JPS62122044A - イオン加速器 - Google Patents
イオン加速器Info
- Publication number
- JPS62122044A JPS62122044A JP26117485A JP26117485A JPS62122044A JP S62122044 A JPS62122044 A JP S62122044A JP 26117485 A JP26117485 A JP 26117485A JP 26117485 A JP26117485 A JP 26117485A JP S62122044 A JPS62122044 A JP S62122044A
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- Japan
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- ion
- ions
- implanted
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明はイオン加速器に係り、特に金属材料表面にイオ
ン注入を行い耐腐食性や耐摩耗性の向上といった表面改
質を行う場合、材料表面からその深さ方向に対し所定の
イオンを所定の濃度に均一に注入するに好適なイオン加
速器に関する。
ン注入を行い耐腐食性や耐摩耗性の向上といった表面改
質を行う場合、材料表面からその深さ方向に対し所定の
イオンを所定の濃度に均一に注入するに好適なイオン加
速器に関する。
従来のイオン加速器の構造を第4図に示す。従来のイオ
ン加速器に関しては例えば“イオン注入技術″、エレク
トロニクス技術全書8、難波進著、工業調査会発行に詳
しく論じられている。第4図のイオン加速器はイオン化
室1、金属蒸気を発生させる加熱オーブン2、フィラメ
ント3で構成されるイオン源、イオン源内にイオン収束
磁場をつくる電磁マグネット5、イオン化室内1で生じ
たイオンをイオン化室外へ引出すイオン引出し電極6、
引出したイオンの進行方向を収束させるイオンフォーカ
ス電極7.イオン加速管内に配したリング状のイオン加
速電極9、イオン加速電源10、イオン種を選択する質
量分析マグネット11、質量分析マグネット出射後のイ
オン流の進行方向を制御する焦束偏向装置であるY方向
スキャンナー12とX方向スキャンナー13、イオン流
をオンオフするシャッター14、そして試料室内のイオ
ン注入対象試料15より成る。イオン化室1で気体をイ
オン化する場合は、ガス流4を供給し、金属をイオン化
する場合は、イオン化したい金属を加熱オーブン2内に
挿入後加熱して金属蒸気をつくりイオン化室1内に供給
する。イオン化室1内でフィラメント3からの電子流で
衝撃を受は生成したイオンはイオン引出し電極6の働き
でイオン化室外に出てさらにイオンフォーカス電極7の
機能で進行方向収束を受けてイオン流8となる。イオン
流8は質量分析マグネット11が形成する磁場の作用で
さらに質量選択を受は不純物イオンが除去され、その後
適切な値の電圧を印加したY方向スキャンナー12とX
方向スキャンナー13の働きで進行方向制御を受けてイ
オン注入対象試料15上の所定の位置に注入される。注
入イオンの持つエネルギーは、加速電源1oでイオンに
印加される電圧で決まり、この電圧値は事前に所定の値
に設定しておく。通常、電圧の設定範囲は数kVから数
百kVである。第5図にイオン注入対象試料の深さ方向
、即ち厚さ方向における注入イオン種の濃度分布測定結
果を示す。これは、Si中にBを150KeVで加速し
て注入したもので、B濃度は注入深さ0.5μmおよび
その近傍である領域■の所で最大となるガウス状分布と
なり、0.5μmより浅い領域■ならびに深い領域◎で
の濃度は領域■でのそれと比較すると1桁以上と大幅に
低下している。この傾向はSi以外の金属材料でも全く
同一である。金属材料の表面改質に関しては硬鋼やステ
ンレス鋼にチッ素イオンを注入して硬さ増加や耐摩耗性
の向上を図ったり、あるいは硬鋼にTi、Crイオンを
注入して耐食性を向上させる等が多い。しかし、第5図
の結果かられかるように金属材料の表面改質を実施して
も、その効果は領域■では十分に現れるが領域■と◎と
ではうすい。注入イオンのエネルギーを変えても、材料
中での注入イオン種の濃度が最大になる位置が変わるの
みで、分布形状そのものはガウス状で変化はない。材料
の硬さ、耐摩耗性、耐腐食性といった物性は、材料の表
面とその近傍の性質に大きく支配される。したがって、
材料中では、表面から数μmの範囲内での改質が特に重
要になる。それには第5図で表現すれば領域■、■、◎
のいずれかの領域でも均一な改質が必要となる。しかし
、従来技術では注入イオンの持つエネルギーは加速電源
1oで印加される電圧で一義的に決まってしまうため、
材料中での深さ方向に対する注入イオン種濃度分布はガ
ウス分布状とならざるを得ない。したがって、従来技術
