JPS624590A - 広幅ストリツプの幅切断スリツタ用ロ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、広幅ストリップの幅切断スリッタ用ロール
に関するものである。

金属ストリップたとえば広幅の冷延薄鋼板を、所定幅の
リボンまたはフープ状に切断しようとするとき、しばし
ばいおゆるスリット法が適用されるところ、それがせん
断加工故、スリット加工を施した切断縁辺に沿う大きい
せん断かえりの発生が余儀なくされ、その後の工程にお
ける支障となったり、またその除去にも手間と時間がか
かる不利があった。

そこでこの点の解決のため、上記スリット加工の際、所
定の幅区分ごとにまず該ストリップの切離しには至らぬ
程度の切れ目を段差状に刻みっけ、その後に切れ目の段
差を押戻す向きに力を加えそこに二次せん断を生じさせ
ることにより、スリット縁辺に沿うせん断かえりのはみ
出しをなくすことがかつて試みられたが、実生産ライン
での成功には至ってはいない。

この発明は、せん断かえり無し幅切断を、簡便適切に実
現することができる広幅ストリップの幅切断用スリッタ
用ロールを提案しようとするものである。

（従来の技術） 特開昭５２−９６４７７号公軸には、上記のせん断かえ
り無し幅切断法の原理が開示されている。しかしこの方
法に用いるロールスリフタの具体的な刃組みに関しては
、単に対をなす軸状刃物相を間のオーバーランプし、ク
リアランスＣにつき試行錯誤的に決定すべきことを教示
するに止まっている。

ところがかりに最適な、Ｌ、Ｃの値が見出された場合に
も、刃組みの如何によっては、軸状刃物の偏心や振れ°
などのために、しばしばかえり無し幅切断を成就すべき
適合範囲から逸脱して、過早分離（かえりがでる）や、
分離不能に至る事態を来すのに対し、この点について言
及がない。

（発明が解決しようとする問題点） せん断かえり無し幅切断を長尺ストリップコイルの高速
、高能率操業ラインにおいて適切かつ安定に成就するた
めに必要な条件を不断に満たすことができる、広幅スト
リップの幅切断スリッタ用ロールを与えることがこの発
明の目的である。

（問題点を解決するための手段） この発明は間隔環の介装により、広幅ストリップを所定
の幅毎に切断区分すべき間隔をへだててテーバ−上に、
複数の軸状刃物を串差し状として抑止固定するスリフタ
用ロールにおいて、アーバーが、間隔環及び軸状刃物の
中心孔にはまり合う外径をもつ中空スリーブに、その両
端内周で封止係合して該内周との間に充液加圧周隙を形
成する心棒を、またこの心棒には少くとも１端で最外側
の間隔環の端面と向い合って突出する少くとも三つの液
圧ラムをそなえるフローティングワッシャを、それぞれ
組合わせた、液圧調心推力方式の挟圧緊締手段を有する
、ことを特徴とする広幅ストリップの幅切断スリッタ用
ロール。である。

さて第１図に、せん断かえり無し幅切断法に有利に適合
し得るこの発明による幅切断スリッタ用ロールの具体例
を示し、第２図に充液膨径式のアーバ、また第３図にフ
ローティングワッシャーを図示した。

図中１はスリーブ、２は心棒、３はスリーブ１の両端内
周の封止環、４が充液加圧周隙であり、５は連通路、６
は加圧室、７は加圧ピストン、８は加圧用ねじてあって
、９は軸状刃物、ｌＯは間隔環である。

この例で心棒２は、その一端に受鍔部２ａを、他端に締
付ねじ部２ｂを有し、第２図のようにスリーブ１をはめ
合わせた状態で第１図のように受鍔部２ａに間隔環１０
を当てた上、軸状刃物９を別な間隔環１０によるスリフ
タ幅に対応した寸法間隔においてフローティングワッシ
ャ１１を介しナツト１２で固定する。

フローティングワッシャ１１は第３図に示したように、
心棒２の締付ねじ部２ｂに隣接したはめ合い部２ｃと適
合する内径をもち、アーバ一端における間隔環１０の端
面と向い合う３つ以上の加圧脚１１ａを進退可動に突出
させてこの加圧脚１１ａと一体をなす加圧ラムＩｌｂを
、これに適合するシリンダｌｌｃ内に納め、これらシリ
ンダｌｌｃを環状通路ｌｉｄにより連通させ、このシリ
ンダの内部に加圧液を充満させて成るものとする。

ここに第１図に示したような刃組みに際してはまず加圧
用ねじ８を緊締することによるスリーブｌの膨径にて、
軸状刃物９とのはめ合いすき間を減少させてアーバーと
の同心関係を導くスリーブ１内充液の加圧がもたらされ
る。次にナツト１２を緊締することによるフローティン
グワッシャ１１を介した間隔環１０に対する挟圧締結操
作を上記の充液加圧のｍ続による、軸状刃物の抑止固定
操作とともに行う、該ワンシャ１１のシリンダｌｌｃ内
で、各加圧ラムｌｌｂに働く一様−な液圧ば、各加圧脚
１１ａに接した間隔環ＩＯの端面に生じる抵抗すなわち
反力を、各加圧脚１１ａに関して一様ならしめるので、
ナツト１２による推力を、正しくアーバーの軸心と平行
な向きに正しく伝えて、アーバーに曲げ力を及ぼすこと
なく、かような曲げ力による軸状刃物のたて振れを殆ど
皆無ならしめ、しかも間隔環１０が、同じく軸状刃物９
のよこ振れを効果的に抑制するわけである。

