JPS6225948Y2 - - Google Patents

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JPS6225948Y2
JPS6225948Y2 JP8929882U JP8929882U JPS6225948Y2 JP S6225948 Y2 JPS6225948 Y2 JP S6225948Y2 JP 8929882 U JP8929882 U JP 8929882U JP 8929882 U JP8929882 U JP 8929882U JP S6225948 Y2 JPS6225948 Y2 JP S6225948Y2
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JP
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seat
lid
floor
plate
box
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は荷物運搬用を多目的用に変換する機構
を備えた自動車に関する。
従来車両の後部を荷物収納室とした商業用貨物
自動車は、専ら品物の運搬にのみ用いられ、レジ
ヤー、キヤンプ、旅行用或いは旅行先での宿泊用
には適さず、それらの目的で使用する場合には床
に直接マツトを敷いて座つたり寝たりする程度に
留まり、その利用範囲が極めて制約され、また使
用上種々の不便があつた。
本考案は、常時は荷物の運搬に用い、必要に応
じて内装した座板、台座兼物品収納用の箱、箱の
蓋、支持杆、テーブル板、ブラケツト、下脚パイ
プ及び座部が傾斜自在で背部を起伏自在にした座
席を用いて後部室内に対面座席、背当、座板と蓋
と座席を利用した寝台並びに対面座席間にテーブ
ルを設置可能にし、更に炊事用具箱及び調理台を
車内の後方に取り付けたり取り外して車外に設置
し、レジヤー、キヤンプ、旅行或いは旅行先での
宿泊用等の多目的用の車両として兼用することを
目的としたものである。
本考案の実施の一例を、第1図の如く車体1内
の後方に荷物を収納可能にした後室2を設けると
共に後部に上下斜め方向に廻動するドア5を取り
付けたライトバンを表わした図面について説明す
ると、後室2の左右側壁6,6に沿つて床3上に
物品収納と台座とを兼ね且つ上面を開口7した箱
8,8を設け、左右の箱8の間の床3の表面には
台板9を敷設し、その表面を車体の前後方向に2
分した面積に等しい面積の座板4の2枚を並べて
敷設する。これら左右の座板4の夫々の表面には
ウレタンフオーム等の弾性材10を取り外し自在
に設け(第9図)、第3図の如く裏面の内側縁4
a附近と台板9とにコ字形の脚11の上下両端1
1a,11bを、脚11が車体の進行方向に対し
て交叉する方向(矢印方向)に取付具12,12
によつて起伏廻動自在に取り付け、脚11の下端
11bを中心に座板4を床3に対して廻動して平
行且つ斜め方向に引き起し或いは折り下げ可能に
設け、更に座板4の裏面には前記箱8の開口7面
に係合出来る面積の係口板13を張設する。前記
箱体8の上方には側壁6に水平方向にロープフツ
ク14を固着し、箱体8の開口7には中箱15を
嵌脱自在に嵌合し、更に中箱15の開口15aに
嵌脱自在に蓋16を嵌合する。この蓋16は基板
16aの表面にウレタンフオーム等の弾性材16
bを張着し、裏面に中箱15の開口15aに係合
する係止板17を張設し、該係止板17の裏面に
ロープフツク14を挾持出来る二又状の弾性挾持
具18を中央長手方向に沿つて複数固着し、左右
の座板4の内側縁4aには、対向して金属パイプ
或いは木製の支持杆19の数に対応した切込み2
0を設けると共に該切込み20の下部には略W字
形の支持具21を固定する。前記支持具21は、
支持杆19の端部19aを嵌入する嵌入部21a
を切込み20に連結し嵌入部21aに続き少許上
方に突出させた膨出段部21bを介して支持杆1
9の外径と略等しい内径で且つ内側に立壁21c
