JPS6223084Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、成形された部品、すなわち、成形品
を自動供給するに際して整列送出するに、あるい
は、該成形品を整列収納するに好適な成形品取付
部材に関する。

〔従来技術〕

従来、たとえば、電気機器への成形品の取りつ
け工程においては、ボウルフイーダやマガジンな
どを用いて、成形品を電気機器のラインの所定の
位置まで供給していた。

ところで、電気機器に取りつけられる成形品と
しては、形状、大きさが異なる種々の部品があつ
て、従来は、成形品の形状、大きさ毎に専用のボ
ウルフイーダあるいはマガジンが用いられてい
た。したがつて、成形品の種類毎にボウルフイー
ダあるいはマガジンが設けられていた。

このために、ボウルフイーダやマガジンを設置
するに要するスペースが大きくなり、また、異種
成形品毎に成形品の取りつけ機械も必要となつ
て、成形品取付け設備に要するスペースは膨大な
ものとなる。

また、ボウルフイーダやマガジンは、成形品の
形状、大きさに合わせて作られるものであるか
ら、コストが非常に高くなり、このような高価な
ボウルフイーダやマガジンを多数用いることは、
製品のコストの上昇をまねくことになり、生産品
の機種を変更する毎にボウルフイーダやマガジン
を交換しなければならないから、生産開始のため
の準備に多大の時間と労力を要することになる。
特に、少量生産品に対しては、このような高価な
ボウルフイーダやマガジンを使用したことによる
利点を充分生かすことができない。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、上記従来技術の欠点を除き、
形状、大きさの異なる異種成形品に対し、共通の
ボウルフイーダあるいはマガジンを用いることが
できるようにした成形品取付部材を提供するにあ
る。

〔考案の概要〕

この目的を達成するために、本考案は、少なく
とも２つの対向する辺片部を有するガイド部と該
ガイド部に固定され切断可能な桟部とからなり、
該桟部に成形品を固定することにより、所定間隔
にある前記辺片部間に該成形品が取りつけ可能で
あつて、前記ガイド部の外径が前記成形品の種類
にかかわらず一定に統一することができるように
した点を特徴とする。

以下、本考案の実施例を図面について説明す
る。

第１図ａ，ｂは夫々本考案による成形品取付部
材の一実施例を示す平面図であつて、１，１′は
成形品、２はガイド部、３は辺片部、４は桟部で
ある。

第１図ａにおいて、成形品取付部材はガイド部
２と桟部４とからなり、ガイド部２は枠状をなし
ている。この枠状のガイド部２には桟部４が固設
され、この桟部４に所望の成形品１が固定されて
いる。

ガイド部２の外径の形状、寸法は、取りつけら
れる成形品の種類には無関係に一定である。第１
図ｂは第１図ａとは異なる種類の成形品１′が取
りつけられた成形品取付部材であるが、そのガイ
ド部２の外形の形状、寸法は、第１図ａのガイド
部２の外形の形状、寸法と同一である。特に、ガ
イド部２の対向する２つの辺片部３の間隔は、後
述するボウルフイーダの送出路の幅やマガジンの
成形品収納部の幅などにほぼ一致するように設定
されている。また、桟部４は切断可能であつて、
成形品１，１′を生産品に組み付けるために成形
品取付部材からの分離を可能としている。

第２図は本考案による成形品取付部材の他の実
施例を示す平面図であつて、１″は成形品であ
り、第１図ａ，ｂに対応する部分には同一符号を
つけている。

この実施例は、ガイド部２が２つの辺片部３の
みからなり、これら辺片部３は、第１図ａ，ｂの
実施例と同様に、ボウルフイーダの送出路の幅や
マガジンの収納部の幅などにほぼ一致する間隔と
する。各辺片部３には切断可能な桟部４が設けら
れ、成形品１″がこれら桟部４に固定されてい
る。

以上のように、ガイド部２の外径寸法、特に、
その切片部３の間隔が、ボウルフイーダの送出路
やマガジンの収納部の幅にほぼ一致するように規
定することができ、かかる成形品取付部材に成形
品を取りつけることにより、成形品の形状、寸法
に係わりなく成形品と成形品取付部材とを一体に
した物品は、その外径寸法が統一される。

