JPS6252805B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ ハウジング２６内に設置された円筒形水準エ
レメント４及び該ハウジングの基準面３０に対す
る該水準エレメント微調整用の少なくとも１個の
セツトスクリユーを有する調整手段を備え、該水
準エレメントの一端は回転可能な状態で保持され
るとともに該調整手段が該水準エレメントの一端
に対向する他の一端に係合すべくなされており、
該調整手段は円錐形の又はセツトスクリユーの長
さ方向に突出した縁面４２，４２′，１０８を有
するセツトスクリユー４４，４６，４８の少なく
とも１個を備えており、該縁面は水準エレメント
４，１１２又は該水準エレメントと一体化された
部材２０，６８，７２，７４と接触係合してお
り、スクリユー４４，４６，４８の調整力はスプ
リングメンバー５１，５３の張力と逆方向に働い
ており、該スプリングメンバーはスクリユー縁面
４２，４２′１０８の接触点から一定の距離をお
いて直接水準エレメントに又は該エレメントに一
体的に連結された部材に予め張力を与えられた状
態で接触している型式の水準器において、セツト
スクリユー４４，４６，４８の少なくとも１個が
水準エレメント４の長さ方向軸に少なくとも実質
的に並行しており、該セツトスクリユーの縁面４
２，４２′，１０８とスプリングメンバーとが水
準エレメントの周縁部４０，４０′，９０，１０
６又は該水準エレメントと一体化された部分２
０，６８，７２，７４と接触係合し、該水準エレ
メントと一体化された部分の直径が水準エレメン
トの内径よりも大であり、セツトスクリユーとス
プリングメンバー５１，５３とが同一部材５２内
に保持されており、該部材が水準エレメント軸と
同一軸回りで回転可能であつて保持手段５８によ
つて異なつた回転位置に固定され得る様に構成さ
れていることを特徴とする水準器。

２ スプリングメンバーが曲げロツド５１，５３
の形態を有することを特徴とする請求の範囲第１
項に記載の水準器。

３ スプリングメンバー５１，５３が水準エレメ
ントに対し相対的に固定されている周縁部４０，
４０′，９０，１０６の凹部６０に係合し、その
結果長手方向軸に関する水準エレメントの角位置
がスプリングメンバーにより定められることを特
徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の水
準器。

４ 水準エレメントに対し相対的に固定されてい
る周縁部４０，４０′，９０，１０６に円錐形の
内縁又は水準エレメントの長手方向軸方向に曲出
した内縁が設けられていることを特徴とする請求
の範囲第１項又は第２項に記載の水準器。

５ 水準エレメントに対し相対的に固定された周
縁部４０，４０′９０，１０６に係合する曲げロ
ツド５１の端部５０が曲縁状に曲げられており、
該ロツドと該周縁部との接触点が曲り部分の外側
に位置することを特徴とする請求の範囲第１項乃
至第４項のいづれかに記載の水準器。

６ 調整手段を備えた端部に向い合う水準エレメ
ントの端部が球状表面３８，９４，９６，１１８
により回転可能な様に心合わせ支持されており、
該球状表面はハウジング（第１図又は第７図）又
は水準エレメント又は該水準エレメントに取付け
られた支持メンバー７０に設けられていることを
特徴とする請求の範囲第１項に記載の水準器。

７ 水準エレメントがその一端を支持メンバー６
６，６８，７０，７２，７４により閉じられた少
なくとも１個のガラス管７８，８０，８２，８４
を備え、該水準エレメントの一端又は水準エレメ
ントに対し取付けられた周縁部９０の回転可能な
心合わせ支持用の接触点が支持メンバー上に設け
られていることを特徴とする請求の範囲第１項又
は第６項に記載の水準器。

８ 水準エレメントの少なくとも一端が支持メン
バー７４の保持部材７６内に保持されており、該
支持メンバー上には水準エレメント端部の又は水
準エレメントに取付けられた周縁部４０′の回転
可能な心合わせ支持用の接触点が設けられている
ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の水準
器。

９ 水準エレメントがガラス管１１２により形成
されており、その一端１１０はハウジングの孔部
１２０の壁１１８と接触し、その他端は水準エレ
メントに対し固定された周縁部１０６を有し、水
準エレメント用液体がガラス管内に挿入された２
個のシーリングメンバー１１４，１１６間に封入
されていることを特徴とする請求の範囲第１項に
記載の水準器。

