JPS625241B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は一般的に比較的大きなガスタービンお
よび類似のものに使用される型の燃焼室組立体に
関する。特に本発明は実質的に球形の外部ケーシ
ングにして、環状の流動層を有する燃焼室を囲繞
し、さらに該流動層から発出した高温の燃焼ガス
を、タービン組立体と接触する前に浄化するよう
になつた外部ケーシングに関する。

（従来の技術） 流動層型燃焼室は特に大きなガスタービンに使
用される。その理由は流動層組立体は種々の燃料
源を使用する場合に、容易に比較的高い温度を維
持し得るからである。流動層型燃焼室は在来にお
いても使用されていたが、周知の組立体はその中
を通る加圧ガスによつて発生せしめられる力に対
向するために流動層の構成に必要な材料の量が過
大であると言う点において必ずしも満足すべきも
のではないことがわかつた。周知の燃焼室に関連
する他の問題は燃焼室の中に比較的曲折した空気
流動通路が形成され、したがつて加熱された燃焼
ガスがタービン組立体に流入する前にその温度が
相当低下する傾向があると言うことである。この
ような燃焼室に関連する問題は、加熱された燃焼
ガスと直接接触することによつて室ケーシングの
ある部分が過熱され、使用が長期にわたる場合に
該ケーシングに過早に故障を発生させる傾向があ
ることである。

後述の如く本発明によれば流動層を有する密実
な燃焼室にして、前述の問題を解決し得る燃焼室
が得られると共に大きなガスタービンおよび類似
のものに加熱されたガスを供給するための効果的
な装置にして、流動層内に使用される燃料をほと
んど任意の型のものとなし得る装置が得られる。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は燃焼室にして、実質的に球形の
外部ケーシングを有し、該ケーシングが実質的に
環状の流動層を囲繞し、さらに該流動層から排出
される加熱されたガスから屑片、灰分および類似
のものを除去するための組立体を囲繞するように
なつた燃焼室を供することである。

本発明の他の目的は対象形の燃焼室にして、断
面が実質的に円錐形の流動層を有する燃焼室を供
することである。

本発明のなお他の目的は燃焼室にして、外部ケ
ーシングおよび流動層の双方が基板組立体によつ
て支持され、該基板組立体がケーシングを通つて
延びかつ空気分配箱に装着され、この空気分配箱
の上に環状流動層が装架されるようになつた燃焼
室を供することである。

（問題点を解決するための手段） 前記各目的は燃焼室が実質的に球形の外部ケー
シングによつて構成されるようになつた本発明の
好適な実施例によつて達成される。二重底を有す
る空気分配箱がケーシング内に位置決めされ、か
つ流動層および浄化装置組立体が共に前記箱の上
に装架される。基板組立体は前記箱からケーシン
グの壁を通つて延び、かつ該ケーシング、流動層
および浄化装置組立体を支持床または類似のもの
に対する固定位置に支持するようにされる。

前記流動層は実質的に円錐形の断面を有し、か
つケーシングの内壁から隔置され、これらの間に
空気流動通路を形成するようになつている。流動
層の出力部分は浄化装置組立体（これは本発明の
部分を形成するものではない）の入力部分に連結
される。空気分配箱の中には弁組立体が配置さ
れ、前記箱およびその上に装架された流動層に流
入する空気の如き圧縮ガスの流量を制御し得るよ
うになつている。

作業を行う時には圧縮空気が球形ケーシングの
中に導入され、かつ空気分配箱に流入せしめられ
る。前記圧縮空気は次に流動層の中に移行し、こ
こで流体源と作用し、高温燃焼ガスを発生する。
加熱された燃焼ガスは流動層から排出され、かつ
浄化装置組立体を通して導かれ、灰分、屑片およ
び類似のものが除去され、これ等灰分等は燃焼行
程の間に捕捉される。最後に前記加熱された燃焼
ガスはケーシングから流出し、かつガスタービン
および類似のものと接触する。

