JPS6214828Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は根管治療器に関するものである。

近年は抜歯治療からできる限り自然歯を残し、
たとえ進行したむし歯でも抜歯せずに治療する傾
向にあり、その為には完全な根管治療が重要であ
ると訴える歯科医が多い。

それは根管治療が、なかでも特に前処置である
根管の拡大・洗浄は大切な操作であり、これが不
十分ならば後処置の根管消毒、根管充填が不完全
になり、再び歯のしんから悪くなる事列が多いか
らである。ところが根管は円形、楕円形、扁平形
と複雑な形状のうえ、狭搾部や副根管の先端部な
どは従来の手持用根管治療器では十分な根管の拡
大・洗浄が不可能な部位があつた。

そこで本考案は効果的な根管の拡大・洗浄の可
能な根管治療器を提供するものであり、その特徴
は圧縮空気を駆動源とする歯石除却器の先端チツ
プと互換可能で、かつフアイル又はリーマ等の根
管治療具を着脱自在に具備する構造を有する根管
治療チツプを前記歯石除却器に接続し、歯石除去
器より発生した振動を上記フアイル又はリーマ等
の根管治療具に伝達し、この振動を利用して根管
の拡大・洗浄をするものである。

以下、本考案の実施例を図面によつて説明す
る。

第１図は圧縮空気駆動の歯石除却器の測面図、
第２図は歯石除去チツプの断面図、第３図は根管
治療チツプの断面図、第４図は本考案の根管治療
器の測面図。

圧縮空気及び水を供給するホース２より圧縮空
気の供給を受けて振動を発生させる振動源を内蔵
する歯石除却器本体１の先端に接続され、前記歯
石除却器本体１より発生した振動を利用して歯
石・歯垢を除却する歯石除去チツプ３の螺合部４
と同一の螺合部４′を根管治療チツプ６のネツク
７の一端に形成する。他端にはフアイル又はリー
マ等の根管治療具１０を内装する空間部１３と前
記根管治療具１０を固定するネジキヤツプ９とか
ら成るヘツド９がある。ネツク７の内部には水路
５′があり、ヘツド８の底部の複数個の水出口１
２へ連通している。以上より構成された根管治療
チツプ６を歯石除却器本体１へ接続し、圧縮空気
を供給すれば歯石除却器本体１で生じた振動が根
管治療チツプ３へ伝わり、フアイル又はリーマ等
の根管治療具１０の刃部１１が振動する。この時
同時に水も供給するならば水は水路５′を通り水
出口１２より噴出し、振動する刃部１１へ当た
る。

上記本考案の根管治療チツプと歯石除却器とよ
り成る根管治療器を用いるならば次のような利点
がある。従来の手持用根管治療具では困難な部位
であつた狭搾部や副根管先端部の根管拡大・洗浄
が高振動数、微小振幅の振動により容易になつ
た。また従来の手持用根管治療具では長時間でか
つ術者に疲労を与えていたが、上記振動により短
時間でかつ術者への疲労を大幅に減少させた。さ
らに水が噴出するので洗浄効果が一層向上されて
いる。そのうえ歯石除却チツプと互換可能なので
振動発生部を有する本体一つで歯石除却と根管治
療が可能となつた。ところで、本考案の目的であ
る高振動数、微小振幅の振動を利用する根管治療
器の実施には上述実施例以外に於いても可能であ
る。すなわち、圧縮空気駆動の振動源と根管治療
チツプとを一体に接合し、専用根管治療器とする
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図 圧縮空気駆動の歯石除却器の測面図。
第２図 歯石除去チツプの断面図。第３図 根管
治療チツプの断面図。第４図 本考案の根管治療
器の側面図。 １……歯石除却器本体、２……ホース、３……
歯石除却チツプ、４，４′……螺合部、５，５′…
…水路、６……根管治療チツプ、７……ネツク、
８……ヘツド、９……ネジキヤツプ、１０……根
管治療具、１１……刃部、１２……水出口、１３
……空間部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 圧縮空気を駆動源とする歯石除却器の先端に
   着脱自在に接続される歯石除却チツプと同一の
   接続部をネツクの一端に設け、他端にフアイル
   又はリーマ等の根管治療具を着脱自在に内装す
   る空間部と前記根管治療具を固定する固定部よ
   り成るヘツド部を設けた根管治療チツプと、上
   記歯石除却器とより形成された根管治療器。 ２ ネツク内部に水路を設け、ヘツド底部に前記
   水路と連通する水出口を形成した実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の根管治療器。