では材料改質効果の少ない領域がイオン注入領域に存在
するという問題点が生じた。
ン加速器に関しては例えば“イオン注入技術″、エレク
トロニクス技術全書8、難波進著、工業調査会発行に詳
しく論じられている。第4図のイオン加速器はイオン化
室1、金属蒸気を発生させる加熱オーブン2、フィラメ
ント3で構成されるイオン源、イオン源内にイオン収束
磁場をつくる電磁マグネット5、イオン化室内1で生じ
たイオンをイオン化室外へ引出すイオン引出し電極6、
引出したイオンの進行方向を収束させるイオンフォーカ
ス電極7.イオン加速管内に配したリング状のイオン加
速電極9、イオン加速電源10、イオン種を選択する質
量分析マグネット11、質量分析マグネット出射後のイ
オン流の進行方向を制御する焦束偏向装置であるY方向
スキャンナー12とX方向スキャンナー13、イオン流
をオンオフするシャッター14、そして試料室内のイオ
ン注入対象試料15より成る。イオン化室1で気体をイ
オン化する場合は、ガス流4を供給し、金属をイオン化
する場合は、イオン化したい金属を加熱オーブン2内に
挿入後加熱して金属蒸気をつくりイオン化室1内に供給
する。イオン化室1内でフィラメント3からの電子流で
衝撃を受は生成したイオンはイオン引出し電極6の働き
でイオン化室外に出てさらにイオンフォーカス電極7の
機能で進行方向収束を受けてイオン流8となる。イオン
流8は質量分析マグネット11が形成する磁場の作用で
さらに質量選択を受は不純物イオンが除去され、その後
適切な値の電圧を印加したY方向スキャンナー12とX
方向スキャンナー13の働きで進行方向制御を受けてイ
オン注入対象試料15上の所定の位置に注入される。注
入イオンの持つエネルギーは、加速電源1oでイオンに
印加される電圧で決まり、この電圧値は事前に所定の値
に設定しておく。通常、電圧の設定範囲は数kVから数
百kVである。第5図にイオン注入対象試料の深さ方向
、即ち厚さ方向における注入イオン種の濃度分布測定結
果を示す。これは、Si中にBを150KeVで加速し
て注入したもので、B濃度は注入深さ0.5μmおよび
その近傍である領域■の所で最大となるガウス状分布と
なり、0.5μmより浅い領域■ならびに深い領域◎で
の濃度は領域■でのそれと比較すると1桁以上と大幅に
低下している。この傾向はSi以外の金属材料でも全く
同一である。金属材料の表面改質に関しては硬鋼やステ
ンレス鋼にチッ素イオンを注入して硬さ増加や耐摩耗性
の向上を図ったり、あるいは硬鋼にTi、Crイオンを
注入して耐食性を向上させる等が多い。しかし、第5図
の結果かられかるように金属材料の表面改質を実施して
も、その効果は領域■では十分に現れるが領域■と◎と
ではうすい。注入イオンのエネルギーを変えても、材料
中での注入イオン種の濃度が最大になる位置が変わるの
みで、分布形状そのものはガウス状で変化はない。材料
の硬さ、耐摩耗性、耐腐食性といった物性は、材料の表
面とその近傍の性質に大きく支配される。したがって、
材料中では、表面から数μmの範囲内での改質が特に重
要になる。それには第5図で表現すれば領域■、■、◎
のいずれかの領域でも均一な改質が必要となる。しかし
、従来技術では注入イオンの持つエネルギーは加速電源
1oで印加される電圧で一義的に決まってしまうため、
材料中での深さ方向に対する注入イオン種濃度分布はガ
ウス分布状とならざるを得ない。したがって、従来技術
では材料改質効果の少ない領域がイオン注入領域に存在
するという問題点が生じた。
本発明の目的は、金属材料の表面改質において、イオン
を金属材料の表面から深さ方向に均一の濃度で注入し、
表面改質の効果を大きく向上させることのできるイオン
加速器を提供することにある。
を金属材料の表面から深さ方向に均一の濃度で注入し、
表面改質の効果を大きく向上させることのできるイオン
加速器を提供することにある。
イオン加速器において、金属材料表面にイオン注入作業
中にイオン加速電圧を変更させると、材料中での注入物
質の濃度分布は電圧変更前と変更後とでは異なり材料表
面から数μmの間に2つのガウス状分布が形成され、さ
らに加速電圧変更幅を小さくとり順次変更してイオン注
入作業を続けると多数のガウス状濃度分布が材料表面か
ら数μmの幅の間に出来、結果としてその間の注入物質
の濃度分布が一定になることを実験的に確認したので本
発明に適用することにした。
中にイオン加速電圧を変更させると、材料中での注入物
質の濃度分布は電圧変更前と変更後とでは異なり材料表
面から数μmの間に2つのガウス状分布が形成され、さ
らに加速電圧変更幅を小さくとり順次変更してイオン注
入作業を続けると多数のガウス状濃度分布が材料表面か
ら数μmの幅の間に出来、結果としてその間の注入物質
の濃度分布が一定になることを実験的に確認したので本
発明に適用することにした。
以下に本発明の実施例を第1図から第3図にて説明する
。第1図は本発明によるイオン加速器でイオン化室1.
