JPS62146911A - 親水性のエポキシ樹脂 - Google Patents

親水性のエポキシ樹脂

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JPS62146911A
JPS62146911A JP60287316A JP28731685A JPS62146911A JP S62146911 A JPS62146911 A JP S62146911A JP 60287316 A JP60287316 A JP 60287316A JP 28731685 A JP28731685 A JP 28731685A JP S62146911 A JPS62146911 A JP S62146911A
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hydrophilic
epoxy resin
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epoxy
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JP60287316A
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Sumio Goto
後藤 澄夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は親水性のエポキシ樹脂に関するものであり、更
に詳しくは、分子内にウレタン結合を含有し、可撓性を
有する親水性のエポキシ樹脂に関するものである。
〔従来の技術〕
エポキシ樹脂は、その優れた機械的性質、化学的性質、
電気的性質、接着性能等により、表面コーティング材料
、電気絶縁材料、積層品材料、土木建築材料、接着剤、
繊維処理剤等として広く使用されている優れた熱硬化性
樹脂である。
しかしながらエポキシ樹脂には一般的に硬く、脆いとい
う欠点があり、これを可撓性にするために従来から種々
の工夫がなされてきた。例えば可撓性を有するウレタン
樹脂、ゴム等の混合、可塑剤の添加、硬化剤の選定等で
ある。
一方、近年においては溶剤による火災、爆発等の危険性
、人体に対する毒性、作業環境の悪化等の問題から、多
くの業界で水系への転換を要望する気運が高まっており
、特に繊維処理、紙処理関係では装置との関係で要求が
強いのが実状である。
この様な背景からエポキシ樹脂についても、ポリエチレ
ングリコールグリシジルエーテル等の水溶性エポキシ樹
脂が検討されているが、前記の如く硬く、脆い等の欠点
により、未だ満足されている状態とは言えない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者は、前記の様な硬い、脆いというエポキシ樹脂
の欠点を改良し、かつ水溶性、水分散性に優れた親水性
でかつ可撓性を有するエポキシ樹脂を開発すべく鋭意研
究を行なった結果、本発明を完成するに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、 一般式 (ただし、 X:分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を含有す
る化合物の残基 A:官能基数が2〜5のポリイソシアネート化合物の残
基 Y:分子中にエポキシ基とヒドロキシル基を含有する化
合物の残基 Z:分子中にイソシアネート基との反応が可能な活性水
素原子を少なくとも1個含有し、かつ親水性基または親
水性基に変換可能な基として、スルホン酸基、スルホン
酸塩基、カルボン酸基、カルボン酸塩基、ヒドロキシル
基またはヒドロキシアルキル基のうち少なくとも1種の
基を含有する化合物の残基 n:2以上の整数 l+m:1〜4の整数(ただし0.1≦l<4 ,0<
m≦3.9) で表わされる親水性かつ可撓性のエポキシ樹脂を提供す
るものであり、その内容は、ウレタンプレポリマーの末
端の一部にエポキシ基を有し、残部に親水性基または親
水性基に変換可能な基が存在する構造のウレタン変性エ
ポキシ樹脂を提供するものである。
〔作用〕
一般式 について更に詳細に説明する。
第一に、一般式中X(OH)nで示される化合物として
は、イソシアネート基と反応し得るヒドロキシル基を、
分子中に2個以上含有する化合物であれば全て使用でき
る。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジ
エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、トリスヒドロキシエチル
イソシアヌレートなどの多価アルコール類、これらの多
価アルコール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなど
のアルキレンオキサイド類を少なくとも1種付加重合さ
せた化合物類、モノエタノールアミン、N−メチルエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミンなどの置換または非置換網のアルコール類のアルキ
レンオキサイド重付加物類、エチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミンなどのアルキレンジアミン類のアルキ
レンオキサイド重付加物類、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミンなどのポリアルキレンポリアミン
類のアルキレンオキサイド重付加物類、ブチルアミン、
オクチルアミンなどのアルキルアミン類のアルキレンオ
キサイド重付加物類、レゾルシン、ビスフェノールなど
の多価フェノール類のアルキレンオキサイド重付加物類
、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フタール酸、グ
ルタール酸、ダイマー酸、ピロメリット酸などの多塩基
性カルボン酸類のアルキレンオキサイド重付加物類など
のポリエーテルポリオール類;アジピン酸、コハク酸、
フタール酸、マレイン酸などの飽和または不飽和多塩基
性カルボン酸類とエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブチレングリコールなどの飽和または不飽和多
価アルコール類との重縮合物類などのポリエステルポリ
オール類;ヒマシ油脂肪酸などのヒドロキシカルボン酸
類とエチレングリコール、プロピレングリコールなどの
多価アルコール類との縮合物類;上記ポリエステルポリ
オール類にアルキレンオキサイドを付加重合させた化合
物類、前記ポリエーテルポリオール類を多塩基性カルボ
ン酸で縮合させた化合物類などのポリエステルエーテル
ポリオール類;ポリブタジエンポリオール類、ポリクロ
ロプレンポリオール類およびこれらにスチレン、アクリ
ロニトリルなど他のビニル系モノマーを共重合せしめた
ポリオール類;エポキシ基を■環せしめることによって
生成するヒドロキシル基を2個以上有するポリオール類
;ウレタン結合、尿素結合等を分子内部に含むポリオー
ル類;その他含フッ素ポリオール類、含ブロムポリオー
ル類、含シリコンポリオール類、ポリビニルアルコール
系樹脂類、ポリビニルアセタール系樹脂類、ポリヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート系樹脂類、天然のポ
リオール類も使用することができる。
本発明で使用する一般式X(OH)nで示される化合物
は、分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を含有す
る化合物であり、従ってnは2以上の整数である必要が
ある。
次に、一般式中、A(NCO)l+m+1で示される化
合物としては、官能基数2〜5のポリイソシアネート化
合物が全て使用できる。例えばヘキサメチレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、4、4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、4、4′−ジシクロへキシルメタンジイソシア
ネート、トリス(イソシアネートへキシル)ビューレッ
トポリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシ
アネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネー
トを予め反応させて得たポリイソシアネート等が挙げら
れる。
ここで(l+m+1)個のイソシアネート基のうち1個
のイソシアネート基は、前記X(OH)nのヒドロキシ
ル基と必ず付加反応してウレタン結合(−NHCOO−
)を形成するものであり、A(NCO)l+m+1で示
される化合物が官能基数2〜5すなわち(l+m+1)
が2〜5であるから、(l+m)は1〜4の整数として
