JPS62226095A - インタ−ナルポンプのシ−ル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は沸騰水型原子炉に使用されるインターナルポン
プに係り、特にインターナルポンプのモータケーシング
内への炉水の進入防止やモータケーシングおよびモータ
冷却系の破損、亀裂による炉水の漏洩を防止するインタ
ーナルポンプのシール装置に関する。

（従来の技術） 一般に、ジェットポンプシステムをインターナルポンプ
システムに代えた沸騰水型原子炉では、原子炉圧力容器
下部鏡板の内側に突設されたノズルにインターナルポン
プを直接固着することでこれまでの外部再循環系機器を
なくす方法が用いられている。

このように原子炉圧力容器内の冷却水の循環にインター
ナルポンプを採用しているプラントでは、ノズル部とモ
ータケーシングとが直接溶接により密封されているため
炉水の漏洩に関しては、従来の外部再循環系を持つ原子
炉と比較して安全性が向上している。

従来のインターナルポンプについて図を参照にしながら
説明する。

第８図は、沸騰水型原子炉に設置される水中モータ型イ
ンターナルポンプを示しており、図示したようにインタ
ーナルポンプは立軸単段斜流ポンプを水中モータで駆動
する構造となっている。すなわち、インペラ１、ディフ
ューザ２、ウェアリング等の水力部は原子炉圧力容器３
の下部鏡板３ａに設置され、モータローラ、モータステ
イタ、軸受等をカートリッジ化したモータ部４は、モー
タケーシング５内に収納されて清浄水で満たされている
。

またモータ部４は、１台のインターナルポンプに１台の
割合で専用の冷却用熱交換器を持ち、モータ内部が６０
’Ｃ以下（モータ巻線温度は４５℃）に冷却される＠造
となっている。さらに高圧パージ水がモータケーシング
ネック部Ａから注入され、原子炉圧力容器内の高温の炉
水やそれに伴う腐蝕生成物のモータ部４への進入を防護
する機構となっている。

純水のパージ水は、制御棒駆動系より供給され、ポンプ
シャフト６と、ストレッチチューブ７の間隙に注入され
る。パージ水は、原子炉圧力容器からの熱が熱伝導によ
り伝わるのを防止する役目を持ら、このパージ水が、ポ
ンプシャフト６、ストレッチチューブ７、圧力容器ノズ
ル８、ディフューザ“２、インペラ１等に過度な熱応力
が発生しないにうに入口温度を約７０℃に保持している
。

モータケーシングネック部Ａのパージ水注入ライン９よ
り注入されたパージ水は、ポンプシャフト６とストレッ
チチューブ７の間隙に沿って上昇し、ディフューザ２の
頂部まで到達し原子炉圧力容器内へ抜ける。

（発明が解決しようとする問題点） 上述したような従来のインターナルポンプでは、ポンプ
モータ部４に設置された速度計用配線ケーブルの貫通部
、モータカバー底部の動カケープル取イ」部およびモー
タ冷却用熱交換器への出入口配管の破断等により漏洩が
生じた場合、モータケーシング内の圧力低下が起こり、
高温の炉水がモータ部４ヘパージ水とともに進入するこ
とになる。

この炉水の漏洩により、インターナルポンプのモータケ
ーシング内へ放射能を帯びた高温水が進入しモータ部４
は異常高温となりモータ部が損傷してしまう。ざらに漏
洩箇所から原子炉格納容器内ヘモータ内部の清浄水とと
＝５に炉水が流出するという問題も生じる。

そこで本発明は、速度計の配線ケーブル貫通部、動カケ
ープル取付部冷却水配管等に漏洩が生じた場合でも、原
子炉圧力容器内の炉水がモータ部へ進入することを最小
限にとどめ、かつモータ部の過度の温度上昇に伴うモー
タ内部機器の損傷を防ぐことができるインターナルポン
プのシール装置を提供することを目的とする。

［発明の構成］ （問題点を解決するだめの手段） 本発明はかかる目的を達成するために、原子炉圧力容器
下部鏡板内に突設されたノズルと、このノズルに挿入さ
れた円筒形をしたストレッチチューブと、このストレッ
チチューブに間隙を保持して内挿されたポンプシャフト
と、ストレッチチューブ内周面に設けられた環状溝と、
この環状溝内に装着され常温時にポンプシャフト外周と
間隙を保持し、高温時に収縮してポンプシャフト外周に
密着するように成形された形状記憶合金からなるシール
機構を備えてなるインターナルポンプのシール装置を用
いる。

（作　用） 通常、沸騰水型原子炉の運転時では炉水温度は約２８０
℃であり、このときインターナルポンプのモータ内部の
清浄水の温度は約６０°Ｃに保持されているが、破断等
の障害が発生し炉水の漏洩が生じた場合、モーターケー
シング内に高温の炉水が侵入することになる。

本発明では、この高温の炉水とモーターケーシング内の
低温の清浄水との温度差に着目し、シール装置に形状記
憶合金からなるシール機構を用い、このシール機構の形
状記憶合金が高温の炉水に加熱され変形することでシー
ル作用を生じさＶるものである。