を設けた嵌着部21dは座板4の下面に位置する
ように固定し、床3の後部には前記座板4を隣接
してテーブル板22を嵌脱自在に敷設する。2
3,23はテーブル板22の裏面にボルト24に
よつて固着する一対のブラケツトで、夫々のブラ
ケツト23の裏面にはL字形の上脚パイプ25を
固着し、該上脚パイプ25の下部側面にはローレ
ツト26を螺合する螺合孔25aが穿設してあ
る。27は上脚パイプ25に接続してテーブル板
22を支持する逆T字形の一対の下脚パイプで、
垂直杆27aの上端は上脚パイプ25に嵌挿出来
る細さに形成する。前記テーブル板22の裏面に
は後述の調理台48を床3上に設置した際に調理
台48と接する側の周縁に沿つて、調理台48と
連結するためのL字状の連結具61の起立片61
aを嵌合するための条溝22aを穿設する。28
はテーブルを組み立てた際下脚パイプ27の水平
杆27cを複数個所でネジ孔28aにネジ29を
通して床上の台板にねじ込み固定する半円筒形の
固定具である。30は前方の運転席1aと後方の
座板4,4との間に設けた座席で、該座席30の
座部30aには左右側面に設けた起伏機構31に
よつて車体の前後方向に起伏する背部30bが取
り付けられ、座部30aの前部は床3上に固定し
たヒンジ32aに下端を軸支して起伏自在にした
左右の前脚32の上端に固着して座部30aを左
右の前脚32を介して床3に対して前後方向に廻
動可能に、後部には形の後脚33を垂設し、後
脚33の下部の横杆33aには多角形たる三角形
の調節台34を、倒している場合に座部30aは
後方に傾斜し、立てた場合には座部30aが水平
となるような位置関係に偏心させて廻転自在に設
ける(第7図)。背部20bの背面の上方左右に
設けた取付具30d,30dに、〓型の補助脚3
0cの左右上端を廻動自在に嵌合して補助脚30
cを背部30bに折り畳み自在に取り付け、背面
の一側に補助脚30cの折り畳み状態を保持する
挾持具30eを設け、更に補助脚30cの水平杆
30fには滑り止め30gが装着してある(第1
図)。前記起伏機構31は第4図の如く、座部3
0aの後部側面に固定する座側ブラケツト35の
後部を軸36に固着し、該軸36に背部30bの
下部側面に固定する背側ブラケツト37を起伏廻
動自在に軸支してある。38は背側ブラケツト3
7を常時起立させる弾力を保有した捲きスプリン
グで、該捲スプリング38の一端38aは軸36
に係止固着し他端38bは背側ブラケツト37に
係止固定する。39はL字状のレバーで、該レバ
ー39の折曲部39aは背側ブラケツト37の後
側下方寄りに軸40により前後方向に廻動自在に
軸支し、先部39bには座側ブラケツト35に設
けた第1係合孔41に係脱する突起42を設け
る。43は一端43aと他端43bを背側ブラケ
ツト37とレバー39とに係止したスプリング
で、常時は収縮してレバー39を引き起し突起4
2を第1係合孔41に係合させる弾力を保有して
いる。44は座側ブラケツト35の後部に前記第
1係合孔41に対し一直角廻転した位置に設けた
第2係合孔である。45は炊事用具箱で両側壁4
5a,45aの内側に左右対向して水平方向に棚
板46を支持するための嵌合溝45b,45bが
複数穿設してあり、底壁45cには固定用のネジ
47を嵌合する小孔45d,45dを穿設する。
48は調理台で、上部に流し48aと蓋板49と
を備え、該流し48aの排水管48gは排水受タ
ンク58に連結する。前記調理台48の下部には
空室48bを設け、該空室48bの前後には前蓋
50及び後蓋51を下縁に於いて開閉自在に取り
付け、更に調理台48の左右側壁48c,48d
に袖板52,53を蝶番54及び55を介して上
下方向に廻動自在に取り付け、一方の袖板52の
先端縁には該袖板52を炊事用具箱45の上板4
5eに連結させた際に袖板52を支持する連結杆
56を出入自在に設け、更に底壁48eには固定
用のネジ57を嵌合する小孔48fを穿設する。
そしてテーブル板22を載置してある台板9には
炊事用具箱45と調理台48とを設置する位置
に、夫々の底壁45c及び48eに穿設した小孔