冷却チユーブまたはボイリングチユーブは何れ
も流動層の上に位置決めされ、燃焼室を蒸気兼ガ
スタービンプラントに使用するようになし得るこ
とに注意する必要がある。さらに環状流動層内に
実質的に半径方向に延びるチユーブを設けること
により、燃焼室の中の加熱が工合良く対称的に行
われるようになすことができる。

本発明は次に図面によつて説明する実施例によ
つてさらに明らかとなる。

（実施例） 特に第１図は流動層型燃焼室の断面を示す、こ
の燃焼室は実質的に球形の外部ケーシング１を有
し、該ケーシングは実質的に環状の流動層２を囲
繞している。流動層２の中には全体が３によつて
示された浄化組立体が位置し、該浄化組立体は流
動層２から流出する加熱された燃焼ガスから灰の
固体微粒子または類似のものを分離するための普
通の浄化装置を有している。

空気の如き圧縮ガスは全体が４によつて示され
た入口を通して外部ケーシング１に流入し、この
空気は外部ケーシング１内の上部空間６を満た
す。次に空気の一部分は環状流動層２と球形ケー
シング１との対向面の間に形成された冷却間隙７
を通り、一方空気の別の部分は流動層２と浄化組
立体３との対向面の間に形成された比較的せまい
冷却間隙８を通る。間隙７および８を形成するケ
ーシング１、層２および浄化組立体の異なる部分
は、空気がそれぞれ間隙７，８を通る時に実質的
に一定の速度を維持する傾向を有し、それによつ
て流動層２の両側における冷却を確実にするよう
に構成されていることに注意する必要がある。

流動層２および浄化組立体３は共に二重底空気
分配箱９の上に装架され、該空気分配箱は実質的
に外部ケーシング１の相対する側部の間に延在し
ている。箱９には第１図に示される如く浄化組立
体３から遠い方の壁部分を通つて延びる中央孔が
形成されている。この孔の中には弁組立体５が装
架され、該弁組立体は分配箱９の中に導入される
空気の量を制御するように調節することができ
る。箱９および流動層２の間の壁部分を通して複
数の孔１０を形成し、これらの孔が実質的に前記
壁部分の全体にわたつて均一に隔置され、空気が
箱９から流動層２に流入するようになすことがで
きる。箱９と流動層２との間に、西独公開特許第
2743030号に記載されているノズルと同様なノズ
ルを設けることも本発明の範囲内に含まれる。

基板１１は空気分配箱９に装着され、かつ外部
ケーシング１を通つて延び、該基板１１が燃焼室
組立体に対する全支持体を形成するようになつて
いる。ケーシング１と箱９との間に位置する基板
１１の部分には複数の孔１３が形成され、間隙７
から出た空気を燃焼室に流入せしめ得るようにな
つている。第１図によつて明らかな如く、流動層
２は実質的に円錐形断面を有するように形成さ
れ、したがつて該流動層２を通る空気の速度は相
当減少し、この流動層２内の材料が適当に加熱さ
れるようになつている。

独特の構造を有するケーシング１、箱９および
基板１１によつて燃焼室内の圧力はケーシング１
によつて吸収される。これは流動層２の壁および
浄化組立体３の寸法を、作業中に生じる普通の圧
力低下に耐え得る程度に定めれば良いと言うこと
を意味する。流動層２および箱９が基板１１によ
つて直接支持されているために、これらの間に形
成される空気流動通路は重力によつても熱膨張力
によつても妨げられるおそれはない。

再び第２図に示される如く、加熱された燃焼ガ
スは流動層２から流出した後、普通の浄化組立体
３を通して流動せしめられ、この時ガスは普通の
態様で浄化される。これは本発明の部分をなすも
のではない。加熱されかつ浄化されたガスは吸気
口４内に同軸的に配置された出口管１２を通して
ケーシング１から排出される。燃焼室の壁の内部
における温度分布を実質的に均一にするために、
ケーシング１の外壁には絶縁体１４が装架され、
一方流動層２の内壁および外壁には共に絶縁体１
５が装架されている。したがつて層２およびケー
シング１の壁は実質的に流入ガスと同じ温度に維
持される。

