JPS62186872A - 呼吸圧重畳式カフ圧調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、人工呼吸や麻酔等に用いる医療器具としての
カフ付気管挿入チューブ用のカフ圧調整装置、特に、周
囲温度や環境気圧の変化などのカフ圧変動要因に対して
カフ圧を一定に保持し得るのみならず、呼吸圧に連動し
てカフ圧を制御し１ｑるようにした呼吸圧重畳式カフ圧
調整装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、この種カフ付気管挿入チューブを患者の気′管に
挿入して人工呼吸や麻酔ガスの吸入を行なう場合に、チ
ューブの先端部に取付けた中空リングをガスで膨張させ
てチューブを気管内壁に固定するようにしだカフとして
は、最初は高圧ガスを注入する高圧カフが使用されてい
たが、かかる高圧カフでは気管内壁に強く接触し過ぎて
障害を起す危険性が大きかったので、障害発生の危険性
が小さい低圧大容量のガスを注入する低圧カフが使され
るようになった。しかしながら、この低圧カフでは、カ
フ自体の表面積が大きくて膜厚が薄いために、全身麻酔
中に麻酔用笑気ガスが拡散してカフ内に流入し、カフ内
圧を上昇させる傾向が強かった。

従来のカフ付気管挿入チューブにおける上述したカフ内
圧の問題に対しては、例えば実公昭６０−７７４２号公
報や本発明者による特願昭６０−１４４３５＠明細書そ
の他の文献に記載されているように、患者の緊張弛緩状
態の変化、あるいは、環境気圧や周囲温度の変化によっ
てカフ圧変動の要因が生じてもカフ圧を一定に保持する
カフ圧調整装置が従来から開発されて来たが、上述した
低圧カフでは、低い内圧によってカフが気管内壁に接触
しているが故に、例えば人工呼吸によって間欠的に気管
内の陽圧レベルが上昇すると、麻酔中の笑気ガスもしく
は人工呼吸時の呼吸ガスがカフを越えて洩れたり、ある
いは、呼吸器に送入するガスの圧力がカフの呼吸器側の
面に加わって、使用中の気管挿入デユープが気管から１
友は出たりする可能性が大きかった。低圧カフのかかる
不具合を避けるには、気管挿入チューブを他の何らかの
手段によって固定したり、低圧カフではあってちカフ圧
を多少高くしておく必要があったが、気管挿入チューブ
の抜は出しやガス洩れを防ぎ得る程度にカフ圧を高くす
ると、低圧カフであっても気管内壁に障害を残す場合が
あった。

（発明が解決しようとする問題点） 上述のような人工呼吸時のガス洩れや送入ガス圧による
気管挿入チューブの抜は出しの防止策として、呼吸器の
圧力変化に連動してカフ圧を変化させる方法も従来提案
されており、呼吸器に対する送入ガス圧が高いときにの
み、任意に設定しである基底カフ圧に適切なガス圧を付
加するようになっている。すなわち、カフに送入して基
底カフ圧を任意に設定し得るようにした送入ガス圧に対
し、ダイヤフラムやピストンを介して呼吸器の圧力を追
加するようになっているが、ダイヤフラムには薄い膜で
あるが故に耐久性の問題があり、また、ピストンには作
動抵抗やガス洩れ等の問題があり、さらに、基底カフ圧
を予め適切な一定値に設定しておいても、環境気圧が急
激に変化する高気圧治療学内等では基底カフ圧自体が変
動するので使用し１９ない、という問題があった。

また、気管挿入チューブを用いた麻酔中に、人工呼吸器
等によって間欠的に生ずる気管内圧に相当する圧力のガ
スを気管トル人チューブに送気することによって呼吸用
ガスの洩れを防ぐ方法もあるが、このガス洩れ防止方法
を用いた場合には、人工呼吸器によって間欠的に送気が
行なわれるので、その間欠的送気の中間にＪ５いては気
管内圧が環境気圧とほとんど同じレベルまで低下するこ
とになり、したがって、カフ圧も同様に環境気圧と同レ
ベルまで低下して気管内壁に対するカフの密着力が不足
し、気管内に侵入して来た痰や唾あるいは嘔吐物等の誤
飲を招く危険性が強いという問題があった。

本発明の目的は、上述した従来の問題を解決し、カフイ
］気管挿入チューブの使用中に周囲温度や環境気圧の変
化などのカフ圧変動の要因が生じても、気管挿入チュー
ブに付随している従来の低圧カフに接続することにより
、呼吸圧に連動してカフ圧を制御し、気管内圧の間欠的
変動に対応し１ｑるようにする呼吸圧重畳式のカフ圧調
整装置を１１？供することにある。

