JPS62122852A - ワイパ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はワイパブレードをガラス面に押圧する力を変更
することによって、ワイパブレードのガラス面からの浮
き上がり現象を阻止するためのワイパｖｉ＠に藺する。

（従来の技術） 車輌のワイパ装置はワイパアームを往復させて、ワイパ
アームの先端に取付けたワイパブレードをウィンドガラ
ス面に押圧しながら払拭作動を行なうが、例えば高速走
行時においてワイパブレードがウィンドガラス面から浮
き上がってしまって払拭不可能となる現象が生じる。

かような問題を解決する従来技術として実開昭５９−１
６９２５１号公報に開示されているようなワイパ装置が
知られている。この従来技術は、ワイパブレードをガラ
ス面に押圧する１つのワイパブレード押圧ばねをその伸
縮方向に対してほぼ垂直な方向に変位させるばね変位手
段と、このばね変位手段を正温度特性ヒータ（Ｐ、Ｔ、
Ｃヒータという）の発熱により作動させる駆動手段とを
備えている。かかるワイパ装置は、車速に感応してＰ、
Ｔ、Ｃヒータへの通電を行なうことにより、ワックスを
加熱し、その膨張を利用してばね変位手段を作動させて
いる。

（発明が解決しようとする問題点） 上述した従来技術においては、ワイパアーム荷重を高く
するようにワイパブレード押圧ばねを変位させている間
中、Ｐ、Ｔ、Ｃヒータに電力を供給し続けていなければ
ならないので消費電力が増大するという問題がある。ま
た、Ｐ、Ｔ、Ｃヒータへの電力の供給が停止された後に
ワックスが冷却するまでかなりの時間がかかるので、そ
の間ワイパアーム荷重は高いま）保持されており、払拭
騒音の発生や、ワイパ装置駆動モータ負荷の増大及びワ
イパブレードの劣化などといった問題が生じる。

本発明は従来技術におけるこのような問題を克服するこ
とを意図するものである。

（問題を解決するための手段） 本発明は上記した問題を克服するために、ワイパアーム
荷重を与える第１引張ばねと、ワイパアーム荷重を変化
させ得るようにその一端の取付位置が変位可能にされた
第２の引張ばねと、ワイパアーム荷重の高低を指令する
指令装置と、第２の引張ばねの前記一端を変位させる変
位装置と、Ｐ、Ｔ、Ｃヒータの発熱によって変位装置を
作動させる駆動装置と、変位装置が所定量だけ変位させ
られたとき変位装置を係止するための係止装置と、この
係止を解くために加熱されて作動する解除装置と、指令
装置がワイパアーム荷重を高くすることを指令したとき
にはＰ、Ｔ、Ｃヒータに電力を供給して変位装置を所定
量だけ変位させるとともに係止装置が変位装置を係止し
たときに電力の供給を停止し、次に指令装置がワイパア
ーム荷重を低くすることを指令したときには解除装置に
対して前述した係止が解けるまでの間だけ電力を供給し
て解除装置を加熱するように作動する制御装置とを備え
たことを特徴とするものである。

（作用） ワイパアーム荷重を高くするためにＰ、Ｔ、Ｃヒータに
電力を供給するのは、変位装置が所定量だけ変位されて
係止装置によって係止されるまでのわずかの時間であり
、係止装置が変位装置を係止してしまえば、何ら電力を
消費せずして、ワイパアーム荷重を高く保持し得るので
あり、また、このように高く保持されているワイパアー
ム荷重を低くするときには解除装置にわずかな間だけ電
力を供給して係止装置の変位装置に対する係止を解いて
やれば、ワイパアーム荷重はすぐに低くなるわけである
。

（実施例） 以下、図面に従って本発明の実施例について説明する。

第１図は本発明の一実施例であるワイパｇ装置の一部を
断面で示した側面図、第２図は一部を切断して内部を示
した第１図のワイパ装置の平面図である。

指令装置を構成する車速センサ１は、車輌の速度に比例
した周波数の信号を発生させる。この信号は制御回路２
に備えられたＤ／Ａ変換器３４によってアナログ量に変
換され、設定車速信号を発生する手段４１からの信号と
コンパレータ３５において比較され、車速センサ１から
の信号が設定車速以上か未満かが判別される。コンパレ
ータ３５からの出力信号は、後に説明するＰ、Ｔ、Ｃヒ
ータ４または形状記憶合金でなる引張ばね２６に電力を
供給するための駆動回路３６及びキープリレー回路３７
を制御する。制御回路２はワイパスイッチ３９によって
駆動されるようになっており、制御回路駆動回路３８が
ワイパスイッチ３９の位置を検知して制御回路２を駆動
させ得るようになっている。後に説明する回転形ポテン
ショメータ４０とこの制御回路２とが制御装置を構成し
ている。

