JPS6219934Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は流量計に関する。

流量計としては、オリフイス形、翼車形、容積
形、カルマン渦形等多くのものが知られている。
オリフイス形の流量計は流量と差圧（検出値）と
の間に非線形関係を有しており、一般に線形化装
置を必要とし、高価となる。一方流量と検出値と
の間に線形関係を有する翼車形又は容積形流量計
は、部品を多く必要とし、各部品の加工精度及び
組立精度に対して厳しい条件を要求される。カル
マン渦形流量計は環境変化に対して敏感であり、
その上特に耐振性に乏しいという欠点を有してい
る。また、翼車形、容積形及びカルマン渦形流量
計では、被計測流体に微粉炭等が混入されている
と、使用上種々の障害が発生し、場合によつては
清浄な被計測流体にしか適用し得ない。

本考案は前記諸点に鑑みなされたものであり、
その目的とするところは、従来の流量計における
欠点を除去し得る新規な流量計を提供することに
ある。

次に本考案による好ましい一具体例を図面に基
づいて説明する。

図において、ケーシングとしての外側管１に
は、軸受箱２が装着されており、箱２内にはころ
がり軸受３が設けられている。管１内に収容され
た管４は真直な基管５と基管５から二股状に延設
された支管６とからなり、基管５の部位で軸受３
を介して管１に回転自在に支持されている。支管
６は、基管５の軸心７に関して対称に配設されて
おり、その先端面８は閉塞されている。支管６の
夫々の先端部には被計測流体噴出口９が設けられ
ており、一方の噴出口９に対して他方の噴出口９
は裏側に位置している。箱２に取り付けられた検
出器１０は基管５の回転を磁気的、静電的又は光
学的に検出する。箱２内には室１１が形成されて
おり、室１１は通路１２を介して清浄流体発生装
置に連通されている。

このように構成された流量計において、管１の
一方の開口端１３から被計測流体が管１内に供給
されると、流体は基管５の開口端１４から基管５
内に導入され支管６内に導びかれる。支管６に導
びかれた流体は噴出口９から管１と支管６との間
の室１５に噴出される。噴出口９からの流体の噴
出による反力で管４は軸心７を中心としてＡ方向
に回転される。室１５に噴出された流体は管１の
他方の開口端１６から排出される。管４の回転は
検出器１０により電気的に検出され流量信号とし
て用いられる。すなわち、軸心７から噴出口９の
中心までの距離をＲ、噴出口９から噴出される流
体の流速をＶ、管４の回転角速度をＷ、流量をＱ
として、摩擦を無視すると共に、RW／V1≪１と
すると角速度Ｗは流量Ｑに比例し、従つて検出器
１０からの管４の回転に基づく電気信号により流
量を計測し得る。

このような流量計は微粉炭など固体が浮遊する
被計測流体の計測に適しており、この場合、箱２
と基管５との間の間隙１７に微粉炭などが詰ま
り、管４の回転が阻害されるのを防止するため、
必要に応じ清浄流体発生装置を作動させ、清浄流
体を通路１２、室１１を介して間隙１７に供給し
て、微粉炭などを除去するようにしてもよい。

ところで、前記具体例では支管を二股状に形成
したが、これに代えて支管を一本のみにしてもよ
く、また３本以上にしてもよい。

前記の如く、本考案によれば、線形化装置を必
要とすることなく、簡単に流量を計測し得、加え
て、耐振性を向上し得る上に、固体が混入された
流体に対しても障害なく流量を計測し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による好ましい一具体例の断面
図、第２図は第１図に示す−線断面図であ
る。 １……管、４……管、５……基管、６……支
管、７……軸心、９……流体噴出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基管と基管から曲折されて延設された支管とを
   有する管を、基管部位で回転自在に保持してケー
   シング内に収容し、支管に被計測流体噴出口を形
   成し、噴出口からの被計測流体の噴出による基管
   の軸心を中心とする管の回転を検出するようにし
   た流量計。