JPS6249338B2

JPS6249338B2 -

Info

Publication number: JPS6249338B2
Application number: JP58073686A
Authority: JP
Inventors: Pii Shafuaa Suchiibun
Original assignee: JEI EMU NEI CO ZA
Current assignee: JEI EMU NEI CO ZA
Priority date: 1982-04-27
Filing date: 1983-04-26
Publication date: 1987-10-19
Also published as: US4387072A; CA1215864A; JPS58204142A; SE8302333D0; GB8311418D0; SE8302333L; DE3314657A1; GB2118971B; DE3314657C2; SE451601B; GB2118971A; CH655130A5

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は歯科用パラジウム合金に関する。周知のように、歯科用鋳造合金は長期にわたつ
ての使用を与えるために口中の状態に対する高度
の生体相容性（biocompatibility）または不活性
を備えるべきである。その上、鋳造品をつくるた
めに使用しその上に磁器被覆を施さねばならない
これらの合金は磁器被覆に対する良好な結合特
性、および類似の膨張係数、磁器の変色の回避、
等のような磁器被覆と相容性であるその他の特性
を備えなければならない。結局、合金は鋳造中に
よく加工ができそして市販の磁器と共に利用し得
べきものである。近年に至るまで、金合金、普通は金／パラジウ
ム合金は、それらが著しく望ましい性質の均衡を
与えたので歯科用鋳造材料として好ましかつた。
市販の利用しうる歯科用磁器はそれらと相容性で
あるように処方された。最近、金および白金の価格が高くなつた結果著
しく低い価格で受容できる性質を与えうる代替合
金を見出すために広範囲にわたつて努力が払われ
た。卑金属合金は一般に充分な生体相容性の欠
除、美感の欠除、等のような一つまたはそれ以上
の限界に悩むことが判つた。その結果、過去数年
間にわたり低価格パラジウムの貴重さを利用する
ための努力に関しパラジウムベース合金の開発に
著しい活動があつた。多数のパラジウム／銀合金が開発されこれは白
金合金の外観を擬呈しそしてこれは高度の生体相
容性を与え一方なお有用な鋳造および物理性質を
示す。しかし含有銀は磁器加熱温度では酸化しそ
して特に前面の歯科修復物において広く使用して
審美的被覆を与えるためにその上で焼付けられる
磁器を変色させる傾向がある。出願人の係属出願
番号第174759号、提出1980年８月４日、には多く
の変色問題に打ち勝つパラジウム／銀合金を開示
してある。しかし、出願人の同時係属出願のパラジウム／
銀合金でさえ磁器加熱段階およびそれに関連して
使用する磁器の選択において綿密な調整を要す
る。一般に利用できる歯科用磁器は高含金合金と
一緒に使うように処方され従つて高含金合金より
も典型的に５−10％低い熱膨脹係数を示す。この
事は加熱温度から冷却した後に磁器被覆を圧縮状
態に置く結果となり、それによつてそれが引張り
荷重に会つたときにより強い修復を生じることに
なる。ある種の代用合金における含金量の減量または
削除は充分高い熱膨張係数を維持することを困難
にした、これは望ましくは500℃において0.66−
0.72％の範囲である。出願人の上記に確認した同
時係属出願中に示したように、金に置き換えて銀
を使用して好適な膨張係数を与えるように努めた
が、これは磁器の加熱温度において容易に酸化す
る。酸化銀は次いで磁器中に拡散しそしてその中
のナトリウムとイオン交換を受けて、明瞭に調節
できない磁器の変色を生じこれは審美的に受容で
きない。セラモ−メタル（ceramo−metal）修復剤とし
