JPS6248951A - エンジンの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エンジンの構造に関し、特に燃焼室からのガ
ス漏れ対策等に有効なシリンダブロックとシリンダヘッ
ドとの合せ面構造を備えたものに関する。

（従来技術） 従来のエンジンの構造においては、シリンダブロック及
びシリンダヘッド内には夫々冷却水循環のためのウォー
タジャケットが形成され、−ＪＩＩＱに両者のウォータ
ジャケットは両者の合せ面構成壁を貫通する冷却水通路
で連通され、両者はそれらの合せ面間にガスケットを介
在させて締結されていた。

しかしながら、シリンダの燃焼室は高温高圧の条件下に
おかれるので、シリンダブロックとシリンダヘッドが膨
張と収縮の熱変形を繰り返すうちにヘッドボルトによる
締付は状態が変化し、ガスケットの弛緩及び早期劣化な
ども悪影響して、シリンダブロックとシリンダヘッドと
の合せ面のシール機能が著しく損われ易くなる。

その結果、シリンダブロックとシリンダヘッドとの合せ
面から燃焼ガスや冷却水が漏れるという問題がある。

上記燃焼ガスが外部へ漏れると大気汚染原因となり、ま
た冷却水通路中へ漏れると冷却性能の低下を来すことに
なり、燃料消費量も増加することになる。

上記冷却水が燃料室内へ漏れると燃焼性能の低下を招来
したり、冷却性能の低下を来すことになる。

そこで、少なくとも冷却水の漏れを解消するために、シ
リンダブロックとシリンダヘッドの合せ面構成壁を夫々
のウォータジャケットを完全に隔離する隔壁状に構成し
、両者のウォータジャケット同士をパイプで接続すると
ともに、両者の合せ面間にガスケットを介装したエンジ
ンの構造も知られている（実開昭５６−４６３６号公報
参照）。

（発明が解決しようとする問題点） 上記公報に記載されたエンジンの構造によれば、シリン
ダブロックとシリンダヘッドの合せ面からの冷却水の漏
れを解消することは出来る。

しかしながら、両者の合せ面間に介装したガスケットで
ガス漏れを完全に防ぐことは困難である。

上記従来のものは弾性ガスケットが用いられるけれども
、高温条件下に繰り返し押圧力を受ける間に弾性を喪失
し謂ゆるヘクリの状態となってシール機能が徐々に損な
われてしまうという問題がある。

（問題点を解決するための手段） 本発明に係るエンジンの構造は、上記シリンダブロック
とシリンダヘッドの合せ面からの水漏れ及びガス漏れを
解消するために、シリンダブロックとシリンダヘッドと
に夫々ウォータジャケットを形成し、シリンダブロック
とシリンダヘッドとは両者の合せ面を直接突き合せて締
結し、上記両者の合せ面構成壁は夫々のウォータジャケ
ットを完全に隔離する隔壁状に構成し、上記両者の合せ
面のうち少なくとも一方のボア外周側に複数の略環状の
ガス膨張溝を形成し、上記複数のガス膨張溝のうち内周
側の溝以外の少なくとも一つのガス膨張溝を連通路によ
り吸気通路若しくは排気通路に連通したものである。

（作用） 本発明に係るエンジンの構造は以上のように構成される
から、シリンダブロックとシリンダヘッドとの合せ面構
成壁に冷却水通路が貫通せず、両者の合せ面から冷却水
が漏出することはない。

シリンダブロックとシリンダヘッドとは両者の合せ面を
直接突き合せて締結されているので、ガスケットの劣化
やヘタリなどに伴うシール性低下の問題は起り得す、燃
焼ガスが仮に合せ面間に漏出しても複数のガス膨張溝を
通過する間に運動エネルギを失って減衰を繰り返すので
、燃焼ガスが外部へ漏出することはない。

上記ガス膨張溝のうち内周側の溝以外の少なくとも一つ
のガス膨張溝が連通路を介して吸気通路著しくは排気通
路へ連通されているので、ガス膨張溝は上記連通路によ
り圧抜きされ、ガス膨張溝のシール性能が長期に互って
維持されることになり、燃焼ガスの外部への漏出も確実
に防止されることになる。

（発明の効果） 本発明に係るエンジンの構造によれば、以上説明したよ
うに、シリンダブロックとシリンダヘッドとの合せ面か
らの冷却水の漏れ及び燃焼ガスの漏れを確実に防止し、
エンジンの性能を向上させることが出来る。

（実施例） 以下、本発明の実施例について図面に暴いて説明する。

本実施例は、立型４気筒エンジンＥの構造、特にシリン
ダブロックｌとシリンダヘッド２とを突き合せて締結す
る合せ面ＩＡ・２Ａ、合せ面構成壁１ａ・２ａ及び冷却
水の循環系等の構造に係るものである。