45d及び48fに対応してネジ孔9a及び9b
を穿設する。58は排水受タンク、59は貯水タ
ンクで、調理台48の左側壁48cの袖板52を
上方に展開した後、水平に保つため、調理台48
の左側壁48cに接して並設する。図中62は前
蓋50と後蓋51の開閉を円滑にするため、調理
台48の左右の側壁48c,48dと前蓋50及
び後蓋51の夫々を連繋した弧状の案内アームで
ある。
尚、本考案は実施例の他、車体の側面に於いて
ドアを摺動開閉する所謂ワゴン型車両にも実施出
来るものである。また座板4の脚部の機構は常時
は床3上に平坦に折り畳まれ、使用時に座板4を
引き起して座席として保持出来るものであればよ
く蓋16を利用した背当も引き起した座板と平行
で且つ座席或いは側壁に対し着脱自在となる機構
であればよく、左右相互の座板4と支持杆19と
の結合は左右の座板4の間に蓋を架設出来る構成
であればよく、テーブル板も常時は床3上に平坦
に敷設され、使用時に着脱自在或いは折り畳み自
在の脚部を起立させてテーブルとして使用出来る
機構であればよい。更に起伏機構31は座部30
aに対し起立、傾斜、連続平面に保持出来る機構
であればよい。
本考案は上述のように構成したので、通常は後
室2から商品或いは貨物を出し入れし、また箱8
内を修理工具や雑用品等の収納個所に当て商業用
或いは貨物運搬用の自動車として使用する。レジ
ヤー、キヤンプ、旅行に使用する場合の座席の利
用について説明すると、調節台34の辺ロが床3
に接するようにして調節台34を倒して座部30
aを後方に傾斜させて後部座席として使用してい
た状態(第1図)から調節台34を廻動して辺イ
が床3に接するように立てて座部30aを水平に
し(第5図)、更に起伏機構31のスプリング4
3の弾力に抗してレバー39を軸40を中心に後
方に倒すと、先部39bは上方に変位し突起42
は第1係合孔41より外れ、この状態で捲きスプ
リング38の弾力に抗して背側ブラケツト37と
共に背部30bを座部30aと水平になる位置ま
で倒す。この間レバー39はスプリング43によ
つて牽引されているため突起42は座側ブラケツ
ト35の後部外周と接しつつ変位し、第2係合孔
44に達するとスプリング43の弾力によつてレ
バー39は牽引されて突起42は第2係合孔44
に係合し、背部30bの水平状態が保たれ、補助
脚30cを挾持具30eから外して、取付具30
d,30dを中心にして車体の後方に向けて廻動
し、水平にした背部30bの下方に展開させて水
平杆30fに装着した滑り止め30g,30gを
床3に接触させて補助脚の直立状態を保ち、背部
30bの水平状態を保持させると座部30aと共
に背部30bにも着席することが出来る(第5
図)。次に、補助脚30cを背部30bの背面に
折り畳むと共に後脚33の横杆33aに取り付け
た調節台34を後方に廻動して倒すと後脚33の
下端の軸心Oから調節台34の辺ハまでの距離R
は最も短く、前脚32は下端のヒンジ32aを中
心に廻動して後方に傾斜し、同時に座部30aの
後部は床3側に近接し、座部30aと背部30b
は平面状態のまま後方に傾斜し、背部30bの上
縁は台板9上に折り畳まれている水平な座板4,
4或いは該座板4,4上に載せた弾性材10,1
0に連続する(第6図、第7図)。そして後部
33の横杆33aに嵌合した調節台34を廻転さ
せることによつて、横杆33aの軸心Oから調節
台34の各辺イ,ロ,ハに至る距離P,Q,Rは
夫々異るので座部30aの後部の高さを更に調節
し、座部30aと背部30bとから成る平面の傾
斜角度を微調整出来る(第7図)。
次に、前記座席30以外の部材の利用について
説明すると、箱8上の蓋16を外し、蓋16の裏
面の弾性挾持具18をロープフツク14に挾着す
ると蓋16はロープフツク14の軸心方向を中心
にして廻動自在に取り付けられ背当として利用す
る。そして、床3上の台板9に設けた夫々の座板
4を夫々左右斜め上方に持ち上げると、脚11は
下端11bを中心に脚11の長さを半径として
夫々左右方向に廻動して起立し、座板4を夫々左
