JPS62186054A - ディ−ゼルエンジン用燃料フィルタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、ディーゼルエンジンの燃料供給系に設けた燃
料フィルタ装置に関する。

（従来の技術〉 ディーゼルエンジン用燃料として用いられる軽油を主成
分とした燃料は、低温例えば−１０℃程度以下でワック
スが析出し、これが燃料フィルタエレメントに付着して
目詰まりを生じ易い。このような現象が生じるとエンジ
ンへ供給される燃料流が断たれ、その結果、エンジンの
出力不足、停止、車両の失速、停止という不都合が発生
する。

かかる不都合を解消しようとしたものに、特開昭５５−
４６０９３号公報並びに特開昭６０−１６４６５７号公
報等開示のものがある。

これの−例を第５図及び第６図に示す。

第５図において、燃料タンクｌ内の燃料は供給１ｌＴｌ
路２を介し燃料フィルタ３でろ過された後、分配型燃料
噴射ポンプ等の噴射ポンプ４に吸引される。噴射ポンプ
４内にはフィードポンプ及びプレソシャレギュレータが
備えてあり、フィードポンプにより吸引した燃料をプレ
ッシャレギュレータにより適圧に保持して運動各部の潤
滑及び冷却に供すると共にポンプ部に導く。

ポンプ部内に吸入された燃料は分配圧送されてディーゼ
ルエンジンの各気筒に配設された噴射ノズル５に導かれ
、これより噴射供給される。

ここで、噴射ポンプ４は自己の冷却めため、噴射に必要
な燃料より多い余分な燃料を取り込んでおり、その余分
燃料と噴射ノズル５に送出されたが噴射に供されなかっ
た余剰の燃料とは、戻り通路６，７．８を介して燃料タ
ンク１に戻される。

この所謂オーバーフロー燃料は噴射ポンプ４の機械的仕
事を受けて加熱されて昇温しており、通常は燃料タンク
１において放熱される。

前記戻り通路８に介装した気液分離兼逆流防止装置９は
、第６図に示すように、フロート１０を内蔵してなるフ
ロート室１１を備えており、気泡を含んだオーバーフロ
ー燃料がフロート室１１に流入してここで比重差による
気液分離を行って、上部の気泡を伴った燃料のみ、チェ
ックバルブ１２を押し開いて燃料タンク１に放出される
。フロート室１１において、オーバーフロー燃料の貯留
量が所定値以下に・低下した時にはフロート１０が液面
と共に下降して底壁に設けた吐出口１３を塞ぐ。これに
よって吐出口１３がら空気の混入のないオーバーフロー
燃料のみ導き出すようになっている。

フロート室１１の吐出口１３は加温燃料通路１４を介し
て、前記燃料フィルタ３の導入口３ａに接続されており
、オーバーフロー燃料を該燃料フィルタ３内に導いて燃
料加熱を行うようになっている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、かかる従来のディーゼルエンジン用燃料
フィルタ装置にあっては、上述のように、気液分離兼逆
流防止装置９が全く他の装置とは独立して構成され、例
えば燃料フィルタ３の本体から分離しているため、次の
ような問題点を生じる。

即ち、車両搭載時における設置場所の制約等を受けるこ
とが多い。そして、この結果、加温燃料通路１４のうち
気液分離兼逆流防止装置９と燃料フィルタ３とを連結す
る部分を構成する燃料ホース１４Ａを長くせざるを得ず
、該燃料ホース１４Ａを燃料が通過する間に該燃料の熱
が放散されて失われる。又、熱の放散は気液分離兼逆流
防止装置９の本体自体からも行われる。更に、車両の事
故等によって破損を生じる品目が多くなるので、燃料系
破損の被害頻度が高く、安全面からの燃料配管に苦慮し
なければならない。又、全体構成部品が多くなるのでコ
スト的にも不利である。

このように従来のものでは、特性面及び設置面で問題が
あると共にコスト面でも不利であった。

本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもの
で、気液分離兼逆流防止装置が他の装置とは独立して構
成される点を解消して、特性面、設置面及びコスト面で
有利な構成とすることを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 このため本発明は、噴射ポンプに燃料を供給する供給通
路に介装された燃料フィルタと、噴射ポンプで加熱され
これよりオーバーフローする燃料の一部を前記燃料フィ
ルタ上流側に導く加温燃料通路と、該加温燃料通路に介
装された感温バルブ装置と、を備えたディーゼルエンジ
ン用燃料フィルタ装置において、前記加温燃料通路中の
感温バルブ装置上流側に介装される気液分離兼逆流防止
装置を前記燃料フィルタ本体に組み込んで一体化した。

