JPS6238023Y2 - - Google Patents

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JPS6238023Y2
JPS6238023Y2 JP7108580U JP7108580U JPS6238023Y2 JP S6238023 Y2 JPS6238023 Y2 JP S6238023Y2 JP 7108580 U JP7108580 U JP 7108580U JP 7108580 U JP7108580 U JP 7108580U JP S6238023 Y2 JPS6238023 Y2 JP S6238023Y2
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JP
Japan
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armature
rotor
holding member
axial direction
electromagnetic clutch
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JP7108580U
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、接極子を電磁石の吸引力によりロー
タの磁極部摺動面に押しつけ、それによつて発生
する摩擦によつて駆動側動力を従動側の軸に伝達
する電磁クラツチに関するもので、自動車空調用
圧縮機の作動断続用に用いて好適なものである。
〔従来の技術〕
従来の電磁クラツチにおいては、電磁クラツチ
のステータ内に設けられた励磁コイルに通電する
ことによつて生じる磁化作用により電磁クラツチ
のロータを磁化し、この磁化されたロータに発生
する吸引力により接極子をロータ側に吸引してロ
ータと密着させ、それによりロータと接極子間に
生ずる摩擦によつて駆動側動力を従動側に伝達し
ている。しかしながら、接極子の復元不良(即ち
接極子とロータとの接触が完全に解消されずに部
分的に接触している状態)あるいは従動側の負荷
の急激な増大により接極子とロータとの間ですべ
りが生じ、このすべりが激しい場合には焼き付き
という現象が生じる。この焼き付きは電磁クラツ
チ自体を破壊するだけでなく、電磁クラツチ周辺
の機器や駆動力を伝達する部材等を損傷するとい
う不具合を生じることもあつた。
〔考案の目的〕
本考案は、上記点に鑑みてなされたもので、接
極子とロータとの間でのすべりによつて温度上昇
が生じた時に、焼き付き現象が発生する温度より
も低いあらかじめ定められた所定温度で復元不可
能な塑性変形を自発的におこなう形状記憶合金の
挙動を利用して、接極子をロータから強制的に引
き離し、電磁クラツチの焼き付きの発生を防止す
ることを目的とする。
〔実施例〕
以下添付図面を参照して本考案の一実施例を説
明する。
第1図において、1は環状の溝を有する円環状
の固定継鉄であり、静止部2へねじ等の公知手段
により固定され、固定継鉄1の溝には耐熱樹脂3
を含浸した励磁コイル4が設けられている。この
励磁コイル4はスイツチ5を介して外部電源に接
続されている。8はロータであり、固定継鉄1に
対向して配置され環状の磁極部イを有し、ロータ
8の中心部分には貫通孔を有するボスロが設けら
れ、このボス内面は円錐形状に形成され、且つ半
月キー7及びねじとナツト等の公知手段により従
動側軸6に固定されている。また、ボスロの外周
面には軸受ストツパー18と肩部分21とにより
軸受17の内輪が固定されている。9は上記磁極
部イと対向し且つ環状磁極部イから軸方向へ一定
距離だけ隔置された接極子であり、通電時には固
定継鉄1とロータ8と接極子9とが協働し、その
三つの部材中を貫通する一つの磁気回路が形成さ
れる。10は、接極子9と対向して設けられ且つ
接極子9から軸方向へ一定距離だけ隔置された環
状の保持部材であり、この保持部材10は板ばね
11及びリベツト12,13を介して接極子9を
軸方向に移動可能に連結保持している。また、保
持部材10の径方向外端部には軸方向に延在する
外周フランジ部ハが設けられ、このフランジ部ハ
は駆動側動力を伝達するVベルト14と係合する
プーリ溝を有している。保持部材10の径方向内
