JPS623168Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数本のゴルフクラブを縦に入れて
携行するキヤデイバツグに関する。

従来のキヤデイバツグは、そのバツグ本体が円
筒形に成形されているため、特に横倒し状態にし
ておく場合及び立て掛けておく場合に安定性が悪
い。

また、従来においては、肩掛バンドの両端を、
バツグ本体の同じ側面に上下に離して係留してい
るもので、肩に掛けて携行する場合にバツグ本体
が回動し、非常に運びづらい。

本考案はこのような欠点を解消したもので、そ
の特徴は、バツグ本体を角筒形に成形するととも
に、肩掛バンドの両端を、上記バツグ本体の対向
する両側面にそれぞれ別々に係留したことにあ
る。

以下には本考案を図示の実施例について詳細に
説明する。

本キヤデイバツグは、第１図に示すように、バ
ツグ本体１の上端に帽体２を一体に連設するとと
もに、バツグ本体１の左右両側面の上端部の対向
位置に肩掛バンド３の両端を係留し、またバツグ
本体１の左側面であつて肩掛バンド３の係留位置
の下側に取手４を固着し、さらにその下側に名札
入れ６、上、下の小ポケツト７，８を設け、また
バツグ本体１の前面に大ポケツト９を設けてい
る。ポケツト７，８，９はそれぞれスライドフア
スナ１１，１２，１３によつて開閉することがで
きるようになつている。

肩掛バンド３の両端の係留は次のようにして行
われている。

すなわち、バツグ本体１の左右両側面の同高位
置に左右の吊環１４，１４が取付片１５，１５に
よつて回動自在に枢着され、他方肩掛バンド３の
両端にはロツク式フツク１６，１６が取り付けら
れ、そしてこれらフツク１６，１６を左右の吊環
１４，１４に掛けることにより、肩掛バンド３は
バツグ本体１に着脱自在に装着されている。

バツグ本体１は、第３図に詳しく示すように、
中空二重壁構造の１枚の合成樹脂板１７を、縦長
の主収容空間ａを形成するように角筒形に折曲
し、その４外側面をそれぞれ表裏２枚の被覆シー
ト１８…，１９…にて被覆したものである。合成
樹脂板１７の折曲両端部１７_１，１７_２は、バツ
グ本体１の左側壁の強度を他よりも強くするため
に、そこにおいてオーバーラツプさせてある。

合成樹脂板１７は、例えばポリプロピレン製の
３枚の薄いシートを重合溶着、すなわち第４図に
詳しく示すように、無数の円形凹部２０…を形成
したハニカム構造の隔壁シート２１の両面に側壁
シート２２，２３を重合溶着したものである。従
つて、合成樹脂板１７は、側壁シート２２，２３
の間であつて円形凹部２０…の内側及びそれらの
間が中空になつているものであるが、これら２枚
の側壁シート２２，２３が、無数の円形凹部２０
…の周壁によつて一定の間隔を保持して対向連結
されているので、圧潰することはない。

表側の被覆シート１８…は厚地の織布製、また
は裏側の被覆シート１９…はこれよりも薄い柔軟
な織布製で、これら表裏それぞれ４枚の被覆シー
ト１８…，１９…はその両側長辺縁を互いに縫合
連結され、またこれらは、その所要複数個所を鋲
によつて合成樹脂板１７に固定されている。

帽体２は、第２図に示すようにバツグ本体１の
前、後壁及び右側壁の表側の被覆シート１８…の
延長部分の内面に、それぞれそれよりも薄い柔軟
な織布よりなる内装シート２４…を重合してそれ
らの周辺縁を縫合連結して構成されている。

そして、この帽体２は、その左側面、上面及び
右側面の中心線に沿つて左側面の下端より右側面
の中途まで亘る切込みを形成し、その切込みの辺
縁にスライドフアスナ２５を縫着している。