１０ 少なくとも１個のセツトスクリユー４４，
４６，４８及びスプリングメンバー５１，５３を
その内部に設けたメンバー５２が円柱外表面を有
し、ハウジングの孔部内を案内されるべくなされ
ている請求の範囲第３項に記載の水準器。

１１ 水準エレメントの一端の水平方向及び垂直
方向の調整の為に水準エレメントの軸回りに90度
の角間隔でセツトスクリユー４６，４８が夫々設
けられていることを特徴とする請求の範囲第１項
に記載の水準器。

明細書 高精度の水準器においては、調整手段により水
準エレメントを基準面及び／又はハウジングの測
定面に非常に正確に合致させる必要がある。低精
度の水準器の場合においてのみ、水準エレメント
とハウジング内空間との間に挿入される小さなク
サビ片により位置決めをした後、石膏、液体硫黄
の如き急速硬化材料を水準エレメントの端部とハ
ウジング内空間との間に注入することにより、水
準エレメントを固定することが可能である。正確
な調整を可能とする為には、円筒状の水準エレメ
ントを金属製スリーブメンバー内に配設し、上記
と同様に硬化材料を注入し、更にハウジングの孔
部内に収容し、調整手段によつて半径方向への調
整を行なつている。ハウジング内の収容孔部の直
径は、上記の調整を可能ならしめる程度にスリー
ブメンバーの直径よりも大きくなければならな
い。調整手段は、例えば、同一角度間隔でスリー
ブメンバーの端部を囲む三個のセツトスクリユー
により構成されている。密に形成された螺子溝を
有するセツトスクリユーの回転により、特に半径
方向に向けられたセツトスクリユーが動かされる
方向へのスリーブメンバー端部の半径方向の調整
が行なわれ、スリーブメンバーはその向い合う端
部回りに回転するので、ハウジングの基準面に対
する角度は、水準エレメントの軸が基準面又は測
定面に正確に並行又は垂直となるまで、調整変化
され得る。スリーブメンバーの他端に中心支持材
がなければ、スリーブメンバーの他端にも同様の
調整手段を設けることが出来る。

スリーブメンバーの周縁部上の少なくとも３点
に働くセツトスクリユーによる調整は、セツトス
クリユーにより与えられる力の大きさをコントロ
ールし得ないという欠点を伴う。又、スリーブの
変形が生じ、且つ特に振動の為にスリーブメンバ
ー表面上でも弾性変形と塑性変形間の関係に変化
が生じるので、水準器の精度も一定ではあり得な
い。生ずる力の大きさが一定でないことから、特
に水準エレメントを囲むスリーブメンバーを省略
することも不可能である。何故ならばガラス製の
水準エレメントは、部分的な圧力を吸収し得るの
みだからである。

本発明の目的は、簡単な方法で高度の正確さを
もつて調整することが出来、且つ常に一定の正確
度を有する水準器を提供することにある。この水
準器は、製造が容易であつて、円筒状の水準エレ
メントの長手方向軸回りにも調整可能な構造を有
するものである。

上記の目的は、請求の範囲第１項に記載された
水準器により達成される。従属請求の範囲は、請
求の範囲第１項の水準器の好ましい実施態様を示
す。

添附図面に示された実施態様により本発明を詳
細に説明するに： 第１図は、水準器内の水準エレメントの長手方
向軸に沿う垂直断面図、 第２図は、第１図の−線に沿う断面図、 第３図は、第１図に示す基本的構造の一部を変
更した実施態様の第２図に対応する断面図、 第４図は、調整手段を備えた端部に面する円筒
状水準エレメントの端部支持機構の他の実施態様
を示す図面、 第５図は、水準エレメントの端部支持機構の他
の実施態様を示す図面、 第６図は、水準エレメント端部とそれに働く調
整手段の他の実施態様を示す図面、 第７図は、水準エレメントが一方ではハウジン
グの内壁に、又他の一方では調整手段に当接する
水準器の長手方向一部断面図、 第８図は、調整手段と接触する為のキヤツプ片
を取付けた水準エレメント端部を示す図面、 第９図は、調整手段と係合する為のエンドピー
スを取付けられた円筒状水準エレメントを示す図
面である。