端部には軸方向にあらかじめ定められた距離だけ
延在する内周フランジ部ニが設けられ、このフラ
ンジ部ニの軸方向外方端には径方向内方へ突出し
た突出部ホが設けられ、この突出部ホの径方向内
端には第1図のAで示すように、保持部材10の
軸方向への移動を案内するスプラインが設けられ
ている。また、内周フランジ部ニの軸方向内端付
近にも第1図のBで示すようにフランジ部の内周
面側にスプラインが設けられ、保持部材10の軸
方向への移動を案内する。これらの2つのスプラ
インにより本考案のハブ部材と保持部材とを一体
に回転させるとともに軸方向に移動可能に係合さ
せる係合手段を構成している。12a,12bは
ストツパークツシヨンゴム部材であり、接極子9
と協働する位置で、保持部材10の内側に固定さ
れている。上記実施例では、励磁コイル4が静止
した型の電磁クラツチとなつているが、励磁コイ
ル4が回転する型、即ち励磁コイル部にプーリが
形成され、このプーリに係合するVベルトによつ
て励磁コイル部が回転を受ける型の電磁クラツチ
でもよい。
15は円筒形のハブ部材を示し、このハブ部材
15の外周面には、保持部材10の内周フランジ
部ニおよび突出部ホに設けられたスプラインと係
合するスプラインが設けられ、且つこの内周フラ
ンジ部ニに設けられた突出部ホと接触し保持部材
10の軸方向内方への移動を阻止する肩部22が
設けられている。ハブ部材15の内周面は軸方向
内端に設けられたフランジ部23と、軸方向外端
付近にねじ結合されたリング状ストツパ20とを
介して軸受17の外輪に固定されている。従つ
て、ハブ部材15は従動側の軸6対して軸方向に
移動しないように固定されている。19は接極子
9とロータ8との間の空隙を調整するためのカラ
ー部材である。ハブ部材15の外周面と、保持部
材10の内周フランジ部ニに設けられた突出部ホ
と、この内周フランジ部ニの内周面とによつて定
められる空間にはコイルばね16が設けられてお
り、このコイルばね16の一端24はハブ部材1
5の穴に挿通され、ハブ部材15に固定されてい
る。また、コイルばね16の他端は上記保持部材
10の突出部ホの穴に挿通され、保持部材10に
固定されている。その結果上記保持部材10の軸
線方向外方への移動はコイルばね16によつて制
限されている。なお、コイルばね16に代えて円
筒形状のものとすることもできる。
上記コイルばね16はCuとZnとAlとから成る
公知の形状記憶合金から作られる。第2図に示す
ように形状記憶合金はある一定の温度T0以下で
はほとんど形状に変化がなく、Toの温度以上に
なると形状が自発的に急激に変化して温度T0
比較的近い温度Tにおいて自発的な形状の変化が
完了し、この後に温度が再びT0以下となつても
自発的な形状変化は生じないという特性を有す
る。
次に、本考案の電磁クラツチの作動を説明す
る。スイツチ5を介して励磁コイル4に通電すれ
ば破線aで示される磁気回路に磁束が生じ、接極
子9を板ばね11の反力に抗してロータ8の磁極
部イに吸引し、且つ接極子9と磁極部イとを密着
させる。これにより、駆動源により駆動されてい
るVベルト14によつて回動している保持部材1
0及び接極子9の回転がロータ8を介して従動側
の軸6に伝導される。励磁コイル4への通電をス
イツチ5によつて遮断すれば、上記磁束が消滅
し、接極子9は板ばね11のスプリング反力によ
つてロータ8より引き離され、その結果上記従動
側の軸6へのトルク伝達は遮断される。
接極子9の復帰が不充分な場合あるいは従動側
の負荷が急激に増大した場合などに、接極子9と
ロータ8との摩擦面ですべりが生じ(第3図のE
で示す状態)、接極子9及び保持部材10の温度
が急激に上昇し、第2図の温度T0以上になる
と、この温度上昇によつてコイルばね16を構成
している形状記憶合金が急速に変形し始める。こ
こで、コイルばね16の径方向の動きは阻止され
ており、またコイルばね16の一端24を固定し
ているハブ15を軸方向に移動不能に構成されて
いるので、コイルばね16はその他端部において
保持部材10の突出部ホを軸方向外方へ移動させ
るよう変位する。これにより、保持部材10に保
持されている接極子9がロータ8の磁極部イから
引き離され、第3図のFで示す状態となる。
上記コイルばね16の自発的変位によつて生ず
る接極子9とロータ8との空隙は第1図に示され