スリーブ１の最初の膨径により、軸状刃物９はそのはめ
合いすきまによる偏心が吸収され、ついで上記両操作の
綜合的作用の下でよこ振れとたて振れの極端な低減が、
簡便に実現される。

（作　用） せん断かえり無し幅切断はほぼ第４図（ａ）、　（ｂ）
のようになるのが理想とされる。図中Ｓ、は一次せん断
面、ｂ、は−次だれ、Ｓｔが二次せん断面、ｂ２は二次
だれ、そしてｄが破断面と呼ばれる。

ところで上記の段差状の切れ目を金属スリップＷに刻み
つける工程に供する一対の軸状刃物の相対関係位置を、
第５図ａ、ｂにそれらの軸状刃物ｒｌ＋　ｒｚの各回転
軸心を含む面上の金属スリップＷの断面につき、各カッ
タｒｌｏ　ｒｔ間のクリアランスＣが正と負の各場合に
分けて例示し、何れの場合、でも軸状刃物の食込みλが
、板厚ｔに対して適切ならば、上記のせん断かえりが事
実上張出さない幅切断加工をなし得る。ここに食込みλ
の板厚ｔに対する百分率（（λ／　ｔ）　ｘ　１００）
と、クリアランスＣの板厚に対する百分率（（ｃ／ｌ）
　Ｘ　１００）とをそれぞれたて軸とよこ軸にとって第
６図に示した斜線領域に納まることが必要である。

この実験は、板厚１．６０ｍｍのｓｐｃ綱板（Ｔ、Ｓ、
　３２．４ｋｇ／ｍが、１！ｊ！３５．０％）について
、これに単一の切れ目をつける第１工程とついで平ロー
ルで切れ目の段差を押戻す第２工程とに供し、第１工程
で過早に分離を生じるか否か、また第２工程で、分離さ
せ得るかどうかを判別したものである。

ここにクリアランスＣは、第５図（ｂｌのような負の値
でその絶対値が増大するほど刃物に作用する反力が過大
な不利があるほか、第４図に示した二次せん断面Ｓ２お
よび破断面ｄにばりがあられれて粗雑比なる。これに反
してクリアランスＣが第５図（ａ）のように正でしかも
過大なときは、適切な破断挙動を呈する（λ／１）Ｘ１
００の領域が狭くなり、加えて、−次せん断工程で金属
ストリップＷに曲げ応力が加わるために、矢張り二次せ
ん断工程後の破断面が、粗雑になる傾向が強くあられれ
る。

上記の実験では、単に一対の環状刃物による段差状切込
みの挙動についての調査結果であるが、実際の幅切断で
は、一般に上下に平行に枢支した一対のアーバーに多数
の軸状刃物を、切断幅に対応した寸法間隔を与える間隔
環の挟在下に抑止固定するので、これらの軸状刃物の悉
くか、上記関係を満たすような刃組みを成就することに
関して事実上の困難が克服され得ない。

それと云うのは、上記刃組みの下で、軸状刃物の偏心に
よるたて振れによって容易に、第６図の（λ／１）Ｘ１
００に関して斜線領域からはみ出すことに加えて、軸状
刃物に生じる横振れがまた（ｃ／　ｔＸ　１００）の変
動をもたらして破断切口の周期的な粗雑化を起す原因と
もなり、それらの有効な対策が解明されていなかったた
めにせん断かえり無し幅切断法はいまだ実生産ラインへ
適用して成功した事例の報告がない根本的な理由と考え
られる。

そこで発明者は、上記スリットロール対における軸状刃
物の回転中に生じる振れについてその許容限界と、その
限界に対する適合について検討を加えた結果としてこの
発明に到達したわけである。

発明者らは適切な（λ／　ｔ）　Ｘ　１００による段差
状の切れ目についての破断面の性状から、（ｃ／１Ｘ１
００）の値を、−５〜＋２％の範囲とすることによって
、とくに良好な切口破面を保証し得ることを、あまた実
験によってたしかめ、従ってその中央値−１，５％にお
いて横振れは板厚ｔの±３．５％が許容されるその一方
で、このとき（λ／　ｔ）　Ｘ　１００の変動はほぼ１
０％以内であることが第６図から明らかである。

ここに上記のせん断かえり無し幅切断の実際的な適用は
、金属ストリップＷの最小板厚についての保証がない限
り、その実を挙げることができないところ、たとえばか
よう、な切断加工に供される典型的な実例の一つである
けい素鋼板の最小板厚は、０−２８ｍ＋ｓであることか
ら、上記の許容よこ振れは、この場合 以内、また同じくたて振れは、 以内に、それぞれ納まるものでなければならないわけで
ある。

