JPS6231010Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は二段ベツドの改良に関するものであ
る。

戦後経済の飛躍的発展を遂げた我国においても
住宅事情に関する限り他の先進諸国と比較して著
しく見劣りしていることは周知の通りである。そ
の理由として国土面積の狭さ、人口の過密化等々
種々な要因が挙げられるが、何れにしても狭い敷
地に建てられた小さな住宅が多い限り各部屋が有
効に活用されることが望まれる。そのためには各
部屋に設置される家具も出来るだけ多機能を具有
していることが望ましい。

然るに、例えば、従来より通常のベツドには必
要に応じてこれを折り畳めばソフアに転用できる
ようにしたものが公知であるが、二段ベツドは殆
んど改良されていない。

かような事情に鑑み、この考案は二段ベツドに
新規な機能を具有せしめたものであり、今少し具
体的に説明すると、二段ベツドの一段目を必要に
応じてソフアに転用することができるようにした
ものである。

以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。

４本の支柱材１の内側に上下二段に亘つて床材
２を水平に架設し、両側の支柱材１間に肘掛け材
３を各々水平に掛け渡し、その肘掛け材３の上側
後部間に前面および下面開口の〓型の蓋材４の両
端を固定すると共に、該蓋材４の内部に嵌脱自在
に嵌入するよう水平な摺動板５の両端を前記肘掛
け材３の上側にて支架し、その摺動板５の先端下
面には、下の床材２上に敷設した折り畳みマツト
レス６の背もたれ部６ａが起立するよう支持する
マツトレス支持板７を垂設したものである。この
マツトレス支持板７と摺動板５との接合部をさら
に詳しく説明すると、摺動板５の先端下面にはそ
の横手方向に取付部材８が固着してあり、該取付
部材８の下面にはその背面に取付けた蝶番９を介
してマツトレス支持板７が接合してあり、かつ取
付部材８とマツトレス支持板７の合せ面は前方へ
漸次拡開するよう斜めにカツトしてあり、かくし
てマツトレス支持板７は図示のように摺動板５に
対して垂直位置よりやゝ前方に揺動するようにな
つている。

また、前記マツトレス支持板７の上端両側には
切欠１０が形成してあり、摺動板５の先端下面両
側には、前記切欠１０から外側へ突出するよう係
止ピン１１を設けた固定金具１２が取付けられて
おり、一方マツトレス支持板７の下端前部両側に
も同様に外側へ突出するよう係止ピン１３を設け
た固定金具１４が取付けられており、かくして前
記摺動板５を蓋材４から引き出し折り畳みマツト
レス６の背もたれ部６ａをマツトレス支持板７に
て起立支持せしめるにあたつて各々の固定金具１
２，１４の係止ピン１１，１３を肘掛け材３およ
ぴその下方に張られた側板１５の内側のピン孔１
６に挿入しマツトレス支持板７の動揺を防止する
ようになつている。

なお、図中１７は前記蓋材４の両内側に付設さ
れたストツパ部材であつて、摺動板５を蓋材４内
に嵌入した際所定の位置で停止するようにして摺
動板５の引き出しを容易ならしめている。１８は
梯子を示している。

この考案は以上のように構成され、摺動板５を
蓋材４から引き出し、同時にマツトレス６を折り
畳みその背もたれ部６ａをマツトレス支持板７に
て起立支持せしめることによりソフアとして利用
できる一方、摺動板５を蓋材４に嵌入し、同時に
マツトレス６の背もたれ部６ａを倒し床材２上に
水平に拡げることによりベツドとして利用できる
ようにしたものであるから、例えば一人住いの部
屋に置いても普段は一段目をソフアとして利用
し、泊客があつた場合に一段目をベツドに転用で
きるし、また二人住いの部屋にあつては昼間は一
段目をソフアとして利用し、就寝時にベツドに転
用する等々種々な利用の仕方が工夫でき狭い部屋
でも有効に活用できる利点を有し、従来の二段ベ
ツドあるいはソフア単独のものと比較してきわめ
て便利なものである。加えてベツドあるいはソフ
アへの転用操作がきわめて容易かつ迅速にできる
利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案に係る二段ベツドの一実施例を示
すもので、第１図は一段目をソフアに転用した二
段ベツドの斜視図、第２図は一段目をベツドとし
て使用している二段ベツドの斜視図、第３図は作
用を説明する一部切欠拡大側面図、第４図は摺動
板とマツトレス支持板の取付説明図、第５図は蓋
材の平面図、第６図はマツトレス支持板の作用説
明図である。 １……支柱材、２……床材、３……肘掛け材、
４……蓋材、５……摺動板、６……折り畳みマツ
トレス、６ａ……背もたれ部、７……マツトレス
支持板、８……取付部材、９……蝶番、１１，１
３……係止ピン、１２，１４……固定金具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 複数本の支柱材の内側に上下二段に亘つて床
   材を水平に架設し、両側の支柱材間に肘掛け材
   を各々水平に掛け渡し、その肘掛け材の上側後
   部間に前面および下面開口の〓型の蓋材の両端
   を固定すると共に、該蓋材内部に嵌脱自在に嵌
   入するよう水平な摺動板の両端を前記肘掛け材
   の上側にて支架し、その摺動板の先端下面に、
   下側の床板上に敷設された折り畳みマツトレス
   の背もたれ部を起立支持せしめるマツトレス支
   持板を垂設し、前記摺動板を蓋材から引き出す
   ことによりマツトレス支持板にてマツトレスの
   背もたれ部を起立支持せしめる一方、摺動板を
   蓋材内に嵌入させることによりマツトレスの背
   もたれ部を倒し床材上に水平に拡げるようにし
   た二段ベツド。 ２ 摺動板の先端下面にその横方向に取付部材を
   固着し、該取付部材にマツトレス支持板をその
   垂直位置より前方へやゝ揺動するよう蝶番を介
   して接合してなる前記実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の二段ベツド。 ３ 摺動板の先端下面両側およびマツトレス支持
   板の下端前部両側に各々係止ピンを有する固定
   金具を取付けた前記実用新案登録請求の範囲第
   ２項記載の二段ベツド。