ている空隙よりも大きく、かつコイルばね16は
第2図の温度下降特性に示すように、所定温度T
まで上昇して一旦Dなる変位を生じた後は、温度
が低下しても、Dに近似した変位量を維持する
(換言すれば復元不可能な塑性変形を行う)か
ら、電磁クラツチの温度がT0以下に低下して
も、コイルばね16の変位量は零とならず、上記
Dに近似した変位量を維持している。従つて、こ
の状態において、一度遮断した励磁コイル4への
通電を再び行つたとしても、接極子9がロータ8
に吸引されることはない。
形状記憶合金としては上記のCu−Zn−Al系合
金の他にAg−Cd系合金、Cu−Al−Ni系合金、
Cu−Au−Zn系合金、Cu−Zn系合金、Cu−Zn−
X(XはSi及びSnから成る群から選ばれた1つ
の成分)系合金、In−Tl系合金、Ni−Al系合
金、Ti−Ni系合金、及びFe−Mn系合金等の公知
の合金が使用可能であり、これら各合金中の成分
元素の組成範囲を適切に選定することにより形状
の変化が開始する温度を定めることができる。ま
た、前記実施例は乾式単板電磁クラツチについて
のみ説明したが、本考案の構成はツース電磁クラ
ツチ等にも使用可能である。
〔考案の効果〕
上述したように本考案によれば、ロータと接極
子との間で異常なすべりが発生し電磁クラツチが
あらかじめ定められた温度よりも高い温度となつ
た時に、形状記憶合金からなるばね部材の塑性変
形により接極子を強制的にロータより引き離し
て、上記異常なすべりを解消し電磁クラツチの破
損及び周辺機器の破損を未然に防止できるという
効果が大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の電磁クラツチの一実施例を示
す部分縦断面図、第2図は本実施例に使用した形
状記憶合金の特性を示すグラフ、第3図は形状記
憶合金の温度が第2図のT温度以上となり接極子
がロータより引き離され電磁クラツチとしての不
作動位置へ接極子が移動した時の状態を示す要部
断面図である。 1……固定継鉄、4……励磁コイル、6……従
動側軸、8……ロータ、9……接極子、10……
保持部材、11……板ばね、14……Vベルト、
15……ハブ部材、16……形状記憶合金からな
るコイルばね、17……軸受。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ロータと、このロータの磁極部に対して、一定
    距離だけ隔てて対向設置された接極子と、この接
    極子を弾性部材を介して結合することにより軸方
    向に移動可能に保持する保持部材と、前記ロータ
    および前記接極子を貫通する磁気回路に磁束を発
    生する励磁コイルとを有し、この励磁コイルへの
    通電を断続することにより、前記接極子と前記ロ
    ータの磁極部との摩擦結合を断続する電磁クラツ
    チにおいて、 従動側軸に対して軸方向に移動不能に設けられ
    たハブ部材の外周上に、前記保持部材の内周部を
    軸方向に移動可能に配置し、 前記ハブ部材の外周部と前記保持部材の内周部
    との間に、形状記憶合金からなるばね部材を配置
    するとともに、 このばね部材の一端を前記ハブ部材に、また他
    端を前記保持部材にそれぞれ結合し、 前記ばね部材の周囲温度が所定温度以上に上昇
    した時は、前記保持部材を前記接極子が前記ロー
    タの磁極部から開離する方向へ移動させるための
    復元不可能な自発的塑性変形を行うように前記ば
    ね部材が構成されていることを特徴とする電磁ク
    ラツチ。
JP7108580U 1980-05-23 1980-05-23 Expired JPS6238023Y2 (ja)

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JPS56171433U JPS56171433U (ja) 1981-12-18
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JP5953191B2 (ja) * 2012-09-13 2016-07-20 サンデンホールディングス株式会社 電磁クラッチ
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