JPS621307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は除塵機に於ける駆動装置に関するもの
である。

下水処理場等に於て、水路内に流水を阻止する
ようにして設けたスクリーンにて流水中を流下す
るごみ等（以下スクリーンかすと称す）を捕捉
し、これをスクリーンに沿つて運行されるレーキ
にて掻き揚げ排出する除塵機を設置している。従
来斯種の除塵機ではスクリーンの上下部に於て対
向するようスプロケツトホイール又は一方をガイ
ドチエンとし、この上下ホイール間に一定ピツチ
でレーキを突設したチエンを張架し、このチエン
を正確には該チエンを噛合した一又は二のスプロ
ケツトホイールを三相誘導モータにより減速機及
び伝達機構を介して駆動し、レーキを一定速度に
て駆動している。このレーキの運行は予じめ定め
られた速度とするため減速機等を必要とし、これ
らの保守点検が必要であると共にレーキ運行が一
定であるため流水スクリーンかす量の最大量を想
定し、設備能力を決定しているので過剰設計とな
り装置が大型化高価となる欠点がある。

本考案はこれに鑑みて減速機、伝達機構を省略
し、流入スクリーンかす量に応じて簡易にレーキ
運行速度を可変調整できるようになすと共にメン
テナンスフリーとなるようにしたものである。

以下本考案を図示の実施例に従つて説明する。

図に於て１は下水処理場等の水路を遮ぎるよう
にして設置されたスクリーンで、図示では水路下
方部を省略されている。またこのスクリーン１に
沿つて除塵機の本体フレーム２にスクリーン上方
位置で且スクリーンの延長となるようにしてエプ
ロン３を、又このエプロン３の上端部に１乃至２
以上のスプロケツトホイール４，５を夫々設け、
又スクリーンの下方位置には図示省略したがスプ
ロケツトホイール又はチエンガイドを配し、この
上下のホイール間にエンドレス状のチエン６を張
架する。このチエン６は通常スクリーンの両側に
夫々対設されこの二条のチエン間にしかもチエン
の長手方向に所要ピツチでレーキ７が架設され、
チエン６を駆動することによつてスクリーンにて
捕捉されたスクリーンかすを掻き揚げ水路又は池
上に設けた排出コンベヤ等８へ排出せしめるもの
である。また上下のホイール間あるいは任意の位
置にチエンガイドレール９を配設し、チエン即ち
レーキは予じめ定めたスクリーンに沿つた運行軌
跡に従つて運行されるように規制することもあ
る。

上記レーキの駆動装置１０はリニアモータを用
いて直接駆動する方式を採用し、これは第２図、
第３図に詳示する如く除塵機上部のスプロケツト
ホイール４又は５を固定した軸１１の一端もしく
は両端に円盤１２を固定すると共にこの円盤１２
の側面に円弧状のリアクシヨンプレート１３を円
形に一体に設けると共にこのリアクシヨンプレー
ト（可動子）と対向するようにしてコイル１４を
本体フレーム側に設ける。このコイル１４は本体
フレームに取付台１５を突設し、該取付台に円盤
の両側面に対向するように二個一対として設ける
が、一組のコイル（固定子）にての推力が弱い場
合即ちチエンの必要張力に応じてその数を円盤の
外周に沿つて二組以上を設置するものとする。

尚円盤１２をリアクシヨンプレートとすること
も可能であり、またコイル１４には直線推力とコ
イル側への吸引力が発生するためリアクシヨンプ
レートとコイルとの隙間は精度よく正確に保持す
る必要があり、さらに上記吸引力をバランスさせ
るためリアクシヨンプレートを対向する二つの一
組のコイルの中間となるよう配置せしめるように
なす。

而して本考案による時はレーキを具備したチエ
ンを噛合する任意のスプロケツトホイール軸の端
部に円盤状のリアクシヨンプレートを固定し、こ
のリアクシヨンプレートを挾むようにしてコイル
を本体フレーム側に設けているためコイルの直線
推力を直に伝達するようになしているので従来の
如き減速機や伝達機構が不要となり、従つて之等
の保守点検も不要となると共に構造が簡単と且動
力ロスがなくなると共にコイルの速度を電圧制御
にて容易に調整できるので流入スクリーンかす量
に応じたレーキ運行速度が設定できる等の利点を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は除塵機の概略正面図、第２図は駆動装
置部の断面図、第３図は第２図の正面図である。 １……スクリーン、２……本体フレーム、３…
…エプロン、４，５……スプロケツトホイール、
６……チエン、７……レーキ、８……排出コンベ
ヤ、９……チエンガイドレール、１０……駆動装
置（リニアモータ）、１１……軸、１２……円
盤、１３……リアクシヨンプレート、１４……コ
イル、１５……取付台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スクリーンにそつてスクリーンにて捕捉された
   スクリーンかすを掻揚除去するようレーキを運行
   せしめるようになした除塵機に於て、多数のレー
   キを突設したエンドレス状のチエンを噛合したス
   プロケツトホイールの軸端に円形のリアクシヨン
   プレートを固定すると共に、本体フレーム側に上
   記リアクシヨンプレートを挾むようにしてコイル
   を設け、このコイルの直線推力にて直にリアクシ
   ヨンプレートを介してチエンを駆動するようにな
   した除塵機に於ける駆動装置。