右の側壁6,6に近づけ左右の箱8,8上に載置
すると、座板4の裏面の係合板13は中箱15の
開口15aに係合し、座板4は水平方向に動くこ
となく固定され、後室2内に対面座席が設置され
座板4上に弾性材10をのせて座わる。
この際、調節台34の辺イが床3に接するよう
に調節台34を起立させて座席30を水平にし更
に背部30bを倒すと共に補助脚30cを展開し
て垂設し背部30bの水平状態を保持すると、座
板4,4によつて構成された対面座席の他に更に
一側に座席が形成される。またテーブル板22を
床3の後部より外し、裏面左右の所定位置に上脚
パイプ25を下にしてブラケツト23,23をボ
ルト24により固定し、上脚パイプ25の下端に
下脚パイプ27の上端27bを嵌合して螺合孔2
5aにローレツト25を螺合して固定してテーブ
ルを組み立て、対向して設けた座席の間に配設し
(第12図)、水平杆27cの両端に当接した固定
具28と該固定具28のネジ孔28aに通したネ
ジ29によつて台板9に固定する。また、車室内
後部で調理をする場合には、第16図イ及びロの
如く、テーブル板22を除去した台板9上の一側
に炊事用具箱45を設置し小孔45dにネジ47
を嵌合して台板9のネジ孔9aに螺合して固定
し、次に袖板52を廻動出来る間隔を介して調理
台48を台板9上に設置し、底壁48cの小孔4
8fにネジ60を嵌合してネジ孔9bに螺合して
固定し、袖板52,53を蝶番54を中心に上方
に起し、袖板52の連結杆56を突出させて炊事
用具箱45の上板45eの孔45fに嵌合して袖
板52を水平に保持固定する。他方の袖板53も
蝶番55を中心に上方に起し、下方に排水受タン
ク58及び貯水タンク59を並置して袖板53を
水平に保持する。そして、前記炊事用具箱45内
には炊事用具を棚板46上に載せて収納し、また
調理台48の空室48b又は袖板53上に携帯用
炊事用火器イを設置し、調理者は室内又は室外に
居て袖板52上で調理し、炊事用具箱45の上板
45e上に容器を並べ、流し48aで料理材料や
炊事用具の水洗を行い、排水管48gを通して排
水受タンク58に排出する。調理者が室内で調理
する場合は前蓋50を開き、室外で調理する場合
は後蓋51を開き、空室48b内の炊事用火器イ
を使用する。調理完了後には、第11図の如くテ
ーブル板22の裏面一側に一方の上脚パイプ25
及び下脚パイプ27を取り付けて支持し、他側を
流し48a上に載せた蓋板49に隣接させ、条溝
22aに連結具60の起立片60aを嵌合し、垂
下片60bを調理台48の上部前壁板48hに当
接しネジ61を嵌合して固定し水平に保持する。
また、寝台を作る場合には左右の座板4の夫々
の切込み20に支持杆19の端部19aを嵌入
し、続いて支持具21の嵌入部21aから膨出段
部21bを越えて嵌着部21dに押し込んで固定
するが、この際左右の端部19aは立壁21cに
当接するので支持杆19は左右に移動することは
なく、左右の座板4には複数の支持杆19を懸架
し、これらの支持杆19上に背当として利用して
いた左右の箱8の蓋16を並べ、座板と蓋とによ
つて寝台を作る。更に、座席30の背部30bを
倒すと共に補助脚30cを展開して垂設し背部3
0bの水平状態を保てば座部30aと背部30b
と前記座板4,4と蓋16,16とから成る連続
した広い寝台が形成される。
次に使用後の各部の復元について説明すると、
座席30ではレバー39をスプリング43の弾力
に抗して下方向に廻動して突起42を第2係合孔
44より外すと、捲きスプリング38の弾力によ
つて背側ブラケツト37と共に背部30bは起立
し、突起42が第1係合孔41に達するとレバー
39の上部はスプリング43によつて牽引されて
いるため軸40を中心に廻転し、突起42は第1
係合孔41に係合して背側ブラケツト37の廻動
は停止し、背部30bは旧位に復し起立する。背
部30bの起立に伴つて補助脚30cは取付具3
0dを中心に自らの荷重により廻動し、更に手で
背面に押すと挾持具30eに挾持されて折り畳ま
れる。テーブル付対面座席として使用した後は、