シール部材には密着性に優れかつ耐熱性にも優れたカー
ボンシール等が材料として好適である。

たとえば１６分割したシール部材をリング形状に配列し
、このシール部材外周に装着したたとえばＮｉ−Ｔｉ合
金等からなる形状記憶合金を通常の状態すなわち低温時
ではポンプシャフトと間隙を保持するように周設し、モ
ータケーシング等の漏洩により高温の炉水が進入して温
度上昇が生じた場合にこの形状記憶合金が加熱され変形
してポンプシャフトにシール部材を密着させる。

（実施例） 本発明の一実施例を図面を参照にしながら説明する。

第８図と同一部分には同一符号を付して重複する部分の
説明を省略する。

第１図は本発明に係るインターナルポンプを示しており
、シール装置１０はストレッチチューブ７の下端部近傍
に装着されている。

なおシール装置１０に原子炉圧力容器３内の高温の炉水
（約２８０℃）とポンプケーシング５内の低温のモータ
冷却水（約６０℃以下）との温度差で反応する形状記憶
合金を用いていれば、シール装置１０の位置は炉水のリ
ーク時に温度上昇を生じる場所であればどこでもよい。

第２図にストレッチチューブ７の下端部に設けた本発明
に係るシール装置１０の詳細を示す。ストレッチチュー
ブ７の下端部はストレッチチューブナツト１２でケーシ
ングネック部１１に固定されている。このストレッチチ
ューブ７下端部内周にシール溝１３を設けてこのシール
溝１３内にシール部＋Ａ１４と押えバネ１５からなるシ
ールリング１７を押入する。押えバネ１５はたとえばＮ
ｉ−Ｔｉ合金等の形状記憶合金で製作し、据付時には図
示したようにシール部材１４がシール溝１３からはみだ
さないように装着する。

第３図はモータケーシング５の破損等により高温の炉水
の漏洩が発生してシール装置がたとえば１２０℃を越す
ような高温とり形状記憶合金の押えバネ１５が作用した
ときの状態を示しており、図示のようにシール部材１４
がポンプシャフト６に密着されている。

第４図（ａ）はたとえば１６分割されたシール部材から
なるシールリング１７の常温の通常運転時の状態を示し
ており、第４図（ｂ）は高温時に押えバネ１５が作用し
てポンプシャフト６にシール部４４１４が密着している
状態を示している。

第５図はシール部材１４を第４図の円形中心側から外側
に向って見た図で、各シール部材１４は台形の形をして
あり、それら台形をしたシール部材は交互に上下逆に配
列されている。

第６図はシール部材１４の他の例として平行四辺形状を
したシール部材を示しており、第７図はそれらシール部
材の隣接する接合面の形状で図示のようにシール部材の
背面中央部には押え溝１６がありこの押え溝に形状記憶
合金からなる押えバネ１５を装着するようになっている
。

［発明の効果］ 以上述べたように本発明のインターナルポンプシール装
置によれば、モータ部からの漏洩によって原子炉圧力容
器内の高温の炉水がモータ部へ進入することを防ぐこと
ができ、原子炉圧力容器の汚染水のモータ部への進入を
防ぐとともに高温水によるモータ巻線の損傷を防ぐこと
が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るインターナルポンプの部分断面図
、第２図は本発明に係るインターナルポンプのシール装
置を示す部分断面図、第３図は第２図の部分拡大縦断面
図、第４図（ａ）は常温時のシールリングとポンプシャ
フトとの位置関係を示す図、第４図（ｂ）は高温時での
シールリングとポンプシャフトとの位置関係を示す図、
第５図および第６図はシール部材の配列を示す図、第７
図は第５図および第６図におけるシール部材の接合面を
示す図、第８図は従来のインターナルポンプを示す縦断
面図である。 ３・・・・・・・・・原子炉圧力容器 ３ａ・・・・・・原子炉圧ノ〕容器下部鏡板４・・・・
・・・・・モータ部 ５・・・・・・・・・モータケーシング゛６・・・・・
・・・・ポンプシャフト ７・・・・・・・・・ストレッチチューブ８・・・・・
・・・・ノズル １０・・・・・・・・・シール装置 １３・・・・・・・・・シール溝 １４・・・・・・・・・シール部材 １５・・・・・・・・・押えバネ １６・・・・・・・・・押え溝 １７・・・・・・・・・シールリング 代理人　弁理士　　則　近　憲　佑 同　　三俣弘文 す 第１図 第２図 第３図 （ａ） 第４図 第７図 第８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）原子炉圧力容器下部鏡板内に突設されたノズルと
   、前記ノズルに挿入された円筒形をしたストレッチチュ
   ーブと、前記ストレッチチューブに間隙を保持して内挿
   されたポンプシャフトと、前記ストレッチチューブ内周
   面に設けられた環状溝と、前記環状溝内に装着され常温
   時に前記ポンプシャフト外周と間隙を保持し、高温時に
   収縮して前記ポンプシャフト外周に密着するように成形
   された形状記憶合金からなるシール機構を備えてなるイ
   ンターナルポンプのシール装置。