（作用〉 気液分離兼逆流防止装置から燃料フィルタに燃料が至る
間の無駄な熱放散が解消され、気液分離兼逆流防止装置
から放出される熱は燃料フィルタに効率良く吸収され、
燃料加熱の効率が倍加する。

又、加温燃料通路のうち気液分離兼逆流防止装置と燃料
フィルタとを連結する部分を形成する燃料ホース等を廃
止できるので、燃料系破損の被害頻度を低下させること
ができることになる。

〈実施例〉 以下、本発明の一実施例を第１図〜第４図に基づいて説
明する。

第１図において、噴射ポンプ４に燃料を供給する供給通
路２に介装された燃料フィルタ１５と、噴射ポンプ４で
加熱されこれよりオーバーフローする燃料の一部を前記
燃料フィルタ１５上流側に轟く加温燃料通路７Ａと、を
備えているのは従来と同様である。

そして、加温燃料通路７Ａ中の後述する感温バルブ装置
上流側に介装される気液分離兼逆流防止装置１６は、燃
料フィルタ１５に組み込んで一体化しである。

ここで、燃料フィルタ１５の構造を第２図〜第４図に基
づいて説明する。

フィルタボディ１７中央部には円筒状のフィルタエレメ
ント１８がセンタパイプ１９と同心に配設される。フィ
ルタボディ１７上端に接続されたアッパカバー２０には
燃料タンク１例の供給通路２Ａに接続される供給口２１
、噴射ポンプ４側の供給通路２Ｂに接続される吐出口２
２が開設され、前記供給口２１は前記センタパイプ１９
に連通される一方、吐出口２２はフィルタエレメント１
８の下流側に連通される。

一方、アッパカバー２０には、気液分離兼逆流防止装置
１６の液面応動部材を配設してなる空所としてのフロー
ト室２３が一体形成されており、このフロート室２３と
その上部に配されたフロート室カバー２４とが形成する
空間に液面応動部材としてのフロート２５が収納されて
いる。フロート室カバー２４には、逆流防止手段として
のチェックバルブ２６を間に介して燃料タンク１に連通
ずる吐出口２７とオーバーフロー燃料の導入口２８が設
けられている。

フロート室２３の底壁には、フロート弁座部を有する吐
出口２９が開設されており、該吐出口２９は燃料通路３
０に連通される。この燃料通路３０には、主としてチェ
ックバルブ３１と、これを開閉制御するバイメタル３２
と、該バイメタル３２の位置決め調整手段と、からなる
感温バルブ装置３３が設けられている。

即ち、この燃料通路３０の一端は、チェックバルブ３１
を介して前記供給口２１と共にセンタパイプ１９に連通
され、他端は盲栓３４により閉塞されている。

チェックバルブ３１は燃料通路３０内に配設された位置
決め用スプリング３５の反力により該燃料通路３０内壁
に押圧位置決めされる。バイメタル３２は、その先端が
チェックバルブ３１のロッド３１ａに対して押圧接触及
び離間可能となるように配設されており、バイメタル３
２の他端は、アッパカバー２０にビス３６により止めら
れている。具体的に述べると、燃料通路３０とセンタパ
イプ１９とを連通ずるべくアッパカバー２０のボス部２
０Ａに通路２０ａが形成されており、該ボス部２ＯＡ内
壁に嵌入され、かつ加締固定されたステイ３７にバイメ
タル３２の下端がビス３６により固定されている。又、
ステイ３７には進退自由に調整ねじ３８が螺じ込まれて
おり、この調整ねじ３８によりバイメタル３２の位置調
整を行うようになっている。

尚、第２図において、３９は供給口２１と吐出口２２と
をフィルタエレメント１８を経由することなくバイパス
させるオーバーフロー通路であり、該オーバーフロー通
路３９にはチェックバルブ４０．４１が介装されている
。従って、フィルタエレメント１８の目詰まり等が生じ
ると供給口２１側の燃料圧が上昇してチェックバルブ４
０．４１を開き、噴射ポンプ４にろ過することなく燃料
流を轟いてエンジン停止を防止する。４２は燃料ライン
の空気抜き操作用の手動ポンプ、４３は比重差により水
分を分離貯留する水分離器、４４は該水分離器４３に溜
まった水位を感知して警告するための水位センサ、４５
はドレンコックである。

次に、かかる構成の作用について説明する。

燃料タンク１から吸い上げられた燃料は燃料フィルタ１
５のフィルタエレメント１８によりろ過されて供給通路
２Ｂを経て噴射ポンプ４に導入されているが、燃料温度
がある温度以下になると燃料中のワックス成分が析出し
、フィルタエレメント１８に目詰まりが生じる。

