JPS62954Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は接着剤容器、特に瞬間接着剤容器に
好適する抽出具に関する。

〈従来の技術および問題点〉 従来の接着剤容器は上部が円錐状のノズル状と
なつており、使用に当つては該ノズル状の口部先
端を針で孔をあけるか、刃物で該先端を切り落と
すかして接着剤抽出口をつくり、その口部にノズ
ルを差し込んだり、或いはそのままの状態で使用
しているのが現状である。

そして使用後は各種の蓋をする外、口部に残つ
ている接着剤を硬化させたり、容器の口部を加熱
したりして密封する保存方法がとられている。

保存された容器内の接着剤を再度使用する場合
蓋又はキヤツプを容器から取り外す必要があるが
容器口部から飛び出したり、垂れ下がつた接着剤
で容器に固く接着して取り外しができなくなつた
り、硬化により密閉されたものは使用の都度、硬
化した部分を切り取るため、ノズル部が短くなつ
て切り落としが困難になる欠点があり、特にシア
ノアクリレート系接着剤（瞬間接着剤）では空気
中の微量水分で急速に硬化するため、使用者は上
記欠点に悩まされている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 この考案は容器とキヤツプの接合、或いは接着
剤の硬化に係わらず簡単に接着剤の抽出ができる
抽出具を提供することを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 接着剤容器先端のノズル状部に嵌着するキヤツ
プの先端に、加熱可能な細管をキヤツプ内に挿入
固定し、このキヤツプ内に挿入された細管先端を
尖鋭部とし、このキヤツプを最初の使用時にノズ
ル先端に嵌着し、その後はそのままの状態として
おき、次の使用時に細管を加熱するだけで使用で
きるようにしたものである。

〈作用〉 使用後、細管内で硬化した接着剤を接着剤の性
質を利用し、細管の加熱により接着剤を軟化させ
て抽出し、細管先端に残留する接着剤の硬化によ
り容器の密閉状態を保持できるようにしたもので
ある。

〈実施例〉 第１図において、１は合成樹脂製キヤツプ主
体、２はステンレス製細管、３は同細管の尖鋭部
である。そしてステンレス製細管は２はキヤツプ
主体１の頸部４からキヤツプ主体１内に挿通さ
せ、その先端は接着剤容器のノズル状部先端の孔
あけを容易にするために、尖鋭部３とし、他端は
キヤツプ主体１の頸部より外へ適当長さ突出さ
せ、接着剤容器にこの抽出具をかぶせて使用する
とき、この突出部分をノズルとして使用するもの
である。

第２図は接着剤Ｃを充填した接着剤容器Ａのノ
ズル状部Ｂにこの考案の抽出具を冠着した状態を
示す要部縦断面図で、抽出具をノズル状部に冠着
することによつて、ノズル状の先端には孔があ
き、細管２は抽出用ノズルとなつて、すぐに接着
剤を使用することができるのである。

使用後はそのまま放置しておけば、ステンレス
細管２の先端部分で接着剤は硬化し、容器内の接
着剤を密閉する蓋の役目を果たし、次の使用時に
は、この硬化部分をステンレス細管２の外部から
マツチ、ライター、煙草の火等で加熱することに
より軟化させ、再使用することができる。

なおステンレス細管２は加熱目的のためである
から、ステンレスに限られるものでなく、例え
ば、銅のような加熱可能な材質のものであればよ
い。

〈考案の効果〉 この考案に係る上記抽出具は接着剤容器に対す
る従来の孔あけや、刃物による切断などに際して
の危険や、接着剤の飛び出し、垂れさがり等の不
安もなく、又使用後の保存に対しても何ら手を加
える必要がなく、しかも次回の使用も至極簡単に
行なえるなど、接着剤の使用ならびに保存を非常
に安全且つ簡便にするものであつて、残留接着剤
の硬化を気にすることなく、容易に使用できると
いう実用上の硬化が大なるものである。

なおステンレス細管の外部突出部分が危険であ
れば、該部分に安全キヤツプをかぶせておけば良
い。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る接着剤容器用抽出具の
側面図、第２図はこの抽出具を接着剤容器に冠着
した状態を示す要部縦断側面図である。 １……キヤツプ主体、２……細管、３……尖鋭
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接着剤容器のノズル状部に装着する合成樹脂製
   キヤツプ主体の先端から該キヤツプ内に、加熱可
   能な材質からなる細管を挿通して固定すると共
   に、このキヤツプ内の細管の尖端を尖鋭部とし、
   他端はキヤツプ先端から、一定長さ突出させたこ
   とを特徴とする接着剤容器用抽出具。