第１図に示すように、上記エンジンＥの本体は、４個の
シリンダボア３を有する鋳鉄製のシリンダブロック１と
、シリンダブロック１の上端面に締結されるアルミ合金
製のシリンダヘッド２とを基本的に備えており、上記各
シリンダボア３にはピストン４が装着され、上記各ピス
トン４の上方の燃焼室５の頂部に臨むシリンダヘッド２
の部分には、吸気ポートを開閉する吸気弁６と排気ボー
トを開閉する排気弁７とが設けられ、これら吸気弁６と
排気弁７は図示外の動弁機構により所定タイミングで開
閉駆動されるようになっている。

上記シリンダブロック１内には冷却水が循環するウォー
タジャケット８が形成され、シリンダへラド２内には冷
却水が循環するウォータジャケット９が形成されている
。

上記シリンダブロック１の上端面は、高精度に仕上げ加
工及び研磨加工された平面状の合せ面ＩＡに形成される
とともに、上記シリンダブロック２の下端面も上記同様
の平面状の合せ面２人に形成され、上記合せ面ＩＡに合
せ面２Ａを当接させた状態でシリンダブロック１とシリ
ンダヘッド２とが複数のボルトで締結され、上記両合せ
面ＩＡ・２Ａ間は殆ど隙間のない状態に密着し合ってい
る。

上記合せ面ＩＡ・２Ａ間に冷却水が漏出することのない
ように、シリンダブロックｌの上端部の合せ面構成壁１
ａはウォータジャケット８を完全に隔離する隔壁状に構
成されるとともに、シリンダヘッド２の下端部の合せ面
構成壁２ａもウォータジャケット９を完全に隔離する隔
壁状に構成されている。

上記シリンダブロック１内のウォータジャケット８の頂
部からシリンダヘッド２内のウォータジャケット９へ冷
却水を循環させるために、ウォータジャケット８の頂部
が少なくとも１本の連通管ｌＯでウォータジャケット９
へ連通連結される。

上記連通管１０は、その各端部のフランジ部１０ａをガ
スケットを介してシリンダブロック１やシリンダヘッド
２にボルトで固定することにより取付けられるが、圧入
や溶接或いは接着などの手段により取付けてもよい。

上記連通管１０は、シリンダヘッド２内のウォータジャ
ケット９の長さ方向一端部にウォータジャケット８から
冷却水を供給するように設け、そこに供給された冷却水
がウォータジャケット９内を一定方向に流れるようにす
るのが望ましい。

第４図は、上記エンジンＥの冷却水循環系統を例示する
もので、ラジェータ１１で冷却された冷却水はウォータ
ポンプ１２で加圧され、ウォータジャケット８・９内へ
圧送されるようになっている。

冷却水水温が感温弁１３・１４の設定温度以下のときに
は、ウォータジャケット８内の冷却水は連通管１０を通
って全量ウォータジャケット９内へ流入し、点線矢印の
ごとく循環するのに対して、冷却水水温が感温弁１３・
１４の設定温度以上になると両感温弁１３・１４が開弁
じて実線矢印のごとく循環することになる。

但し、シリンダヘッド２内のウォータジャケット９へは
ウォータジャケット８とは独立に冷却水を供給するよう
にしてもよい。

次に、シリンダブロック１の合せ面ＩＡとシリンダヘッ
ド２の合せ面２Ａとの間を通って燃焼室５から燃焼ガス
が外部へ漏出するのを防ぐために、次のようなガス膨張
溝１５ａ・１５ｂ及びガス抜き孔１６が設けられる。

即ち、第２図及び第３図に示すように、シリンダブロッ
ク１の合せ面ＩＡの各シリンダボア３の外周側には、略
環状の第１ガス膨張溝１５ａ及びその外周側に位置する
第２ガス膨張溝１５ｂが凹設される。

上記第１及び第２ガス膨張溝１５ａ・１５ｂは、シリン
ダボア３とシリンダボア３との間に対応する部分ではス
ペース上の制約から第３図に示すように隣接するシリン
ダボア３の外周側の第１及び第２ガス膨張溝１５ａ・１
５ｂに夫々連続させである。

従って、４つのシリンダボア３の外周側の第１ガス膨張
溝１５ａ及び第２ガス膨張？ｌ＊　１５　ｂは全体とし
て夫々１本に連続したものである。

但し、シリンダボア３間に十分なスペースがあれば、第
１及び第２ガス膨張？ｍ　１５　ａ・１５ｂを夫々各シ
リンダボア３毎に独立の溝に構成してもよい。

上記第１ガス膨張溝１５ａはシリンダボア３の上端外周
縁から所定間隔空けて凹設され、その間の部分が第１絞
り部１７となる。

上記第２ガス膨張溝１５ｂは第１ガス膨張溝１５ａの外
周縁から所定間隔空けて凹設され、その間の部分が第２
絞り部１８となる。

上記第１ガス膨張溝１５ａを第２ガス膨張溝１５ｂより
も大きな断面に形成するのは、多溝に流入する燃焼ガス
の量と運動エネルギーとに応じて適宜燃焼ガスの運動エ
ネルギーを減衰させるためである。

