JPS62156307A - 糸切れ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、合成繊維の紡糸巻取工程において用いられる
糸切れ処理装置に関し、特に複数糸条の糸切れ処理に好
適な糸切れ処理装置に関するものである。

［従来の技術］ 従来、複数糸条の糸切れ処理技術として、たとえば特公
昭５７−３３２６９号公報に記載のものが知られている
。

すなわち、第５図に示すように、紡糸筒５０から２糸条
Ｙ１・Ｙ２を紡糸し、オイリングローラ−５１と第一ゴ
デーローラ−５２との間に糸条引寄せ装置５３、糸条吸
引装置５４および糸条切断装置５５の各々を別個に設け
、糸切れ時にまず糸条引寄せ装置５３で複数糸条を一カ
所に引き寄せ、糸条吸引装置５４で複数糸条を完全に吸
引した後、糸条切断装置５５でその複数糸条を切断する
、というものである。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、従来の複数糸条の糸切れ処理技術は上記
のように構成されていたので、次のような問題点があっ
た。

■糸条引寄せ装置と糸条切断装置とがそれぞれ別個の構
成として離れた所に設けられているので、２糸条程度で
おれば吸糸・切断が可能であっても、４糸条、８糸条と
糸条数が増加した場合には、糸条引寄せおよび糸条切断
の能力の点で問題が残り、吸糸・切断の成功率が低下し
てしまう。　　′■上記のような多糸条化に対応するた
めには、構造上、糸条数が増加した分だけ糸条引寄せ装
置を大型化せざるを得ず、したがって糸切れ処理装置全
体として大型化してしまい、生産現場における省スペー
スの要請に逆行する。

■複数糸条を引ぎ奇せて、完全に吸引した後に、初めて
糸条を切断する、というシーケンス構成をとっているの
で、タイマーを用いて０．１〜２秒の遅延回路を組み込
まなければならず、回路構成か複雑とならざるを１野な
い。

本発明の目的は、上記従来技術の問題点を克服し、多糸
条に対しても十分確実に切断・吸糸でき、しかもコンパ
クトで、シンプルな構成の、優れた糸切れ処理装置を提
供することにある。

［問題点を解決するための手段］ この目的を達成するため、本発明の糸切れ処理装置は、
ブラケットの一端にブラケットに沿って往復動自在の移
動手段を有し、ブラケットの他端に該移動手段の先端部
を受ける受け手段を有し、該移動手段・受け手段のいず
れか一方の先端部に糸条切断手段を有するとともに、移
動手段・受け手段の残りの一方に切断補助手段を有し、
これら移動手段および受け手段がブラケットに一体的に
設けられてなり、かつ、受け手段の上方に糸条吸引手段
を有してなることを特徴とするものでおる。

以下、図によって本発明を具体的に説明する。

第１図は本発明の一実施例よりなる糸切れ処理装置の平
面図、および第２図は同装置の一部破断正面図である。

第１図および第２図において、１はブラケット（機台−
図示せず−に取り付けられて固定）、２はブラケット１
の一端に取り付けられたエアシリンダー、２Ａおよび２
Ｂはそれぞれ圧空ホース、３はエアシリンダー２の圧空
によって駆動されるブラケット１に沿って往復動自在の
ビス１〜ン、４はブラケット１の他端に取り付けられた
受け部材、５はピストン３の先端部に取り付けられたカ
ッター、６は受け部材４の先端部に取り付けられた刃受
けブロック、７は受け部材４の上方に設けられたアスピ
レータ−１８はピストン３の先端部に取りイ」けられた
糸条捕集ガイド、９は前面（オペレーター側）に取り付
けられた安全カバー、およびＹ１〜Ｙ４は紡出された糸
条である。

第３図はカッター５の拡大図であり、同図（Ａ＞は左側
面図、および同図（Ｂ）は正面図である。

同図において、５Ａ・５Ｂはそれぞれ突起状の刃である
。刃先角度θは、鋭角でも鈍角でも糸切れ性に実用上差
はない。また、刃先は必ずしもシャープ・エツジである
必要はなく、適宜、刃先幅ｔを選択できる（たとえば、
０．５ｍｍ等）。

［作用］ 第４図は、本発明の糸切れ処理装置を紡糸巻取工程に適
用した一例の要部正面図である。

同図において、１０は紡糸筒、１１はオイリングローラ
−１１２は第一ゴデーローラ−であり、１３（位置が１
３′になることもめる）が本発明の糸切れ処理装置であ
る。

いま、紡出糸条Ｙ１〜Ｙ４のうち、いずれか１本が糸切
れしたとする。すると、ゴデーローラ−１２と巻取機（
図示せず）との間に設けられている糸切れ検知器（図示
せず）が作動し、圧空系の電磁弁（図示せず）を１開」
にする。

それにより、アスピレータ−７が作動して糸条吸引可能
状態となると同時に、圧空がホース２Ａを通じてエアシ
リンダー２に供給される。その結果、ピストン３がブラ
ケット１に沿って（すなわち、エアシリンダー２の軸方
向に）、受け部材４に向かって移動する。