（問題点を解決するための手段） すなわら、本発明呼吸圧重畳式カフ圧調整装置は、加圧
ガス供給源に連結する第１の開口を有する第１の気密室
と、その第１の気密室に圧力調節弁を備えた第１の連通
口を介して連通ずるとともに気管挿入チューブに付随し
たカフに連結する第２の開口を有する第２の気密室と、
その第２の気密室に前記圧力調節弁と連動する第１のダ
イヤフラムを介して連接するとともに前記気管挿入チュ
ーブに連結する第３の開口を有する第３の気密室と、前
記第１および前記第２の気密室にそれぞれ第２のダイヤ
フラムおよびその第２のダイヤフラムと連動する遮断弁
を備えた第２の連通口を介してそれぞれ連接および連通
をするとともに装置外に開放したオリフィスを有する第
４の気密室とを備え、前記第１の気密室に前記加圧ガス
供給源から所望のカフ圧を超えて加圧したガスを供給す
るとともに、前記第２の気密室内のガス圧と前記第３の
気密室内のガス圧との第１の差圧に応ｖＪする前記第１
のダイヤフラムを介して前記圧力調節弁により当該第１
の差圧に応じ前記第１の連通口を開閉して前記第２の気
密室に前記加圧したガスを供給し、前記第１の気密室内
のガス圧と前記オリフィスを介して装置外に連通した前
記第４の気密室内のガス圧との第２の差圧に応動する前
記第２のダイヤフラムを介して前記遮断弁により当該第
２の差圧に応じ前記第２の連通口を開閉して前記第２の
気密室内のガスを前記オリフィスを介し装置外に放出す
ることにより、前記第２の気密室に連通した前記カフ内
のガス圧を、可調整のカフ圧設定手段により設定した前
記所望のカフ圧もしくは前記第３の気密室に連通した前
記気管挿入チューブ内の当該所望のカフ圧を超える呼吸
圧に等しく保持するように調整することを特徴とするも
のである。

（作　用） 本発明による呼吸圧重畳式カフ圧調整装置を単独に使用
して気管挿入チューブや気管開切チューブに付随したカ
フに接続し、それら医療用チューブのカフによる気管内
固定機能を増大させれば、この種カフ付チューブの臨床
医学上の利用価値を従来に比して格段に増大させること
ができるが、人工呼吸器や麻酔器あるいは高く低）気圧
治療装置に付加装着して使用することにより、それらの
医療用装置の機能を格段に増大させ得る、という顕著な
効果を上げることができる。

（実施例） 以下に図面を参照して実施例につぎ本発明の詳細な説明
する。

本発明呼吸圧重畳式カフ圧調整装置の構成例を第１図に
示す。図示の構成による本発明カフ圧調整装置は、概略
、第１の気密ｖ１、第２の気密室２、第３の気密室３お
よび第４の気密室４の組合わせからなっている。第１の
気密室１には、加圧ガス供給源（図示せず）に連結する
ための連結口５を設【ブるとともに、例えば図示のよう
に連結口５に球体をばねにＪ：り抑圧するなどした一方
弁６に設けて、第１の気密室１からυ１１圧ガス］ハ給
源へのガスの逆流を防止する。また、第２の気密室２に
は、間口１３を設けて、途中に安全弁２０および圧力計
２１を設けるとともに先端部近傍にパイロットランプ２
２を介挿した細管チューブ２３を介し、気管挿入チュー
ブ２４の先端部に取付けであるカフ２５を連結づる。ま
た、第３の気密室３には、開口９を設けて、麻酔器や人
工呼吸器等の送気回路（図示せず）にコネクタ２９を介
して連結したカフ付気管挿入チューブ２４の途中に設け
である開口２６との間をパイロットチューブ２７を介し
て連結する。さらに、第４の気密室４には、オリフィス
１５を設けて、内部のガスが徐々に装置外に排出される
ようにする。

上）ホのようにしてそれぞれ担当する各所に連結乃至連
通した第１乃至第４の気密室１乃至４は、つぎのように
して相互に組合わせる。なお、上述のように第１乃至第
４の気密室１乃至４からなる本発明カフ圧調整装置を、
例えば高気圧治療室内で治療中の患者の゛気管に＋１ｔ
ｉ人したカフ付気管挿入チューブ２４に連結して使用す
る場合には、上述した細管チューブ２３およびパイロッ
トチューブ２７を、図示ように、高気圧治療室隔壁２８
を気密に貫通させて第２および第３の気密室２および３
をカフ２５およびカフ付気管挿入チューブ２４にそれぞ
れ連結する。