定められる。なおlおよびmについては、後で詳しく説
明することとする。
次に一般式中、Y−OHで示される化合物としては、分
子中にエポキシ基とヒドロキシル基を含有する化合物が
全て使用できる。それらの化合物を例示すると、2、3
−エポキシ−1−プロパノール;エチレングリコールモ
ノグリシジルエーテル、グリセリンモノおよびジグリシ
ジルエーテルなどの多価アルコールの部分グリシジルエ
ーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール
、グリセリンなどの多価アルコールのポリオキシアルキ
レンエーテルの部分グリシジルエーテル類;およびヒド
ロキシル基を有する市販のエポキシ樹脂等が挙げられる
さらに一般式中Z−Hで示される化合物としては、分子
中にイソシアネート基との反応が可能な活性水素原子を
少なくとも1個含有し、かつ親水性基または親水性基に
変換可能な基として、スルホン酸基、スルホン酸塩基、
カルボン酸基、カルボン酸塩基、ヒドロキシル基または
ヒドロキシアルキル基のうち少なくとも1種の基を含有
する化合物であれば全て本発明に使用できる。それらの
化合物を例示すると、タウリン、N−メチルタウリン、
スルファニル酸などのアミノスルホン酸類、それらのナ
トリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、低級アルキ
ルアミン塩類;グリシン、N−メチルグリシン、アラニ
ンなどのアミノカルボン酸類、それらの塩類;2−ヒド
ロキシエタンスルホン酸、フェノール2、4−ジスルホ
ン酸などのヒドロキシスルホン酸類、それらの塩類;重
亜硫酸塩類;グリコール酸、サリチル酸、P−オキシ安
息香酸などのヒドロキシカルボン酸類、それらの塩類;
モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンな
どのモノアルカノールアミン類;ジエタノールアミン、
ジプロパノールアミンなどのジアルカノールアミン類;
トリエタノールアミンなどのトリアルカノールアミン類
;エチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコー
ル類;それらの多価アルコール類にエチレンオキサイド
などのアルキレンオキサイド類を付加重合せしめたポリ
エーテル類等が挙げられる。
一般式 で表わされる本発明の親水性エポキシ樹脂は例えば、分
子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を含有する化合
物X(OH)nと官能基数が2〜5のポリイソシアネー
ト化合物A(NCO)l+m+1とを反応させて得られ
る末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー 〔(OCN)l+mA−NHCOO〕nXに、更に分子
中にエポキシ基とヒドロキシル基を含有する化合物Y−
OHを遊離のイソシアネート基の一部の(l×n)個の
イソシアネート基に付加反応させとした後、残りの(m
×n)個のイソシアネート基にZ−H、すなわち分子中
にイソシアネート基との反応が可能な活性水素原子を少
なくとも1個含有し、かつ親水性基または親水性基に変
換可能な基として、スルホン酸基、スルホン酸塩基、カ
ルボン酸基、カルボン酸塩基、ヒドロキシル基またはヒ
ドロキシアルキル基のうち少なくとも1種の基を含有す
る化合物を反応させることによって製造することができ
る。
X(OH)nとA(NCO)l+m+1との反応は、従
来公知のイソシアネート重付加反応法により、例えば1
50℃以下、好ましくは60〜120℃の温度範囲で数
分〜数時間実施されればよいが、この場合、イソシアネ
ート基/ヒドロキシル基のモル比はX(OH)nの種類
、分子量及び官能基数(n)に無関係に、使用するポリ
イソシアネートの官能基数(2〜5)によってのみ規定
される。すなわち、ポリイソシアネート官能基数が2の
場合にはイソシアネート基/ヒドロキシル基のモル比は
2であり、官能基数が5の場合は5であり、これによっ
て前記一般式の骨格をなすウレタンプレポリマー 〔(OCN)l+mA−NHCOO〕nXが製造される
。もしイソシアネート基/ヒドロキシル基のモル比がポ
リイソシアネートの官能基数より小であるならば、前記
一般式の骨格であるウレタンプレポリマーとならないば
かりか、鎖伸長反応を生じ、場合によってはゲル化を生
ずる。逆にポリイソシアネートの官能基数より大である
