JPS6230682A - クロム酸化物の被膜層を有する摺動部材 - Google Patents
クロム酸化物の被膜層を有する摺動部材Info
- Publication number
- JPS6230682A JPS6230682A JP16750785A JP16750785A JPS6230682A JP S6230682 A JPS6230682 A JP S6230682A JP 16750785 A JP16750785 A JP 16750785A JP 16750785 A JP16750785 A JP 16750785A JP S6230682 A JPS6230682 A JP S6230682A
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- Japan
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- sliding member
- coating layer
- friction
- test
- sputtering
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明はセラミックスからなる摺動部材に関し、詳しく
はセラミックスの摺動面に、摺動特性の優れたセラミッ
クス被膜を有する複合摺動部材に関する。
はセラミックスの摺動面に、摺動特性の優れたセラミッ
クス被膜を有する複合摺動部材に関する。
従来の技術と問題点
摺動部材は軸受、内燃機関やポンプのシリンダ、ブレー
キシューなど幅広い範囲にわたって使用されており、そ
の耐摩耗性、耐熱性、耐焼付性などの向上について種々
の工夫がなされている。
キシューなど幅広い範囲にわたって使用されており、そ
の耐摩耗性、耐熱性、耐焼付性などの向上について種々
の工夫がなされている。
従来この種の摺動部材としては、金属が多く用いられて
いるが、近年耐摩耗性、耐熱性、耐蝕性等に優れた特性
をもつセラミックスで、強靭性に優れたZrO2や、廉
価で加工性が良く且つ金属との接着可能なA1□O1を
摺動部材に適用する試みは多くなされている。従来から
金属などの表面にこれらのセラミックスの粉末材料を溶
射被覆したり、或いはこれらのセラミックス材を接着又
は嵌着させることにより耐摩耗性、耐熱性、耐蝕性等を
付与することは実施されている。
いるが、近年耐摩耗性、耐熱性、耐蝕性等に優れた特性
をもつセラミックスで、強靭性に優れたZrO2や、廉
価で加工性が良く且つ金属との接着可能なA1□O1を
摺動部材に適用する試みは多くなされている。従来から
金属などの表面にこれらのセラミックスの粉末材料を溶
射被覆したり、或いはこれらのセラミックス材を接着又
は嵌着させることにより耐摩耗性、耐熱性、耐蝕性等を
付与することは実施されている。
高温高圧下等の厳しい環境下で使用される場合には、耐
熱衝撃性、耐熱疲労性等の他、潤滑性にも優れているこ
とが望まれるが、従来のZrO2やA1□O1のセラミ
ックス材料は、これらの要求を満足させるものでない。
熱衝撃性、耐熱疲労性等の他、潤滑性にも優れているこ
とが望まれるが、従来のZrO2やA1□O1のセラミ
ックス材料は、これらの要求を満足させるものでない。
近年0r203などのセラミックスが高温下において、
その摩耗係数が室温での摩耗係数より負の相関を示して
減少し、又摩耗も非常に軽微になることが確認されてい
る。室温下の摩耗係数よりも高温下における摩擦係数が
低く安定し、何らかの潤滑的機構が働いているものと考
えられ、高温自己潤滑性といわれている。
その摩耗係数が室温での摩耗係数より負の相関を示して
減少し、又摩耗も非常に軽微になることが確認されてい
る。室温下の摩耗係数よりも高温下における摩擦係数が
低く安定し、何らかの潤滑的機構が働いているものと考
えられ、高温自己潤滑性といわれている。
摺動部材として強靭性に優れたZrO2等の粉末材料を
溶射被覆して、その上に更に高温自己潤滑性のあるCr
2O,のセラミックス粉末材料を、溶射するなどセラミ
ックスの2層構造がとられて両者の長所をとりこみ1強
靭性に優れ、且つ潤滑性に優れた摺動部材が提供されて
いるが、溶射各層の境界面にどうしても若干の応力歪が
残るため、溶射層の剥離を生ずる恐れが残る問題や、C
r、03の溶射被膜が粗く緻密性、均一性に欠ける等の
問題がある。
溶射被覆して、その上に更に高温自己潤滑性のあるCr
2O,のセラミックス粉末材料を、溶射するなどセラミ
ックスの2層構造がとられて両者の長所をとりこみ1強
靭性に優れ、且つ潤滑性に優れた摺動部材が提供されて
いるが、溶射各層の境界面にどうしても若干の応力歪が
残るため、溶射層の剥離を生ずる恐れが残る問題や、C
r、03の溶射被膜が粗く緻密性、均一性に欠ける等の
問題がある。
問題点を解決するための手段
ZrO2もしくは部分安定化z r Ot (以下Zr
O2という)又はAl2O3からなる摺動部材の表面に
、Crターゲットと02ガスによる反応スパッタリング
若しくはCr2O,ターゲットによるスパッタリングに
より、Cr、03の緻密で均一な被膜を、密着性良く安
定して且つ容易に形成されることにより、ZrO□の強