さて、第１の気密室１と第２の気密室２とは、相互間を
画成する隔壁に連通ロアを設けて相互に連通させるとと
もに、その連通ロアに圧力調節弁１４を設けて、加圧ガ
ス供給源から第１および第２の気密ｖ１および２を順次
に介してカフ２５に送給する加圧ガスの圧力をその圧力
調節弁１４の開閉によって１ｍ　ｉｌｉ’ｊ　Ｌ　得る
ようにする。さらに、第２の気密室２と第３の気密室３
とは、可撓性のダイヤフラム８によって相互間を画成す
るとともに、そのダイヤフラム８と上述の圧力調節弁１
４とを図示のように連結して連動させ、第２の気密室２
と第３の気密室３との内部ガス圧の差に応じ、ダイヤフ
ラム８とともに圧力調節弁１４を駆動して連結ロアを開
閉し得るようにする。さらに、例えば図示のように′：
５３の気密室３側に圧力調節用のハンドル１０を連通ロ
アの対向壁に螺合させて設け、そのハンドル１０の先端
を、ばね１１を介し、ダイヤフラム８とともに圧力調節
弁１４に当接させて、ダイヤフラム８および圧力調節弁
１４を連通ロアを開く方向に押圧する。したがって、ｌ
ｌｌ′ｌ！チューブ２３を介して第２の気密室２に導入
したカフ２５内のガス圧、すなわち、カフ圧が、ハンド
ル１０およびばね１１のダイヤフラム８および圧力調節
弁１４に対する押圧力によって設定する所望のカフ圧よ
り低いときには、圧力調節弁１４がばね１１に押されて
連結ロアが開き、加圧ガス供給源からの加圧ガスが第１
の気密室１を介して第２の気密室２、したがって、細管
チューブ２３を介してカフ２５に流入し、カフ圧を上昇
させる。その結果、カフ２５内のガス圧が所望のカフ圧
に３％すると、ハンドル１０およびばね１１に当接した
圧力調節弁１４によって連結ロアが開ざされ、加圧ガス
の流入が停止するので、カフ２５内のガス圧は所望のカ
フ圧に保持される。

上述のようにして、カフ２５内のガス圧がハンドル１０
およびばね１１により設定した所望のカフ圧に等しく保
持されている状態で、パイロットチューブ２７を介して
第３の気密室３に導入したカフ付気管挿入チューブ２４
内のガス圧がハンドル１０およびばね１１により設定し
た所望のカフ圧を超えて増大したときには、その超過し
た気管内ガス圧によりダイヤフラム８および圧力調節弁
１４が押圧されて連結ロアが再び開き、加圧ガスが第２
の気密ｖ２に流入するので、カフ２５内のガス圧は、ダ
イヤフラム８を押圧する超過気管内ガス圧に等しくなる
まで増大する。したがって、例えば、高気圧治療室内で
治療中の患者の気管内における呼吸圧などのガス圧変動
が生じても、カフ２５内のガス圧が常時その気管内ガス
圧変動に応じて変化することになり、気管内のガス洩れ
や気管挿入チューブの扱は出しが生ずるおそれは全くな
くなる。なお、圧力１１！用のハンル１０には、例えば
図示のようにして、所望カフ圧設定値を増大させる方向
の螺動を制限するストッパ１２を取イリ【ノで、ハンド
ル１０およびばね１１により設定する所望カフ圧が気管
内壁圧迫許容圧力を超えて設定されるのを防止する。

一方、第２の気密室２と第４の気密室４とは、相ｎ間を
画成するＶＡ壁に連通口１６を設けて相互に連通させる
とともに、その連通口１６に遮断弁１７を設けて、細管
チューブ２３を介して第２の気密室２に導いたカフ２５
内のガスが連通口１６、第４の気密室４およびオリフィ
ス１５を介して徐々に装置外に流出するのをその遮断弁
１７により連通口１６を開閉して調節し得るようにする
。さらに、第１の気密室１と第４の気密ｖ４とは、可撓
性のダイヤフラム１８によって相互間を画成するととも
に、そのダイヤフラム１８と上述の遮断弁１７とを図示
のように連結して連動させ、第１の気密室１と第４の気
密室４との内部ガス圧の差に応じてダイヤフラム１８と
ともに遮断弁１７を駆動する。その遮断弁１７は、第４
の気密室４を貫通させるとともに、ばね１９により押圧
して連通口１６を第２の気密￥２の側から閉ざすように
する。したがって、上述した遮断弁１７による連通口１
６の開閉を第１の気密室１に供給する加圧ガスのガス圧
に応じて制御しｉＩ′７にとになる。