て使用するための合金もまた物理的および機械的
性質の要求される均衡を示さなければならない。
対置する歯の研摩に耐えるためには硬度は150ビ
ツカース（Vickers）を越えなければならない。
修復物から通して伝えられる応力に耐えるには、
合金は0.1％において40000psiのオフセツト降伏
強さを有さねばならない。患者の口中に取り付け
た後は適合させるべき合金の余裕を許すためには
少なくとも６％の引張り伸びが要求される。その上、歯科用鋳造合金は磁器の加熱サイクル
の前にはんだ付けが可能でなければならない。磁
器はおよそ1000℃で焼かれるので、鋳造品が溶融
を始めないうちにはんだを流動性にするために合
金は少なくとも1100℃の固相線を有さねばならな
い。しかし、歯科実験所で見出される標準的装置
で合金の鋳造を許容するためには液相線温度は
1400℃より高くてはならない。結局、合金は歯科
用磁器に対しまた良好な結合を示さなければなら
ないそしてそれは最大曲げ応力に対し12000psiの
最小値および曲げ強さ比（合金の最大曲げ応力／
弾性率）の最小値0.7×10^-3によつて表わされ
る。鋳造性質と物理的性質の甚だ望ましい均衡を、
生体相容性およびその上に焼き付けられる磁製被
覆の変色からの解放を併せて示しそしてその上に
焼き付けられた磁器被覆の良好な結合を与える新
規のパラジウム歯科用合金を提供することが本発
明の目的である。金および白金合金と比べた場合比較的安価であ
りそしてそれらに匹敵する性質の均衡を与えるよ
うな合金を提供することもまた目的の一つであ
る。今一つの目的は比較的容易に鋳造できそしては
んだ付けができそしてその上に焼き付けられる磁
器被覆に優れた結合を与えそしてそれの変色を回
避するような合金を提供することである。上述しそして関連した目的は或るパラジウム合
金において容易に達成しうることが今日判明した
がこの合金は本質的に、重量基準で、50−85％の
パラジウム；銅およびコバルトから成る群から選
ばれる少なくとも一つの金属の５−40％；１−15
％のガリウム；ニツケル、金、インジウム、ルテ
ニウム、錫およびそれらの混合物から成る群から
選ばれる５％までの改質剤；１％までのほう素；
およびレニウムおよびイリジウムから成る群から
選ばれる0.5％までの微粒化剤（grain refiner）
から成る。その上、この合金は場合によつては0.5重量％
までのレニウム、イリジウムおよびそれらの混合
物から成る群から選ばれる微粒化成分を含むこと
ができる。好ましくは、合金は0.1−0.5％のほう素含量を
有しそして改質剤として１−３重量％の量で金を
利用する。銅は価格の点でコバルトより好まし
く、そして銅および／またはコバルトは５−15％
の量で使うことが望ましい。パラジウム含量は好
ましくは合金重量の70−82％の範囲である。レニ
ウムおよび／またはイリジウムは微粒化剤として
約0.05−0.2％で備えられる。著しく有利な合金は76−80％のパラジウム、９
−12％の銅および／またはコバルト、８−11％の
ガリウム、0.2−0.35％のほう素、１−３％の改
質剤これは好ましくは金であり、そして0.05−
0.2％のレニウムを含むものである。本発明の合金を使用してつくられる歯科用修復
物は上記合金の鋳造物および鋳造物の一部の上に
焼きつけた磁器被覆を含む。磁器被覆物は実質的
に変色せずそして鋳造物に固く接着する。上記に示したように、本発明の合金は主成分と
してパラジウムを用い、そして銅および／または
コバルト、およびガリウムを別の不可欠成分とし
て用いる。それらは少量のほう素および少量の選
ばれた改質元素を含むことが望ましい。その上、
それらは微粒化成分として、レニウムおよび／ま
たはイリジウムを含むことができる。合金は少なくとも50％のパラジウムを含まなく
てはならずそして85％までのパラジウムを含むこ
とができる。好ましくは、合金は望ましい気高さ
および性質の最適均衡を得るために70−82％のパ
ラジウムを含有する。銅および／またはコバルト含量は全組成物の５
