JPS62260084A - シアン化金カリウムの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シアン化金カリウムの製造法に関するもので
あり、詳しくは、特殊なフッ素系陰イオン交換膜を隔膜
として用いるイオン交換膜電解法により、金を陽極溶解
させ、陰極室から陰イオン交換膜を通して移動するシア
ンイオン及び陽極室に存在するシアン化カリウムと化合
させてシアン化金カリウムを製造する方法に関するもの
である。

シアン化金カリウムは、主に金メツキ液原料として使用
されており、半導体の基板メッキ、装飾品の加工等、多
くの工業分野で使用されている。

〔従来の技術〕

シアン化金カリウムを製造する方法としては、過酸化水
素の酸化力を利用して金をシアン化カリウム溶液中に溶
解し、結晶法により精製する方法（以下、過酸化水素法
とする。）、あるいは、金を王水で溶かし、アンモニア
で雷金を得、これをシアン化カリウムに溶かし、濃縮結
晶させる方法（以下、アンモニア法とする。）がある。

しかしながら、過酸化水素法の場合、水酸化カリウムが
副生し、結晶ｆｆＮ時のシアン化金カリウムの取得率の
低下の要因となり、シアン化金カリウム製造の生産性が
悪い。一方、アンモニア法では王水。

アンモニアと使用する薬品量が多いこと及びプロセスが
多いことなどが製造コストの上昇をもたらす。

別の方法として石綿隔膜を使用した電解法、即ち、陽極
室に全陽極及びシアン化カリウム溶液を配し、電解する
ことにより陽極室にシアン化金カリウムを生成する方法
である。しかしながら、溶解した金の一部が陰極室にリ
ークし、元の金に還元されてしまうこと、及び陰極室で
生成した水酸化カリウムが陽極室に混入し、既述の過酸
化水素法と同様にシアン化金カリウム製造の生産性が悪
い。

最近、改良された隔膜電解法、即ち、陽イオン交換膜を
使用する方法が提案された（特公昭６Ｏ−１９７８９２
）。

この方法は、陽イオン交換膜を隔膜として使用すること
によって、従来の隔膜電解法の欠点を克服して７７ン化
金カリウム製造プロセスの改良を目的としている。しか
しながら、この方法には陽極室のカリウムイオンが隔膜
を通して陰極室へ移動するため、シアン化金カリウム製
造に使用されるカリウムイオンとの物質収支の面からの
Ａ整が困難なために高ａ度のシアン化金カリウム溶液が
得られないことなどの問題点がある。

従って、シアン化金カリウム製造に関して、さらに高純
度、高（Ｊ［のシアン化金カリウムを低コストで製造し
得るプロセスの開発が金メッキ関述梁界において強く要
望されている。

〔本発明が解決しようとする問題点〕

本発明の目的は、効率の良いシアン化金カリウム製造法
を実現化することにあり、特に、従来法の過酸化水酸法
の欠点、水数化カリウムの混入、カチオン交換膜を用い
た電解法の欠点、シアン化カリウムの残存等の問題点を
解消した万云を提伊、するものである。

〔問題点全解決するための手段〕

本発明者らは、陰イオン交換膜を使用する隔膜電解法に
よるシアン化金カリウム製造方法に関し、極々検討した
結果、特に陰イオン交換膜のシアン化カリウム水溶液に
よる劣化に関し、鋭意検討した結果、特殊な構造を有し
、シアン化カリウム水溶久により劣化しないフッ素糸陰
イオン交換膜を使用すると、横厚なシアン化金カリウム
水溶液あるいはシアン化金カリウム粉末が長時間安定に
生成することが可能なことを見い出し、本発明を完成す
るに至ったものである。

フッ累糸アニオン交紮膜の佃造式としては、下記一般式 小 Ｆｔ ■ ｎ 本発明者らは、シアン化カリウム水溶液中で特に有用な
フッ素系陰イオン交換膜の開発に鋭意筏討した結果、下
記一般式 ％式％ 本発明においては、陰イオン交換膜の交換容量が均一な
膜を用いても良いが、溶解した金のカソード室へのリー
クに対して一方の面と他方の面の交換容量が異なる陰イ
オン交換膜を使用することが望ましく、交換容量の大き
い面を陽極に向けると金のリークが抑制される。