以上のように構成した第１図示の本発明呼吸圧重畳式カ
フ圧調整装置はつぎのＪ：うに動作する。

図示の構成による本発明呼吸圧ｍ畳式カフ圧調整装置は
、従来のように単にカフ圧を適切に設定した所望の一定
値に保持するのに留まらず、カフ付気管挿入チューブを
固定挿入すべき気管内の呼吸圧が所望のカフ圧値を超え
たときには、カフ内のガス圧をその超過呼吸圧に等しく
増大させ、カフの隙間からのガス漏れやカフ付チューブ
の気管からの抜は出しを防止し得るように動作する。

すなわち、まず、加圧ガス供給源から所定の圧力以上に
加圧したガスが第１の気密室１に有効に供給されている
場合には、第１の気密室１と第りの気密室４とを画成す
るダイヤフラム１８と連動する遮断弁１７がその加圧ガ
スに押圧されて連通口１６が開放状態になり、したがっ
て、カフ２５内の過剰ガスが、細管チューブ２３、間口
１３、連通口１６を順次に介し、オリフィス１５から絶
えず徐々に装置外に放出されている状態となる。かかる
状態において、ダイヤフラム８と連動する圧力調節弁１
４が所望カフ圧が得られるように調節した圧力調整用ハ
ンドル１０およびばね１１に当接するまで連通ロアが問
いているので、供給源からの加圧ガスがその連通ロアを
介して第２の気密室２に流入し、ハンドル１０の調節に
よって設定した必要最低限度の基底カフ圧に達して平衡
状態となり、カフ２５内のガス圧をその基底カフ圧に保
持した状態となる。

本発明呼吸圧重畳式カフ圧調整装げにおいては、かかる
従来と同様の所定カフ圧保持の状態において、人工呼吸
等によって気管内の呼吸圧が間欠的に増大して麻酔ガス
洩れや気管挿入チューブの扱は出し等の障害発生のおそ
れが生じたときには、従来装置とは異なり、呼吸圧の増
大に伴って増大した気管挿入チューブ２４内のガス圧を
パイロットチューブ２７を介して第３の気密室３に導入
しであるので、第３の気密室３内のガス圧がハンドル１
０により設定した所定カフ圧を超えて増大すると、ダイ
ヤフラム８が第３の気密室３側から押圧されて上述した
所定カフ圧保持の平衡状態が破れ、連通ロアが開いて供
給源からの加圧ガスが、第１の気密室１を介し、第２の
気密室２に流入し、第２の気密室２内のガス圧を増大さ
せ、第３の気密室３内の増大したガス圧に等しくなって
新たな平衡状態となる。したがって、その第２の気密室
２に連結したカフ２５内のガス圧は、気管内の増大した
呼吸圧に対向し得る程度にまで、はぼ遅滞なく増大して
麻酔ガス洩れや気管挿入チューブの抜は出し等の障害発
生をほぼ完全に防止して、気管内呼吸圧の変動にも拘わ
りなく、カフ付気管挿入デユープ２４を気管内壁の所定
位置に適切な圧力で接触固定することができる。

一方、人工呼吸等による気管内呼吸圧変動にＪ３いて気
管内気圧が低くなったときには、カフを気管内壁の一定
の位置に接触固定し得る最低限度の基底カフ圧にカフ２
５内のガス圧を保持し得ること、前述したとおりである
から、気管内気圧の低下時にも例えば肺内への嘔吐物等
の吸入を防止することができ、しかも、そのときには、
気管内壁に接触固定するためのカフ圧による気管内壁の
圧迫が軽ｉ牧であるので、気管内壁内の毛細血管の血流
を閉塞するＪ３それは全くない。なＪプ、人工呼吸等に
よる気管内呼吸圧変動にＪ３いて気管内気圧が間欠的に
高くなったときには、前述のようにして増大したカフ圧
によって気管内壁が圧迫されて、気管内壁内の毛細血管
の血流が一時的に阻害されるが、気管内気圧は呼吸リズ
ムのもとに周期的に上昇下降を繰返しているのであるか
ら、気管内気圧の下降の都度、カフ圧が同１］シて低下
し、気管内壁の圧迫が周期的に軽減されて毛細血管の血
行も周期的に回復する。したがって、人工呼吸等によっ
て増大した気管内呼吸気圧の変動時にも、本発明装置に
Ｊ：リカフ圧を自動調整し得るカフ付気管挿入デユープ
を使用すれば、気管内壁に障害をのこすＪ３それが従来
に比して格段に少なくなる。