から40重量％まで変えることができそして好まし
くは５−15重量％の範囲である。この成分は単相
固溶液顕微鏡組織を維持しながら合金の融点を低
下させる。合金に対して硬度と磁器被覆との結合を達成す
るための酸化物形成の双方を与えるために、ガリ
ウムを１−15％の量でそして好ましくは３−12％
の範囲で使わなければならない。15％以上の量は
他の性質に逆に影響するようになるであろう。ほう素は望ましくは0.1−1.0％の範囲でそして
好ましくは0.1−0.5％の範囲で加えて硬度を改良
しそして鋳造工程中に合金中に形成する酸化物に
対する掃去剤として役立つ。ニツケル、金、インジウム、ルテニウム、錫、
およびそれらの混合物からなる改質金属の群は約
５％までの範囲で利用して焼き付け中の磁器の変
色を防ぎ一方望ましい熱膨張係数に対し少しばか
りの利益がある。0.3％ほどの少量でも著しい利
点を与えることが判明した。一般に、3.0％を越
える量は何等の付加的利点がなく、そして５％を
越える量は合金の性質の均衡に逆の作用を与えの
で使用すべきではない。好ましくは金は１−３％
の量で使用する。ほとんどの適用に対して微粒化のためにレニウ
ムおよび／またはイリジウムを0.5重量％までの
量で配合することが望ましい。そのような微粒化
剤成分を含める場合には0.05−0.15％の存在が望
ましい。しかし、望ましい鋳造およびその他の性
質は微粒化成分の配合がなくても達成できる。本発明に従つてつくられる合金は決まつて150
ビツカースより大きい硬度を示し、これは対置す
る歯の摩耗に耐えるために必要である。磁器被覆
は約1000℃において焼かれるので、一般に利用で
きる歯科実験室中の装置で容易に加工をなしうる
ためには合金の固相線温度は1100℃より高く、液
相線温度は1400℃よりも充分低い。現在の市販磁
器と共に使用するための良好な相容性合金を与え
るためにこの合金は500℃において0.65−0.72％
の範囲内の熱膨脹係数を有する。0.1％における
合金の降伏強さは50000psi以上でありそして合金
の引張り伸びは患者の口中で鋳造物を適合させる
ための余裕を許容するために６％以上である。そ
の上本発明の合金は高耐蝕性および曇耐性の両方
を有しそして磁器を変色させない。本発明の合金の有効性の説明は次の実施例で示
され、そこでは別記しない限り総ての部は重量部
による。実施例１ 78.65％のパラジウム、10.0％の銅、9.0％のガ
リウム、2.0％の金、0.25％のほう素、および0.10
％のレニウムを含む合金をつくる。それからの見本鋳造品はビツカース硬度440を
示しそして0.1％において142000psiのオフセツト
降伏強さを有することが判明する。引張り伸びは
14％である。異なる製造業者から入手できる数個の市販磁器
を製造業者の仕様に従つてこの合金に対して焼き
付ける。総ての場合に結合強さは優れておりそし
て加熱された修復物は磁器が少しも変色しなかつ
たことが判明した。鋳造試料の腐食試験に対して
暴露しても曇りを生じなかつた。実施例２レニウムの代りにイリジウムで置き換えた点を
除き実施例１と同じ組成によつて第二の合金をつ
くつた。この合金は1170℃の固相線温度および1190℃の
液相線温度を有していた。これからの見本鋳造品
は423のビツカース硬度および0.1％において
166000psiのオフセツト降伏強さを示した。引張
り伸びは８％であり、そして500℃における熱膨
張係数は0.680である。市場から入手できる磁器をこれに対して鋳造し
た場合の結合強さ比は1.48×10^-3であることが判
明しそして最大曲げ応力は20200psi（1420Kg／
cm²）であることが判明する。実施例３異なる改質元素を使用する効果を試験するため
に、2.0重量％の潜在的改質元素を使用して一連
の合金をつくり、そしてそれらの鋳造物の試験を
行つた。合金の処方および物理試験データは第１
表中に示す。コランビウム（ニオビウム）は膨張係数を過度
に引き下げるので受容できないことが判明した。