しかるに上に触れたような間隔環１０を用いて単純なね
じ締結を行う軸状刃物の抑止固定を行ったアーバー（以
下スペーサ式という）について、三組みの刃組みＡ、Ｂ
およびＣにおけるよこ振れとたて振れのそれぞれの最大
値が第７図に示したように、それぞれ平均でも１２．７
μ、　４５．３μであって、上記要請をはるかに満し得
ない。

また、スペーサ式アーバーの代りに、軸状刃物を、とく
にスリーブとその両端で封止係合してその内周との間に
充液加圧周隙を形成する心棒とからなる、いわゆる液圧
式のアーバーのみを用いた刃組みり、Ｅ、Ｐについても
同様な試験を行ったが、その結果も第７図に示すように
、たて振れについては平均でほぼ３０．７μに減少した
がよこ振れが、平均１０００μにも及ぶように著増し、
全く役に立た　゛ない。ここにスペーサの併用を試みた
ところ、その実験結果を第７図にＧ、Ｈ，Ｉで示したよ
うによみ振れおよびたて振れの双方を目立って少なくす
ることができたが、それぞれ平均でほぼ１０μ、２０μ
であり、従ってやはり上記の要請を満たすに足りないこ
とがわかったのである。

上記のような実験事実を踏え、さらに進んで上記併用式
アーバーにおけるたて振れの挙動を、糾明するため、外
径１４０＋＋ｖ＋、全長９７０ｍ−回転振れ１μのアー
バーに隘１〜−１０にわたる１０枚の軸状刃物を間隔環
の挟装下にねじ止めする際、その締付けの度合いによる
たて振れの変化を調査したところ、その結果の一例を次
表に示すように、ナンドを手まわしで締めた状態（イ）
、 その後スパナをかけて締めた状ａ　（ｔｌ）、そのスパ
ナをハウジングに当てて支持しアーバーをまわして締付
けた状態（ニ）、 に至る間に、かなりに著しいたて振れの増加を生じるこ
とがわかった。

表　　　　　　　　　　　　　　　　（μ）なお刃物番
号Ｎｌｌを締付ナツト側に配置した。

また上表のたて振れ最大値は、各刃物の取付時に、その
下の位置から１３５°の中心角をへたてる点にあられれ
る。

この結果から、ナツトの締付けによって、アーバーに曲
げ力が加わり、これが、上記たて振れに強い影響を与え
ていると考えられたのでこのことに着目し、かような曲
げ力の回避について、この発明による有効な手段を組合
わせることによって、はじめて、広幅金属ストリップの
せん断かえり無し幅切断加工の実際的適用に必要な上述
条件を、有利に満足することを可能ならしめたものであ
る。

（実施例） この発明に従う第１図〜第３図に示した刃組みを行った
場合におけるよこ振れおよび縦振れの測定結果を一例で
第７図にブロン）Ｊ、に、及びＬを揚げて示したように
、それらの値は、それぞれ平均で５μ、８μで最大値で
も６μ、１０μであって、上掲したこの発明の目的に適
合させ得ることが明らかになった。

（発明の効果） かくしてこの発明によれば、軸状刃物のアーバー上抑止
固定に際して偏心や振れがせん断かえり無し幅切断の安
定な進行を確保するための条件を不断に維持することが
できる程度に僅少となるスリ７タの刃組みが、はじめて
実際に可能ならしめる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による刃組みの具体例を示す正面図、 第２図はアーバーの要部断面図、 第３図はフローティングワッシャの説明図、第４図はせ
ん断かえり無しロールスリット法による理想的な切り口
形状を示す構成図、第５図（ａ）、　（ｂ）は段差切れ
目を横切る断面図、第６図はせん断かえり無しロールス
リット法の成功限界を示すグラフ、 第７図はスリフトアーバー上の刃物を生じるよこ振れと
たて振れの比較グラフである。 ｌ・・・スリーブ　　　　　　２・・・心棒３・・・封
止リング　　　　　４・・・光波加圧周隙６・・・加圧
室　　　　　　　７・・・加圧ピストン８・・・加圧用
ねじ　　　　　９・・・軸状刃物１０・・・間隔環

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、間隔環の介装により、広幅ストリップを所定の幅毎
   に切断区分すべき間隔をへだててアーバー上に、複数の
   軸状刃物を串差し状として抑止固定するスリッタ用ロー
   ルにおいて、アーバーが、間隔環及び軸状刃物の中心孔 にはまり合う外径をもつ中空スリーブに、その両端内周
   で封止係合して該内周との間に充液加圧周隙を形成する
   心棒を、またこの心棒には少くとも１端で最外側の間隔
   環の端面と向い合って突出する少くとも三つの液圧ラム
   をそなえるフローティングワッシャを、それぞれ組合わ
   せた、液圧調心推力方式の挟圧緊締手段を有する、 ことを特徴とする広幅ストリップの幅切断スリッタ用ロ
   ール。