JPS62208677A - 超電導マグネツト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は超電導マグネット装置に係り、特ｔコ脱着式電
流リードを有する超電導マグネット装置に関する。

（従来の技術） 超電導マグネット装置において、液体ヘリウム中に置か
れた超電導コイルに電流を供給するためには、超電導コ
イルから出ている両端の超電導線に、銅の板または棒、
あるいはそれらを適当に加工した導体を接続し、この導
体を介して電流を供給する。この導体は超電導線と接続
した部分の極低温度領域から、電源に接続するクライオ
スタットの外の常温領域にわたって配置されており、一
般に電流リードと呼ばれている。この電流リードは上記
のように極低温の低温端と、常温の高温端をもっため、
電流を供給しない状態でも、電流リード内の温度勾配に
従って、極低温部に熱が侵入する。この際、導体は熱伝
導率も高いため、非通電時でも熱侵入量が多く、液体ヘ
リウムを多量に蒸発させることになる。

超電導コイルを所定の電流値まで励磁した後、永久電流
モードで運転する場合には、電流リードは電流を供給す
る必要がなくなる。従って電流リードは熱侵入量を多く
するのみであるから、電流供給後に抜き取ることのでき
る脱着式の電流リードが最近考案されている。この脱着
式の電流リードは、低温端で超電導線と分離、接続可能
な構造となっている。また電流リードを抜き取り、永久
電流モードで運転中、超電導コイルが何らかの原因によ
り、超電導状態から常電導状態に転移した時のエネルギ
ーは、同じくクライオスタット内に納められたコイル保
護抵抗により消費され、コイルを保護する。このコイル
保護抵抗は電流供給時には、常電導状態に転移した時の
エネルギーを電源側の保護抵抗のみで消費させるため開
にしている。

ここでこの脱着式電流リードを用いて超電導コイルを永
久電流モードで運転する手順を、第５図を参照して説明
する。超電導コイル１に電源２から電流を供給するため
に電流リード３の正側及び負側を超電導コイル１の両端
に夫々接続し、超電導コイル１に電流を流し始める。こ
のとき、コイル保護抵抗４のスイッチ５は開にしておく
。従って、超電導コイル１がなんらかの原因により常電
導に転移した時のエネルギーは電源側の保護抵抗６によ
り消費され、超電導コイル１が保護される。

また永久電流スイッチ７は開とされる。なお、この永久
電流スイッチ７の開閉は、超電導線８の近くに取付けら
れたヒーター９に電流を供給するヒーター電源１０のヒ
ーター回路に設けられたヒータースイッチ１１の開閉に
より、超電導線８を超電導状態から常電導状態に、また
常電導状態から超電導状態に転移させることで行なわれ
る。所定の電流まで上げた後、コイル保護抵抗４のスイ
ッチ５を閉とし、このコイル保護抵抗４を超電導コイル
１と並列に接続し、さらに前記ヒータースイッチ１１を
開とすることにより、超電導線８を超電導状態にする。

つまり永久電流スイッチ７を閉状態とする。これにより
この回路は永久電流モードとなり、超電導コイル１．と
超電導線８の閉回路を電流が流れる。次に電源２は電流
を零とし、電流り−ド３を取外すにの状態で超電導コイ
ル１が常電導状態に転移した時のエネルギーはコイル保
護抗抵抗４で消費されることになる。なお、永久電流モ
ードから電流を下げる場合も同様の操作で行なわれる。

（発明が解決しようとする問題点） ところが従来の脱着式の電流リードを有する超電導マグ
ネット装置においては、脱着式電流り一ド３の挿入、抜
き取り、コイル保護抵抗４用のスイッチ５の開閉は別々
に行なわれていた。例えば永久電流モードにするために
は、コイル保護抵抗４用スイツチ５を閉としてから電流
リード３を抜き取り、電源側の保護抵抗６を切り離すが
、このような手順だとコイル保護抵抗４と電源側の保護
抵抗６が同時に閉となっている状態が生じる。この間に
超電導コイル１が超電導状態から常電導状態に転移した
時、電流は両方の保護抵抗４，６に分流する。このため
コイル保護抵抗４が発熱し、液体ヘリウムの蒸発量を増
大する結果となる。また、この手順を逆にし、コイル保
護抵抗４のスイッチ５を開としてから、電流リード３を
抜き取るとすれば、保護抵抗が無い状態を生じ、この間
に超電導コイル１が常電導に転移すれば超電導コイル３
が破損することになる。また、これらの作業は、正側の
電流リード、負側の電流リードをそれぞれ別々に挿入、
抜き取り、コイル保護抵抗用スイッチ５開閉を行う等、
繁雑であるという欠点があった。

そこで本発明は上記問題点を解決するために電流リード
の挿入、抜き取りに伴って、コイル保護抵抗スイッチを
開閉させるようにした超電導マグネット装置を提供する
ことを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本発明においては、極低温に
冷却される超電導コイルと、この超電導コイルに外部か
ら電流を導く電流リードと、前記超電導コイルに並列に
スイッチを介して接続されるコイル保護抵抗とを有する
超電導マグネット装置において、前記電流リードの前記
超電導コイルとの接続端に前記超電導コイルに着脱可能
な接続部を形成するとともにスイッチ作動部を形成し、
このスイッチ作動部により開閉する開閉機構を前記スイ
ッチに形成することにより、前記電流リードの超電導コ
イルへの着脱と前記スイッチの開閉とを連動させたこと
を特徴とする超電導マグネット装置を提供する。

