JPS63206726A - 非線型光学素子用半導体 - Google Patents

非線型光学素子用半導体

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JPS63206726A
JPS63206726A JP62039237A JP3923787A JPS63206726A JP S63206726 A JPS63206726 A JP S63206726A JP 62039237 A JP62039237 A JP 62039237A JP 3923787 A JP3923787 A JP 3923787A JP S63206726 A JPS63206726 A JP S63206726A
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semiconductor
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bound
layer
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▲高▼河原 俊秀
Toshihide Kokawara
Masami Kumagai
熊谷 雅美
Eiichi Hanamura
榮一 花村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、可視光から赤外光領域において大きな非線型
感受率を有し、しかもサブナノ秒で応答する非線型光学
素子用半導体に関するものである。
〔従来の技術〕
これまでGaAs系超格子では準二次元自由励起子の光
学的非線型性が盛んに調べられ、シード(SBR口、5
elf ElecLro−optic Effect 
Device)等のデバイスが考えられている。このデ
バイスは例えば「ミラー等著、応用物理論文45巻、 
13頁、1984J   (D、A、BJiller、
D、S、Chemla4.C,Oamen、A、C。
Gossard、WJiegmann、T、Il、%f
ood and C,A、Burrus。
Appl、Phys、Lett、Vol、45+G1.
13.1984 )に記載されている。ところが、自由
励起子を動作媒体として用いる場合には、スペクトル拡
散や空間拡散により飽和入力強度が高くなる傾向がある
。また、バンドフィリング効果を用いるため、応答時間
がナノ秒以上と遅い欠点があった。
一方、自由励起子のかわりに、不純物の回りに局在化さ
れた束縛励起子を用いると、光学的非線型性が大きくな
り、かつ応答速度も速くなることが知られている。しか
し、束縛励起子の非線型光学的性質を調べたものとして
は、CdSのバルク結晶中のf2束縛励起子を用いた光
双安定性の観測の報告があるのみである。この報告は、
例えば「シャーフィン等著、米国光学学会誌82巻、 
1179頁、 1985J  (%1.P、5harf
in and M、Dagenais、J。
OpL、Soc、^−,B Vol、2.p、1179
.1985>に記載されている。この観測では束縛励起
子の推定密度約101101s’に対し、三次の非線型
感受率χ(3)の値はl Q−’e s u程度とかな
り大きな値が報告されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、この結晶は成長したまま(as grown)
のものであり、χ(3)の値は用いる材料で決定され、
より大きな望ましいχ13)の値を持たせることはでき
ない。また、この観測は極低温(2K)でのみなされて
おり、実用的なデバイスへの応用上必須な室温動作に耐
えられる束縛励起子を動作媒体とする非線型光学素子用
半導体は皆無であった。
本発明はこのような点に漏みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、液体窒素から室温にかけての温