第３図は異種の成形品を供給分離するためのボ
ウルフイーダの一具体例を示す斜視図であつて、
５はボウルフイーダ、６は搬送フイーダ、７は選
別プツシヤ、８は選別ステージ、９，１０，１
１，１２は供給物品、１３は仕切板である。

同図において、供給物品９，１０，１１，１２
は、第１図ａ，ｂあるいは第２図に示した実施例
のように、成形品取付部材に成形品を取りつけた
物品であつて、夫々異種の物品が取りつけられて
おり、説明上これらを区別するために、さらに、
符号Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄをつけている。

次に、この具体例の動作について説明する。

第３図において、ボウルフイーダ５内にＡ供給
物品９、Ｂ供給物品１０、Ｃ供給物品１１、Ｄ供
給物品１２が混合して投入され、ボウルフイーダ
５が動作すると、夫々の供給物品９，１０，１
１，１２はボウルフイーダ５内を案内される。そ
して、夫々の供給物品は、成形取付部材により、
外形寸法が統一されていることから、任意に混合
して選別ステージ８へ整列送出される。

そこで、認識装置（図示せず）により、供給物
品９，１０，１１，１２の成形品の種類が判別さ
れ、この判別によつて搬送フイーダ６の入口の仕
切板１３のうち対応する仕切板が降下し、搬送フ
イーダ６は種類判別された供給物品の受入れ準備
をする。この受入れ準備が完了すると、選別ブツ
シヤ７が動作し、仕切板１３が降下している搬送
フイーダ６へ種類判別された供給物品が送り込ま
れる。

このようにして、Ａ供給物品９、Ｂ供給物品１
０、Ｃ供給物品１１、Ｄ供給物品１２は夫々選別
され、成形品の種類別に区分されて搬送フイーダ
６内に納められる。このように区分された各供給
物品９，１０，１１，１２は、組付機種、組付位
置に応じて選択される。そして、組付前、供給物
品９，１０，１１，１２は、第１図ａ，ｂおよび
第２図において、桟部４が切断され、成形品１，
１′，１″が成形品取付部材から切り離されて組付
けられる。

したがつて、第１図ａ，ｂ、第２図に示した実
施例は、異種の成形品に対して共通のボウルフイ
ーダを用いることができる。

第４図は本考案による成形品取付部材のさらに
他の実施例を示す平面図であつて、１″，１は
成形品であり、第１図ａ，ｂに対応する部分には
同一符号をつけている。

この実施例は、複数の異種の成形品を取りつけ
可能としたものであつて、ガイド部２に設けられ
た複数の桟部４毎に異種の成形品１，１′，１″，
１が取りつけられている。ガイド部２の外形寸
法はボウルフイーダやマガジンに応じたものであ
つて、特に、対向する２つの辺片部３の間隔は、
ボウルフイーダの送出路の幅やマガジンの収納部
の幅にほぼ一致しており、また、桟部４は切断可
能である。

第５図はかかる成形品を成形品取付部材に取り
つけた供給物品のための供給組付装置の一具体例
を示す斜視図であつて、１４はキヤツチヤ、１５
はロータリーヘツド、１６は切断刃、１７はXY
テーブル、１８は仕切板、１９は把持用ヘツドで
あり、第３図に対応する部分には同一符号をつけ
ている。

次に、この具体例の動作について説明する。

第５図において、ボウルフイーダ５には、第４
図に示す異種の成形品を成形品取付部材に取りつ
けた供給部品が投入され、ボウルフイーダ５の動
作により、第３図の実施例と同様に、供給部品が
整列送出される。キヤツチヤ１４は供給部品１個
の収納容積を有し、仕切板１８が後退することに
より供給部品の受入れ状態にある。キヤツチヤ１
４に１つの供給部品が収納されると、仕切板１８
が前進して収納された供給物品が他から分離され
る。