ならば、鎖伸長反応は起らずゲル化の心配もないが、プ
レポリマー化されないポリイソシアネートが一部残存す
ることとなり、本発明の前記一般式を満足させない。
次にY−OHと〔(OCN)l+mA−NHCOO〕n
Xの反応は、無溶媒下またはイソシアネート基、Y−O
H化合物に対して不活性な溶媒の存在下に通常120℃
以下、好ましくは50〜100°Cの温度範囲で数十分
〜数時間行なえばよいが、一般にエポキシ化が進行する
につれて粘度が増大することがあり、その様な場合には
溶媒で希釈して反応を行なわせると都合がよい。この時
使用する溶媒としては、酢酸エチル、メチルエチルケト
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサン等のイソシアネート基、エポキシ基に不活性で
かつ、親水性の溶媒が好ましいが、トルエン、キシレン
等の疎水性溶媒も使用可能である。
つぎにZ−Hと のイソシアネート基の反応は、系が増粘して撹拌不能に
なることを避けるために通常、溶媒で希釈して反応させ
ることが好ましい。溶媒としては、アセトン、メチルエ
チルケトン、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の親水性溶媒が
好ましい。この反応の反応条件は、Z−Hの種類により
異なるが、通常は120℃以下、好ましくは20〜10
0℃で数分〜数時間反応させる。また、Z−Hの構成成
分がスルホン酸類、カルボン酸類の場合には、それらを
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などの塩類
の水溶液として反応させる方が好ましい場合もある。
以上の様にして得られた一般式 で示されるエポキシ樹脂において、−Zが未だ親水性基
に変換されていない場合には、通常使用される有機また
は無機の塩基により中和することにより親水性にするこ
とができる。
本発明の親水性エポキシ樹脂は、ウレタンプレポリマー
〔(OCN)l+mA−NHCOO〕nXに存在するn
x(l+m)個のイソシアネート基のうち、一部の(l
×n)個のイソシアネート基にY−OHを付加反応させ
、(m+n)個のイソシアネート基にZ−Hを付加反応
させたものであるが、この様な構造を有する本発明品は
、イソシアネート基を全てY−OHで封鎖したエポキシ
樹脂に比較して、格段に水溶性もしくは水分散性に優れ
ていることを本発明者は発見した。その理由を詳細に説
明し、断定することは困難であるが、本発明者の推測で
は、エポキシ樹脂分子の末端に存在する親水性基または
親水性基に変換可能な基−Zが大きく寄与しているもの
と思われる。
親水性基または親水性基に変換可能な基としては、他に
も考えられるが、本発明者の現在までの研究によると、
本発明の目的である水溶性、水分散性に優れた親水性で
かつ可撓性を有するエポキシ樹脂を得るためには、Z−
Hとして分子中にイソシアネート基との反応が可能な活
性水素原子を少なくとも1個含有し、かつ親水性基また
は親水性基に変換可能な基として、スルホン酸基、スル
ホン酸塩基、カルボン酸基、カルボン酸塩基、ヒドロキ
シル基またはヒドロキシアルキル基のうち少なくとも1
種の基を含有する化合物を使用することが必要である。
親水性基として例えば第4級アンモニウム塩基の様なカ
チオン性親水基も考えられるが、本発明による親水性エ
ポキシ樹脂に比較して、ウレタン結合特有の弾性、可撓
性が不足し満足できるものではなかった。
以上説明した如く、本発明の構成にはZ−Hで示される
化合物を末端のイソシアネート基に付加させることが必
須であるが、その付加量を規定するmは、骨格をなすX
(OH)nの親水性の度合、A(NCO)l+m+1の
官能基数、Z−Hの種類等によって一概に決まらない。
すなわち、X(OH)nが親水性の強いものであれば、
mは極めて小(例えば0.05)でも良く、逆にX(O
H)nが疎水性の強いものの場合には、mはかなり大(
例えば3.8)である必要がある。またA(NCO)l
+m+1の官能基数が大の場合にはmは比較的小でよく
、官能基数が小の場合には比較的大となる。更にZ−H
の親水性度が高い場合はmは小となり、低い場合は大と
なる。
一方、本発明の親水性エポキシ樹脂が優れた可撓性を有
するエポキシ樹脂として、良好な皮膜形成性、反応性を
発揮するためには、Y−OHで示されるエポキシ基含有
化合物を一定量以上付加させる必要がある。本発明者の
研究によると、Y−OHの付加量を規定するlは、0.
