JPS6320329Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は乳幼児の世話等をする人が携帯使用す
るのに適した分解できる鞄に関する。

本考案の目的は適宜の幅及び長さを有しその両
端部には袋部を有する二本の構成片をその中央部
において交叉係止させるとともに各構成片の両端
部を互いに内側に折り込んで重合係止することに
より簡単に鞄を形成し、或いは前記と逆の操作を
することにより各構成片に簡単に分解することが
できるようにした鞄を提供せんとするものであ
る。

本考案の他の目的は各構成片を展開した場合に
構成片によつて形成される展開面を幼児のおむつ
交換時の敷物として或いは幼児の簡単な仮眠用敷
物等として利用することができるとともに構成片
の端部に袋部を設けることにより幼児の哺乳用品
或いは使用前及び使用後のおむつ等を整然と区分
して収容することができるようにした分解できる
鞄を提供しようとするものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

総括的にＡで示す鞄本体は適宜の幅及び長さを
有する二本の構成片１，２をその長さ方向に於け
る中央部で交叉させて着脱自在に一体化させてい
る。各構成片１，２にはその両端部にそれぞれ袋
部３，３、４，４を設けている。前記袋部３，４
は構成片の両端部をそれぞれ長さ方向に沿う内側
に折り返し、折り返した両側縁部を縫合し、互い
に向い合う端縁部を開口部３１及び４１としてい
る。重合する二枚の構成片１，２のうち下側に位
置する構成片１は両端に形成した袋部３，３を除
いた部分をほぼ正方形状とし他方の構成片２と重
合する面の四隅に係止釦５……５を取りつけてい
る。また前記構成片１の表側には携帯に便利にす
るための提げ手６を取り付けている。他方の構成
片２は前記構成片１に十字状に交叉重合できるよ
うに構成するものであり前記構成片１と同様に両
端に袋部４，４を形成し前記袋部４，４によつて
囲まれた部分を重合面とし前記係止釦５……５に
対応する部位に釦ホール５１……５１を穿設して
いる。なお各構成片１，２は適宜の厚さを持つた
布帛等で構成することを原則とするが布帛以外の
素材例えば不織布、合成樹脂シート、或いはこれ
らの素材の合成材等を用いて形成することもでき
る。構成片１，２の内側面は敷布として使用する
場合の幼児に与える感触を考慮して出来るだけ違
和感を生じさせない柔らかなものを使用すること
が望ましい。７，７は外側に位置する構成片１の
袋部３に設けたベルベツト式フアスナー等からな
る係止具であり、折り畳み時にこれと対応する他
方の袋部３にも同様の係止具７１，７１を装着し
ている。なお前記係止具７，７、７１，７１の装
着位置は図示例示のものに限定されるものではな
く構成片１，２の折り畳み形状に応じてその最も
外側に位置する袋部の端部内側とこれに対応する
袋部の対応位置に装着すればよいものである。ま
た二枚の構成片１，２の重合面の係止に用いる係
止具も例示した釦５及び釦ホール５１とせずに例
えばベルベツト式フアスナーやスナツプ釦相互の
係合手段など自由に構成を変更選択することがで
きる。この場合特に留意することは敷物として展
開使用する際に係止具が幼児に不快感を与えない
構造のものを利用することである。

本考案は上記のように構成したので、使用に際
しては二枚の構成片１，２をその中央部で十字状
に交叉重合し、該重合部分を係止具で係止一体化
させるだけで簡単に鞄としての構成を得ることが
できる。そして前記構成片１，２の両端に形成し
た袋部３，３或いは４，４に幼児の世話に必要な
用具例えば哺乳壜その他の哺乳用具や交換用のお
むつ等を収容したのちこれらを互いに内側に折り
畳むことによつて重合し最も外側に位置する袋部
とこれに重合接触する袋部（実施例の場合構成片
１の袋部３，３）とを係止具７，７及び７１，７
１で係止することによつて一体化させれば全体が
鞄としての形態を構成することとなる。また本考
案の鞄を展開使用したい場合には前記した折り畳
み状態にある鞄の袋部３，３の係止を開放し各構
成片１，２を互いにその長さ方向に沿うように展
開させれば簡単に広い面積の敷物とすることがで
きるのでこの展開面の上で幼児のおむつ交換や仮
眠の敷物として利用することができることとなり
外出時などに幼児を寝かせる適当な床面がない場
所において特に効果を発揮することができる。ま
た構成片１，２の両端には袋部３，４をそれぞれ
形成しているので使用前の哺乳具やおむつと使用
後の哺乳具やおむつ等を整然と区画収納すること
ができることとなり極めて衛生的であり而も前記
袋部に物品を収容した状態では該部分が枕の役目
も果たすことができるという特徴もある。更にま
た本考案は構成片１，２を分離自在に構成したの
で幼児の敷物として利用する場合に一方の構成片
を敷物として利用し他方の構成片を上掛けとして
利用することなども可能となるほか洗濯の際にも
分解して洗濯を行えば重合部分の乾燥も他の部分
と同様に迅速に行える等多くの優れた特徴を有し
ている。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
は展開状態を示す斜視図、第２図は第１図を反転
し且つ分解して示す斜視図、第３図は構成片の一
方の袋部を折り畳んだ状態を示す斜視図、第４図
は最終折り畳みの直前の状態を示す斜視図、第５
図は折り畳み完成の状態を示す斜視図である。 Ａ……鞄本体、１，２……構成片、３，４……
袋部、３１，４１……開口部、５……係止釦、５
１……釦ホール、６……提げ手、７，７１……係
止具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端に袋部を形成した適宜の幅及び長さを有す
   る二本の構成片を、その中央部において十字状に
   交叉させ、該交叉部を着脱を自在とするように係
   合させるとともに前記交叉部の両側に突出するよ
   うに形成した袋部を互いに重合するように折り畳
   んで鞄状に構成してなる分解できる鞄。