JPS6312116A - 不燃性油入誘導電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、許容最高温度において数百簡Ｈｆの蒸気圧を
示す不燃性絶縁油を冷却および絶縁媒体として封入する
ことによシネ燃比された油入誘導電器、ことにその冷却
構造に関する。

〔従来技術とその問題点〕

近年、主として防災上の観点から油人誘４電器の不燃化
が求められておシ、例えばパークレンと鉱油系絶縁油と
の混合液、パークレンとフロンとの混合液、フロロカー
ボンなどの不燃性絶縁油（以下不燃油と略称する）を冷
却および絶縁媒体として従来の油入誘導電器の鉱油系絶
縁油と置き替えることにより実質的に不燃化された柱上
変圧器等中小容量の油人誘４電器が知られている。

第７図は従来の油入誘導電器を示す要部の側断面図であ
シ、容器３および蓋体２がバンキング４を介して気密に
結合された密閉容器１と、密閉容器１に収納された鉄心
８１巻線９等からなる誘導電器不休１０と、銹４電器本
体１０亡浸漬するよう密閉容器１内に包蔵された鉱油系
絶縁油７と、？、縁抽油７液面ＺＡ上に設けられ、誘４
電器本体１０の発熱に基づく絶縁油７の熱膨張収縮を吸
収するための空間部６とからなり、空間部乙には常温で
ほぼ大気圧の空気が封入されることにより、誘導電器の
運転温度においては密閉容器乙の内圧は大気圧を超える
ため、密閉容器１はこの内圧上昇に耐えるよう形成する
必要があるとともに、中空部乙における空気の対流熱伝
達が低いために１蓋体２は放熱面として十分に機能せず
、したがって絶縁油７の冷却は主に容器５の側壁に突設
された冷却フィン、ラジェータ等の放熱器５によって行
われる。

第８図は不燃化された従来の油入誘導電器の概略側断面
図であり、第７図における鉱油系絶縁油７を不燃油１７
に置き替えた点が前述の従来技術と異なっている。この
ように構成された誘導電器の運転時における許容最高温
度８０℃における不燃油１７の蒸気圧は、フロロカーボ
ン（Ｆ’Ｃ７５）で約３５０ｍｍＨｐ、パークレンと鉱
油との混合油で約２００ｍＨ２，パークレンとフロンと
の混合液で約３７０　ｒａｎＨｙと鉱油系絶縁油のそれ
の数百倍にも及ぶ高い値を示し、したがって液面ＺＡ上
の空間部６内には高い濃度の不燃油蒸気が存在するとと
もに、この蒸気の分子量が例えば３００程度と空気の分
子ｆｆｉ、ｆＩ２８に比べて高いために、空間部６内に
おいては両者が容易に混合せず、蓋板２）ｌ 側に低分子量の空気層６Ａが、液面１７Ａ側に最分子量
の不燃油蒸気層１７Ａ（以下蒸気または蒸ス層と略称す
る）が形成されることになる。

ところで、前述のように誘導電器の運転温度範囲で高い
蒸気圧を示す不燃油１７を用いたことによるメリットと
しては、誘導電器を実質的に不燃化できるというメリッ
トの他に、液面１７Ａで蒸発することによシネ燃油１７
から大きな蒸発潜熱を奪い、空間部６を包囲する密閉容
器１の器壁で蒸気１７Ａが容器外に凝縮熱を放出して凝
縮するというリサイクルを繰シ返すことにより誘導電器
本体１０を効率よく冷却できるというメリットが期待さ
れるものである。ところが、空間部６に空気層（または
窒素ガス層）７Ａが形成され、この空気層を包囲する器
壁、ことに蓋体２の内壁面が蒸’ｆｉｌ　７Ａの凝縮面
として機能することを阻害するという問題点かあυ、前
記メリットを十分に活用できないという欠点がある。ま
た、誘導電器の許容最高温度における空間部乙の内圧は
、大気圧の封入空気（または窒素ガス）と空気および不
燃性絶縁油の熱膨張による圧力上昇との他に、蒸気圧力
が加わるために大気圧の１．５倍程度の圧力上昇を示し
、したがって密閉容器１をこの内圧に討えるよう強固に
形成しなければならないという問題がある。

〔発明の目的〕

本発明は前述の状況に鑑みてなされたもので、密閉容器
の蓋体を蒸気の凝縮面として有効に活用でき、かつ密閉
容器に特別の補強を必要とせず、したがって小形かつ安
価な不燃性油入誘導電器を提供することを目的とする。