1≦l<4、好ましくは0.2≦l<4が適当である。
すなわち、lが0.1より小の場合には、エポキシ基の
含有量が少なすぎるため、良好な皮膜形成性、反応性を
示さない結果を与える。
l+m=1〜4の整数であることは既に説明した。そこ
で0.1≦l<4好ましくは0.2≦l<4であるから
、mは0<m≦3.9好ましくは0<m≦3.8と規定
される。
以上説明した如くして得られる本発明の親水性エポキシ
樹脂は、水に対する優れた水溶性または水分散性をゆう
しており、さらに分子の末端に反応性に優れたエポキシ
基が存在するため、使用の際に目的に応じて適当な濃度
、粘度に水で希釈し、含浸、塗布等の方法で処理し、通
常80〜200℃に加熱することにより、可撓性に富む
良好な皮膜が得られる。またエポキシ樹脂硬化剤として
一般に使用されているエポキシ基と反応またはこれを促
進せしめうる化合物を添加併用することにより反応硬化
させることもできる。
本発明の親水性エポキシ樹脂はアニオン性または非イオ
ン性であり、一般的にはカチオン性以外の化合物、樹脂
類と併用して使用することもでき、充填剤、増量剤、増
粘剤、顔料、染料等を混入することもできる。
本発明の親水性エポキシ樹脂は、水溶液または水分散液
の形態で使用される多種多様の応用分野で有用である。
例えば繊維、織編物、不織布、皮革、紙、木材、金属、
プラスチック、フィルム等の表面処理、コーティング剤
、接着剤、結合剤、塗料に、また高分子分散体への添加
物、架橋改質剤等としても使用できる。
次に実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
〔実施例〕
実施例1 3官能性のポリプロピレングリコール(平均分子量3,
000)150gにヘキサメチレンジイソシアネート2
5.2gを加え、撹拌しながら100±2℃で2時間反
応させ得られたウレタンプレポリマーを、60℃まで冷
却し、遊離イソシアネート含量を測定したところ3.5
6%であった。
続いてエチレングリコールモノグリシジルエーテル11
.8gを加え、95±2℃で3時間反応させたところ、
無色半透明で非常に粘稠な状態の遊離イソシアネート含
量1.15%のエポキシ基含有ウレタンプレポリマーが
得られた。
このプレポリマーを80℃に加熱してジオキサン80g
を添加し均一に溶解させた後、50°Cまで冷却し、N
−メチルタウリンナトリウム塩の65%水溶液12.4
gを加えたところ、若干発熱を生じ約60℃まで昇温し
たが、そのまま30分間撹拌を続け反応を終了した。
得られた親水性エポキシ樹脂のジオキサン溶液は極淡黄
色透明粘稠な状態のもので、遊離イソシアネート含量0
%、エポキシ当量2,030g(エポキシ樹脂換算)で
あった。
次に水370gを徐々に添加希釈すると、無色透明液状
の親水性エポキシ樹脂を30%含有する水溶液が得られ
た。これをテフロン内面コーティングしたシャーレに少
量とり、50〜60℃で5時間乾燥させると無色透明で
粘着性の強い流動体が得られた。これを更に160℃の
オーブン中で5分間熱処理したところ、全く粘着性がな
く無色透明で良好な反撥弾性を有するフィルムが得られ
た。
実施例2 ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(
水酸基価355)23.7gにポリメチレンポリフェニ
ルポリイソシアネート(遊離イソシアネート含量31.
5%)100gを加え、85±2°Cで60分反応させ
、遊離イソシアネート含量20.25%のウレタンプレ
ポリマーを得た。次にジオキサン66gに2,3−エポ
キシ−1−プロパノール20.6gを溶解した溶液を加
え、80±2℃で2時間反応させ、見掛の遊離イソシア
ネート含量3.83%のエポキシ基含有ウレタンプレポ
リマーのジオキサン溶液を得た。更にポリエチレングリ
コール(平均分子量400)80gを加え85±2℃で
1時間反応させたところ、褐色粘稠液体で遊離イソシア
ネート含量0.06%、エポキシ当量595g(エポキ
シ樹脂換算)の親水性エポキシ樹脂を得た。これを水8
67gで希釈し親水性エポキシ樹脂を20%含有する淡
褐色エマルジョン状のやや粘度を有する水性液が得られ
た。
この水性液100gにエチレンジアミン0.5gを混合
して放置したところ、約3時間後に褐色で強い弾性を有
する含水硬化物が得られた。これを105℃で3時間乾
燥すると、非常に硬く、ほとんど伸びないが、折り曲げ