つぎに、上述した場合とは逆に、供給源から供給する加
圧ガスのガス圧が低下して第１の気密室１内のガス圧が
、圧力調整用ハンドル１０のス１−ツバ１２により設定
り−る最大設定カフ圧より低くなった場合には、第１の
気密室１と第４の気密室４とを画成するダイ１７フラム
１８を第１の気密室１側から押圧するガス圧が低下する
ことになり、そのダイヤフラム１８と連動する遮断弁１
７がばね１９により押圧されて連通口１６を閉塞する。

したがって、カフ２５内のガスのオリフィス１５からの
放出が阻止されるとともに、第１の気密室１内のガスの
連結口５から加圧ガス供給源に向う逆流は一方弁６によ
って阻止されているので、供給源からの加圧ガスの圧力
が低下しても第２の気密室２内においては基底ガス圧が
保持される。その結果、その第２の気！５至２と第３の
気密室３とを画成するダイヤフラム８を気管内の呼吸圧
に同期して第２の気密室２側に押圧することにより、基
底カフ圧に気管内呼吸圧を重畳したガス圧をカフ２５に
送給するという本発明装置の呼吸圧垂畳式カフ圧調整機
能は、供給源からのガス圧が低下しても維持することが
できる。

また、本発明呼吸圧重畳式カフ圧調整装置を高気圧治療
室内に設置してカフ付気管挿入チューブのカフ内ガス圧
を調整する場合には、高気圧治療の開始前に本発明装置
の基底カフ圧を所望の圧力に任意に設定しておくだけで
、高気圧治療の終了まで何ら特別の操作をすることなく
、上述したように患者の呼吸による気管内気圧の変動に
同期して、基底カフ圧に呼吸圧の変動を重畳した形態の
カフ圧制御を行なうことができ、したがって、高気圧治
療時にも何ら特別の操作を要せずに本発明カフ圧調整装
置を使用することができる。

なお、前述したように、第１図に破線で示ず高気圧治療
空隔壁２８に細管チューブ２３およびパイロットチュー
ブ２７を貫通させて高気圧治療室外に設置した本発明装
置を室内で使用中のカフ付気管挿入チューブ２４に連結
した場合には、高気圧治療中であっても、室内で使用中
のカフ付気管挿入チューブ２４のカフ圧を学外から任意
に調節することができる。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明による呼吸圧重
畳式カフ圧調整装置においては、カフ付気管挿入チュー
ブに必要なカフ圧の最大値を超える圧力の加圧ガスを供
給源から装置に供給するとともに、装置内のガスをオリ
フィスを介して徐々に放出し、かかるガスの供給および
放出をそれぞれ専用に設けた弁を開閉して制御すること
により、装置に連通したカフ付気管挿入チューブのカフ
内のガス圧を、任意に設定可能の基底カフ圧に、その基
底カフ圧を間欠的に超える呼吸圧を重畳した圧力値に常
時保持するようにしてカフ圧調整を行なうのであるから
、この種気管挿入チューブ用カフ内のガス圧をこの種チ
ューブのあらゆる使用条件に即応して最適状態に調整す
ることができる。

したがって、本発明カフ圧調整装置を使用すれば、患者
に対する麻酔や人工呼吸のための送気時に気管挿入チュ
ーブが抜は出すおそれがなくなるので、基底カフ圧を必
要最低限度値に設定することができ、一定カフ圧で使用
する従来装置に比して気管内壁に与える障害を格段に軽
減することができ、高気圧治療時のように環境気圧の急
檄な変化が生ずる場合にも、高気圧治療宇内で所要の人
工呼吸を通りに行なうことができ、しかも、気管内での
ガス洩れやカフの周囲からの分泌物や嘔吐物等の誤飲等
を防止して、カフ何気管挿入チュー゛ブの最適機能を維
持することができ、さらに、高気圧治療室内に本発明装
置を設置して使用する場合にも、入室時に所望のカフ圧
を設定しておＣノば、以後の治療中に室内の気圧が変化
しても改めてカフ圧調節を行なう要なく、上述した最適
のカフ圧調整状態を常時維持し得る、という格別の顕著
な効果を挙げることができる。