度範囲で動作し、可視光から赤外光領域において大きな
光学的非線型性を有し、しかも応答速度の速い非線型光
学素子を実現するための半導体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
このような目的を達成するために本発明は、量子井戸構
造をもつ半導体において、量子井戸となる半導体部分の
ほぼ中央部に不純物を添加し、この不純物に付随する束
縛励起子に共鳴する波長で光学的非線型性が生じるよう
にしたものである。
〔作用〕
本発明に係わる半導体は、束縛励起子により、大きな光
学的非線型性と高速な応答速度とを持つ。
〔実施例〕
本発明に係わる非線型光学素子用半導体は量子井戸構造
よりなり、その井戸層のほぼ中央部の1〜2原子層にの
み不純物をシート状にドープしたもので構成されている
ことが特徴である。束縛励起子を動作媒体として用いる
と、巨大振動子効果により非線型感受率が増大されるこ
と及び同じ効果により輻射寿命が短くなること等の長所
があり、速い応答速度をもつ大きな光学的非線型性が実
現される。
不純物を量子井戸構造中にシート状にドープして束縛励
起子を作りつけることにより、不均一幅の小さい鋭い束
縛励起子線が実現でき、飽和人力強度が大幅に低減され
る。従来のようにバルク結晶中に一様にドープした場合
には、様々な配置のサイトに不純物が入るため、束縛励
起子準位にばらつきが生じ、特定の波長に共鳴する束縛
励起子の状態密度をかせぐことが難しい。ところが、シ
ート状にドープすると均一度が飛躍的に改善されるので
、この欠点を克服することができる。結果として、空間
拡散並びにスペクトル拡散が除去され、高効率の非線型
光学素子が達成される。
束縛励起子の振動子強度f1゜、、は自由励起子の振動
子強度f fre。に比べて、次の因子だけ増大される
ここで、G (r)は束縛励起子の重心運動の広がりを
表わす波動関数、voは単位胞の体積である。三次の非
線型感受率χ(3)の場合、両者の比は、χ (コ’b
、u、a  (L3)  / χ (3)b、ufi4
 (oo)=lfb0□a(Ls) /fb、。4(■
) 12・Cχ(dD)で与えられ、振動子強度の比の
二乗に比例することがわかる。ここで、dは束縛励起子
が閉じ込められている空間の次元性、L3は系の特徴的
なサイズ、Cχは束縛励起子の相関因子である。光学的
非線型性は本質的にパウリの排他律に基づく励起子間相
互作用より生じているので、これより派生する相関因子
が現れる。
第4図には、束縛励起子の解離エネルギーEDを不純物
のドープ位置Zの関数として図示しである。より高い温
度での動作を可能にするには、井戸層中央部にドープす
るのが最も有利であることがわかる。同図でL2は井戸
層の厚さである。
第5図には、束縛励起子の振動子強度fをやはり不純物
のドープ位置2の関数として図示した。
束縛励起子の重心運動の広がりは井戸層中央部にドープ
された時が最も大きく、その翼下にあるすべての単位胞
がコヒーレントに光励起に寄与するので、振動子強度は
最大となる。
同様に三次の非線型感受率χ(3ゝも、第6図に示すよ
うに、不純物のドープ位置Zに依存し、井戸層中央部で
最大値をとる。
従って、束縛励起子の解離エネルギー及び光学的非線型
性の増大の観点より最も望ましいドーピングの位置は量
子井戸層の中央部であることがわかる。量子井戸層中央
部の1〜2原子層にのみド−ブするだけでも、ドーピン
グの体積密度はかなり高くなり、χ(3)の絶対値は一
様なドーピングの場合に比べてかなり増強される。更に
、ドープする原子層数および量子井戸層の厚さを制御す
ることにより、望ましいχ(コ)の値をもつ半導体の形
成が可能となる。このように精密なドーピングの位置制
御はシート状ドーピングの技術でのみ可能である。