加熱オーブン2.フィラメント3゜電磁マグネット5.
イオン引出し電極6.イオンフォーカス電極7.イオン
加速電極9.加速電源10、質量分布マグネット11.
進行するイオンのY方向スキャンナ−12,X方向スキ
ャンナー13、シャッター14.イオン注入対象試料1
5より成る。イオン化室1で気体をイオン化する際はガ
ス流4を供給し、一方金属をイオン化する際は目的とす
る金属を加熱オーブン2内に入れ高温加熱して金属蒸気
をつくりイオン化室1内に導く。
。第1図は本発明によるイオン加速器でイオン化室1.
加熱オーブン2.フィラメント3゜電磁マグネット5.
イオン引出し電極6.イオンフォーカス電極7.イオン
加速電極9.加速電源10、質量分布マグネット11.
進行するイオンのY方向スキャンナ−12,X方向スキ
ャンナー13、シャッター14.イオン注入対象試料1
5より成る。イオン化室1で気体をイオン化する際はガ
ス流4を供給し、一方金属をイオン化する際は目的とす
る金属を加熱オーブン2内に入れ高温加熱して金属蒸気
をつくりイオン化室1内に導く。
気体および金属蒸気はイオン化室1内でフィラメント3
からの衝撃電子流でイオン化し、以後イオン引出し電極
6に印加した電圧の働きでイオン化室外に出てイオン流
8となり、そこでイオンフォーカス電極7の印加電圧で
方向収束を受けた後、質量分析マグネット11の中を通
過することにより質量選別され、特定の質量数のイオン
のみが分析場を通過する。分析場を通過したイオン流8
は、Y方向スキャンナー12.x方向スキャンナー13
の機能で進行方向制御を受はイオン注入対象試料15の
表面上の任意位置に注入される。スキャンナーには、イ
オン進行方向を変更できるだけの電圧を印加して使用す
る。シャッター14は、イオン注入をする時は開に、そ
れ以外は閉にしておく。ここでイオンに加速電圧を与え
る電源10には、第2図で示すようにその電圧値を時間
的に任意の値に変更できる機能ならびに時間掃引機能を
持たせておく。そしてイオン注入中に電源10からイオ
ンに与える加速電圧を第2図に表示するパターンで変更
する。第2図で、縦軸は加速電圧の値そして横軸は時間
である。同図(a)は加速電圧を段階状に変化させる場
合、(b)は加速電圧を直線的に変える場合、(c)は
(b)の変型例で加速電圧の直線的変化を繰り返し行う
場合、そして(d)は加速電圧の直線的上昇および下降
を時間掃引で行う場合である。イオン注入対象試料15
である金属材料表面にイオン注入作業中に電源10の電
圧変更機能あるいは電圧掃引機能でイオン加速電圧を変
化させた場合の金属材料表面から深さ方向に対する注入
イオン種の濃度分布測定結果を第3図に示す。第3図は
低炭素鋼にNiイオンを注入した場合の結果で縦軸は注
入物質であるNi濃度、横軸はμm単位の注入深さであ
る。
からの衝撃電子流でイオン化し、以後イオン引出し電極
6に印加した電圧の働きでイオン化室外に出てイオン流
8となり、そこでイオンフォーカス電極7の印加電圧で
方向収束を受けた後、質量分析マグネット11の中を通
過することにより質量選別され、特定の質量数のイオン
のみが分析場を通過する。分析場を通過したイオン流8
は、Y方向スキャンナー12.x方向スキャンナー13
の機能で進行方向制御を受はイオン注入対象試料15の
表面上の任意位置に注入される。スキャンナーには、イ
オン進行方向を変更できるだけの電圧を印加して使用す
る。シャッター14は、イオン注入をする時は開に、そ
れ以外は閉にしておく。ここでイオンに加速電圧を与え
る電源10には、第2図で示すようにその電圧値を時間
的に任意の値に変更できる機能ならびに時間掃引機能を
持たせておく。そしてイオン注入中に電源10からイオ
ンに与える加速電圧を第2図に表示するパターンで変更
する。第2図で、縦軸は加速電圧の値そして横軸は時間
である。同図(a)は加速電圧を段階状に変化させる場
合、(b)は加速電圧を直線的に変える場合、(c)は