なお、本発明の要旨を逸脱しない限り、萌述した本発明
装置の構成例に幾多の変更を施して本発明を実施し得る
こと勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明呼吸圧重畳式カフ圧調整装置の構成例を
示す構成配置図である。 １、　２．　３．　４・・・気密至 ５・・・（加圧ガス供給源）連結口 ６・・・一方弁　　　　　　１，１６・・・連通口８．
１８・・・ダイヤフラム ９、１３．２６・・・間口 １０・・・（圧力調整用）ハンドル １１、１９・・・ばね　　　　１２・・・ストッパ１４
・・・圧力調節弁　　　１５・・・オリフィス１７・・
・遮断弁　　　　　２０・・・安全弁２１・・・圧力計
　　　　　２３・・・細管デユープ２４・・・カフ付気
管挿入チューブ ２５・・・カフ　　　　　　２７・・・パイロブ１〜チ
ユーブ２８・・・高気圧治療至隔壁 ２９・・・コネクタ 手　　続　　補　　正　　書 昭和６１年　５月１２日 特許庁長官　　宇　　賀　　道　　部　　殿、事件の表
示 昭和６１年特許願第２９０９８号 、発明の名称 呼吸圧重畳式カフ圧調整装置 、補正をする者 事件との関係　特許出願人 鳥取大学長　高木　篤 、代理人 明細書の「特許請求の範囲」　「発明の詳細な説明」お
よび１、明細書の特許請求の範囲をつぎのとおりに訂正
する。 ［２、特許請求の範囲 ■、　加圧ガス供給源に連結する第１の開口を有する第
１の気密室と、その第１の気密室に圧力調節弁を備えた
第１の連通口を介して連通ずるとともに気管挿入チュー
ブに付随したカフに連結する第２の開口を有する第２の
気密室と、その第２の気密室に前記圧力調節弁と連動す
る第１のダイヤフラムを介して連接するとともに前記気
管挿入チューブ内または当該患者の呼吸ガス回路内に連
結する第３の開口を有する第３の気密室と、前記第１お
よび前記第２の気密室にそれぞれ第２のダイヤフラムお
よびその第２のダイヤフラムと連動する遮断弁を備えた
第２の連通口を介してそれぞれ連接および連通をすると
ともに装置外に開放したオリフィスを有する第４の気密
室とを備え、前記第１の気密室に前記加圧ガス供給源か
ら所望のカフ圧を超えて加圧したガスを供給するととも
に、前記第２の気密室内のガス圧と前記第３の気密室内
のガス圧との第１の差圧に応動する前記第１のダイヤフ
ラムを介して前記圧力調節弁により当該第１の差圧に応
じ前記第１の連通口を開閉して前記第２の気密室に前記
加圧したガスを供給し、前記第１の気密室内のガス圧と
前記オリフィスを介して装置外に連通した前記第４の気
密室内のガス圧との第２の差圧に応動する前記第２のダ
イヤフラムを介して前記遮断弁により当該第２の差圧に
応じ前記第２の連通口を開閉して前記第２の気密室内の
ガスを前記オリフィスを介し装置外に放出することによ
り、前記第２の気密室に連通した前記カフ内のガス圧を
、可調整のカフ圧設定手段により設定した前記所望のカ
フ圧工前記第３の気密室に連通した前記気管挿入チュー
ブ内または当該患者の呼吸ガス回路内の呼吸圧のガス圧
変化分を重畳付加するように調整することを特徴とする
呼吸圧重畳式カフ圧調整装置。 ２、　前記第１の気密室から前記加圧ガス供給源へのガ
スの逆流を防止する一方弁を前記第１の開口に設けるこ
とにより、前記加圧ガス供給源から前記第１の気密室に
供給する前記ガスのガス圧が前記所望のカフ圧より低下
したときに前記第２の気密室内のガスの前記オリフィス
を介する装置外への放出を前記第２のダイヤフラムと連
動する前記遮断弁により停止し得るようにしたことを特
徴とする特許請求の範囲第１項記載の呼吸圧重畳式カフ
圧調整装置。 ３、一端を前記圧力調節弁に当接して前記第１の連通口
を開放する方向に押圧するばね部材とそのばね部材の他
端に当接して当該ばねが前記圧力調節弁を押圧する圧力
を設定するねじ部材とにより前記カフ圧設定手段を構成
するとともに、前記ねじ部材に可調整に設けたストッパ
により前記押圧する圧力の設定可能範囲を制限するよう
にしたことを特徴とする特許請求の範囲第１項または第
２項記載の呼吸圧重畳式カフ圧調整装置。」 ２、明細書第４頁第１１行の「この種」を「この種の」
に訂正し、 同頁第１４行乃至第１５行をつぎのとおりに訂正する。 「グ状軟袋をガスで膨張させてチューブと気管内壁との
間の気密性を保ち固定するようにしだカフとしては、最
初は比較的高い圧のガスを」３、同第６頁第１８行の「
には」を「は」に訂正する。 ４、同第７頁第６行の「チューブに」を「チューブのカ
フに」に訂正する。 ５、同第９頁第１７行乃至第１８行をつぎのとおりに訂
正する。 「−ブ内または呼吸ガス回路内のガス圧の環境圧に対す
る変化分を当該所望のカフ圧に重畳付加するように調整