本発明における電解システムを図１に示す。

隔膜電解摺１の陽極室２に金を含む金属陽極３を配し、
陰極室４にシアン化カリウム水浴液に不溶の金屑陰極５
を配して画室共にシアン化カリウム水溶液あるいはシア
ン化カリウム粉末を供給して直流電源装置より通電する
。陰イオン交換膜６全通して陰極室から陽極室へ移動し
たシアンイオンと陽＆　Ｐａ解した金イオンとシアン化
カリウムと反応してシアン化金カリウムが陽極室【おい
て生。

成し、一方、陰極室では水素ガスが発生する。

シアン化合カリウム水＠液の譲度が一定値に達すると陽
極室抜き出しロアから抜き出し、ｆ丁だにシアン化カリ
ウム水浴液及び金を供給し、断続的にシアン化金カリウ
ム水溶液を生成することが可能となる。電解中に陰極液
のシアン化カリウムｄｓ度が低下するとともにアルカ１
ＪＪｉが高くなるため、電解後、陰極級抜き出し口８よ
り陰極液を取り出すとともに新たにシアン化カリウム水
浴版を陰極室に供給して電解を再開する。さらに、両極
室液のタンクを別に設け、電解槽とパイプで連結して４
伏的に両極室液の抜き出しと供給を行なう連続電解シス
テムも可能である。

本発明における電解条件は特に限定されるものではない
が、電槽電圧を２ｖ以下で実施することが望ましい。何
故ならば、生成するシアン化金カリウムの濃度には限界
値が存在し、それ以上は金が溶解せず、電ｆご電圧が急
上昇してシアン化金カリウムが分解する可能性があるか
らである。

また、通常のインターロック方式を採用する電圧制御法
を利用すると、″１ｆ摺電圧が２ｖを超えた時点で自動
的に通電を遮断し、陽極室からシアン化金カリウム水溶
液を抜き出すと同時に、新たにシアン化カリウム及び金
を陽＋ｊ！！、室に供給し、電解を再開するという電解
操作を自動化することが可能となる。

このような陰イオン交換膜を隔膜とする二室電解におい
ては、フッ素系陰イオン交換膜の易加工性、即ち、円筒
状膜を使用することが可能となシ、電解槽のコンパクト
化を行なうことが可能となる。

電解前に両極室へに供給するシアン化カリウム水浴液の
濃度は１０〜１０モル／Ｌであり、好ましくは１０〜５
モル／Ｌの範囲である。生成するシアン化金カリウム水
溶液の濃度は１０〜２モル／ｌの広い範囲に及ぶ。シア
ン化カリウムの供給及びシアン化金カリウムの抜き出し
方法は、回分式かあるいは流通式のどちらでも可ｆｉ注
であるが、流通式の場合、供給速度は０．０１〜１０ｔ
／ａが・ｈｒとし、電解槽の容積、膜面積及び電流によ
り最適の流速を決定する。

本発明に用いる陽極及び陰極としては従来公知の４ｇ材
料を用いることができるが、目的とする電解プロセスの
電極反応に対し、安価で低過電圧を示し、かつ、耐食性
の唆れた室上材料が適宜選択される。

陽極として、金そのものを陽極とするか、あるいはＴｉ
、　Ｔａ、　Ｚｒ、　Ｎｂ等、シアン化カリウム水溶液
に対して耐食性を有する金属バスケットを導電性基体と
して使用し、金を溶解させることもできる。一方、陰極
として陽極と同様にシアン化カリウム水溶液に対する耐
食性を有する貴金属、Ｔ１゜Ｔａ、　Ｚｒ、　Ｎｂ等の
金属、あるいはこれら金、Ｖ４基体表面に、Ｐｔ、　Ｉ
ｒ、　Ｒｈ等の白金族金属及び／又は白金族の酸化物を
被包した電極を使用することができる。

本発明における隔膜電解槽の電解温度は室温から約１０
０°Ｃまで可能であり、電流密度は０．０１〜５０　Ａ
　／ｄｍ２の範囲で実施することができる。

〔本発明の効果〕

以上述べたように、特殊な構造を有するフッ素系陰イオ
ン交換膜を用いる隔膜電解槽を用いることにより、純匿
の高いシアン化金カリウムを効率よく長時１ｉ４ｉ安定
に生成することが可能となる。さらに、シアン化金カリ
ウムの生成反応が終了すると、ｔ、ｌ￥！ｆ電圧が急激
に上昇するという現象を利用した電圧制御法により、操
業を自動化することが可能となり、結果的に省力化が可
能となる。