従つて、帽体２は、スライドフアスナ２５を閉
じると、第１図に示すようにバツグ本体１の上端
開口を覆つてそれの主収容空間ａに連通する補助
収容空間を形成し、またスライドフアスナ２５を
開いてその両側の部分を第２図に示すように下側
にひつくり返せば、バツグ本体１の上端開口の全
域を開くことができるものである。

帽体２の左側壁の下端部は、そのスライドフア
スナ２５を閉じたとき、バツグ本体１の外側にお
いてそれの上端開口より下側に延出するようにな
つており、該下端部の内面には、バツグ本体１の
左側壁の外面上端に付着のベルベツトフアスナ２
６と係合するベルベツトフアスナ２７，２７を付
着してある。

バツグ本体１の下端開口は底体２８（第１図）
にて閉じられ、またその主収容空間ａ内には、所
要複数本の合成樹脂製クラブ差し込みパイプ２９
を挿入配置してある。

本キヤデイバツグは上記のような構造で、中空
二重壁構造の合成樹脂板１７を角筒形に折曲して
バツグ本体１を構成してあるので、軽量であると
ともに、そのバツグ本体１が角筒形で帽体２を閉
じたとき第１図に示すように全体として長方体状
になるので、円筒形のものに比べ携行し易いのに
加え、横倒し状態にしておく場合もまた立て掛け
ておく場合にも安定性がよい。

また、肩掛バンド３の両端を、バツグ本体１に
対しその左右側壁の対向位置に係留したので、同
じ側壁に係留した場合に比べ安定した状態で運ぶ
ことができる。

なお、バツグ本体１を構成する中空二重壁構造
の合成樹脂板としては、第５図に示すように薄い
両側壁３０，３０と平行な多数の隔壁３１…とを
一体成型したものであつてもよい。

叙上のように本考案キヤデイバツグは、バツグ
本体を角筒形に成形したので、円筒形にしたもの
に比べ携行し易いのに加え、横倒し状態にしてお
く場合にもまた立て掛けておく場合にも安定性が
よい。さらに、バツグ本体は中空二重壁構造の合
成樹脂板により形成したから軽量かつ強固であ
り、しかも外側の被覆シートを織布製としたの
で、従来の合成樹脂シート製あるいは皮革製の場
合とは違う趣きのある外観を呈し、さらにまた、
帽体を上記被覆シートの上方延長部によつて、し
かもスライドフアスナで中央を開閉自在にして形
成したので、バツグ本体の上面開口の開閉したが
つてまたクラブの出し入れを円滑に実施できる。

また、肩掛バンドの両端を、上記のように角筒
形にしたバツグ本体の対向する両側面にそれぞれ
別々に係留したので、同じ側面に上下に離して係
留したものに比べ肩に安定した状態で掛け吊りで
き、バツグ本体を角筒形にしたことと相俟ち、携
行する際の安定性が非常によい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
の斜視図、第２図は帽体を開いた状態の拡大部分
斜視図、第３図は拡大横断面図、第４図は合成樹
脂板の切欠き斜視図、第５図は合成樹脂板の他の
例を示す切欠き斜視図である。 １……バツグ本体、３……肩掛バンド、１７…
…中空二重壁構造の合成樹脂板、１８，１９……
織布製の被覆シート、２……帽体、２５……スラ
イドフアスナ、１４，１４……吊環、１６，１６
……フツク、４……取手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中空二重壁構造の合成樹脂板で形成した角筒形
   のバツグ本体の外側が織布製の被覆シートで被覆
   され、かつ上記バツグ本体の上面開口を覆う帽体
   が上記被覆シートの上方延長部によつて、その中
   央でスライドフアスナにより開閉自在にして形成
   され、さらに、上記バツグ本体の対向する外側面
   に設けた１対の吊環に肩掛バンドの両端のフツク
   が取外し自在に係留されているとともに、一方の
   吊環の下側には取手が固着していることを特徴と
   するキヤデイバツグ。