このような時には、バイメタル３２を用いた感温バルブ
装置３３がこの燃料温度を検知して開弁じ、噴射ポンプ
４からの加熱された燃料が戻り通路７及び加温燃料通路
７Ａを介して導入口２８に導かれ、フロート室２３内に
導入される。オーバーフロー燃料は該フロート室２３に
流入して、ここで比重差による気液分離を行い、上部の
気泡を伴った燃料のみチェックバルブ２６を押し開いて
燃料タンク１に戻される。該フロート室２３にて気泡を
分離されたオーバーフロー燃料は吐出口２９を経て、極
力小さな熱損失に抑えられて、開弁じたチェックバルブ
３１を通過してセンタパイプ１９内に導入される。これ
により、燃料温度は上昇し、前記ワックス成分の析出が
防止され、フィルタエレメント１８の目詰まりを未然に
防止できる。又、燃料温度の上昇に伴い燃料加熱に供す
るオーバーフロー燃料の導入は、バイメタル３２の熱変
形に応じてチェックバルブ３１の開弁面積が小さくなる
ので徐々に減少する。

更に、燃料温度が設定値以上の高温となると、感温バル
ブ装置３３は閉弁し、オーバーフロー燃料の導入を遮断
する。

以上のようにして、適正な燃料加熱が行われることにな
る。

かかる構成によれば、気液分離兼逆流防止装置１６を燃
料フィルタ１５本体に組み込んで一体化したから、気液
分離兼逆流防止装置１６から燃料フィルタ１５に燃料が
至る間の無駄な熱放散が解消され、気液分離兼逆流防止
装置１６から放出される熱は燃料フィルタ１５に効率良
く吸収され、燃料加熱の効率が倍加する。そして、独立
して構成される装置を一つ低減できることにより、車両
搭載時における設置場所の制約等を受けずに済むように
なり、車両への搭載性の向上を図れ、更に、車両の事故
等によって破損を生じる品目を少なくすることができる
ので、燃料系破損の被害頻度を低くでき、安全性を高め
ることが可能となる。又、全体構成部品が少なくなるの
でコスト的にも有利である。

〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば、従来、他の装置
とは独立して構成され、例えば燃料フィルタ本体から分
離して設けられていた気液分離兼逆流防止装置を燃料フ
ィルタ本体に組み込んで一体化したことにより、燃料配
管や装置自体から失われていた熱を極力小さくでき、車
両搭載性の向上、事故発生時の危険性低減並びに全体構
成部品低減によるコスト低減等多くの効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係わるフィルタ装置の一実施例を示す
系統図、第２図は同上装置における燃料フィルタの正面
断面図、第３図は同上の燃料フィルタの側面図、第４図
は同上の燃料フィルタにおける気液分離兼逆流防止装置
部分の断面図、第５図は従来のフィルタ装置の一例を示
す系統図、第６図は同上のフィルタ装置における気液分
離兼逆流防止装置の断面図である。 １・・・燃料タンク　　２・・・供給通路　　４・・・
噴射ポンプ　　７Ａ・・・加温燃料通路　　１５・・・
燃料フィルタ　　１６・・・気液分離兼逆流防止装置　
　２１・・・供給口　　２２・・・吐出口　　２３・・
・空所（フロート室）２５・・・液面応動部材（フロー
ト）２６・・・逆流防止手段（チェックバルブ）２７・
・・吐出口　　２８・・・導入口　　２９・・・吐出口
　　３０・・・燃料通路　　３３・・・感温バルブ装置 代理人　弁理士　笹　島　　冨二雄 第４図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 噴射ポンプに燃料を供給する供給通路に介装された燃料
   フィルタと、噴射ポンプで加熱されこれよりオーバーフ
   ローする燃料の一部を前記燃料フィルタ上流側に導く加
   温燃料通路と、該加温燃料通路に介装された感温バルブ
   装置と、を備えたディーゼルエンジン用燃料フィルタ装
   置において、前記加温燃料通路中の感温バルブ装置上流
   側に介装される気液分離兼逆流防止装置であって、内部
   に液面応動部材を配設してなる空所を有し、底部に前記
   感温バルブ装置上流側と連通しかつ前記液面応動部材に
   より開閉される吐出口を備えると共に上部にオーバーフ
   ロー燃料の導入口と逆流防止手段を介して燃料タンクと
   連通する吐出口とを備えてなる気液分離兼逆流防止装置
   を、前記燃料フィルタ本体に組み込んで一体化したこと
   を特徴とするディーゼルエンジン用燃料フィルタ装置。