一方、XYテーブル１７には切断刃１６と複数
の把持用ヘツド１９を備えたロータリーヘツド１
５とが設けられ、XYテーブル１７がＸ方向、Ｙ
方向に移動することにより、切断刃１６、ロータ
リーヘツド１５がキヤツチヤ１４上に位置決めさ
れる。ロータリーヘツド１５はその周囲に複数の
把持用ヘツド１９が設けられて回転可能であり、
このロータリーヘツド１５の回転により、所定の
把持用ヘツド１９が選択される。

そこで、キヤツチヤ１４内に供給部品が収納さ
れると、XYテーブル１７が動作して切断刃１６
がキヤツチヤ１４上に位置決めされ、次に、切断
刃１６が下降して供給部品のうちの１つの所定の
桟部４（第４図）が切断され、これに固定された
成形品、たとえば、成形品１（第４図）が成形品
取付部材から分離される。

次に、切断刃１６は上昇してXYテーブル１７
が移動し、ロータリーヘツド１５はキヤツチヤ１
４上に位置決めされて回転し、分離された成形品
に対応した把持用ヘツド１９が選択される。そし
て、ロータリーヘツド１５が下降することによつ
て分離された成形品は選択された把持用ヘツド１
９により把持され、生産品への組付けが行なわれ
る。

同様にして、供給物品の他の成形品も夫々切断
刃１６により成形品取付部材から分離され、選択
された把持用ヘツド１９により把持されて順次生
産品に組付けられる。そして、１つの供給物品に
ついての全ての成形品の取付けが完了すると、キ
ヤツチヤ１４は旋回して残つた成形品取付部材は
廃棄され、次いで、次の供給物品が収納されて同
様の作業が繰り返えされる。

このようにして、第４図の実施例によると、複
数の異種成形品を単一の供給組は装置で取り扱う
ことができる。また、複数の異種成形品を一体に
取りつけられるものであるから、各成形品の種類
毎の区分を不要とし、ボウルフイーダとしては小
形化が可能となり、供給組は装置が要するスペー
スが削減される。

なお、上記具体例としては、ボウルフイーダに
ついて説明したが、マガジンについても同様であ
つて、供給部品の外形寸法が統一されることによ
り、各種成形品に対して共通のマガジンを用いる
ことができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、成形品
の形状、大きさに無関係に外形寸法を統一するこ
とができ、外形に関しては同一物品として取り扱
うことができるものであつて、異種成形品に対し
て共通のボウルフイーダやマガジンなどを用いる
ことができ、生産品への成形品取付けのための設
備に要するスペースを節減することができるとと
もに、設備に要する費用が大幅に低減され、さら
に、生産品の機種変更があつてもボウルフイーダ
やマガジンを変更する必要がなく、成形品取付設
備の変更を要する個所が大幅に縮少されて機種変
更に対する即応性の大幅な改善が可能となり、上
記従来技術の欠点を除いて優れた機能の成形品取
付部材を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは夫々本考案による成形品取付部
材の一実施例を示す平面図、第２図は本考案によ
る成形品取付部材の他の実施例を示す平面図、第
３図は第１図ａ，ｂおよび第２図の成形品を成形
品取付部材に取りつけた供給部品のためのボウル
フイーダの一具体例を示す斜視図、第４図は本考
案による成形品取付部材のさらに他の実施例を示
す平面図、第５図は第４図の成形品を成形品取付
部品に取り付けた供給部品のための供給取付装置
の一具体例を示す斜視図である。 １，１′，１″，１……成形品、２……ガード
部、３……切片部、４……桟部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 成形品を整列送出あるいは整列収納すること
   ができるようにした成形品取付部材において、
   少なくとも２つの対向する辺片部を有するガイ
   ド部と該ガイド部に固定され切断可能な桟部と
   からなり、前記成形品を該桟部に固定し、所定
   間隔に設定した前記辺片部間に前記成形品を取
   りつけ可能に構成したことを特徴とする成形品
   取付部材。 (2) 実用新案登録請求の範囲第(1)項において、前
   記ガイド部に複数の前記桟部が設けられてな
   り、複数の前記成形品を取りつけ可能に構成し
   たことを特徴とする成形品取付部材。