靭性特性とCr2O3の高温自己潤滑特性が有効に活か
されたセラミックスの複合摺動部材を提供するものであ
る。
O2という)又はAl2O3からなる摺動部材の表面に
、Crターゲットと02ガスによる反応スパッタリング
若しくはCr2O,ターゲットによるスパッタリングに
より、Cr、03の緻密で均一な被膜を、密着性良く安
定して且つ容易に形成されることにより、ZrO□の強
靭性特性とCr2O3の高温自己潤滑特性が有効に活か
されたセラミックスの複合摺動部材を提供するものであ
る。
又スパッタリング条件により、Cr2O3被膜は非晶質
となることもあり、この場合は大気中の熱処理によりC
r、○、被被膜する。
となることもあり、この場合は大気中の熱処理によりC
r、○、被被膜する。
実施例
以下本発明を実施例について説明する。
第2図に示すスパッタリング装置を用い、密封容器4内
に0r20、ターゲット5とZrO2、又はAl2O3
のセラミックスからなる摺動部材1を対向させて配置し
た後、下記のスパッタリングの条件により行なった。
に0r20、ターゲット5とZrO2、又はAl2O3
のセラミックスからなる摺動部材1を対向させて配置し
た後、下記のスパッタリングの条件により行なった。
Cr2O3ターゲットにより、前例2 X 10−’T
orr。
orr。
Arガス分圧3 X 10−”torr、出力600w
、プレスパツタリング30分、スパッタリング1時間に
て摺動部材1の表面にCr2O,被膜層2を形成した。
、プレスパツタリング30分、スパッタリング1時間に
て摺動部材1の表面にCr2O,被膜層2を形成した。
本発明による上記条件にて形成した試料(A)、(B)
について、ピンオンディスク摩擦試験装置を用いて摩擦
試験を行なった。摩擦試験結果を第3図に示す。
について、ピンオンディスク摩擦試験装置を用いて摩擦
試験を行なった。摩擦試験結果を第3図に示す。
(A)ZrO2にCr2O3の被膜層を形成(B)A1
.O,にCr2O3の被膜層を形成比較例として、下記
試料を用いて行った。
.O,にCr2O3の被膜層を形成比較例として、下記
試料を用いて行った。
(C)焼結セラミックス5iC
(D)焼結セラミックスA1□○。
(E)Cr20.の皮膜層をプラズマ溶射により形成
摩擦試験の装置及び試験条件は次の通りである。
試験装置は第4図及び第4図のA−A線に沿う矢視側面
図である第5図に概要を図、解約に示すものであって、
ステータホルダ11に取外し可能に取付けられた直径8
0mm、厚さ10mの研磨仕上げを施した円板12の中
央には裏側から注油孔13を通じて潤滑油が注油される
。ステータホルダ11には図示しない油圧装置によって
図に於いて右方へ向けて所定圧力で押圧力Pが作用する
ようにしである。円板12に相対向してロータ14があ
り1図示しない駆動装置によって所定速度で回転するよ
うにしである。ロータ14の円板12に対する端面に取
付けられた試験片保持具14aには正方形端面を摺動面
として試験片15が同心円上に等間隔に4個取外し可能
に、かつ円板12に対して摺動自在に取付けである。
図である第5図に概要を図、解約に示すものであって、
ステータホルダ11に取外し可能に取付けられた直径8
0mm、厚さ10mの研磨仕上げを施した円板12の中
央には裏側から注油孔13を通じて潤滑油が注油される
。ステータホルダ11には図示しない油圧装置によって
図に於いて右方へ向けて所定圧力で押圧力Pが作用する
ようにしである。円板12に相対向してロータ14があ
り1図示しない駆動装置によって所定速度で回転するよ
うにしである。ロータ14の円板12に対する端面に取
付けられた試験片保持具14aには正方形端面を摺動面
として試験片15が同心円上に等間隔に4個取外し可能
に、かつ円板12に対して摺動自在に取付けである。
このような装置に於いて、ステータホルダー11に所定
の押圧力Pをかけ、所定の面圧で円板(相手材)12と
試験片15とが接触するようにしておいて、ロータ14
を回転させる。一定時間毎にステータホルダー11に作
用する圧力を階段的に増加してゆき、ロータ14の回転
によって試験片15と相手の円板12との摩擦によって
ステータホルダー11に生ずるトルク(摩擦力によって
生ずるトルク)Tをスピンドル16を介して口−ドセル
17に作用せしめ、その変化を動歪計18で読み取り、
記録計19に記録される。トルクTから摩擦係数(f)
が求められる。
の押圧力Pをかけ、所定の面圧で円板(相手材)12と
試験片15とが接触するようにしておいて、ロータ14
を回転させる。一定時間毎にステータホルダー11に作
用する圧力を階段的に増加してゆき、ロータ14の回転
によって試験片15と相手の円板12との摩擦によって
ステータホルダー11に生ずるトルク(摩擦力によって
生ずるトルク)Tをスピンドル16を介して口−ドセル
17に作用せしめ、その変化を動歪計18で読み取り、
記録計19に記録される。トルクTから摩擦係数(f)
が求められる。
試験条件は次に示す通りである。
摩擦速度: 0.23m/see
摩擦温度: 300’C
潤滑油 : 無潤滑
接触圧カニ 試験開始時20 kg/ci、その後3分