【表】実施例４ガリウム含量の変化の効果を試験するために、
一連の合金をつくり、そしてそれらの見本鋳造物
を試験した。処方および物理的試験のデータは第
２表中に示す。

【表】

【表】実施例５ほう素成分の価値を決定するために、80.5％の
パラジウム、10.0％の銅、9.0％のガリウム、お
よび0.5％のほう素の合金をつくり、そしてそれ
から試験見本を鋳造した。この合金は0.628の熱
膨張値、472のビツカース硬度および0.1％におい
て最大降伏強さ152000psiを示した。 81.0％のパラジウム、および同量の銅とガリウ
ムを含み、ほう素を含まない第二の合金処方物を
つくりそしてそれから試験見本を鋳造した。この
合金は0.651の熱膨張値、424のビツカース硬度お
よび154000psiの降伏強さを示す。好ましい合金はほう素が硬度および掃除剤とし
て好ましい有利さを与えるので他の成分を調整す
ることによつて熱膨脹に対する低下効果を均衡さ
せる。実施例６銅およびコバルトを組合わせて高含量で有する
合金中のガリウム含量を変化させる効果を試験す
るために、それぞれが10.0％の銅と10.0％のコバ
ルトを含む二つの合金処方物をつくる。第一の合
金はパラジウム含量が68.0％そしてガリウム含量
が12.0％である。第二は、パラジウム含量が74.0
％でそしてガリウム含量が6.0％である。二つの合金処方物の鋳造見本を試験する次の結
果を得る。

【表】実施例７銅およびコバルトの省略の効果を試験するため
に、85.0％のパラジウム、11.6％のガリウム、3.0
％の金、0.3％のほう素および0.1％のイリジウム
を含む合金をつくる。それからつくつた見本鋳造
物は0.1％においてオフセツト降伏強さ120000psi
およびビツカース硬度340を示す。このように、上記の詳細な明細書および実施例
から本発明の合金が良好な鋳造特性、良好な物理
的性質、高い曇抵抗、はんだ付け性およびそこに
焼き付けられている磁器被覆物の何等かの変色傾
向の実質的排除を含んで歯科用磁器と共に使用す
るための甚だ望ましい諸性質の均衡を与えること
が判るであろう。本発明の合金は利用できる歯科
用実験装置を使つて容易に加工することができそ
して現在利用できる市販磁器と共に使用して、甚
だ魅力的で有用でありそして永続的である歯科修
復物を提供することができる。

Claims

【特許請求の範囲】１ａ 50〜85重量％のパラジウム；ｂコバルトおよび銅の群から選ばれる少なくと
も一つの金属の５〜40重量％；ｃ１〜15重量％のガリウム；ｄニツケル、金、インジウム、ルテニウム、錫
およびそれらの混合物から成る群から選ばれる
５重量％までの改質剤；ｅ１重量％までのほう素；およびｆレニウム、イリジウム、およびそれらの混合
物から成る群から選ばれる0.5重量％までの微
粒化剤から本質的に成る歯科用合金。２ほう素含量が0.1〜0.5％である特許請求の範
囲第１項に記載の歯科用合金。３パラジウム含量が70〜82％であり、コバルト
および／または銅含量が５〜15％であり、ガリウ
ム含量が３〜12％であり、そして改質剤が１〜３
％である特許請求の範囲第１項に記載の歯科用合
金。４ほう素含量が0.1〜0.5％である特許請求の範
囲第３項に記載の歯科用合金。５改質用元素が金である特許請求の範囲第４項
に記載の歯科用合金。６パラジウム含量が76〜80％であり、コバルト
および／または銅含量が銅によつて９〜12％の量
で与えられ、ガリウム含量が８〜11％であり、改
質元素が金によつて１〜３％の量で与えられ、ほ
う素含量が0.2〜0.35％であり；そして微粒化剤
がそれらの0.05〜0.15％を含む特許請求の範囲第
１項に記載の歯科用合金。