JPS6232296Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は静電潜像を磁気ブラシ現像するため
のマグネツトロールに関し、スリーブとフランジ
部材の結合形状に関する。

静電現像用マグネツトロールは、一般に、磁石
構成体、シヤフト、スリーブ、フランジ部材の各
構成品からなる。スリーブは円筒形の非磁性材か
らなり、磁石構成体をシヤフトと共にスリーブ内
に装入してスリーブと相対的に回転自在に構成
し、スリーブに回転力を与える軸と結合するフラ
ンジ部材は、このスリーブ端の内周面とフランジ
部材の円周外面とを接着剤で固定することが極く
一般的である。

この接着結合は、その材料の種類によつて異な
るが、接着剤の配合率、混合率、可使時間、経時
変化等がその結合強度に影響を与え、これらの管
理を厳格にしなければならない。今日、例えば電
子写真はその高速現像が強く望まれており、この
スリーブとフランジ部材の結合強度が強く安定し
ていることが特に望まれている。又、製造時にお
いて接着剤の人に与える臭気や肌荒れ等の影響も
見逃すことができない。

この考案はこれらの問題点を解決するため、ス
リーブとフランジ部材との結合に機械的結合を用
いすぐれた固定強度が得られる結合形状を提案す
るものである。

すなわちこの考案は、スリーブ端部内周面に突
出したビード部とフランジ部材のスリーブ内周面
に接する円周表面に設けた凹部とからなる結合形
状を有することを要旨とする。

以下にこの考案を図面に基づいて詳述する。第
１図はスリーブとフランジ部材との結合形状を示
す縦断面図である。

静電現像用マグネツトロールは非磁性材からな
る円筒形のスリーブ１内にこれと相対して回転自
在に構成した磁石構成体（図示省略）とからな
り、スリーブ１に回転力を与えるための軸（図示
省略）と一体となつたフランジ２の円周面がスリ
ーブ１両端内周面に固定される構成となつてい
る。

ここで、フランジ２の円周面に凹部を周設し、
このフランジ２をスリーブ１内端部に嵌めこみ、
スリーブ１端部表面を、例えば、治具を用い油圧
装置等でフランジ２の凹部方向に絞り込み凹部に
嵌合させる。すなわち、スリーブ１の内表面にビ
ード部３を形成し、フランジの凹部とスリーブの
ビード部３とを嵌合させた結合形状によりスリー
ブ１とフランジ２を強固に固定することができ
る。

このビード部３による機械的な結合は、フラン
ジ２のスリーブ１への固定強度が強く、接着剤の
ような経時変化がなく安定している。

以上にこの考案によるスリーブとフランジの結
合形状を説明したが、機械的結合であつてもその
固定強度が強く安定しているため、前述した問題
点を解決するだけでなく、製造上において製品に
常に一定した強い結合力を与え、品質の安定と生
産性を高めることができ、接着剤を使用しないた
め作業環境を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はスリーブとフランジ部材の結合形状を
示す縦断面図である。 図中、１……スリーブ、２……フランジ、３…
…ビード部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 非磁性材スリーブ内に磁石構成体を相対的に回
   転自在に構成した静電現像用マグネツトロールの
   スリーブとフランジ部材との結合において、スリ
   ーブ端部内周面に突出したビード部とフランジ部
   材のスリーブ内周面に接する円周表面に設けた凹
   部とからなる結合形状を有する静電現像用マグネ
   ツトロール。