その際、ピストン３の先端部に取り付けられた糸条捕集
ガイド８が、その矢羽根形状の切込み中央部に穿設され
た溝８Ａに糸条Ｙ１〜Ｙ４を捕集しながら移動すること
になる。

カッター５の刃５Ａ・５Ｂが、第１・２図の２点鎖線で
示すように、受け部材４の先端部に取り付けられた刃受
けブロック６にまで達したとき、糸条Ｙ１〜Ｙ４はカッ
ター５の刃５Ａ・５Ｂと刃受けブロック６との衝突によ
って瞬間的に押し切られる。

それと同時に、受け部材４の上方に設けられたアスピレ
ータ−７に切断糸条Ｙ１〜Ｙ４が吸引され、屑糸箱（図
示せず）に溜められて、糸切れに対する処理が完了する
。

次に、再糸掛作業について説明する。

いま、アスピレータ−７に吸引され続けている糸条Ｙ１
〜Ｙ４を、別個の糸掛用アスピレータ−（図示せず）に
吸引・移動させ、糸切れ検知器のスイッチを切る。

それにより、圧空系の電磁弁が１閉」となり、アスピレ
ータ−７の作動が停止すると同時に、ホース２Ａへの圧
空の供給も停止される。エアシリンダ−２内部に残って
いる圧空は、アスピレータ−７の吸引口から大気中に放
出され、ホース２Ｂ内部に封入されている圧空により、
ピストン３か最初の位置まで押し戻される。

このようにしてリセット動作が完了し、再び、糸掛作業
を開始することができる。

なお、上記実施例では、オイリングローラ−の前（上方
）に糸切れ処理装置１３を設けているか、オイリングロ
ーラ−の後（下方）で、かつゴデーローラ−の前に設け
てもよい（１３”）。

また、上記実施例では、給油装置としてオイリングロー
ラ−を用いているが、もちろんガイド給油装置でもよい
。特に、ガイド給油装置の場合には、各糸条間隔が狭め
られるので、本発明の糸切れ処理装置を一層コンパクト
にすることができる。

本発明において、「移動手段」として、上記実施例のよ
うなエアシリンダー機構（エアシリンダーとピストン）
の他、電気式機構、電磁式機構、磁気式機構、または油
圧式載面等の、公知のアクチュエーターを用いることが
できる。

それらのうち、応答迅速性、取汲容易性および経済性の
点で、エアシリンダーは構を用いることが、最も好まし
い。

エアシリンダー機構としては、小型化のために複動型の
エアシリンダー（実施例のように一対の圧空ホースを用
いてピストンを往復動させるもの）を用いることが好ま
しく、またシンプル化のため回転防止型（たとえば六角
軸）のピストンを用いることが、好ましい。ただし、丸
軸ビス１〜ンであっても回転止めのキーを使用すれば、
回転防止型ピストンと同等に用いることができる。

なお、圧空ホース２Ａに供給される圧空圧力はたとえば
６　Ｋｇ／　ｃＡ程度でよく、また、圧空ホース２Ｂに
は常時、たとえば０．５〜６　ＫＦＩ／　ｃｍ程度の圧
力の圧空を封入するようにすればよい。

「受け手段」としては、ブラケットの他端においてピス
トンの先端部と対向してそれを受け得る形状をしている
ものであればよく、たとえば実施例のように、ブラケッ
トの端を直角程度に曲げてブラケットと一体的に設ける
ことができる。

「糸条切断手段」としては、公知の糸条カッターを用い
ることができるが、簡単な構造でしかも確実に切断でき
るという点で、第３図に示したような表面に突起を有す
る金属からなるカッターを用いることが、好ましい。

金属の材質としては、強度および耐久性の点で、たとえ
ば炭素鋼３４５Ｃ程度の硬さおよび粘りを有するものく
特に焼入れ・焼き戻しをしたもの）が、好ましい。

なお、実施例ではカッターの刃（突起）が２枚（５Ａと
５Ｂ＞になっているが、場合によっては１枚でもよく、
また３枚以上であってもよい。

「切断補助手段」としては、カッターの刃（突起）を受
け得るものでおれば何でも用いることかできるが、糸条
切断の確実性および耐久性の点で、表面が平滑な金属か
らなる刃受けブロックを用いることが、好ましい。

特に、刃受け効率の点から、カッターよりも硬度の小さ
な軟らかい金属、たとえば黄銅等の金属を用いることが
、好ましい。

実施例においては、ビス］・ンの先端部にカッターを設
け、受け部の先端部に刃受けブロックを設けているが、
これとは逆に、ピストンの先端部に刃受（ブブロツクを
設け、受け部の先端部にカッターを設けるようにしても
、糸条切断効果は同等である。

要は、一対の移動手段・受け手段のいずれか一方の先端
部に糸条切断手段を有し、移動手段・受け手段の残りの
一方に切断補助手段を有するように、構成されていれば
よい。