することを特徴とするもの」６、同第１０頁第５行の「
固定機能」を「気密固定機能」に訂正する。 ７、同第１１頁第７行の「ランプ２２」を「バルーン２
２」に訂正し、 同頁第８行の「カフ２５を」を「カフ２５に」に訂正し
、 同頁第１０行乃至第１１行の「送気回路・・・カフ付気
管」を「呼吸ガス回路（図示せず）またはカフ付気管」
に訂正し、 同頁第１９行の「つぎの」を「後述の」に訂正する。 ８、同第１２頁第５行の１図示のように、」を「図示す
るように、」に訂正する。 ９、同第１３頁第８行乃至第１Ｏ行をつぎのとおりに訂
正する。 「に押圧する。したがって、第２の気密室２内、すなわ
ち細管チューブ２３を介して導入したカフ２５内のガス
圧が、ハンドル１０およびばね１１の」１０、同第１４
頁第６行乃至第８行をつぎのとおりに訂正し、 「管挿入チューブ２４内または呼吸ガス回路内のガス圧
が環境圧に対して変動するときには、第３の気密室３内
のガス圧により」 同頁第１２行乃至第１５行をつぎのとおりに訂正する。 ［ラム８を押圧する超過気管内ガス正分だけ付加される
。したがって、例えば、高気圧治療室内等の環境圧の激
変するようなところで患者に対して本発明製蓋を使用す
る場合においても、つねに環境圧に対する呼吸圧変化分
を取出して第３の気密室３に導入することにより、ダイ
ヤフラム８の押し圧として作用させることができる。こ
のことは高気圧室内等で発生した環境圧と呼吸圧との複
合した圧力変動を、つねに所望の規定カフ圧に付は加え
ることができることを意味する。つまり、環境圧や呼吸
圧が増加すれば、カフ２５内の圧力をその増加分だけ追
加し、また、逆に、環境圧や呼吸圧が低下すればそれに
見合った圧力分だけカフ２５内の圧力を減少させること
ができる。しかして、導入した環境圧と呼吸圧との複合
圧力変化分のうちの環境圧は、カフ２５の存在している
環境と同じであるために相殺されて、結果的には、呼吸
圧の環境圧に対する変化分だけがカフ２５の所望の基底
圧に自動的に重畳付加されることになる。このようにし
て、カフ２５内のガス圧が常」 １１、　　同第１５頁第１０行乃至第１１行をつぎのと
おりに訂正する。 「流出させる。さらに、第１の気密」 １２、同第１６頁第９行乃至第１１行をつぎのとおりに
訂正する。 「何気管挿入チューブを挿入固定すべき気管内の呼吸圧
を取出してこれと環境圧との差圧を所望のカフ圧値に重
畳して、力」 １３、同第１７頁第２０行をつぎのとおりに訂正する。 「により設定したダイヤフラム８の押し圧に付は加えら
れるため、」 １４、同第１８頁第１３行乃至第１４行の「接触固定す
る」を「気密性を保ちながら固定する」に訂正し、同頁
第１６行乃至第１９行をつぎのとおりに訂正する。 「いて気管内気圧が低くなったときには、呼吸ガス回路
からパイロットチューブ２７によって通じている第３の
気密室３の内圧は呼吸圧の低下とともに下がってくるた
めに、ダイヤフラム８に対する押し圧もそれにつれて低
下する。そのために、連通ロアは圧力調節弁１４によっ
て閉鎖され、第１の気密室ｌから第２の気密室２へのガ
ス供給は断たれるが丸以前の動作で上昇していたカフ圧
に連結している第２の気密室２内のガス圧は、連通口１
６、第４の気密室４、オリフィス１５を介して外部へ放
出され続けて低下し、所望のカフ圧に復帰するために、
気管内気圧の低下時」 １５、同第１９頁第１行乃至第２行の「接触固定する」
を「気密的に接触固定する」に訂正し、同頁第３行の「
軽微」を「軽微」に訂正し、同頁第８行の「阻害される
が、」を「阻害されることがあるが、」に訂正し、 同頁第１４行乃至第１５行の「本発明装置により」を「
本発明装置による」に訂正する。 １６、　　同第２０頁第１８行の「低下しても」を「使
用中に低下または断たれたとしても」に訂正する。 １７、同第２１頁第６行の「気管内気圧」を「気管内ガ
ス圧」に訂正する。 １８、同第２２頁第８行乃至第９行をつぎのとおりに訂
正する。 「のガス圧を、任意に設定可能の基底カフ圧に、患者の
環境圧に対する気道内圧の変化分を重畳した」 １９、同第２４頁第７行の「２１・・・圧力計」のあと
にｒ２２・・・パイロットバルーン」ヲ加入スル。 手続補正書　　　　１゜ 昭和６１年１２　月２７日 １、事件の表示 昭和６１年特許　願第２９０９８　号 ２発明の名称 呼吸圧重畳式カフ圧調整装置 ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 鳥取大学長　高木　篤 仝 徴 男細書第１９頁第２０行乃至第２０頁第１行をつぎのと
おりに訂正する。 「１内のガス圧が、遮断弁１７の作動開始圧力として予
め設定しである圧力よりも低くなつ」外１名　　、：′
０う゛