上記第１ガス膨張溝１５ａと第２ガス膨張溝１５ｂは、
共に断面矩形状に形成されるが、溝の断面形状はＶ形、
半円形、梯形などいかなる形状でもよく、要は絞り部１
７・１８を通過して溝内へ流入する燃焼ガスを膨張させ
てその連動エネルギーを減衰させ得るような膨張スペー
スを提供し得るものであればよい。

ここで、更に第１図に示すように、外周側の第２ガス膨
張？Ｒ１５ｂに面する合せ面ＩＢの部分から排気通路１
９へ連なるガス抜き孔１６がシリンダヘッド２内に透設
され、このガス抜き孔１６により第２ガス膨張溝１５ｂ
内の燃焼ガスが排気通路１９ヘガス抜きされる。

上記ガス抜き孔１６は少なくとも１本だけ設ければよい
が、均等にガス抜きするため各シリンダボア３に対応さ
せて４本乃至それ以上設けてもよい。

上記ガス抜き孔１６を設けない場合には、第１及び第２
ガス膨張溝１５ａ・１５ｂ内のガス圧が徐々に上昇し、
合せ面ＩＡ・１８間の隙間から外部へ漏出する虞がある
が、ガス抜き孔１６を設けることにより燃焼ガスが外部
へ漏出するのを防ぎ、第１及び第２ガス膨張溝１５ａ・
１５ｂ内のガス圧を低く維持して減衰作用を十分に発揮
させることが出来る。

但し、上記ガス抜き孔１６は吸気通路２０へ開口しても
よい。

尚、上記２本のガス膨張溝１５ａ・１５ｂの外周側に１
本乃至１本以上のガス膨張溝を設けてもよいし、ガス膨
張溝１５ａ・１５ｂはシリンダヘッド２の合せ面２Ａに
凹設してもよく、シリンダブロック１の合せ面ＩＡとシ
リンダヘッド２の合せ面２人とに交互に振り分けて凹設
してもよい。

以上の構成において、先ずシリンダブロック１の合せ面
構成壁１ａにもシリンダヘッド２の合せ面構成壁２ａに
も冷却水通路が形成されないので、ウォータジャケット
８・９内の冷却水が合せ面ＩＡ−ＩＨに漏出することは
ない。

燃焼室５から燃焼ガスが合せ面ＬＡ・２Ａ間の第１絞り
部１７を通過して第１ガス膨張溝（５２へ流入すると、
流入ガス量に比べて大きな容積の第１ガス膨張講１５ａ
内で膨張してその運動エネルギーを失い減衰する。

そして、この減衰した燃焼ガスの一部が第１ガス膨張溝
ｔＳａから第２絞り部１８を経て第２ガス膨張溝１５ｂ
へ流入すると、上記同様にその運動エネルギーを失って
減衰し、第２ガス膨張ａ１５ｂ内の燃焼ガスの一部はガ
ス抜き孔１６から排気通路１９ヘガス抜きされるので燃
焼ガスが外部へ漏出することはないし、第２ガス膨張溝
１５ｂ内のガス圧は低圧に維持されることになる。

尚、上記第１及び第２ガス膨張溝１５ａ・１５ｂ内では
燃焼ガスの運動エネルギーが熱エネルギーに変換される
が、シリンダブロック１とシリンダヘッド２とは冷却水
で冷却されるので、上記の減衰作用が持続することにな
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図はエンジン
の要部縦断面図、第２図は第１図の要部拡大図、第３図
はシリンダブロックの部分平面図、第４図は冷却水循環
系統略図である。 １・・シリンダブロック、　　ＩＡ・・合せ面、１ａ・
・合せ面構成壁、　２・・シリンダヘッド、２Ａ・・合
せ面、　２ａ・・合せ面構成壁、　８・９・・ウォータ
ジャケット、　　１５ａ・・第１ガス膨張溝、　１５ｂ
・・第２ガス膨張溝、　１６・・ガス抜き孔、　１９・
・排気通路、　２０・・吸気通路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）シリンダブロックとシリンダヘッドとに夫々ウォ
   ータジャケットが形成され、シリンダブロックとシリン
   ダヘッドとは両者の合せ面を直接突き合せて締結され、
   上記両者の合せ面構成壁は夫々のウォータジャケットを
   完全に隔離する隔壁状に構成され、上記両者の合せ面の
   うち少なくとも一方のボア外周側に複数の略環状のガス
   膨張溝が形成され、上記複数のガス膨張溝のうち内周側
   の溝以外の少なくとも一つのガス膨張溝が連通路により
   吸気通路若しくは排気通路に連通されていることを特徴
   とするエンジンの構造。