JPS6225075Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 一般に背負動力散布機は、粉剤、粒剤、粒状肥
料、液剤、種籾等多種多様のものを散布する為
に、調量弁装置をそれぞれ専用のものに交換出来
る構造を有している。調量弁装置を交換する為に
薬剤タンクを取り外す訳であるが、その際従来構
造のものでは調量弁装置は本機側に取り残される
ので、機体にタンクを付けたまま逆さにする等し
てタンクの内容物を完全に取り出してからでない
とタンクを外す作業が出来ない欠点があつた。

本考案は、タンクを取り外す時には調量弁装置
もタンクと一体の状態で外せる様にして従来の欠
点を取り除かんとするものである。

次に図に示す実施例に基づき本考案を詳細に説
明する。

実施例の背負動力散布機は、背負架台１にエン
ジン送風機２を塔載し、該送風機２の筐体３上部
に薬剤タンク４を着脱自在に配設したものであ
る。

このタンク４の下端部に設けた上側口金部５と
前記筐体３上端部に設けた下側口金部６との間
に、平板状の摺動弁形薬剤調量弁装置１０を着脱
自在に介在せしめている。該調量弁装置１０の下
面に於いて、摺動弁体１８に弁駆動子１７と係脱
自在な下向きコ字形の受金具１６を固着せしめ
る。さらに、調量弁装置１０の両側端部１４は、
前記タンク４と筐体３による挾着面より突出した
形状とする。

次に前記タンク４の上側口金部５の両側端部に
支軸８を設けて、棒状の締着杆９の一端を調量弁
装置１０に対して遠近方向に揺動自在に枢着吊下
せしめ、該締着杆９の自由端側に座金１５を挿通
してナツト７の螺合せしめる。したがつて第２図
に示す如く調量弁装置１０をタンク４と筐体３と
の間に挾持した状態で、それぞれの口金部５，６
を連結せしめて、一体に締着が可能である。

さらに、前記支軸８に、前記締着杆９に併置し
て挾持部材１１を締着杆９とは別個に揺動自在に
吊下せしめる。該挾持部材１１の自由端部には前
記調量弁装置１０の両側端部１４の突出部と係合
挾持する係合部１２を設け、さらに、第２図に示
す如く締着杆９を調量弁装置１０側に揺動せしめ
た時に、前記挾持部材１１を連動可能にすべく、
締着杆９の棒状部の調量弁装置１０側面に沿つた
接当部１３を挾持部材１１に固設する。

なお、前記係合部１２にゴム焼着等を施せば、
調量弁装置１０の保持がより確実となり好適であ
る。

次に以上構造の作用効果につき説明する。

第２図に示す如く、筐体３の上端部に、弁駆動
子１７と摺動弁体１８の受金具１６を係合せしめ
て所望の調量弁装置１０を載置し、その上にタン
ク４を載せる。次にナツト７が筐体３のつば状の
口金部６に掛る迄緩めて、締着杆９を調量弁装置
１０側に揺動せしめれば、締着杆９の棒状部が挾
持部材１１の接当部１３を内側方へ押圧するの
で、調量弁装置１０の両側端部１４が係合部１２
により挾持され、タンク４と一体の状態になる。
かかる状態でナツト７を下側口金部６にしつかり
と締着せしめればタンク４と調量弁装置１０の組
み付けが完了する。

次にタンク４に薬剤等が残つている状態でタン
ク４を取り外すには、弁駆動子１７により調量弁
装置１０を全閉状態とし、次いで第３図に示す如
くナツト７を十分に緩めて締着杆９を外側方へ揺
動せしめれば、タンク４と筐体３との結合が外さ
れる。この時、調量弁装置１０は、その両側端部
１４に於いて挾持部材１１によつて、タンク４の
下端部に密着した状態で保持されており、受金具
１６も下向きコ字形であるので、締着杆９を取手
として利用してタンク４を上方へ持ち上げれば、
弁駆動子１７との係合も簡単に外れ、タンク４の
内容物をこぼすことなく、タンク４と調量弁装置
１０を一体の状態で筐体３から取り外すことがで
きる。

さらに第４図に示す如く、挾持部材１１を手で
外側方に揺動せしめれば、簡単に調量弁装置１０
を外すことができる。

以上の如く、本考案によればタンクに残量があ
る場合でもタンクを簡単に機体から調量弁装置を
底部に付けたまま、内容物をこぼすことなく取り
外して、タンクを空にした上で、調量弁装置の交
換・点検が行なえるので、調量弁装置の交換・点
検作業がきわめて容易なものとなり、一台の背負
動力散布機をさらに効率的に利用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図本案実施例背負動力散布機の外貌図。第
２図第１図の要部拡大断面図。第３図タンク取り
外し状態説明図。第４図調量弁装置取り外し状態
説明図。 １……背負架台、２……エンジン送風機、３…
…筐体、４……薬剤タンク、５，６……口金部、
７……ナツト、９……締着杆、１０……薬剤調量
弁装置、１１……挾持部材、１２……係合部、１
３……接当部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背負架台１にエンジン送風機２を搭載し、該送
   風機２の筐体３上部に調量装置を介在せしめる如
   くして薬剤タンク４を着脱自在に設けた背負動力
   散布機に於いて、前記タンク４下部に設けた上側
   口金部５の両側より前記筐体３上端に設けた下側
   口金部６を締着するナツト７を螺合せしめた締着
   杆９を前記タンク４と筐体３の間に着脱自在に介
   在せしめた薬剤調量弁装置１０に対して遠近方向
   に揺動自在に吊下せしめ、前記調量弁装置１０の
   両側端部１４との係合部１２及び前記締着杆９を
   前記調量弁装置１０側に揺動せしめた時に前記締
   着杆９との連動を可能にせしめる接当部１３を有
   する挾持部材１１を前記締着杆９と同軸に該締着
   杆９とは別個に揺動自在に併設吊下せしめてなる
   背負動力散布機のタンク装置。