JPS6245395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はモータの手動操作時の安全装置に関
し、モータを手動操作するためのハンドルを使用
する場合には自動的にモータ起動・停止用リミツ
トスイツチがオフ状態に保持され、ハンドル不使
用時にはハンドルを所定位置に格納することによ
つて該リミツトスイツチがオン状態になつて、モ
ータの手動操作を安全に行うことができると共
に、ハンドルを所定位置に格納することによりハ
ンドルの紛失を防止して且つモータの起動を可能
にする安全装置に係るものである。

従来、モータの取付時又は点検時等においては
モータ駆動軸を手動で回動操作して被動部材のセ
ツチング又は制御機器の点検を行つているが、か
かる手動操作時に誤つてモータが起動されると大
きな事故となるので、手動操作時に電源を切ると
か或はまた第１図に示すように、モータＭの起
動・停止用リミツトスイツチＬを収納した制御機
器収納ケースＢにモータ駆動軸Ｄの手動操作ハン
ドルＨを貫挿し、該ハンドルＨを前記モータ駆動
軸Ｄの軸端に装着することにより前記リミツトス
イツチＬの作動レバーを前記ハンドルの周面によ
つて押し下げてオフ位置に保持しモータ駆動軸Ｄ
を手動操作する。したがつて、ハンドルＨが駆動
軸Ｄに装着されているときは（第１図イ参照）は
モータＭが起動するおそれは全くなく作業者の安
全を確保し、ハンドルＨをケースＢより引き抜く
ことにより（第１図ロ参照）リミツトスイツチＬ
の作動レバーが自動的に起立してモータＭを起動
可能にする。

しかし、第１図のような安全装置は手動操作不
要時にケースＢより引き抜かれたハンドルＨを別
置保管する必要があるが、モータ駆動軸の手動操
作煩度が少いため、ハンドルの紛失事故が多発す
るばかりでなく、モータ駆動軸ＤとハンドルＨと
の装着部にガタ付きがあるとハンドル操作中にリ
ミツトスイツチＬの作動レバーが浮動してオン・
オフ操作に誤作動が生じ、手動操作中にモータＭ
が起動して大事故となるおそれがあり、またリミ
ツトスイツチの作動レバーはハンドルの回動によ
つて摩耗して作動確度を低下させるおそれがあ
る。更にまた、ケースＢを取り外してケース内の
制御機器の点検調整を行う場合にはハンドルＨを
ケースＢより引き抜かねばならないので、リミツ
トスイツチＬの作動レバーは起立してオン状態と
なり、したがつて該リミツトスイツチＬによるモ
ータの停止操作が自動的にできないという欠点を
有している。

本考案は上記従来の欠点を除去したもので、以
下第２図および第３図に基いて本考案の実施例を
説明すると、 モータＭに取付けられた伝導機器収納ケースＢ
には作動レバー１を有するモータＭの起動・停止
用リミツトスイツチＬが収納され、該作動レバー
１は前記ケースＢに貫挿螺着するハンドル格納ボ
ルト２の下端部によつて実線位置に押下されリミ
ツトスイツチＬをモータ起動位置に作動する。

モータＭの駆動軸Ｄの角形軸端３に装脱自在に
嵌装される角孔４を有する手動ハンドル５は、第
３図に示すような把手６を有し、角孔４には前記
ハンドル格納ボルト２が挿通され、第２図に示す
ように、該ボルト２をケースＢに貫挿螺着した際
に該ボルト２によつてケースＢに格納固定され
る。そして把手６はケースＢに取付けた制御機器
カバーＣに形成した係止部、例えば凹溝７等に挿
入され、前記ボルト２の周りに回動しないように
係止される。

そこで、第２図に示す状態で手動ハンドル５が
ケースＢに固定格納されているときは、ハンドル
格納ボルト２の下端部によつてリミツトスイツチ
Ｌの作動レバー１は押下状態に保持されてモータ
Ｍを起動しているが、モータ駆動軸Ｄを手動で回
動操作する場合には、手動ハンドル５をケースＢ
より取り外すためにハンドル格納ボルト２をケー
スＢより螺脱する。そして該ボルト２を螺脱する
ことによりリミツトスイツチの作動レバー１は起
立付勢されているのでその付勢力によつて鎖線位
置に起立し、リミツトスイツチをモータＭの停止
位置にする。

取り外された手動ハンドル５はモータ駆動軸の
軸端３のカバー８をはずして第２図の鎖線で示す
ように軸端３に装着される。

したがつて、モータ駆動軸Ｄを手動ハンドル５
で操作している間はリミツトスイツチはオフ状態
となつてモータ停止位置に保持されているから、
モータＭに通電されるおそれは全くなく、また、
手動ハンドル５をモータ駆動軸端３より取り外し
てもハンドル格納ボルト２がケースＢに螺合しそ
の下端部がリミツトスイツチの作動レバー１を押
下しない限り、モータＭは起動することはないの
で、モータ駆動軸の手動操作は安全に行われ、手
動ハンドル５が第２図に示す格納位置に固定され
てはじめてモータＭが起動可能となるものであ
る。なお、ハンドル５が取り外されていてもモー
タを起動する必要が生じたときは格納ボルト２を
ケースＢに螺入すればリミツトスイツチをオンの
状態にすることができる。

上述の如く、本考案はモータ駆動軸を手動操作
する必要のない場合にはリミツトスイツチをオン
位置に保持しながら手動ハンドルをケースに格納
固定できるから、手動ハンドル不用時においても
該ハンドルを紛失するおそれなく、また手動ハン
ドルが必要の場合は該ハンドルを格納位置より取
外すことによつて自動的にリミツトスイツチがモ
ータ停止のオフ位置になるから、モータ駆動軸を
手動ハンドルで操作中にモータに通電されるおそ
れは全くなく、手動操作中の安全性は確保され、
更にリミツトスイツチの作動レバーはモータ駆動
軸の手動操作中は手動ハンドルと全く隔離した位
置にあつて、モータ駆動軸端と手動ハンドルとの
装着部にガタ付きがあつてもリミツトスイツチを
誤作動するおそれは全くなく、安全確保の信頼性
はきわめて高いものである。

また、手動ハンドルの把手はケースカバーの凹
溝７内に挿入されているので、手動ハンドルをケ
ースより取り外さない限りケースカバーを開ける
ことができず、したがつてモータ運転中に制御機
器の点検調整を行うことができないと同時に手動
ハンドルをケースより取り外したときはケースカ
バーを開くことが可能となり、モータ停止中の制
御機器の点検調整を行いうるという制御機器の点
検調整作業においてもその安全性を確保できるも
のであつて、安全装置としてすぐれた効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは従来の安全装置の要部断面図、
第２図は本考案の要部断面図、第３図は手動ハン
ドルの斜視図である。 Ｍ……モータ、Ｌ……リミツトスイツチ、Ｂ…
…ケース、２……ハンドル格納ボルト、５……ハ
ンドル、６……把手、７……係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータの起動・停止用リミツトスイツチを収納
   したケースに、該モータの駆動軸端に装脱自在の
   モータ駆動軸手動ハンドルを該ケースに格納固定
   するハンドル格納ボルトを貫挿螺着するととも
   に、該ボルトの螺着時に該ボルトで前記リミツト
   スイツチをモータ起動位置に押下作動し、螺脱時
   に前記リミツトスイツチをモータ停止位置に付勢
   力により起立するリミツトスイツチ作動レバーを
   配設したモータの起動・停止安全装置。