ても割れることのない褐色透明のフィルムが得られた。
実施例3 ポリブチレンアジペート(平均分子量2,000)20
0gとポリエチレングリコール(平均分子量1,000
)15ぐぉ混合し、10〜20mmHg、110±2℃
の条件で1時間減圧脱水した後、60℃に冷却し、4、
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート57.5gを
加え85±2°Cで60分反応させ、遊離イソシアネー
ト含量3.50%のウレタンプレポリマーを得た。これ
に1.6−ヘキサンジオールモノグリシジルエーテル3
5.5gを加え90±2°で3時間反応させ、遊離イソ
シアネート含量0.40%のエポキシ基含有ウレタンプ
レポリマーを得た。これをイソプロピルアルコール77
gで希釈した後、25%重亜硫酸ナトリウム水溶液12
.5gを40℃で添加し40分間撹拌を続けたところ、
無色透明でかなり粘稠な親水性エポキシ樹脂が得られ、
そのものの遊離イソシアネート含量は0%、エポキシ当
量は1,580g(エポキシ樹脂換算)であった。
これを水1,157gで希釈すると、親水性エポキシ樹
脂を20%含有する青味を帯びた乳白色液状の水性液が
得られた。
この水性液10gにトリエチルアミン0.2gを加え、
水89.9gで希釈した水溶液に、ポリエステル繊維編
物の片面起毛染色布を含浸させ、マングルで80%に絞
液した後、120℃で2分予備乾燥し、更に180℃で
1分熱処理を行なったところ、優れた反撥弾性を有する
布帛が得られた。またこの布帛を下記の条件でそれぞれ
洗濯10回、ドライクリーニング5回繰り返した結果、
反撥弾性のある風合はほとんど変化していなかった。
〔洗濯条件〕
アルコカラー(家庭用合成洗剤)2g/l使用、家庭用
電気洗濯機にて常温10分洗濯、15分水洗、60℃で
乾燥(これを洗濯1回とする)。
〔ドライクリーニング条件〕
パークロルエチレン中、ターゴトメーター使用、70r
pm、30℃で30分洗浄後、60℃で乾燥(これをド
ライクリーニング1回とする)。
参考例 実施例1で得られた遊離イソシアネート含量3.56%
のウレタンプレポリマー350.4gに、エチレングリ
コールモノグリシジルエーテル3.0g(l=0.08
5に相当)、N−メチルタウリンナトリウム塩の65%
水溶液68.0g(m=0.915に相当)以外は実施
例1と同様の操作をして得た親水性エポキシ樹脂のジオ
キサン溶液(参考例Aとする)と、同じくエチレングリ
コールモノグリシジルエーテル4.0g(l=0.11
3に相当)、N−メチルタウリンナトリウム塩の65%
水溶液65.8g(m=0.887に相当)として得た
親水性エポキシ樹脂のジオキサン溶液(参考例Bとする
)をそれぞれ水溶液となし、実施例1と同条件でフィル
ムを作成した結果、参考例Aの親水性エポキシ樹脂は全
く皮膜を形成せず粘着性の非常に強い粘稠物が残留する
のみであったのに対し、参考例Bの親水性エポキシ樹脂
は、若干粘着性を有するが、無色透明の柔軟な反撥弾性
を有するフィルムを形成した。
〔発明の効果〕
本発明による親水性のエポキシ樹脂は、前記実施例でも
明らかなように、安定な水溶液または水分散液とするこ
とができると同時に、これを硬化せしめて形成されるフ
ィルムは、優れた反撥弾性を有し、また耐水性、耐溶剤
性にも優れているため、従来のエポキシ樹脂の欠点であ
った硬く、脆い等の性質が解消される結果、水系でのエ
ポキシ樹脂の利用分野がより一層拡張される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (ただし、 X:分子中に少なくとも2個のヒドロキシル基を含有す
    る化合物の残基 A:官能基数が2〜5のポリイソシアネート化合物の残
    基 Y:分子中にエポキシ基とヒドロキシル基を含有する化
    合物の残基 Z:分子中にイソシアネート基との反応が可能な活性水
    素原子を少なくとも1個含有 し、かつ親水性基または親水性基に変換 可能な基として、スルホン酸基、スルホ ン酸塩基、カルボン酸基、カルボン酸塩 基、ヒドロキシル基またはヒドロキシア ルキル基のうち少なくとも1種の基を含 有する化合物の残基 n:2以上の整数 l+m:1〜4の整数(ただし0.1≦l<4、0<m
    ≦3.9)) で表わされる親水性のエポキシ樹脂。
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