JPS6222863Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は時計の胴に化粧板とバンドを同じ棒部
材によつて係合することを特徴とする構造に関す
るものである。

従来、時計化粧板の取付けは第１図の如く、時
計ケース１に凹部１ａを設け、この凹部１ａに化
粧板２を接着剤を介して固定するか、又は第２図
の如く化粧板２の両端に穴２ａを設け、時計ケー
ス１の胴にネジ穴１ｂを切り、ネジ３によつて化
粧板２を固定していた。しかし、この構造では凹
部１ａ、ネジ穴１ｂの加工性及び接着、ネジ締メ
での作業性に問題があつた。又、実開昭54−
43351号に開示されているように、胴の外面に上
側面に沿つて周溝を形成し、この周溝に装飾部品
を配設し、ピンを、装飾部品と胴とに形成した貫
通穴に連通配置した構造がある。この構造は装飾
部品を周溝に配置することにより、装飾部品の回
転を防止しているが、胴の外面に溝を上面及び側
面に亘つて形成することは難しく、実用の面で問
題があつた。

本考案は上記の問題点を解消したもので、接着
やネジ締めの作業をなくし、通常、バンドを取付
けるのに用いるバネ棒、ヘアピン、ピン等の棒部
材を同時に化粧板の固定を兼ねると共に化粧板の
回転を防ぐことを日的としたものである。

以下、本考案の実施例を図面により詳細に説明
する。

第３図乃至第６図は本考案の実施例を示し、第
３図は斜視図で、第４図は第３図のＡ−Ａ断面を
示す部分拡大断面斜視図、第５図及び第６図は化
粧板及び棒部材の斜視図である。上面にマーク、
模様２ａ等を形成した化粧板２は下面に２個の取
付片２ｂを形成され、この取付片２ｂは棒部材４
を挿通する貫通穴２ｃを有している。

時計ケース１の側面にはバンド取付用の角足１
ｃが一対並設され、前記化粧板２の貫通穴２ｃに
対応する穴１ｂが角足１ｃに形成されている。さ
らに、角足１ｃの内縁には化粧板の外縁と当接す
る段部１ｅが形成されている。

棒部材４はコイルばね４ａを内蔵し両端に突子
４ｂを伸縮自在に装置しており、突子４ｂが化粧
板の貫通穴２ｃと角足の穴１ｄとを挿通してい
る。

以上の構成になつているので、化粧板２は時計
ケース１の段部１ｅに載置されたのち、棒部材４
を化粧板の取付片２ｂと角足１ｃに貫設して取付
は完了する。化粧板２は段部１ｅに当接されてい
るので、回転してしまうおそれもない。

尚、化粧板の他の実施例を第７図に示す。この
図には１つの取付片を有する化粧板２が開示され
ており、第１の実施例と同様に、時計ケースに取
付けられる。棒部材は第８図イ，ロの如くヘアピ
ン、ネジも考えられる。

以上のように、本考案は時計ケースの角足内縁
の段部に化粧板を載置し化粧板の下面に設けた取
付片の貫通穴と角足の穴とを棒部材で挿通した構
成であるので、化粧板を角足の間に容易に配設で
き且つ、時計ケースの加工負荷を大く求めずに化
粧板の回転を防止することが可能となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の化粧板取付構造を示
す斜視断面図、第３図乃至第６図は本考案の実施
例を示し、第３図は化粧板の固定構造を示す斜視
図、第４図は第３図のＡ−Ａ断面を示す部分拡大
断面斜視図、第５図は化粧板の斜視図、第６図は
棒部材の斜視図、第７図及び第８図は本考案に伴
なう化粧板及び棒部材の他の実施例を示す斜視図
である。 １……時計ケース、１ａ……凹部、１ｂ……ネ
ジ穴、１ｃ……角足、１ｄ……穴、１ｅ……段
部、２……化粧板、２ａ……上面穴、２ｂ……取
付片、２ｃ……貫通穴、３……ネジ、４……棒部
材、４ａ……コイルばね、４ｂ……突子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 時計ケースの胴の側面に２個のバンド取付用の
   角足を並設すると共に、前記角足の内縁には段部
   を形成し、化粧板の下面に形成した取付片を該角
   足間に配置すると共に前記化粧板の外縁を前記段
   部に載置せしめ前記角足の穴と該取付片の貫通穴
   に棒部材を挿通したことを特徴とする時計用化粧
   板の固定構造。