ネジ29をゆるめてテーブル板を固定している固
定具28を外し、ローレツト26をゆるめて下脚
パイプ27を上脚パイプ25より外し、更にボル
ト24をゆるめブラケツト23をテーブル板22
より外し、テーブル板22は後室の後部の床3上
に敷設し、また上脚パイプ25と共にブラケツト
23及び下脚パイプ27は座板4を折り畳んだ後
に箱8等の適当な所に収納する。
また、寝台を組み立てて使用した後は前記蓋1
6及び支持杆19を外し、脚11の上端11aを
中心に座板4を斜め上方向に廻動して係合板13
の中箱15の開口15aより外したのち、左右の
座板4を水平状態で斜め下方向に移行させるとこ
れに伴い脚11は下端11bを中心に廻動傾倒
し、座板4と共に台板9上に折り畳まれ、左右の
座板4が水平に接合して台板9上に平面が形成さ
れる。そして、ロープフツク14に取り付けた背
当をかねた蓋16を取り外し、弾性挾持具18を
下にして中箱15に載せると、係止板17が中箱
15の開口15aに係合し、箱8には蓋16が動
くことなく嵌合し箱は閉じられる。
依つて本考案によれば、通常は後室に荷物を収
納し荷物の運搬用或いは商業用の車両として使用
出来るばかりでなく、後室が空になつた場合に
は、起伏機構を操作して座席の背部を廻動して後
方に倒すと座部と共に後方向への傾斜面が形成さ
れ、床上に折り畳まれた侭の座板或いは座板上に
のせた弾性材と連なり傾斜面と平面とが連続した
休息場所が設けられるので、人は座部及び背部に
上半身をのせ座板上に下半身をのせやや上半身を
傾斜させた状態で寝そべることが出来る。この
際、調節台を廻転して座部の後部の高さを変え座
部と背部から成る傾斜面を利用者の体格等に適合
するように調節出来、調節台は床と面接触するの
で接触摩擦により滑ることなく、安定した傾斜状
態を保つ事が出来る。また調節台を立てて座部を
水平にすると共に起伏機構を操作して背部を倒す
と同時に補助脚を展開して水平状態を保つた背部
も座部と共に座席として利用出来ると同時に座部
と背部とから成る平面を単独に座敷或いは寝台と
して利用出来、更に床上の座板を引き起し蓋を外
した箱上に座板を載置すれば側壁に沿つて対面座
席が形成され、水平に保持した背部と併せて三方
に座席が設けられ(第10図)、座板に直接或い
は弾性材をのせて着座出来ることはもとより、同
乗者が複数の場合は対座して会話や食事をするこ
とも出来、対向した座板の間にテーブル板、ブラ
ケツト、下脚パイプを用いてテーブルが設置さ
れ、テーブル板上に飲食器等を載せて本格的な飲
食を行うことが出来る。また、車室内の後部に炊
事用具箱・流し及び袖板を附設した調理台や排水
受タンク・貯水タンク等を取外し自在に設けたの
で、季節や天候の情況如何により車室の内外で自
由に調理を行い、車室内に調理台を設置した場合
には流しに載せた補助板にテーブル板を連設し
(第17図)、予め設けた座席に着席して食事をと
る事が出来、キヤンピングカーとして好適であり
炊事用具箱・調理台の設置や袖板の展開・収納や
テーブル板との接続及び取り外し等の操作も簡単
で迅速に行う事が出来る。また座板と蓋と支持杆
から成る寝台や座敷か或いはこれらに平行に倒し
た背部と座席の座部とを併せて連続した広い寝台
や座敷が設置出来るので、レジヤー、キヤンプ、
旅行或いは旅行先での宿泊用としても使用出来
る。そして背部の起伏操作も起伏機構のレバーを
廻動し斜め下方に押せば倒れ、捲きスプリングの
弾力によつて自動的に起立するので操作は容易で
ある。
またロープフツクに取り付けた箱の蓋は着席者
の背当になり、ロープフツクを中心に廻動するの
で着座した人の背の動きに応じて廻動し背中にな
じみ、側壁に直接寄り掛る場合のような不快感や
痛みや疲れを感じさせることがなく、快適な着座
状態を保つ事が出来、対向した座席の間にテーブ
ル板を設置することによつて後室を居間或いは食
堂として使用出来る。
更に座席と蓋とを並設した上を座敷としても利
用した場合も支持具に嵌着された支持杆は左右に
移動せず確固に固定されるので走行中の振動によ