第１図に示す水準器２は、一体に成形された底
部６を有するガラス製の円筒状水準エレメント４
を備えている。底部６と反対方向の端部８は、封
止尖端１０として示される如く、例えばアルコー
ルを封入した後、融解密封される。水準エレメン
トの上面１２上には、二つの目盛付領域１４，１
６があるので、水準エレメントの長さ方向に延び
る封入気泡の両端位置が読み取られる様になつて
いる。気泡は、水準エレメントの内壁に形成され
ている大きな半径の曲面の最高位置点に移動しよ
うとする。曲面の曲りは極めて僅かなので、第１
図からはこれを認識することは出来ない。更に、
図面は、各コンポーネントの寸法に比例する大き
さでは描かれておらず、特に水準エレメントの直
径は、図示された寸法の水準器の場合には、通常
かなり小さい筈である。

水準エレメント４は、スリーブメンバー２０内
に収められ、固定されている。スリーブメンバー
２０内への固定は、固化後剛性を示す材料（図示
せず）を水準エレメント４の両端部に注入するこ
とにより行なわれる。該材料は、水準エレメント
４の外壁とスリーブメンバー２０の内壁との間の
空間をシーリングリング２２まで充し、やがて硬
化する。

スリーブメンバー２０自体は、水準器２のハウ
ジング２６の収容孔部２４内に保持されており、
調整機構２８により水準器の基準面３０に対し極
めて正確に位置合せをすることが出来る。長穴状
開口３２及び３４がスリーブメンバー２０及びハ
ウジング２６の上部に設けられているので、水準
エレメント４の目盛付領域１４，１６を見ること
が出来る。

スリーブメンバー２０の一端の周縁部３６は、
ハウジングの収容孔部２４の球状端面３８と接し
ており、従つて回転可能な様に心合わせされてい
る。スリーブメンバー２０の他端領域には、円錐
形端面又は水準エレメント４の長さ方向から傾斜
した端面がある。この端面上には、少なくとも１
個のセツトスクリユー４４〔第２図参照〕又は２
個のセツトスクリユー４６，４８〔第３図参照〕
の円錐形端部４２、並びにスプリングロツド５１
又は５３の曲り端部が接する。スプリングロツド
の接触点は、セツトスクリユー４４又は２個のセ
ツトスクリユー４６，４８に正確に向い合つてい
るので、半径方向へのスプリングロツドによる張
力は、セツトスクリユー４４によるスリーブメン
バー２０に向けての半径方向への調整力と反対方
向に働く、第３図に示す実施態様においては、２
個のセツトスクリユー４６，４８の半径方向への
調整力は、スプリングロツド５３による反対方向
の力と対抗して働く。かくして、セツトスクリユ
ーの調整力は、スプリングロツドのバネ張力以上
であつてはならず、かくしてスリーブメンバーの
寸法的変化は、セツトスクリユーの半径方向及び
軸方向の力により防止される。このバネ張力は、
長期間にも変化しないので、衝撃を受けても調整
状態に変化は生じない。セツトスクリユーの調整
力の制限は、スリーブメンバー２０の使用を不必
要とする。何故ならば、発生する調整力は水準エ
レメント４により吸収され得るからである。本発
明の対応する実施態様は、第４図から第９図に示
されている。

密な螺子溝を有するセツトスクリユー４４，４
６，４８は、ハウジングの収容孔部２４の拡大部
５４に嵌入された円筒状ストツパー５２の螺子孔
に螺入されている。該ストツパー５２は、外周面
に設けられたノツチ５６に嵌るプレツシヤースク
リユー５８により所定位置に保持される。スプリ
ングロツド５１又は５３〔これ等の断面は、円
形、長方形等の種々の形態であつても良い〕もス
トツパー５２内に保持されている。

スプリングロツド５１又は５３の端部５０を収
容する凹部６０をスリーブメンバー２０の内面４
０に設けることが好ましい。かくして、ストツパ
ー５２をその軸を中心として回転させると、スリ
ーブメンバー２０が回転し、長手方向の軸回りに
水準エレメント４の角度位置の調整が可能とな
る。ストツパー５２は、プレツシヤースクリユー
５８によつて種々異なる回転位置に固定され得
る。

セツトスクリユーの調整運動を制限する為に、
セツトスクリユーは、ストツパー５２のさら穴６
４に嵌るヘツド６２を備えている。目盛状のマー
キングをさら穴６４の縁に設けておけば、スクリ
ユーヘツド６２の目盛をこれに合せておくことに
より、セツトスクリユーの特定調整運動を正確に
行なうことが可能となる。