（作　用） 超電導コイルに電流を供給する場合、電流リードの接続
部が超電導コイルに接触する時、電流リードのスイッチ
作動部がスイッチの開閉機構を作動させることにより保
護抵抗と超電導コイルとの接触がしゃ断される。また超
電導コイルに電流を供給後、電流リードを引き抜く場合
、電流リードが超電導コイルから離れる時に前記開閉機
構が閉じることにより超電導コイルに保護抵抗が接続さ
れる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例について、第１図乃至第４図を
参照して説明する。尚、回路図は第５図の通りである。

１５はステンレス製の外筒であり、この外筒１５は電流
リード３の外周部を形成している。この外筒１５の内部
には正負の２本の導体１２が内蔵されており、夫々の導
体１２は、外筒１５の上下端を閉じる高温部絶縁物１６
及び低温部絶縁物１７に夫々絶縁して固定されている。

またこの外筒１５には前記導体１２が蒸発ヘリウムガス
で冷却されるように低温部にガス入口穴１３、高温部に
回収管１４が形成されている。また、前記低温部絶縁物
１７の下方には両端面に歯形が加工された絶縁突起１７
ａが形成されている。さらに低温部絶縁物１７の内部に
は、図示しない超電導コイルへ電流を供給するための接
続部である上部が塞がれた円筒状の電流リード接続体１
８が固定されており、この電流リード接続体１８は導体
１２に夫々接続されている。１９は図示しない超電導コ
イル及びコイル保護抵抗を収容するクライオスタットで
ある。このクライオスタット１９は電流リード３の挿入
部に、大気とシールできるように０リング２０およびか
しめ部材２１が設けられている。一方２２はクライオス
タット１９内に固定された絶縁板である。また２３は絶
縁板２２上に配置された超電導コイル端部であり、この
超電導コイル端部２３には前記電流リード接触体１８に
差込まれる鋭角な先端部を有する銅製で円柱状の超電導
コイる接触子２４が設けられている。またこの超電導コ
イル接触子２４の絶縁板２２をはさんで反対側には銅製
の正側および負側の保護抵抗スイッチ２５゜２６が配置
されている。この保護抵抗スイッチ２５゜２６は相互に
噛み合うようなくし形状となっており、ピン２７を介し
てガイド板２８で支えられている。またこのピン２７の
端部には前記絶縁突起］、７ａの歯形とかみあう歯車２
９が取付けられており、さらにコイルバネ３０が設けら
れている。また、夫々の保護抵抗スイッチ２５．２６に
は一端がコイル保護抵抗に接続されたリード線３１が各
々ハンダ付されている。

次に作用について説明する。超電導コイル１に電流を供
給する場合、電流リード３の電流リード接触体１８が超
電導コイル接触子２４を囲むように接触すると同時に、
低温部絶縁物１７の突起１７ａの両端面に施した歯形が
、正、負の保護抵抗スイッチ２５、２６にピン２７を介
して固定された歯車２９に噛み合い挿入とともに歯車２
９が回転しスイッチを開とする。電流供給後、永久電流
モードに達すると電流リード３を引き抜くが、この時、
正、負の保護抵抗スイッチ２５．２６は歯車の回転とコ
イルバネ３０の弾性により元の閉状態に戻る。それと同
時に電流リード接触体１８と超電導コイル接触子２４は
離れ、コイル１から見て電源２側の保護抵抗６は開とな
る。

以上説明したように、正側と負側の電流リードを一体化
し、かっこの電流リードの挿入と同時にクライオスタン
ド内のコイル保護抵抗が開となり、また抜き取りと同時
に閉となるようなラックアンドピニオンとバネ機構を備
えた保護抵抗スイッチを設けることにより、液体ヘリウ
ムの蒸発量の増加、または超電導コイルの破損という事
態の発生を無くシ、かつ、一体の電流リードの挿入、抜
き取りという作業で電流リードの接続、切り離し、およ
びコイル保護抵抗スイッチの開閉が確実にできる。

〔発明の効果〕

本発明によれば電流リードにスイッチ作動部を形成し、
このスイッチ作動部により開閉する開閉機構をスイッチ
に形成し、電流リードの着脱とスイッチの開閉を連動さ
せることにより、コイル保護抵抗の超電導コイルとの接
続、しゃ断が適切に行なわれるので超電導コイルの破損
及び液体ヘリウムの蒸発量を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の超電導マグネット装置の縦断面図、第
２図は第１図のｎ−ｎ線に沿う横断面図、第３図は第１
図のコイル保護抵抗スイッチの開状態を示す縦断面図、
第４図は第１図のスイッチ部を示す斜視図、第５図は従
来および本発明に共通な超電導コイル使用の回路図であ
る。 １・・超電導コイル ３・・・電流リード ４・・・コイル保護抵抗 ５・・・コイル保護抵抗スイッチ １７ａ・・・突起 １８・・・電流リード接触体 ２５・・・正側保護抵抗スイッチ ２６・・・負側保護抵抗スイッチ ２７・・・ピン ２９・・・歯車 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　三俣弘文 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、極低温に冷却される超電導コイルと、この超電導コ
   イルに外部から電流を導く電流リードと、前記超電導コ
   イルに並列にスイッチを介して接続されるコイル保護抵
   抗とを有する超電導マグネット装置において、 前記電流リードの前記超電導コイルとの接続端に前記超
   電導コイルに着脱可能な接続部を形成するとともにスイ
   ッチ作動部を形成し、このスイッチ作動部により開閉す
   る開閉機構を前記スイッチに形成することにより、前記
   電流リードの超電導コイルへの着脱と前記スイッチの開
   閉とを連動させたことを特徴とする超電導マグネット装
   置。 ２、前記スイッチ作動部は歯形が加工され下方に突出し
   た前記電流リードの突起部であり、前記開閉機構は前記
   突起部の歯形が歯合する歯車と、この歯車に連動して開
   くスイッチ本体と、このスイッチ本体を閉じる復元機構
   とにより形成されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の超電導マグネット装置。