ワイパ装置は、ワイパシャフト（図示せず）が一端部に
固定される基部３と、基部３に対して回動可能にピン３
１で連結されたリテーナ３２とを含んでいる。基部３内
には、Ｐ、Ｔ、Ｃヒータ４と、制御回路２から供給され
る電力をＰ、Ｔ、Ｃヒータ４に印加するための端子５と
、サーモワックスエレメント３３の外部をおおう樹脂ケ
ース６と、その内に入れられた、加熱され固体から液体
に相変化する際に一割程度膨張するワックス７と、ワッ
クス７を密封するためのダイヤフラム８と、ワックス７
の膨張量をピストン１０に影響させる半流動体９と、サ
ーモワックスエレメント３３を保持するためのホルダ１
１と、ピストン１０の移動によって軸方向に移動するピ
ストンロッド１２と、ピン１４のまわりで回動自在であ
ってピストンロッド１２の一端にピン１３により連結さ
れた、変位装置を構成するレバー１５とが備えられてい
る。Ｐ、Ｔ、Ｃヒータ４、サーモワックスエレメント３
３、ピストン１０及びピストンロッド１２は、変位装置
を構成するレバー１５のための駆動装置を構成している
。レバー１５の回動に同調して回転形ポテンショメータ
４０が抵抗値変化をもたらし、この抵抗値変化は制御回
路２によって検知される。リテーナ３２に備えられたプ
レート１８は第１及び第２の引張ばね１７．１６の一端
を担持しており、第１の引張ばね１７の他端は固定ピン
１９に担持されていて、この第１の引張ばね１７は低速
時におけるワイパアーム荷重を与えるようになっている
。第２の引張ばね１６の他端はレバー１５に連結されて
おり、ピストンロッド１２が右方向に移動すると第２の
引張ばね１６の他端はレバー１５によって左方向に引か
れてワイパアーム荷重を高くするようになっている。

更に、基部３内には、ピン２４を軸として回動自在にさ
れた係止装置を構成するレバー２３と、レバー２３の一
端に備えたピン２２と基部３に固定されたピン２０との
間に張設された引張ばね２１と、レバー２３の他端に漏
えられたねじ２５と基部３にねじ２７で固定された絶縁
板２８との問に張設された形状記憶合金でなる引張ばね
２６とが備えられている。この形状記憶合金でなる引張
ばね２６は解除装置を構成するものであって、この引張
りばね２６に導４１２９．３０を介して電流が流される
と自己発熱してその形状を収縮させてレバー２３を反時
計方向に回動させる。

レバー１５にはつめ１５ａが備えられており、レバー２
３にはつめ２３ａが備えられている。そして、第２図を
参照して、レバー１５がピン１４のまわりに反時計方向
に回動すると、レバー１５のつめ１５ａが、レバー２３
のつめ２３ａに係止され、この係止された位置にレバー
１５がとどまるようになっている。一方、形状記憶合金
でなる引張ばね２６が収縮されるとレバー２３がピン２
４のまわりに反時計方向に回転され、つめ２３ａがつめ
１５ａから外れて、第２の引張ばね１６は低いワイパア
ーム荷重を与えるように弛緩される。

かように構成されたワイパ装置の作動は次の通りである
。

車速センサ１は車輌の速度に比例した周波数を持つ信号
を発生し、制御回路２に信号を送る。この信号はＤ／Ａ
変換器３４で電圧変換され、手段４１による設定車速信
号とコンパレータ３５において比較される。設定車速信
号は、ワイパブレードの浮き上がりを生じ始める速度よ
りも少し遅い速度の値にされており、Ｄ／Ａ変換器３４
からの信号がこの値以上であることがコンパレータ３５
によって検知されると、キープリレー回路３７のスイッ
チを閉じてＰ、Ｔ、Ｃヒータ４に電力が供給される。勿
論、制御回路２がかような作動を行なうのは、ワイパス
イッチ３９が閏にされていて制御回路駆動回路３已によ
ってｌｌ１Ｉ制御日路２に駆動電流が供給されている時
だけである。さて、電力が供給されたＰ、Ｔ、Ｃヒータ
４は発熱する。