つても外れることなく、従つて座板と蓋とから成
る平面状態を確固に保持出来、座席の背部を倒し
た場合もレバーの突起が第2係合孔に係合しスプ
リングによつてレバーは牽引されて居るので係合
状態は確実で背部を倒した状態は確固に保たれ寝
台や座敷としての機能を充分果し得る。
また作られた寝台と床との間には空間が生ずる
ので、寝まきに着換えた衣服や身の廻り品を入れ
ておくことが出来、本来の荷物運搬車として使用
する場合も荷物を全部後室内に積み上げることな
く寝台下の空間と上部の空間とに分けて収納出
来、従つて商品や包装箱の形崩れを防止し商品価
値を損うことなく、更に異種類の荷物を積む場合
も分類して収納出来るので、商品の出し入れを円
滑迅速に行うことが出来る。そして、座席を寝台
或いは座敷として使用した後は、レバーを操作し
て背側ブラケツトと共に背部を起して旧篭に復さ
せ、またテーブル付対面座席としての使用後はテ
ーブルを分解し、テーブル板を床のもとの位置に
嵌合すると折り畳んだ座板と隣接して後室に平坦
部分が形成され荷物の収納室として使用出来る。
また、蓋を用いて寝台或いは座敷として使用した
後には、蓋及び支持杆を外し、座板を脚と共に折
り畳めば床上に平坦面が形成され再び荷物を収納
して運搬車として使用出来るので車両の利用範囲
が広まり、テーブルの設置及び分解や支持杆や蓋
の着脱や座板の起伏操作も容易で、背当を設けた
対面座席やテーブル付食堂、寝台付宿泊用等の多
目的に使用出来、構造も簡単であり、在来の荷物
運搬用の車両を改良して利用出来る経済性を有す
るものである。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例を示すもので、第1図は本
考案の車体を斜め後方向から見た透視図、第2図
は座板が折り畳まれている状態の背面図、第3図
は座板を引き起し蓋をロープフツクに挾持した状
態の背面図、第4図は起伏機構の側面図、第5図
は座部を水平に倒した座席の側面図、第6図は座
部及び背部を傾斜させた座席の側面図、第7図
,,は座部の後部の高さを微調整するた
め、後脚の調節台を廻転させる拡大説明図、は
座部を水平に保つため調節台を最も高くした状態
を示し、は座部をやや傾斜させるため調節台を
中間の高さにした状態を示し、は座部を最も傾
斜させるため調節台を最低の高さにした状態を示
している。第8図は座席の背部を倒し座部と共に
水平にした状態を示した透視図、第9図は座部と
背部とを傾斜させた状態を示した透視図、第10
図は背部を水平に倒して対面座席と併せた状態を
示した透視図、第11図はテーブルを組み立てる
状態を下から見た斜視図、第12図はテーブルを
組み立てその周囲三方に座席を設置した状態の透
視図、第13図は座板に穿設した切込みに支持杆
を嵌合する状態を示した拡大斜視図、第14図は
切込みに支持杆を嵌着した状態を示した拡大斜視
図、第15図は引き起した座板と蓋と座席とを利
用して寝台を構成した状態の透視図、第16図は
車室内に炊事用具箱・調理台等を設置した状態を
示した斜視図でイは室内で調理する場合を示し、
ロは室外に居て調理する場合を示す。第17図は
炊事用具箱・調理台等の拡大斜視図で、調理台に
テーブル板を接続した状態を示している。第18
図は炊事用具箱を車室内の台板に固定する状態の
要部の断面図、第19図は調理台を車室内の台板
に固定する状態の要部の断面図、第20図は炊事
用具箱とテーブル板を設置して食事をとつている
使用状態を示した斜視図、第21図は炊事用具箱
と寝台を設置して休息している使用状態を示した
斜視図、第22図は炊事用具箱等を車室内から外
し野外に設置した状態の斜視図である。 符号:1……車体、1a……運転席、2……後
室、3……床、4……座板、4a……内側縁、5
……ドア(後部)、6,6……側壁、7……開
口、8……箱、9……台板、9a,9b……ネジ
孔、10……弾性材、11……脚、11a……上
端、11b……下端、12……取付具、13……
係合板、14……ロープフツク、15……中箱、
15a……開口、16……蓋、16a……基板、