本発明の方法は多くの利用分野が考えられるが、特に金
メツキ液用シアン化金カリウム製造分野において極めて
工業的価値が高いものである。

〔実施例〕

以下、実施例によυ本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらにより限定されるものではない。

実ハ例１ 隔膜′電解槽１の両極室２，４に濃度３モル／Ｌのシア
ン化カリウム水浴液を供給し、電解を行った。電解条件
を表１に示した。

表１　電解条件 使用した陰イオン交換膜は、以下の式 ％式％ （ただし、ｐ、ｑは正の数であってその比は２〜１６で
ある。） で表わされ、一方の面と他方の面の交換容量が異なる陰
イオン交換膜を使用し、交換容量の大きい面を陽極に向
は電解を行った。

電摺電圧の経時変化を図２に示す。

電解を５時間１０分続けた時点でシアン化金カリウムの
濃度が限界値に達し、シアン化金カリウムの生成反応が
停止するとともに、電摺電圧がａ９Ｖから２７へ急激に
上昇した。それ以降電解を続行するとシアン化金カリウ
ムの分解が起こるため電解を停止した。

シアン化金カリウム水溶液の濃度、電解性能等を表２に
示した。

実施例２ 陰イオン交換膜の構造式は実施例１と同じで、交換容量
が均一の陰イオン交換膜を使用し、実施例１と同じ条件
下で電解を行った。

電解を５時間続けた時点でシアン化金カリウムの生成反
応が停止した。俗解した金の陰極室へのリーク率等の結
果を表３に示した。

表５ 金のリーク率以外は実施例１とほぼ同様の結果となった
。

同じ電解条件下で陰イオン交換膜の耐久試験を実施した
。その結果を表４に示した。

表４ ２日後と３０日後で電解性能にほとんど変化は見られず
、陰イオン交換膜の劣化は認められなかった。

比較例１ 隔膜として陽イオン交換膜を用い、実施例１と同じ条件
で電解を行った。電解を４時間萩けた時点でシアン化金
カリウムの生成が停止した。

−測定結果を表３　Ｋ示した。

表５ 陰イオン交換膜と比較してシアン化金カリウムの濃度が
低いことが明らかとなった。

【図面の簡単な説明】

図１は本発明の電解プロセスの一例を示す概念図である
。 図２は本発明の一実施例における電槽電圧の時間変化を
示すものである。 １、隔膜寛解槽　　ｉ防極 ２、陽極室　　　　＆陰イオン交換農 工陽極　　　　　７．１！ｔ！極液抜き出し口４、陰極
室　　　　＆陰極液抜き出し口特許出願人　東洋曹達工
業株式会社 図１ 図２ 電解時間（ｈ） 手続補正書動式） ％式％ １事件の表示 昭和６１年特許願第７８２５５号 ２発明の名称 シアン化金カリウムの製造方法 ３補正をする者 事件との関係　　特許出願人 住所〒７４６山ロ県新南陽市大字富田４５６０番地（東
曹ビル） 東洋曹達工業株式会社　特許情報部 電話番号（５０５）４４７１ ４補正命令の日付 ６補正の内容 明細書第１頁第３行の 「シアン化金カリウムの製造法」を 「シアン化金カリウムの製造方法」と 訂正する。 手続補正書 昭和６２年７月　６　日

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）下記一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔ただし、Ｘ＝ＦまたはＣＦ＿３、ｌ＝０または１〜５
   の整数、ｍ＝０または１、ｎ＝１〜５の整数、ｐ、ｑは
   正の数であって、その比は２〜１６、Ｒ＿１、Ｒ＿２、
   Ｒ＿３は低級アルキル基（ただし、Ｒ＿１とＲ＿２が一
   体となってテトラメチレン鎖、ペンタメチレン鎖を形成
   してもよい。） Ｒ＿４は水素原子または低級アルキル基（ただしＲ＿３
   とＲ＿４が一体となってエチレン鎖、トリメチレン鎖を
   形成してもよい。） Ｚ＾■＝ハロゲン陰イオン、ａ＝２〜１０の整数〕 で表わされる反復単位からなる共重合体よりなるフッ素
   系陰イオン交換膜を隔膜とする２室からなる電解槽を用
   い、陽極室に金を含む金属電極を配し、陰極室に金属電
   極を配して両極室ともにシアン化カリウム水溶液を供給
   し、電解法によりシアン化カリウムを製造することを特
   徴とするシアン化金カリウム製造法。