第２図は本発明の別の実施例を示すもので、こ
の場合は流動層２は開放端部を有し、該端部はケ
ーシング１内の上方空間６′と直接流動的に連通
している。流動層２の外縁部分は、ケーシング１
内の容積を独立した室に分割する線に沿つてケー
シング１に装着されている。ガス取入孔４はケー
シング１を通つて延び、かつ空間６′と相対する
流動層の反対側に位置している。この時も流動層
２の外側部分が、前記好適な実施例の場合に説明
した流動層２の形に比して、突出した円錐形断面
を有するような円錐形に作られている。

弾性部材１６が基板１１と空気分配箱９との間
に挿置され、燃焼室の収縮に起因して発生する熱
応力の悪影響を減少させるようになつている。外
部ケーシング１と、これを通して形成された蓋孔
とには１対の検査ドアー１７，１８が装着されて
いる。

圧縮空気は入口４を通して導入され、かつ空気
分配箱９および孔１０を通して流動層２に流入す
る。流動層２がその上端において開放されている
ために、空間６′は流動層２から流出するガスの
１部分によつて加熱される。したがつて空隙６′
に対する境界を形成するケーシング１の内面には
追加絶縁体１５′が装着されている。加熱された
燃焼ガスは流動層から流出した後、浄化組立体３
を通り、かつ出力管１２を経て排出される。