なお、シート状ドープにより、束縛励起子を量子井戸構
造内に閉じ込めると、井戸層の厚さL2が束縛励起子の
重心運動のひろがり(これは励起子のボーア半径と同程
度)よりも小さい場合には次元性の効果が現れ、振動子
強度が更に増強される。この様子を第7図に示す。第7
図において、横軸は層厚L2をボーア半径allで規格
化したもので、縦軸は量子井戸構造中の束縛励起子の振
動子強度f bou□(L2)をバルク結晶中の同じも
のr、。ufi、(oo)で規格化したものを表わす。
輻射寿命は振動子強度に逆比例するので、L2が小さい
場合には次元性の効果により輻射寿命が短(なる。吸収
飽和型の光学的非線型性の応答時間は縦緩和時間により
きまるが、今の場合、これはほぼ輻射寿命に等しいと考
えられるので、L2が小さい時には応答速度が速くなる
。三次の非線型感受率χ(3)は振動子強度の二乗に比
例することが理論的に示されるので、層厚に対する依存
性は第8図に示すように第7図よりも急峻なものとなる
第8図はLz/amに対してバルク結晶中の束縛励起子
の非線型感受率χ(3)、。U□(oo)で規格化した
量子井戸構造中の同じものχ(3)、。U□(L2)を
示したものである。従って、量子井戸層の厚さが薄い程
、光学的非線型性は大きくしかも応答速度も速くなる。
以上に述べた束縛励起子の振動子強度および光学的非線
型性の増強は、本質的に媒質の次元性による励起子の閉
じ込め効果に基づいており、必ずしも通常の二次元的な
量子井戸構造に限られることはない、むしろ、量子細線
や量子ドツトのように、−次元的または零次元的な量子
井戸構造においては、励起子の閉じ込めはより効果的に
なるので、上の次元性の効果はより一層増強される。こ
の様子を見るため、三次の非線型感受率の増強因子が次
元性にどのように依存するかを第9図に概念的に示す。
これより、媒質の次元を1つ下げるたびに、非線型感受
率は一桁程度ずつ増強されることがわかる。量子井戸構
造の次元を二次元的なもの(曲線St)から、量子細線
のように一次元的なもの(曲線S2)、更に量子ドツト
のように零次元的なもの(曲線S3)へと次元を下げて
いくと、励起子が動き回れる空間がせばめられ、実空間
での反発的相関が強くなる。この結果として、光学的非
線型性が増強される。実際、束縛励起子が閉じ込められ
ている空間の次元性をd、系の特徴的なサイズをり、と
すると、 χ(3) b、□a (Ls) /χ(3)、。、4(
■)=lfb−0a(Ls) / fゎ。、74(ω)
12・C? (dD)となることが示される。これらの
典型的な振舞いを第7図〜第9図に示した。励起子の振
動子強度は、それを構成する電子および正孔の空間的型
なりに比例するので、狭い空間に閉じ込められれば、当
然の帰結として、振動子強度は増大し、従って、それに
逆比例する輻射寿命は短くなり、高速応答が可能になる
以上述べたように、量子井戸構造をもつ半導体において
、量子井戸となる半導体部分のほぼ中央部に不純物を添
加した非線型光学素子用半導体は、束縛励起子のために
大きな光学的非線型性と高速な応答速度とをもち、束縛
励起子に共鳴する波長で動作させることにより、低い光
入力で高速応答の非線型光学素子を実現できる。゛ここ
で用いる量子井戸構造を形成する半導体としては、良く
知られているm−v族やII−Vll族化合物半体体用
いることができる。
第1の実施例として、GaAsとAlGaAsとで構成
される量子井戸構造について説明する。
GaAsとAlGaAsとで構成される量子井戸構造に
おいて、井戸層であるGaAs中にドープされる中性ア
クセプタとしては、Be、Mg、Zn、Cd+  C,
St、Geなどがあり、特に深い束縛励起子準位を作る
ものとして、Sn、Goなどが考えられ、後者は室温で
も解離しない。一方、中性ドナーとしては、0(酸素)
が深い束縛励起子準位を作る(解離エネルギーは26.