セツトスクリユーの螺子溝が密に形成されてお
り且つスクリユー尖端が円錐形状となつているの
で、スクリユーの回転運動とスリーブメンバー２
０の半径方向への運動との伝導比が大きくなり、
従つてこれに対応してより正確な調整が可能とな
る。スクリユーの端部は、円錐形状ではなくて、
長さ方向に凸面状又は凹面状であつても良く、こ
の場合にはスリーブメンバー２０の内面も円錐形
状ではなくて、スリーブメンバー２０の長さ方向
に対応した曲面を有することになる。スクリユー
端部とスリーブメンバー内面の形状は、セツトス
クリユーをその長手方向に調整した場合にもスク
リユー端部４２とスリーブメンバーの内面４０と
の接触点とスプリングロツドの端部５０と内面４
０との接触点とが、同一放射面上に位置する様に
選択することが最も望ましい。かくしてスリーブ
メンバーには曲げ方向の力は働かないことにな
る。

第４図乃至第６図、第８図及び第９図は、水準
エレメントを収容するスリーブメンバー２０に代
えて、ガラス製水準エレメントの端部に支持メン
バー６６，６８，７０，７２又は７４を取り付け
た水準器の例を示す。この様な構造が可能なの
は、ガラス製の水準エレメントの一端側で生じた
調整力を他端側又は反対側の支持メンバーに伝え
ることが出来るからである。第９図に示す実施例
では、第１図に示すと同様の水準エレメントが、
その両端をガラス壁でシールされた状態で使用さ
れている。第９図ではその一方のみしか示されて
いないが、水準エレメントの両端部は、充填剤又
は接着剤により保持部材７６内に固定保持されて
いる。支持メンバー７４の外端は、第１図に示す
実施態様の内面４０に対応する円錐形の縁４０′
を有する。

第４図乃至第６図及び第８図に示す実施態様に
於ては、支持メンバー６６，６８，７０，７２
は、夫々ガラス管７８，８０，８２，８４の一端
封止材としても働く。これ等ガラス管は、夫々の
両端封止材とともに水準エレメントを構成する。
端部封止材は、第４図、第５図及び第８図に示す
実施例に於けるが如く、ガラス管内に嵌合する
か、或いは、第６図に示す実施例に於ける様に外
周保持縁部８６を有している。第６図では、シー
ル用接着材８８が、接触面に有効なシールを形成
する様に使用されている。第６図において、セツ
トスクリユー４４′の端部４２′と接触すべき支持
メンバー６８の内側縁部９０は、凸面状であり、
更にスプリングロツド（図示せず）を受入れる溝
９２を備えている。

第４図及び第５図は、水準エレメントの一端を
回転可能な状態で位置決め支持する為の他の実施
態様を示しており、ここでは球面を有するメンバ
ー９４又は９６が円錐面９８又は１００と協働す
る。第４図に示す実施態様においては、球面を有
するメンバー９４は、円筒形ベアリング１０２の
端部に設けられており、該円筒形ベアリング１０
２は、プレツシヤースクリユー１０４によりハウ
ジング内の孔部１０６に取り付けられている。

第７図の部分断面図は、スリーブメンバー２０
及びガラス管両端の支持メンバーを使用しない水
準器の他の実施態様を示すものである。即ち、少
なくとも１個のセツトスクリユーの端部と係合す
る内縁部１０８並びに水準エレメントの他端の円
錐形端部１１０が、水準エレメントたるガラス管
１１２上に直接形成されている。水準エレメント
内の液体は、ガラス管１１２の両端近傍に挿入さ
れ、該ガラス管の内壁に緊密に接している２個の
シーリングメンバー１１４，１１６間に封入され
ている。

第７図に示す実施例において、セツトスクリユ
ーの端部１０８は、スクリユーの長手軸方向に突
出した曲面をその周縁に有しているのに対し、内
側縁部１０６は円錐形状を示している。ガラス管
１１２の他端は、ハウジングの収容孔部１２０の
最奥部の球形内面１１８に接触係合する。

その構成上、水準エレメントはガラス、プラス
チツクス等の透明材料により形成されており、ハ
ウジング２６とは熱膨脹係数が異なるので、温度
変化に際してセツトスクリユーの調整位置が異な
ることとなる。しかしながら、ストツパー５２が
独立した部品となつているので、その材質及び従
つてその熱膨脹係数は、水準エレメントとハウジ
ング間の熱膨脹係数の差異が補償される様に選択
することができる。