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、加圧ガス供給源に連結する第１の開口を有する第１
   の気密室と、その第１の気密室に圧力調節弁を備えた第
   １の連通口を介して連通するとともに気管挿入チューブ
   に付随したカフに連結する第２の開口を有する第２の気
   密室と、その第２の気密室に前記圧力調節弁と連動する
   第１のダイヤフラムを介して連接するとともに前記気管
   挿入チューブに連結する第３の開口を有する第３の気密
   室と、前記第１および前記第２の気密室にそれぞれ第２
   のダイヤフラムおよびその第２のダイヤフラムと連動す
   る遮断弁を備えた第２の連通口を介してそれぞれ連接お
   よび連通をするとともに装置外に開放したオリフィスを
   有する第４の気密室とを備え、前記第１の気密室に前記
   加圧ガス供給源から所望のカフ圧を超えて加圧したガス
   を供給するとともに、前記第２の気密室内のガス圧と前
   記第３の気密室内のガス圧との第１の差圧に応動する前
   記第１のダイヤフラムを介して前記圧力調節弁により当
   該第１の差圧に応じ前記第１の連通口を開閉して前記第
   ２の気密室に前記加圧したガスを供給し、前記第１の気
   密室内のガス圧と前記オリフィスを介して装置外に連通
   した前記第４の気密室内のガス圧との第２の差圧に応動
   する前記第２のダイヤフラムを介して前記遮断弁により
   当該第２の差圧に応じ前記第２の連通口を開閉して前記
   第２の気密室内のガスを前記オリフィスを介し装置外に
   放出することにより、前記第２の気密室に連通した前記
   カフ内のガス圧を、可調整のカフ圧設定手段により設定
   した前記所望のカフ圧もしくは前記第３の気密室に連通
   した前記気管挿入チューブ内の当該所望のカフ圧を超え
   る呼吸圧に等しく保持するように調整することを特徴と
   する呼吸圧重畳式カフ圧調整装置。 ２、前記第１の気密室から前記加圧ガス供給源へのガス
   の逆流を防止する一方弁を前記第１の開口に設けること
   により、前記加圧ガス供給源から前記第１の気密室に供
   給する前記ガスのガス圧が前記所望のカフ圧より低下し
   たときに前記第２の気密室内のガスの前記オリフィスを
   介する装置外への放出を前記第２のダイヤフラムと連動
   する前記遮断弁により停止し得るようにしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の呼吸圧重畳式カフ圧
   調整装置。 ３、一端を前記圧力調節弁に当接して前記第１の連通口
   を開放する方向に押圧するばね部材とそのばね部材の他
   端に当接して当該ばねが前記圧力調節弁を押圧する圧力
   を設定するねじ部材とにより前記カフ圧設定手段を構成
   するとともに、前記ねじ部材に可調整に設けたストッパ
   により前記押圧する圧力の設定可能範囲を制限するよう
   にしたことを特徴とする特許請求の範囲第１項または第
   ２項記載の呼吸圧重畳式カフ圧調整装置。