経過毎に10kg/cnrづつ 上昇 焼結セラミックス5iC(C)とA1.03(D)は摩
擦面圧20kg/fflで0.6を超え、それ以上の摩
擦面圧では摩擦力が過大となり1本試験装置の測定範囲
を超えたので試験を中止した。
経過毎に10kg/cnrづつ 上昇 焼結セラミックス5iC(C)とA1.03(D)は摩
擦面圧20kg/fflで0.6を超え、それ以上の摩
擦面圧では摩擦力が過大となり1本試験装置の測定範囲
を超えたので試験を中止した。
本発明品(A)及び(B)の摩擦係数は夫々、摩擦面圧
50kg/atにて0.24.0.21,100kg/
aJにて0.16゜0.15,200kg/ct&にて
0.12.0.11と摩擦係数は小さく潤滑性は改善さ
れ、Cr2O,のプラズマ溶射層(E)と比較してもほ
ぼ同等の値を得た。
50kg/atにて0.24.0.21,100kg/
aJにて0.16゜0.15,200kg/ct&にて
0.12.0.11と摩擦係数は小さく潤滑性は改善さ
れ、Cr2O,のプラズマ溶射層(E)と比較してもほ
ぼ同等の値を得た。
効果
金属との接着性が良く且つ強靭性は優るが、潤滑性に劣
るZrO2等のセラミックスの上に、潤滑性に優るが強
度に劣るCr2O,の被膜層をスパッタリング法により
、プラズマ溶射等によるよりも緻密で均一の厚さに、密
着性良く安定して且つ容易に形成されることにより、そ
の相乗効果によって高温、高圧下等の厳しい環境下にお
いて優れた耐摩耗性、潤滑性が発揮され、被膜層の剥離
防止等品質向上が図られたその実用的効果は顕著である
。
るZrO2等のセラミックスの上に、潤滑性に優るが強
度に劣るCr2O,の被膜層をスパッタリング法により
、プラズマ溶射等によるよりも緻密で均一の厚さに、密
着性良く安定して且つ容易に形成されることにより、そ
の相乗効果によって高温、高圧下等の厳しい環境下にお
いて優れた耐摩耗性、潤滑性が発揮され、被膜層の剥離
防止等品質向上が図られたその実用的効果は顕著である
。
第1図 本発明の摺動部材の断面図
第2図 スパッタリング装置の概要図
第3図 摩擦係数の試験結果を示すグラフ第4図 ピン
オンディスク試験装置の概要図第5図 第4図のA−A
線に沿う矢視側面概要図 1:セラミックス摺動部材 2:Cr、O,被膜層 3:摺動面 4:密封容器 5:ターゲット 6:Arガス 11:ステータホルダ12:円板
14:ロータ 15:試験材
オンディスク試験装置の概要図第5図 第4図のA−A
線に沿う矢視側面概要図 1:セラミックス摺動部材 2:Cr、O,被膜層 3:摺動面 4:密封容器 5:ターゲット 6:Arガス 11:ステータホルダ12:円板
14:ロータ 15:試験材
Claims (1)
- ZrO_2若しくは部分安定化ZrO_2又はAl_2
O_3のセラミックスからなる摺動部材(1)の表面に
、スパッタリング法によりCr_2O_3被膜層(2)
を被覆した摺動面(3)が形成されていることを特徴と
する摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16750785A JPS6230682A (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | クロム酸化物の被膜層を有する摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16750785A JPS6230682A (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | クロム酸化物の被膜層を有する摺動部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6230682A true JPS6230682A (ja) | 1987-02-09 |
Family
ID=15850960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16750785A Pending JPS6230682A (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | クロム酸化物の被膜層を有する摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6230682A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02113120A (ja) * | 1988-10-21 | 1990-04-25 | Isuzu Motors Ltd | 回転機における軸受構造 |
-
1985
- 1985-07-31 JP JP16750785A patent/JPS6230682A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02113120A (ja) * | 1988-10-21 | 1990-04-25 | Isuzu Motors Ltd | 回転機における軸受構造 |
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