〔発明の要点〕

本発明は、液面上の空間部に接する部分が傾斜した凝縮
面を形成するよう上方に凸に形成された密閉容器の上部
蓋体と、前記空間部に大気圧以下の圧力で封入され、不
燃油の蒸気よシ低分子址の絶縁性気体とを備えるよう構
成したことによシ、誘導電器のｔｆ谷最高温度における
空間部の内圧をほぼ大気圧に保持できることによシ密閉
容器の強化を必要とせず、かつ低圧力の絶縁性気体が蒸
気圧の影響を受けて温度上昇に逆比例してその体積が縮
小し、上方に凸な上部蓋体の上部に追いやられ、上部蓋
体の傾斜した内壁面を蒸気層の凝縮面として有効に活用
できることにより、不燃油の蒸発、凝縮のリサイクルを
利用して優れた冷却性能を得られるようにしたものであ
る。

〔発明の実施例〕

以下本発明を実施例に基づいて説明する。

第１図は本発明の実施例を示す概略側断面図である。図
において、２０は容器６．バッキング４および上部蓋体
２２からなる密閉容器であシ、上部蓋体２２は中央部が
上方に凸なほぼ円すい状に形成され、その頂部には弁２
９が設けられている。

１０は鉄心８２巻線９を主体部分とする誘導電器本体で
るシ、容器３に包蔵された不燃性絶縁油１７甲に浸漬さ
れている。また、不燃性絶縁油１７の液面７Ａ上の空間
部１６には、誘４電器の運転時における許容最高油温１
例えば８０℃において、蒸気層２７Ａの蒸気圧と、空気
、窒素ガス等の絶縁性気体層２６Ａの圧力との和からな
る内圧Ｐが大気圧を超えないよう減圧された絶縁気体が
弁２９を介してあらかじめ封入される。

前述のように構成された不燃性油入誘導電器において、
巻線９に流れる電流に基づく発生損失によって不燃性絶
縁油の温度が上昇すると、液面７Ａ上の空間部１６内に
おける不燃性絶縁油の蒸気圧が高まり、空間部に気体層
２６Ａ、蒸気層２７Ａが形成されるが、このとき、あら
かじめ減圧状態で封入された分子量が蒸気よυ低い絶縁
性気体は、蒸気圧の上昇とともに圧縮されてその体積を
減じ、上部蓋体２２の上部空間に追いやられて気体層２
６Ａを形成するとともに、その下方に蒸気層２７Ａが形
成されるので、蒸気層２７Ａは上部置体２２の外周部で
大きく広がった傾斜した凝縮面２４と接触することにな
シ、液面７Ａよシ上方の容器６の内壁面３Ａと併せて広
い凝縮面を確保することができ、この凝縮面で蒸気が凝
縮して密閉容器を介して大気中への放熱が行われること
によシ、誘導電器本体１０の冷却全効率よく行うことが
でき、その結果、巻線容量の増大、あるいは巻線の小形
化、放熱器の簡素化などの利点を得ることができる。ま
た、誘４電器の許容最高温度においても密閉容器２０の
内圧を大気圧以下に保持できるので密閉容器２０は特別
の耐内圧強度を必要とせず、したがって密閉容器を軽量
かつ安価に形成することができる。なお、誘導電器が冷
えた状態においては空間部１６が負圧となり、不燃性絶
縁油１７中に溶解した絶縁気体が膨張、遊離しやすくな
るために、不燃性絶縁油１７の耐電圧強度が低下するこ
とが懸念される。

第２図は不燃性絶縁油の液面上圧力Ｐと絶縁破壊電圧と
の関係を示す特性線図であシ、図中縦軸はＰが大気圧の
場合の破壊電圧を１として相対値で示しである。曲線３
７Ａで示すフロロカーボン。

曲線３７Ｂで示すフロン１１３の例からも明らかなよう
に、液面圧力Ｐが３００ｏａＨｔを超える領域では絶縁
破壊電圧の低下は小さく、銹４１Ｕ器が冷えた状態にお
いても十分な耐電圧強度を維持することができる。

第３図は本発明の異なる実施例を示す要部の斜視図であ
シ、密閉容器の上部蓋体の外観を示したものである。図
の場合、上部蓋体２０の外壁面２０Ａには放射状に複数
の冷却用フィン２０Ｂが突設されておシ、大気との接触
面が拡張されることによシ蓋体２０の冷却効率を高める
利点が得られるとともに、冷却用フィンが補強材として
機能することにより上部蓋体２０の板厚を薄く形成でき
る利点が得られる。

