JPS63142044A - 火薬類による複合材料製品の解体方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は火薬類による複合材料製品の解体方法に関し、
より詳細には火薬の起爆による複合材料製品の爆燃、ま
たは爆薬の爆発によって複合材料製品を解体する方法に
関する。

〔従来技術〕

複合材料製品、例えばＦＲＰ製品は耐腐蝕性、耐衝撃性
に優れているものの、老朽化製品または部分的に破損し
た製品は通常廃棄される。

このため、多大の廃棄面禎を必要とするので、一般的に
は解体、焼却の後に廃棄されていた。

例えばモーターボート、釣り船等の小型ＦＲＩＩ廃船を
解体する場合には、電動工具等で解体した後に重油等に
よって野焼したり、焼却炉によって焼却していた。

また、廃船になった漁船等の大型ＦＩ？Ｐ船舶は、上記
同様に電動工具によって解体したり、大型建設破砕機械
により破砕した後に、重油等によって焼却したり、通常
の焼却炉で焼却していた。

しかしながら、かかる従来の解体方法では、ＦＲＰの焼
却を必要としたために、下記のような欠点があった。

イ、　ＦＲＰ製品焼却の際に発生する塩化水素ガスや塩
素ガス等の有害ガスによって燃焼炉が侵され、また重油
等を使用する際の燃焼温度が比１咬的低いのでガラス繊
維が未溶融状態で残り、焼却後にガラス繊維を更に破砕
する必要があった。

口、上記の方法では焼却温度が低いので、不燃焼部分が
残ることがあり、また焼却時間が長く、長時間にわたっ
て燃焼状態を管理する必要があつた。

ハ、焼却温度が低いので、燃焼が水や炭酸ガス等を生成
する最終燃焼にまで到達せず、更に燃焼可能な有害ガス
が発生する。

二、特に１５０ｔ〜５００　ｔの大型船舶の場合には、
破砕、解体に多くの工数を必要とする。

〔発明の目的〕

本発明は上記従来の欠点を解消すべくなされたものであ
り、重油等を使用する焼却に比較して燃焼温度がより高
温で、完全な焼却が可能であり、有毒ガスの発生が少な
く、かつ短時間で解体が可能であり、また制御された条
件下での解体が可能である方法を提供することを目的と
するものである。

〔発明の構成〕

上記目的を達成する本発明の火薬類による複合材料製品
の解体方法は、複合材料製品に火薬類を塗布し、火薬の
起爆による該複合材料製品の爆燃、または爆薬の爆発に
よる該複合材料製品の破砕によって該複合材料製品を解
体することを特徴とするものである。

本発明においては、まず複合材料製品に火薬類を塗布す
る。

ここで複合材料製品とは、マトリックス母材と補強部材
とからなり、例えばＦＲＰ製品であり、具体的にはＦＲ
Ｐ製バスタブ、浄化槽、モーターボート、漁船等のＦＲ
Ｐ船を挙げることができる。

本発明における複合材料製品の解体は、火薬による複合
材料製品の爆燃（爆発を伴わない高温発熱燃焼）または
爆薬の爆発による破砕によって行われる。

すなわち本発明においては、複合材料製品に塗布する火
薬類としては、爆燃用の火薬または爆発解体用の爆薬が
用いられる。

まず、爆燃用の火薬としては、下記の特性を有するもの
が使用される。

ａ、溶剤と粘着剤によって粘着性のある液状にすること
ができ、塗布またはスプレーが可能な火薬。

ｂ、燃焼速度は遅いが、燃焼熱量の大きい火薬。

かかる条件を満足する爆燃用火薬としては、発熱温度の
高い、金属粉を含む過塩素酸塩を主成分とする火薬等を
挙げることができ、また粘着剤としては、油性、天然樹
脂、瀝青質、加工油性、合成樹脂等が用いられる。

また爆発解体用の爆薬としては、上記ａ、に加えてＣ０
爆発速度が早い特性を有する爆薬が使用され、かかる条
件を満足する爆発解体用爆薬としては、硝酸塩、塩素酸
塩、硝酸エステルを主成分とする爆薬等を挙げることが
でき、また粘着剤としては上記と同様のものが用いられ
る。

かかる爆燃用火薬および爆発解体用爆薬は、解体対象の
複合材料製品にスプレー、刷毛塗り等によって塗布され
る。

塗布される火薬または爆薬量は、解体対象部位の複合材
料製品の厚み、解体対象複合材料製品の大きさ、複合材
料の種類等によって適宜決定され、解体に必要な塗布量
が決定される。

次にこの塗布された火薬が乾燥または着火可能な状態に
なるのを待って起爆させる。

爆燃用火薬を塗布した場合には、起爆によって塗布され
た火薬が発熱、燃焼し、２０００℃以上の燃焼温度に達
する。

しかしながら、上記のように火薬の燃焼速度が遅いので
、複合材料製品のプラスチック部分が燃焼するのみなら
ず、ガラス繊維部分も熔解し、複合材料製品を完全に解
体することができる。

また、高い燃焼温度のために、プラスチックの燃焼が最
終段階まで進行し、未燃焼のを毒ガスの発生を極力回避
することができる。

更に従来の重油を使用した燃焼解体に比較して、短時間
での解体が可能であり、かつ従来のように燃焼炉を必要
とすることもない。

この爆燃によって複合材料製品は燃焼の程度によって塊
状ないし灰状となり、容易に運搬、廃棄することができ
る。

一方、爆発解体用の爆薬を塗布した場合には、起爆によ
って火薬の爆発が起り、爆発衝撃によって複合材料製品
が破砕される。

なお、かかる爆発解体の場合には、爆発衡撃エネルギー
を有効に利用するために、また破砕された複合材料製品
が飛散することを防止するために、複合材料製品を被覆
材によって被覆した状態で爆発させることが好ましい。

被覆材としては、汲水性樹脂、アラミド樹脂等のシート
状物が使用され、これら被覆材に注水して水を保持させ
た状態で使用される。

この爆発解体では、複合材料製品に爆薬を塗布するので
、解体に必要な爆薬の特性、必要量を容易に設定するこ
とができ、制御された条件下での爆発、破砕が可能であ
る。

爆発解体によって発生した複合材料破砕物は、例えば建
築用副資材として使用することができる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明によれば、複合材料製品に塗布
した火薬類によって複合材料製品を容易に爆燃または爆
発によって解体することができる。

しかも爆燃の場合には、燃焼温度が従来の重４■１燃焼
法に比較して著しく高いので、有毒ガスの発生を抑制し
、短時間で解体が可能である。

また爆発解体でも、同様に有毒ガスの発生を抑制しつつ
短時間で解体することができる。

しかも爆薬によって対象物を一挙に爆発、破砕するので
はなく、塗布する爆薬の量や特性によって制御された状
態での爆発、破砕が可能である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複合材料製品に火薬類を塗布し、火薬の起爆による該複
   合材料製品の爆燃、または爆薬の爆発による該複合材料
   製品の破砕によって該複合材料製品を解体することを特
   徴とする火薬類による複合材料製品の解体方法。