Ｐ、Ｔ、Ｃヒータ４の特性は、成る温度以上で急激に抵
抗値が上昇し、一定電圧下で流れる電流値が低下するこ
とにより、温度上昇が成る値に抑えられるようになって
いる。かくて、Ｐ、Ｔ、Ｃヒータ４は、成る温度以上に
上昇されることがなく過熱のおそれがない。Ｐ、Ｔ、Ｃ
ヒータ４が発熱すると、ワックス７は固体から液体に相
変化し、このとき−割程度膨張して、ダイヤフラム８を
押圧する。ダイヤフラム８が押圧されると半流動体９が
押圧されてピストンロッド１２を右方向に押し出す。か
かるピストンロッド１２の移動によりレバー１５はピン
１４を軸として反時計方向に実線で示した位置に回動さ
れ、第２の引張ばね１６を引張ってワイパアーム荷重を
高める。レバー１５が所定角度以上回動すると、レバー
１５のつめ１５ａが、引張ばね２１によってピン２４の
まわりに時計方向の回転力を付与されているレバー２３
のつめ２３ａと係合し、レバー１５はその位置に係止さ
れる。レバー１５がこのように所定角度回動されると、
レバー１５の回動に同調している回転形ポテンショメー
タ４０の抵抗値が初めの値ＡからＢに変化する。抵抗値
がＢになると、キープリレー回路３７のスイッチが開か
れて、それまでＰ、Ｔ、Ｃヒータ４に供給されていた電
力の供給が停止される。かように電力の供給が停止され
ても、レバー１５のつめ１５ａと、レバー２３のつめ２
３ａとが係止した状態にとどまっているので、レバー１
５は実線で示した位置に保持され、第２の引張ばね１６
は高いワイパアーム荷重を与え続けている。かくて、Ｐ
、Ｔ、Ｃヒータ４に電力を供給するのは、レバー１５が
回動してつめ１５ａがレバー２３のつめ２３ａに係合す
るまでの短かい時間で済むことになる。

次に車輌速度が設定車速未満になったとする。

このことはコンパレータ３５によって検知され、キープ
リレー回路３７がＰ、Ｔ、Ｃヒータに給電するためのス
イッチとは別のスイッチを閉じて、形状記憶合金でなる
引張ばね２６に電力を供給する。かくて、引張ばね２６
は自己発熱し、その形状を収縮させてレバー２３を反時
計方向に回動させる。そうすると、レバー２３のつめ２
３ａとレバー１５のつめ１５ａとの係止が解除され、引
張ばね１６はその張力によってレバー１５をピン１４の
まわりに時計方向に回転させ、そして引張ばね１６の張
力が低下され、そのためワイパアーム荷重は初めの押付
は荷重に回復する。レバー１５がかように時計方向に回
転させられると、回転形ポテンショメータ４０も回動し
て、その抵抗値をＢからＡに変化させる。抵抗値がＡに
なるとキープリレー回路３７の前記した別のスイッチは
開かれ、引張ばね２６に対する電力の供給は停止される
。従って、引張ばね２６に対する電力の供給も、レバー
１５のつめ１５ａとレバー２３のっめ２３ａが係止して
いる状態から解除されるまでのごく短かい間だけなされ
るに過ぎない。

以上に述べた実施例において、ワイパアーム荷重を車速
によって変化させているが、車輌の走行時における風圧
、或いはワイパブレードに浮きを生じさせる揚力を検出
してワイパアーム荷重を変化させるようにすることもで
きる。更に、ワイパアーム荷重を変化させる操作を運転
者の判断によって所望時に行なうようにすることもでき
る。

〈発明の効果） 本発明によれば、Ｐ、Ｔ、Ｃヒータへ電力を供給する時
間が短かくて済むので消費電力を極めて少なくすること
ができる。ワイパアーム荷重を高から低へもどす時にも
解除装置へ電力を供給するのはわずかの時間で済むこと
であり、このために消費電力を増大させることはない。