第４図は本発明のさらに異なる実施例を示す要部の断面
図であり、上部蓋体２０の傾斜した凝縮面２４にも冷却
用フィン２０Ｇを設けるよう構成した点が前述の実施例
と異なっており、蒸気の凝縮と大気中への放熱の両面か
ら冷却性能を向上することができる。

第５図は本発明の他の実施例を示す要部の断面図であシ
、傾斜した凝縮面を有する上部蓋体２０の頂部に絶縁性
気体層２６Ａを包蔵すべきポケット部３１を設けた点が
前述の実施例と異なっておシ、傾斜した凝縮面２４が一
層拡張されることによシ、高い冷却性能を得られる利点
がある。

第６図は本発明のさらに他の実施例を示す上部蓋体の斜
視図であり、角形の密閉容器に相応する角形７ランジ４
１に屋根形の突出部４２を設けることによシ、前述の実
施例と同様に突出部４２の内壁面に傾斜した凝縮面を形
成できるようにしたものである。

〔発明の効果〕

本発明は前述のように、不燃性絶縁油中に浸漬された誘
導電器本体を収納する密閉容器の上部蓋体を上方に凸に
形成するとともに、液面上の空間部に大気圧よシ低い所
定の圧力の低分子量の絶縁性気体を封入する：う構成し
た。その結果、誘導電器の温度上昇とともに液面から蒸
発する不燃性絶縁油の蒸気によシ、絶縁性気体は収縮し
て蓋体上部に追いやられ、蓋体の傾斜した凝縮面と蒸気
が接触して凝縮するリサイクル速度が高まることにより
、従来技術において絶縁性気体層によシ蓋板と蒸気との
接触が阻害でれるという問題点が排除され、冷却性能に
優れ、かつ冷却性能の向上により小形化された不燃性油
入誘導電器を提供することができる。また、許容最高温
度においても空間部の内圧が大気圧を超えない程度の減
圧された圧力で絶縁性気体を封入することによシ密閉容
器の耐内圧強度を低減できるので、密閉容器を軽量かつ
安価に形成できる利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す概略側断面図、第２図は
実施例における不燃性絶縁油の液面上圧力対？、縁破壊
電圧特性線図、第３図は異なる実施例を示す要部の斜視
図、第４図はさらに異なる実施例を示す要部の断面図、
第５図は他の実施例を示す要部の断面図、第６図はさら
に他の実施例を示す要部の斜視図、第７図は従来の油入
誘導電器の側断面図、第８図は不燃化された従来の油入
誘導電器の側断面図である。 １．２０・・・密閉容器、２．２２．４叶・・上部蓋体
、３・・・容器、４・・・バッキング、５・・・放熱器
、６゜１６・・・空間部、７・・・絶縁油、１７・・・
不燃性絶縁法７Ａ・・・液面、１０・・・誘導電器本体
、２４・・・傾斜した凝縮面、２６Ａ・・・気体層、２
７Ａ・・・蒸気層、２０Ｂ、２０Ｃ・・・冷却用フィン
、６１・・・ポケット部、４２・・・突出部。 第１図 ：ｉｉ上の圧力Ｐ　（ｍｍＨｇ　） 第２図 ２ＯＡ　２０Ｂ　　　　　　　２４ 第３図　　　　　第４図 第５図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）巻線、鉄心を含む誘導電器本体、ならびにこの誘導
   電器本体の運転温度範囲で数十ｍｍＨｇ以上の蒸気圧を
   呈する凝縮性の不燃性絶縁油と、この不燃性絶縁油の液
   面上に保持された空間部とを密閉容器内に収蔵したもの
   において、前記空間部に接する部分が傾斜した凝縮面を
   形成するよう上方に凸に形成された前記密閉容器の上部
   蓋体と、前記空間部に大気圧以下の圧力で封入された前
   記不燃性絶縁油の蒸気に比べ低分子量の絶縁性気体とを
   備えたことを特徴とする不燃性油入誘導電器。 ２）特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、誘導電
   器の運転温度範囲における絶縁性気体の封入圧力と不燃
   性絶縁油の蒸気圧力の和が大気圧を越えないよう形成さ
   れたことを特徴とする不燃性油入誘導電器。