5meV)ので、室温動作が可能である(解離エネルギ
ーが大きいほど高温まで動作可能になる)。
これらの不純物の一種または複数種を同時にシート状に
ドープした半導体の概念図を第1図に示す。第1図にお
いて、AはGaAs層、BはAlGaAs層、■はシー
ト状にドープした不純物である。これらの不純物1に付
随する束縛励起子の重心運動の半径は概ね数十人である
と考えられるので(不純物間の間隔が数十Å以上になる
と重心運動は重なり合わず、不純物の回りに束縛励起子
が局在する確率が高くなる)、最大のドーピング面密度
は約1012c m−”と見積もられ、量子井戸層の厚
さを100人とすると、このときχ(3)は1O−3e
su程度の値が得られる。しかも、束縛励起子の輻射寿
命は1ナノ秒からサブナノ秒であるので、高速で応答す
る大きい光学的非線型性をもつ半導体が得られる。
次に、第2の実施例として、GaPとAj!GaPとで
構成される量子井戸構造について説明する。
GaPとAlGaPとで構成される量子井戸構造におい
て、井戸層であるGaP中にドープされる中性ドナーと
しては、S、Se、Te、Si、Ge、3n、[、iな
どがあり、これらに付随する束縛励起子はいずれも解離
エネルギーが数十meVなので、室温でも十分安定であ
る。一方、中性アクセプタとしては、C,Be、Mg、
Zn、Cdなどがあるが、これらに付随する束縛励起子
の解離エネルギーは7〜8meVなので、液体窒素温度
以下の低温動作が必要である。さらに、窒素をドープ(
シート状でない)したGaPにおいては、ドープされた
窒素が等電子トラップとして働くため、可視光領域での
発光素子として用いられてきた。この共鳴は極めて鋭い
ので、光学的非線型性も大きい。量子井戸構造中にこれ
らの不純物の一種または複数種を同時にシート状にドー
プすることにより、このような等電子トラップまたは束
縛励起子を高密度に作ったものは、高効率の非線型光学
材料となる。
次に、第3の実施例として、II−Vl族化合物半導体
で構成される量子井戸構造について説明する。
+1−VI族化合物半導体で構成される量子井戸構造に
おいて、上記と同様に量子井戸層となるCdS、CdS
e、Zn5eなどの半導体中に不純物をシート状にドー
プすることによって、均一でかつ高密度の束縛励起子を
作ることにより、速い応答速度と大きな光学的非線型性
をもつ半導体が形成できる。−例としてC′dSの場合
、■2束縛励起子の重心運動の半径は約17人なので、
最大のドーピング面密度は1913cm−”と見積もら
れ、量子井戸層の厚さを100人とすると、χ(Hは1
esu程度と極めて大きくなる。しかも、束縛励起子の
輻射寿命はサブナノ秒なので、応答速度も速い。
上記第1実施例〜第3実施例はいずれも二次元的な量子
井戸構造に関するものであるが、これらを−次元的およ
び零次元的な量子井戸構造すなわち量子細線や量子ドツ
トに拡張することにより、より大きな光学的非線型性お
よびより速い応答速度を持つ半導体が実現されることは
、前述の説明により明らかであろう。量子細線や量子ド
ツトに不純物をドープした半導体の概念図をそれぞれ第
2図および第3図に示す。第2図において、2は不純物
、AはGaAs層、BはAlGaAs層である。また、
−第3図において、3は球の中心にドープされた不純物
、AはGaAs層、BはAlGaAs層である。゛ 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明は、量子井戸となる半導体部
分のほぼ中央部に不純物を添加したことにより、この不
純物に付随する束縛励起子に共鳴する波長で光学的非線
型性を生じさせることができ、高速の応答速度をもたせ
ることができるので、低い光入力で高速応答の非線型光
学素子を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は井戸層中央部に不純物をシート状にドープした
G a A s / A I G a A s量子井戸
構造の概念図、第2図は不純物を線状にドープした量子
細線構造の概念図、第3図は不純物を点状にドープした
量子ドツト構造の概念図、第4図、第5図および第6図
は量子井戸構造中の束縛励起子について解離エネルギー
、振動子強度および三次の非線型感受率の相対値をドー
ピングの位置の関数として示すグラフ、第7図は量子井
戸構造中の束縛励起子の振動子強度をバルク結晶中の束
縛励起子の振動子強度で規格化したものを示すグラフ、
第8図は量子井戸構造中の束縛励起子の三次の非線型感
受率をバルク結晶中の束縛励起子の三次の非線型感受率
で規格化したものを示すグラフ、第9図は三次の非線型
感受率の増強因子が系のサイズにどのように依存するか
を媒質の次元性について示すグラフである。 1.2.3−・・不純物、A=GaAs層、B ・A#
GaAs層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 量子井戸構造をもつ半導体において、量子井戸となる半
    導体部分のほぼ中央部に不純物を添加したことを特徴と
    する非線型光学素子用半導体。
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