更に、解除装置を作動させた場合にはわずかの時間でワ
イパアーム荷重は低い状態に戻るので、払拭騒音の発生
、ワイパ駆動モータの負荷の増大成いはワイパブレード
の劣化といった不都合を除去することができる。また、
ワイパアーム荷重を与える引張ばねを第１と第２のもの
の２木蓮列に構成し、第２の引張ばねだけがワイパアー
ム荷重の変化に関与するようにしたので、ワイパアーム
の厚みを薄くすることができ、フルコンシールワイパの
ような狭いスペース内にも装着可能なワイパ装置を具現
することができる。加えて、一本の引張ばねのみを備え
てワイパアーム荷重を変化させるものに対比して、第２
の引張ばねにより小さい力でワイパアーム荷重を高める
ようにしたのでサーモワックスエレメントを小さくする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例であるワイパ装置の一部を断
面で示した側面図、第２図は一部を切断して内部を示し
た第１図のワイパ装置の平面図である。 １・・・車速センサ、２・・・制御回路、３・・・基部
、４・・・Ｐ、Ｔ、Ｃヒータ、５・・・端子、６・・・
樹脂ケース、７・・・ワックス、８・・・ダイヤフラム
、９・・・半流動体、１ｏ・・・ピストン、１１・・・
ホルダ、１２・・・ピストンロッド、１３・・・ピン、
１４・・・ピン、１５・・・レバー、１５ａ・・・つめ
、１６・・・第２の引張ばね、１７・・・第１の引張ば
ね、１８・・・プレート、１９・・・固定ピン、２ｏ・
・・ピン、２１・・・引張ばね、２２・・・ピン、２３
・・・レバー、２３ａ・・・つめ、２４・・・ピン、２
５・・・ねじ、２６・・・形状記憶合金でなる引張ばね
、２７・・・ねじ、２８・・・絶縁板、２９．３０・・
・導線、３１・・・ピン、３２・・・リテーナ、３３・
・・サーモワックスエレメント、３４・・・Ｄ／Ａ変換
器、３５・・・コンパレータ、３６・・・駆動回路、３
７・・・キープリレー回路、３８・・・制御回路駆動回
路、３９・・・ワイパスイッチ、４０・・・回転形ポテ
ンショメータ、 ４１・・・設定車速信号を発生する手段。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）ワイパブレードをガラス面に押圧するためのワイ
   パアーム荷重を与える第１の引張ばねと、それが与える
   ワイパアーム荷重を変化させることができるようにその
   一端の取付位置が変位可能にされた第２の引張ばねと、
   ワイパアーム荷重を高くすること及び低くすることを指
   令する指令装置と、該第２の引張ばねの前記一端を変位
   させる変位装置と、Ｐ．Ｔ．Ｃヒータの発熱によつて該
   変位装置を作動させる駆動装置と、該変位装置が所定量
   だけ変位させられたとき該変位装置を係止するための係
   止装置と、この係止を解くために加熱されて作動する解
   除装置と、該指令装置がワイパアーム荷重を高くするこ
   とを指令したときには該Ｐ．Ｔ．Ｃヒータに電力を供給
   して該変位装置を所定量だけ変位させるとともに該係止
   装置が該変位装置を係止したときに電力の供給を停止し
   、次に該指令装置がワイパアーム荷重を低くすることを
   指令したときには該解除装置に対して該係止装置装置に
   よる該変位装置の係止が解けるまでの間だけ電力を供給
   して該解除装置を加熱するように作動する制御装置とを
   備えたことを特徴とするワイパ装置。
2. （２）特許請求の範囲第１項記載のワイパ装置において
   、該指令装置は車速を検知することによつて指令を発す
   るようになつていることを特徴とするワイパ装置。
3. （３）特許請求の範囲第１項記載のワイパ装置において
   、該指令装置は車輌走行時の風圧を検知することによつ
   て指令を発するようになつていることを特徴とするワイ
   パ装置。
4. （４）特許請求の範囲第１項記載のワイパ装置において
   、該指令装置はワイパブレードに浮きを生じさせる揚力
   を検知することによつて指令を発するようになつている
   ことを特徴とするワイパ装置。
5. （５）特許請求の範囲第１項記載のワイパ装置において
   、該指令装置は運転者が手動で指令を発するようになつ
   ていることを特徴とするワイパ装置。
6. （６）特許請求の範囲第１項記載のワイパ装置において
   、該変位装置は該第２の引張ばねの前記一端を支持する
   とともに１つのピンのまわりに回動可能な、第１のつめ
   を備えた第１のレバーであり、該駆動装置は該Ｐ．Ｔ．
   Ｃヒータによつて加熱されて膨張されるワックスによつ
   て駆動されるようになつた、該変位装置に連結されたピ
   ストンロッドを含み、該係止装置は該第１のレバーの第
   １のつめと係合して該第１のレバーを係止するための第
   ２のつめを備えた、第３のばねによつて１つのピンのま
   わりに一方向の回転力を付与された第２のレバーであり
   、該解除装置は該第２のレバーを反対方向に回転させて
   該第１と第２のつめの係止を解除するように該第２のレ
   バーに連結された加熱されて作動される第４のばねであ
   ることを特徴とするワイパ装置。
7. （７）特許請求の範囲第６項記載のワイパ装置において
   、前記第４のばねが形状記憶合金で作られた引張ばねで
   あることを特徴とするワイパ装置。
8. （８）特許請求の範囲第６項記載のワイパ装置において
   、前記制御装置が該第１のレバーの回動に同調して抵抗
   値変化を与えるポテンショメータを含み、このポテンシ
   ョメータの抵抗値変化を検知して該Ｐ．Ｔ．Ｃヒータへ
   の電力の供給を停止し、また、該第４のばねへの電力の
   供給を停止するようになつていることを特徴とするワイ
   パ装置。