JPS62237608A - 限流線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、配電盤等の電気装置内に組み込まれた電気器
具類の間を結ぶ限流作用を有する限流線に関するもので
ある。

〔従来の技術・発明が解決しようとする問題点〕近年電
力需要の伸び、或いは工場規模の拡大に応じて電力設備
が大容量化しつつある。これに伴って電力回路に発生す
る短絡事故によって回路に流れる短絡故障電流も１ｏｏ
ｋＡ程度の非常に大きな電流値に及ぶものもある。これ
らの大きな故障電流から回路を保護するための措置とし
て限流線を用いる場合がある。

限流線は限流作用を有する導体の周囲に絶縁被覆を被せ
て電線として構成し、これにより直接器具間を接続する
ようにしたもので取付スペースの縮小を計れる利点があ
る。

この限流線の一般的なものとして、鉄からなる心線の周
囲に亜鉛をメッキしたものがある。しかしながら、亜鉛
メッキの限流線は、定格電流がせいぜい３０Ａまたは５
０Ａであり、この定格電流に対する要求は現在では少な
く、数百Ａ川としては適用することができない、特に昨
今の大容量化の要求である１００Ａ、　　４００Ａ、　
　６００Ａの要求に対してはそれに適合した限流線を堤
供する必要性に迫られている。また、容世が小さく、か
つ亜鉛の融点が約４００℃と低いため、短絡により定格
電流以上の大電流が流れた場合、限流線の温度が急激に
上昇する結果、亜鉛が溶解してしまうという使用上の不
都合を有している。さらに、従来の限流線は、上述の如
く短絡電流により温度が４００℃以上になって溶解する
ことがあるので、安全面からブレーカを併用することが
義務づけられており、使用に際してはブレーカと接続し
ていた。しかし、特に電流の少ない回路に用いる場合等
、用途によってはブレーカを必要としないことがあり、
その場合にはブレーカが無駄になり、結果としてコスト
高になる。

従って本発明は、従来の限流線よりも限流作用に優れた
限流線を提供することを目的とする。

本発明の別の目的は、定格電流が太き（、かつ常時の発
熱量が少ない限流線を提供することにある。

本発明のさらに別の目的は、短絡電流が流れて温度が上
昇しても溶解しない限流線、すなわら融点が高く、しか
もすぐに温度が下がって再使用することのできる限流線
を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、本発明の限流線は限流作用
を有する導体からなる心線と、この心線の周囲に施され
た銅からなる外被線とで構成されたことを特徴とするも
のである。

本発明の限流線に使用する心線としては、導朱で固有抵
抗が太き（温度上昇によりその固有抵抗が増大しかつ融
点が高い材料、たとえば鉄、鉄コバルト合金、或いはタ
ングステンのような金属であればよいが、これらの中で
も特に鉄を心線として用いた場合が限流効果等の種々の
特性が最もよい。

また、外被線の量は、限流線の総重量に対して、５〜３
０重量％、好ましくは１０〜２５重量％、さらに好まし
くは２０重量気程痩であればよい。

〔実施例〕

以下、本発明の限流線の実施例について説明する。

第１図において、心線ｌは前記材料のうち鉄からなるも
のであり、外被線２は良導体である銅からなり、この銅
を心線１の周囲にメッキしたものである。このメッキ量
は前述した範囲内において限流線の総重量に対して２０
重量％に設定されている。

このように構成された限流線は、通常の電流（小電流）
が流れている場合は、銅は鉄よりも固有抵抗が小さく良
導体であることと、交流電流の表皮効果とにより、電流
は外被線２を流れるが、短絡により大電流が流れた場合
には、鉄からなる心線ｌにも電流が流れる。この時、鉄
の抵抗により心線１を流れる電流が限流されることにな
る。この限流作用は、電流が多く流れる程、鉄のジュー
ル発熱による固有抵抗の増大に伴ってさらに強化される
。また、外被線２を銅にしたことにより、定格電流を使
用要求の多い１００Ａ、　　４００Ａ、　　６００Ａに
することができ、そのため電流の多い回路に用いる場合
でもブレーカの使用を必要とせず、その結果コスト安に
なり、通常の電流時には発熱量が少ない。更に、銅の融
点は亜鉛のそれ（約４００℃）に比べて約１０００℃と
非常に高いので、大電流時の温度上昇により溶解するよ
うなことはなく、しかも銅は冷却するのが早いため、温
度上昇後の再使用においても元の状態にすぐに復帰する
。

上記実施例では、銅からなる外被線２は２０重量％であ
ったが、これに限定されることはなく、前述した範囲内
であれば２０重量％よりも大きいがもしくは小さくても
構わないが、限流効果の点がらすると、実施例に示した
ように２０重量％程度であることが最も好ましい。

なお、実施例に示した限流線は単線であるが、複数の単
線を撚り合わせて束にしたものであっても構わない。

また、上記実施例の限流線は絶縁材料からなる被覆を有
しないものであるが、使用に際して必要ならば既知の絶
縁材料で外被線２の周囲を被覆してもよい。

〔発明の効果〕

本発明の限流線は、以上説明したように、限流作用を有
する導体からなる心線の周囲に銅からなる外被線を施し
たことにより、大容量に適する大きい定格電流、大電流
に対する速やがな限流作用、および高い融点を有し、小
型Ｍ′１Ｍで製作も安価かつ容易で、電気機器に組み込
んだ場合に通常時の発熱量を少なくすることができ、短
絡時には充分な限流効果を発揮し、高温にも耐えること
ができ、しかも元の状態に素早く復帰して再使用可能な
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の限流線の一実施例の斜視図である。 ｌ　　　　　：心線 ２　　　　　：外被線 特許出願人　大日日本電線株式会社 □←

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）限流作用を有する導体からなる心線と、この心線
   の周囲に施された銅からなる外被線とで構成されたこと
   を特徴とする限流線。
2. （２）前記心線が鉄からなることを特徴とする特許請求
   の範囲第（１）項記載の限流線。
3. （３）前記外被線の量が心線と外被線の総重量に対して
   ５〜３０重量％であることを特徴とする特許請求の範囲
   第（１）項記載の限流線。