JPS6316541Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はチエツクライターに係り、特に金額の
印字と同時に小切手類発行者の本店所在地、又は
住所、居所、社名、代表者名或いは氏名等を捺印
できるチエツクライターの改良に関するものであ
る。

通常小切手や約束手形類は発行者の住所や名称
を印刷していない。特に小切手等は銀行から入手
するので、発行者はその都度印で捺印する必要が
ある。ところが、一冊の小切手に一度に全部印を
押しておくことは、盗難等により危険である。従
つて発行する際に一枚、一枚押す必要があり、手
数を要し、支払日には煩雑で能率的ではない。そ
のため金額と同時に日付、サイン等を印字できる
ものが実公昭55−53422号により開示されたが、
これは年月日印字輪を装備するもその位置が固定
式のため押捺箇所が特定されてしまう欠点があつ
た。

本考案の目的は、金額印字と同時に発行者の住
所、名称等も押捺できるだけでなく発行者印の押
捺位置を証券面の状態に応じて選択することがで
き、しかも簡易な構造で押捺位置の変更が可能な
チエツクライターを提供することにある。

そのため本考案は次のように構成したものであ
る。

即ち本考案は、字輪１を支持する上下動枠２を
その後端部の軸４によりベース５上の機枠６に枢
支し、前記上下動枠２の前部下面に前記字輪１と
並んで小切手その他証券の発行者の社名、氏名等
を表わした金属、ゴム、合成樹脂その他の材料に
よる印板３を左右に摺動可能に取付けて成り、印
板３は支え板２０の下面に取付けられ、支え板２
０は横軸１９によつて偏平板１８にその切欠部１
８′の範囲に於て左右摺動可能に枢支され、偏平
板１８は上下動枠２に取付けられており、さらに
支え板２０には摘み２１を設けるとともに、板ば
ね状止片２５を突設し、該止片２５の先端を偏平
板１８に形成した係止孔２６，２７と係脱可能に
構成したことを特徴とするチエツクライターであ
る。

図示実施例により説明すると、字輪１を支持す
る上下動枠２は後端部を軸４により、ベース５上
の機枠６に枢着することによつて、前端部が軸４
を中心として上下方向へ回動可能に取付けられ、
同軸４に取付けたハンドル７を手前下方のベース
５上へ押すことにより、上下動枠２を経て、その
前端部下位に装着された字輪１及び印板３を下降
させ、ベース５上に敷いた証券類Ａ又はA′に金
額ｍと住所、名称ｎを捺印することができる。な
お字輪１は操作歯鈑８により各字輪１に添設した
小歯車９を回して設定する。１０は表示輪で、字
輪１と同様操作歯鈑８により操作されるためその
歯と噛み合う小歯車１１を有する。１２は字輪１
及び印板３にインキを塗布するインキパツド１３
の作動腕を示し、ハンドル７を操作すると、その
手前に突設した連動軸７′により壁面１２′で押さ
れて作動腕１２が軸１４を支点に回動し、先端ピ
ン１２″は機枠６の円弧状溝孔１５に沿つて動く。
１６はトーシヨンばねで、作動腕１２に復帰用に
作用させてある。１７はインキパツド１３を印板
３の印面に作用させたばねで、インキパツド１３
は、作動腕１２に支えられて前記の如く回動する
間に前記字輪１及び印板３の印面にインキを供給
する。

次に第４図に示す実施例においては、上下動枠
２に偏平枠１８を取付け、偏平枠１８で両端を支
持した横軸１９によりその下側に形成した切欠部
１８′の範囲に於て印板３の支え板２０を左右摺
動可能に枢支してあり、支え板２０は横軸１９に
よつて加えらるハンドル７による加圧力が印面に
伝わるように印板３を下面に固着している。小切
手と手形類では印の押捺場所が違うため、印板３
を摺動させるための機構は次のように構成されて
いる。即ち、支え板２０に連設した摘み２１にピ
ン２２を立設し、このピン２２が偏平枠１８と一
体の左右の突片２３，２４に当つて止まることに
より位置決め機構とし、又摘み２１より板ばね状
止片２５を上向き傾斜状に取付け、偏平枠１８に
板ばね状止片２５の上端が入り込む角孔２６，２
７を穿ち、印板３の支え板２０を左右に動かした
とき、板ばね状止片２５の上端が角孔２６又は２
７に入つて位置を変えた箇所で印板３を一層安定
させるようにしたものである。又第５図に示す実
施例においては印板３の支え板２０より突出した
摘み２１の一部が直接偏平枠１８に設けた鉤形止
片２８，２９に衝接することにより位置決め機構
を構成したものを示し、ピン２２を立設させない
点が第４図の例と相違するが、いずれの例でも２
箇所で安定した印字が行なえる。３０はカバーを
示す。

本考案は以上記述した構成であるから、金額印
字と同時に証券発行者の本店所在地、又は住所、
社名或いは氏名を印字できかつその証券発行者印
の押捺位置を変えることができるので、証券面の
印刷等と発行者印が重なつてしまう場合でも位置
をずらせることができる顕著な効果があり、ま
た、その印板３は上下動枠２に枢支した構造で新
たな印字輪を必要としないため容易に実施でき、
しかも確実に位置決めできるから印字も安定する
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るチエツクライターの実施例
を示したもので、第１図は正面図、第２図は側面
図、第３図は作動状態を示す側面図、第４図は印
板を左右に摺動させる機構を示す斜視図、第５図
は前記印板摺動機構の他の例を示す斜視図、第６
図は本考案のチエツクライターにより小切手に金
額及び発行者の氏名等を押捺した状態を示す平面
図である。 １……字輪、２……上下動枠、３……印板、４
……軸、５……ベース、６……機枠、１８……偏
平枠、１８′……切欠部、１９……横軸、２０…
…支え板、２１……摘み、２５……板ばね状止
片、２６，２７……係止孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 字輪１を支持する上下動枠２をその後端部の軸
   ４によりベース５上の機枠６に枢支し、前記上下
   動枠２の前部下面に前記字輪１と並んで小切手そ
   の他証券の発行者の社名、氏名等を表わした金
   属、ゴム、合成樹脂その他の材料による印板３を
   左右に摺動可能に取付けて成り、印板３は支え板
   ２０の下面に取付けられ、支え板２０は横軸１９
   によつて偏平枠１８にその切欠部１８′の範囲に
   於て左右摺動可能に枢支され、偏平枠１８は上下
   動枠２に取付けられており、さらに支え板２０に
   は摘み２１を設けるとともに、板ばね状止片２５
   を突設し、該止片２５の先端を偏平板１８に形成
   した係止孔２６，２７と係脱可能に構成したこと
   を特徴とするチエツクライター。