移動手段および受Ｃプ手段は、糸条切断機能確保および
装置のコンパクト化の点で、「ブラケットに一体的に設
けられている」ことが必要である。

「糸条吸引手段」は、糸条切断と実質的に同時に糸条を
吸引しな（プればならないので、受け手段の上方に設け
られることが必要である。特に、吸引効率の点で、受け
手段の上方であってかつ受け手段の直前に設けることが
、好ましい。糸条吸引手段としては、公知のアスピレー
タ−を用いることができる。

また、複数糸条（特に、４糸条以上の多糸条）を確実に
捕集するという点で、移動手段の先端部に「糸条捕集ガ
イド」を設（ブることが、好ましい。

糸条捕集ガイドの形状としては、確実に糸条を捕集でき
るという点で、第１図に示したような切込みのある矢羽
根形状が、好ましい。特に、矢羽根の切込み中央部に溝
８Ａを設けることが、糸条捕捉効果を上げるという点で
、好ましい。

なお、溝８Δの幅ｄは、糸条Ｙ１〜Ｙ４の径よりも大き
ければよい。

実施例（第２図）では、糸条捕捉の確実性の点から、カ
ッターの上下に各１枚、計２枚の糸条捕集ガイドを設け
ているが、場合によっては１枚であってもよい。なお、
溝８Ａの位置は、カッター５の刃５Ａ・５Ｂよりも前方
（受け部材４側）または後方（ピストン３側）のいずれ
か、あるいは１枚が前方で残りの１枚が後方であっても
よい。

本発明の糸切れ処理装置は、特に複数糸条の糸切れ処理
に対して好適であるが、もちろん、単糸条の糸切れ処理
に対しても有効である。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明は上記のように構成されて
いるので、次のような効果を奏することができる。

■［移動手段・受け手段のいずれか一方の先端部に糸条
切断手段を有するとともに、移動手段・受け手段の残り
の一方に切断補助手段を有し］、しかも［これら移動手
段および受け手段がブラケットに一体的に設けられてな
る］ので、従来の［糸条引合せ装置と糸条切断装置とが
それぞれ別個の構成として離れた所に設けられている］
装置に比べ、糸条捕集および糸条切断の能力が一段と向
上する。

特に、４糸条、８糸条と糸条数が増加した場合にも、確
実かつ迅速に糸条を捕集し、切断することができる。

一例として、本発明の糸切れ処理装置を用いて、紡糸速
度１５００ｍ／分、４糸条で行った場合、糸条切断成功
率は９９．９％以上、吸糸成功率は９９．７％以上、誤
動作発生率は０％であった。

■多糸条化に対しても、移動手段として、予めストロー
クの長いアクチュエーターを選んでおけばよい。

したがって、従来のように装置全体が大型化するという
恐れがなく、コンバク１へにまとめることができるので
、省スペースの点でも都合がよい。

■糸条を捕集しながらそのまま切断し、切断と実質的に
同時に糸条を吸引してしまうので、従来のような「複数
糸条を引き寄せて、完全に吸引した後に、初めて糸条を
切断する」という、一連のシーケンスをとる必要がない
。

したがって、タイマーのような遅延回路を組み込む必要
がなく、回路構成が簡単となるとともに、誤動作の発生
確率も極めて低くなる。

■特に好ましくは、糸条捕集ガイドを用いれば、複数糸
条の配列が直線状でも千鳥格子状でもよく、あるいは極
端な場合、バラバラな状態でもよく、糸条捕集ガイドの
ス１−ローク範囲内でめれば、糸条を確実に捕集・切断
・吸引することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例よりなる糸切れ処理装置の平
面図、第２図は同装置の一部破断正面図、第３図（Ａ＞
はカッターの左側面図、同図（Ｂ）は正面図、第４図は
本発明の糸切れ処理装置を紡糸巻取工程に適用した一例
の要部正面図、および第５図は従来例よりなる糸切れ処
理装置を紡糸巻取工程に適用した要部正面図である。 １・・・ブラケット　２・・・エアシリンダー３・・・
ピストン　４・・・受け部材　５・・・カッター５Ａ、
５Ｂ・・・刃　６・・・刃受けブロック７・・・アスピ
レータ−８・・・糸条捕集ガイド１３．１３−・・・糸
切れ処理装置。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）ブラケットの一端にブラケットに沿って往復動自
   在の移動手段を有し、ブラケットの他端に該移動手段の
   先端部を受ける受け手段を有し、該移動手段・受け手段
   のいずれか一方の先端部に糸条切断手段を有するととも
   に、移動手段・受け手段の残りの一方に切断補助手段を
   有し、これら移動手段および受け手段がブラケットに一
   体的に設けられてなり、かつ、受け手段の上方に糸条吸
   引手段を有してなる糸切れ処理装置。
2. （２）移動手段の先端部に糸条捕集ガイドを設けてなる
   特許請求の範囲第１項記載の糸切れ処理装置。
3. （３）糸条切断手段が表面に突起を有する金属からなる
   特許請求の範囲第１項記載の糸切れ処理装置。
4. （４）切断補助手段が表面が平滑な金属からなる特許請
   求の範囲第１項記載の糸切れ処理装置。
5. （５）移動手段がエアシリンダー機構からなる特許請求
   の範囲第１項記載の糸切れ処理装置。