16b……弾性材、17……係止板、18……弾
性挾持具、19……支持杆、19a……端部、2
0……切込み、21……支持具、21a……嵌入
部、21b……膨出段部、21c……立壁、21
d……嵌着部、22……テーブル板、22a……
条溝、23……ブラケツト、24……ボルト、2
5……上脚パイプ、25a……螺合孔、26……
ローレツト、27……下脚パイプ、27a……垂
直杆、27b……上端、27c……水平杆、28
……固定具、28a……ネジ孔、29……ネジ、
30……座席、30a……座部、30b……背
部、30c……補助脚、30d……取付具、30
e……挾持具、30f……水平杆、30g……滑
り止め、31……起伏機構、32……前脚、32
a……ヒンジ、33……後脚、33a……横杆、
O……軸心、34……調節台、イ,ロ,ハ……調
節台の各辺、P,Q,R……距離、35……座側
ブラケツト、36……軸、37……背側ブラケツ
ト、38……捲きスプリング、38a……一端、
38b……他端、39……レバー、39a……折
曲部、39b……先部、40……軸(レバー
の)、41……第1係合孔、42……突起、43
……スプリング、43a……一端、43b……他
端、44……第2係合孔、45……炊事用具箱、
45a……側壁、45b……嵌合溝、45c……
底壁、45d……小孔、45e……上板、45f
……孔、46……棚板、47……ネジ、48……
調理台、48a……流し、48b……空室、48
c,48d……左・右側壁、48e……底壁、4
8f…小孔、48g……排水管、48h……上部
前壁板、49……蓋板(流し上の)、50……前
蓋、51……後蓋、52,53……袖板、54,
55……蝶番、56……連結杆、57……ネジ、
58……排水受タンク、59……貯水タンク、6
0……連結具(L字状の)、60a……起立片、
60b……垂下片、61……ネジ、62……案内
アーム、イ……炊事用火器。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車体1に設けた荷物収納用の後室2内の左右の
    側壁6に沿つて床3に台座用の箱8を設け、左右
    の箱8の相互の間の床3上に、座板4を脚11と
    共に引き起し折り畳み自在に敷設し、前記箱8の
    上方に側壁6にロープフツク14を固着し、箱8
    に着脱自在に嵌合した蓋16の裏面にロープフツ
    ク14を挾持出来る弾性挾持具18を固定し、引
    き起して対向させた座板4,4の間に夫々の内側
    縁4aに複数の支持杆19を着脱自在に懸架可能
    にし、座板4の後方に隣接して床3上に組み立て
    自在のテーブル板22を敷設し、テーブル板22
    の裏面一側に連結具60の起立片60aを嵌合す
    る条溝22aを穿設し、左右の座板4と運転席1
    aとの間に、座席30を設け、該座席30の座部
    30aには起伏機構31を介して車体の前後方向
    に起伏する背部30bを取り付け、座部30aの
    前部は床3に対して起伏自在に取り付けた左右の
    前脚32に軸支させると共に後部には後脚33を
    垂設し、後脚33の下部に多角形の調節台34を
    偏心して廻転自在に設け、前記テーブル板22を
    敷設した床3上に、炊事用具箱45と調理台48
    と排水受タンク58と貯水タンク59とを着脱自
    在に設け、前記調理台48の上部に流し48aと
    取り外し自在の蓋板49を備え、下部の空室48
    bの前後に前蓋50及び後蓋51を開閉自在に設
    け、更に調理台48の左右側壁に袖板52,53
    を折り畳み自在に設けたことを特徴とする荷物運
    搬用を多目的用に変換する機構を備えた自動車。
JP8929882U 1982-06-15 1982-06-15 荷物運搬用を多目的用に変換する機構を備えた自動車 Granted JPS58192144U (ja)

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