍａｒｙ　ｆｏｒｍ　）　　と
■型（５ｅｃｏｎｄａｒｙ　ｆｏｒ＋ｎ　）　　があり
、このｌ型は病男性が強くまた＃ｊ虫の繁殖にもよい。

従って、ｌ型を線虫に保持させておくことが殺虫効果を
高めるための鍵となる。

ハスモンヨトウ、カブラヤガ、蚕、カプトムシ、コガネ
ムシ等の昆虫類の軸のうち最も一般的利用されているも
のに製糸過程で出てくる蚕の踊がある。この蚕の卸１は
主に、魚の飼料または、肥料として利用されているが、
線虫の増殖用培地としても適している。この蚕の輛を粉
にして作つ次＠粉を、家禽類の腸に６０〜９０％の割合
で混合したものが有効である。

以下実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

実施例１１）供試線虫Ｎａ０ａｐ１θｃｔａｎａ　ｇｌａｓθｒ１　　を使用
した。

２）培地の調整市販されている蚕の抽および内容物を洗浄除去したニワ
トリ（ブロイラー）の腸ヲ用いた０この両者をいろいろな割合で組合せて用いたがこれらの
培地の組成を表−１に示す。踊および腸に温水（約５０
℃）を加え、家庭用ミキサーで１分間摩砕してジュース
状にしたもの、あるいけ混合したものを１ｃｆｎ以下に
細切したポリウレタンスポンジに吸収させた。これらの
培地を、直径５備、長さ２０ｃｒＲの試験管へそれぞれ
１５１人れた後、オートクレーブで殺Ｍ（１２゜℃、２
０分）した。

３）線虫の接種と真青法ニワトリの腸培地で２０日間培養し７ＩＣ感染態幼虫を
クリーンペンチ内で谷試験管あたジ約５７，０００頭、
殺菌したビンセットで植え継いだ後、２５℃で培養した
。−尾日数培養Ｖｔヘールマン法で分離して、ビータ−
の１ｒＩｌｔ計数盤で計数した。

４）結果表−２に示した結果は、Ｎｋｖｒ−細粉を混ぜ合わせた
培地上で１０日と２０日後における増殖線虫数を表す。

細粉単独で使用した場合は、腸単独で使用した場合と比
較しても、接楡後２０日目の線虫総数に差は認められず
、輛粉は腸に替わる有効な培地であることが判明した。

さらに輛粉を８０チおよび腸を２０％混合使用した場合
、両者を単独で使用した場合よジも、線虫数は接棟後２
０日目で約２倍の８０万頭／試験管になり、輛粉を多く
使用した培地での線虫の増殖方法は著しく有効であるこ
とが判明した。

実施例２実施例１０蛹粉および腸で増殖した昆虫畜生性線虫の殺
虫力を調査した。

１）殺虫力の調査法殺虫力を調査した線虫としてｄ　、Ｎｅｏａｐｌｅｃ−
ｔａｎａ　ｇｌａｓｅｒを用いた。また、殺虫力判定用
昆虫としてハスモンヨトウの終齢幼虫を用い、線虫を昆
虫１頭あたりＳＯＯ頭接種して２５℃の温度下に置いて
、昆虫の死亡数を調べた０２）結果結果を表−５に示したが、細粉び腸を単独あるいは混合
した培地で増殖した線虫はいずれも高い殺虫力を示した
。なお、上Ｈピのハスモンヨトウ以外の昆虫（コガネム
シ、カブラヤガ）に対しても殺虫力の調査を行った結果
、高い殺虫力を示し、培地の違いにょる線虫の殺虫力の
差は認められなかった。

表−１線虫増殖用培地の組成〔発明の効果〕以上説明した如く、昆虫の輛粉を含む培地を使用するこ
とにより線虫の増殖率は著しく向上し、昆虫類に対する
殺虫力も良好であるため、生物舞楽の大量生産への道を
開くものである。

さらに本発明者は、先の特願昭５９−１１６５２２号に
示すごとく、殺虫性線虫をパーク堆肥に担持させた土壌
改良剤として使用することにより優れた効果が得られる
ことを見い出しているが、本発明により増殖した線虫も
また、パーク堆肥等の発酵堆肥と併用することにより効
果が向上することはいうまでもない。

Claims

【特許請求の範囲】１、昆虫寄生性線虫を人工増殖するための培地として昆
虫の蛹粉を含む培地を使用することを特徴とする昆虫寄
生性線虫の大量増殖法。２、内容物を洗浄除去した家禽類の腸に蛹粉を６０〜９
０％の割合で添加調整した培地を使用する特許請求の範
囲第１項記載の昆虫寄生性線虫の大量増殖法。３、昆虫寄生性線虫がＮｅｏａｐｌｅｃｔａｎａ属であ
る特許請求の範囲第１項記載の昆虫寄生性線虫の大量増
殖法。