半径方向に向いた１組の冷却チユーブ１９が流
動層２を通つて延び、ここを通るガスを加熱また
は冷却するようになつている。流動層２の中また
は上方に冷却チユーブまたはボイラーチユーブ１
９を位置させることによつて、燃焼室はスチー
ム、ガス、タービンプラントに使用し得るように
なる。本発明の好適な実施例においては、外部ケ
ーシングの直径が10乃至15メートルの場合には作
動圧力が10乃至15バールの、空気の如きガスを使
用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によつて形成された燃焼室の断
面図、第２図は本発明によつて形成された別の燃
焼室の断面図である。 １：外部ケーシング、２：流動層、３：浄化装
置、４：入口、５：弁組立体、６：上部空間、
７，８：冷却間隙、９：空気分配箱、１１：基
板、１２：出口、１４，１５：絶縁体、１６：弾
性部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガスタービンまたは類似のものに高温燃焼ガ
   スを供給する加圧式の燃焼室組立体において、 球形の形状を有する中空外部ケーシングにし
   て、その中を通つて延びる入口孔および出口孔を
   有する外部ケーシングと、 中空の箱形ガス分配組立体にして、前記中空ケ
   ーシング内に位置し、かつ上方に装架された実質
   的に環状で、下方部分が実質的に円錐形をした流
   動層を有する対象形の燃焼室を支持するガス分配
   箱組立体と、 前記流動層型燃焼室から遠い方の前記箱状ガス
   分配組立体の壁を通して形成された開口の中に装
   架されている弁組立体装置にして、前記開口の大
   きさを調節するために選択的に作動し、該開口を
   通つて前記分配組立体に流入する圧縮ガスの流量
   を制御し得るようになつた弁組立体装置と、 入口孔装置にして、前記箱状ガス分配組立体お
   よび前記流動層を有する燃焼室との間の壁部分を
   通つて延び、前記分配組立体から前記流動層を有
   する燃焼室に前記燃焼ガスを流入させるただ一つ
   の入口を形成する入口孔装置と、出口孔装置にし
   て前記流動層を有する燃焼室の別の壁部分を通つ
   て延び、加熱された燃焼ガスを前記燃焼室から排
   出せしめ得るようになつた出口孔装置と、 比較的温度の低い一定量の圧縮ガスを前記入口
   孔から前記箱状分配組立体に搬送するためのガス
   流動装置にして、前記流動層を有する燃焼室の外
   壁面と前記外部ケーシングの対向内壁面とによつ
   て画定された少なくとも一つの冷却間隙を有し、
   この少なくとも一つの間隙を通る前記比較的温度
   の低い圧縮ガスが、前記箱状分配室に流入する前
   に、前記流動層を有する燃焼室の近接して配設さ
   れた外壁面を冷却するようになつているガス流動
   装置と、 前記箱状分配組立体から前記外部ケーシング内
   に形成された開口を通つて延びかつ支持面と接触
   し、前記燃焼室組立体を前記支持面に対する全体
   的支持体を形成するようになつた支持装置とを有
   することを特徴とする燃焼室組立体。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の燃焼室組立体に
   おいて、前記入口開孔が前記ケーシングの垂直上
   方部分内に位置している燃焼室組立体。 ３ 特許請求の範囲第１項記載の燃焼室組立体に
   おいて、前記入口孔装置が複数の独立した孔より
   なり、各孔が前記箱状組立体および該組立体の上
   に装架された前記流動層を有する燃焼室との間の
   壁部分を通つて延びている燃焼室組立体。 ４ 特許請求の範囲第１項記載の燃焼室組立体に
   おいて、ガス浄化組立体装置が前記環状流動層内
   に位置決めされ、かつ前記箱状ガス分配組立体上
   に装架され、該流動層から流出する前記加熱され
   た燃焼ガスから屑片または類似のものを浄化する
   ようになつている燃焼室組立体。 ５ 特許請求の範囲第４項記載の燃焼室組立体に
   おいて、前記ガス流動通路装置がさらに前記流動
   層の内壁面と、前記ガス浄化組立体の対向外壁面
   との間に形成された第２冷却間隙よりなり、 それによつて前記比較的低温の圧縮ガスの別の
   部分が前記入口孔から前記第２冷却間隙を通り、
   かつ前記箱状組立体を通つて延びる複数の追加孔
   を通つて該箱状組立体内に流入し、前記比較的低
   温の圧縮ガスの前記別の部分が前記流動層の近接
   して配設された内壁面を冷却するようになつてい
   る燃焼室組立体。 ６ 特許請求の範囲第１項記載の燃焼室組立体に
   おいて、前記ケーシングの外壁面に絶縁体が装着
   され、かつ前記流動層の内壁面および外壁面の別
   の絶縁体が装着され、それぞれ前記ケーシングお
   よび流動層の壁全体にわたつて温度を均一に分布
   させるようになつている燃焼室組立体。 ７ 特許請求の範囲第１項記載の燃焼室組立体に
   おいて、前記流動層がその垂直上方端部が開放さ
   れ、該流動層と前記ケーシングとの間に直接流体
   通路を形成するようになつている燃焼室組立体。 ８ 特許請求の範囲第１項記載の燃焼室組立体に
   おいて、前記流動層が実質的に円錐形の断面を有
   するように形成され、該流動層を通るガスの流量
   を減少させるようになつている燃焼室組立体。 ９ 特許請求の範囲第１項記載の燃焼室組立体に
   おいて、前記支持装置が基板組立体にして、支持
   面から前記外部ケーシングを通り、前記箱状ガス
   分配組立体との取付具の中に延びる基板組立体を
   有し、前記外部ケーシングが前記基板に堅く取付
   けられるようになつている燃焼室組立体。 １０ 特許請求の範囲第９項記載の燃焼室組立体
   において、前記箱状分配組立体と前記外部ケーシ
   ングとの間に位置する前記基板の壁部分に複数の
   孔が形成され、前記燃焼室にガスを導入するよう
   になつている燃焼室組立体。 １１ 特許請求の範囲第９項記載の燃焼室組立体
   において、前記基板と前記箱状ガス分配組立体と
   の間に弾性、ばね状部材が位置決めされ、燃焼室
   の作動中に生じる熱応力の悪影響を減少させるよ
   うになつている燃焼室組立体。