JPS62621Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はミシンの糸立具に関する。

従来、ミシン掛けに使用する糸巻きの糸立は周
知の如く、本縫いミシンにおいては上下糸の供給
を行なう２本のものしか存在せず、オーバーロツ
ク、インターミシン等においても必要最小数の糸
立しか装備されていないため、例えば色の違つた
糸巻きを使用したい場合は一々糸立に所望の色の
糸を巻いた糸巻きと取り替えねばならず、此の作
業は煩わしいのみならず、特に縫製工場等におい
ては糸巻きの取り替えに多大の時間と労力を要
し、又、糸立が竪形のために振動で糸巻きに巻い
てある糸が解ける問題点を有していた。本考案は
斯かる問題点を解決し、糸立に一々所望の糸巻き
と取り換える必要もなく、又、振動で解ける懸念
も解消し、更に糸巻き保管スペースを著しく縮小
することを目的として考案されたものである。

以下本考案を図面に基づいて説明すると、１は
基板２上に鉛直方向に垂立固定した回動中心軸で
ある。３は基板２の上側に、基板１と一定間隔を
有する高さ位置に回動中心軸１に横方向に固定し
た円板形の受板である。４は回動中心軸１に横方
向に回動自在に遊嵌した略筒形の回動筒である。
５は回動筒４の下端部に横方向に固着した中空円
板形の回動面板である。６，６……は回動筒４の
周側面に斜め上向きに植設した釘形の斜立支持金
である。７，７……は回動面板５の中心角度の等
分位置（図面は４等分の場合を示す）に穿設した
位置決め孔である。８は位置決め孔７の下側位置
の受板３に窪設したピン挿入孔である。９は位置
決め孔７及びピン挿入孔８に挿入した固定ピンで
ある。１０は上半部は前記回動筒４のやゝ外側位
置に回動筒４と平行に縦方向に設け、下半部を内
側に曲折して回動中心軸１に下端部を固着した糸
案内杆である。１１，１１……は環形に形成した
糸案内環で、糸案内杆１０に縦方向に一定間隔を
有して固着する。

本考案は斯かる構成なる故に次に作用に就いて
述べると本考案を実施し、例えば第３図に示す如
くミシンの背面側のベツド上に基板２を螺子止め
し、斜立支持金６，６……に糸巻き１２，１２…
…を斜めに挿入しておくと、ピン９を抜くことに
より指先で回動筒４を軽く回動するのみで、例え
ば縦に６列、円周等分４列の場合は６×４＝24本
の糸巻きが自由に選別出来、所望の糸巻きが糸案
内杆１０の位置に近い位置で、位置決め孔７及び
ピン挿入孔８を合致せしめて固定ピン９を挿入す
ると回動筒４は固定するので、所望の糸巻きより
糸を引出し、糸案内環１１に通してミシン側に供
給することが可能となる。故に本考案を実施する
と糸立に所望の糸が何時も揃つており、一々糸巻
きを取り替えずとも所望の糸巻きがワンタツチで
選択出来、ミシンに供給することが可能となるば
かりでなく、糸巻きが斜立状態で収納されている
ため振動により糸が解ける煩わしさが皆無とな
り、又、糸巻きの保管スペースが棚や引出し内に
保管した場合に比べて著しく小面積ですむ効果を
も具有する考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の縦断面図である。第２図は平
面図である。第３図は使用態様の一例を示す斜視
図である。 １……回動中心軸、２……基板、３……受板、
４……回動筒、５……回動面板、６……斜立支持
金、７……位置決め孔、８……ピン挿入孔、９…
…固定ピン、１０……糸案内杆、１１……糸案内
環、１２……糸巻き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板２の上面側に回動中心軸１を垂立せしめ基
   板２の上方位置の回動中心軸１に受板３を固定し
   て設け、受板３の上側は、前記回動中心軸１に横
   方向に回動自在に遊嵌した回動筒４の下端部に設
   けた回動面板５を横方向に摺動すべく載置し、回
   動筒４の外周面に斜立支持金６，６……を斜め上
   向きに植設し、回動筒４の外側位置に、環形の糸
   案内環１１，１１……を固着した糸案内杆１０を
   回動筒４と平行に縦方向に設け、前記斜立支持金
   ６に糸巻き１２を挿入せしめたことを特徴とする
   ミシンの糸立具。