(b)の変型例で加速電圧の直線的変化を繰り返し行う
場合、そして(d)は加速電圧の直線的上昇および下降
を時間掃引で行う場合である。イオン注入対象試料15
である金属材料表面にイオン注入作業中に電源10の電
圧変更機能あるいは電圧掃引機能でイオン加速電圧を変
化させた場合の金属材料表面から深さ方向に対する注入
イオン種の濃度分布測定結果を第3図に示す。第3図は
低炭素鋼にNiイオンを注入した場合の結果で縦軸は注
入物質であるNi濃度、横軸はμm単位の注入深さであ
る。
第3図での濃度分布の様子を第2図(a)の加速電圧の
変化に対応させて以下に述べる。第2図(a)でイオン
加速電圧を最も大きい16にした場合、その材料内での
濃度分布は20のガウス状分布に対応する。ついで加速
電圧を17に降下させた場合の濃度分布は21に、そし
て加速電圧を17よりもさらに低い16に設定した際の
濃度分布は22に対応する。本測定で、加速電圧16を
400kV、17を350kV、18を300kVとし
たところ、それに対応する濃度分布は、それぞれ0 、
8 p m + 0 、7 p m 、 0 、6 p
m の所で最大となるガウス状分布となった。このよ
うに加速電圧を次第に降下させるとそれに従い濃度分布
中の最大位置は次第に材料表面に近づき、結果として材
料中の注入イオン種の濃度分布は第3図で図示したよう
に深さに依らず一定の値となった。
変化に対応させて以下に述べる。第2図(a)でイオン
加速電圧を最も大きい16にした場合、その材料内での
濃度分布は20のガウス状分布に対応する。ついで加速
電圧を17に降下させた場合の濃度分布は21に、そし
て加速電圧を17よりもさらに低い16に設定した際の
濃度分布は22に対応する。本測定で、加速電圧16を
400kV、17を350kV、18を300kVとし
たところ、それに対応する濃度分布は、それぞれ0 、
8 p m + 0 、7 p m 、 0 、6 p
m の所で最大となるガウス状分布となった。このよ
うに加速電圧を次第に降下させるとそれに従い濃度分布
中の最大位置は次第に材料表面に近づき、結果として材
料中の注入イオン種の濃度分布は第3図で図示したよう
に深さに依らず一定の値となった。
加速電圧の変化幅を数十kV単位と小さくしてイオン注
入を行った所、濃度分布の場所的依存性は全く無くなっ
た。また、加速電圧を第2図(b)のように直線的に変
えても同様の効果が得られた。
入を行った所、濃度分布の場所的依存性は全く無くなっ
た。また、加速電圧を第2図(b)のように直線的に変
えても同様の効果が得られた。
なおイオン注入時間は、材料内での注入物質の濃度によ
り決まる。改質効果が明確に現れるには少なくとも材料
表面に101フイオン/dのイオン注入が必要であるが
、それに要する時間は加速器で100μA/cdのイオ
ン流強度を出し、さらに加速電圧を400kVから50
kV単位で減じて行く方法を用いると約20分の短時間
で行える。また加速電圧を第2図(c)、(d)の如く
短時間で繰り返して掃引しても材料内での注入物質濃度
はやはり場所的に変化せず一定となった。ただし時間掃
引方式の場合、注入物質濃度の制御は容易で、注入物質
の深さ方向での濃度が目的とする値になったと判断した
時点で即電源を切断しイオン注入作業を中止できる利点
がある。また、イオン加速電圧を変更するとイオンの運
動エネルギーが変化するため、それに対応して質量分析
マグネット11に流す電流の大きさ、ならびにY方向ス
キャンナ−12,X方向スキャンナー13に印加する電
圧の大きさを変えれば、従来と同様に不純物イオンの除
去が行え、かつイオン注入対象試料15の所定位置にイ
オン注入を継続して実施することは容易である。なお、
イオン加速電極9を質量分析マグネット11のイオン出
口側以降でY方向スキャンナ−12の前に配置すれば、
質量分析マグネット11に流す電流を変える必要は無く
なる。さらに、イオン注入対象試料を数百℃以上の高温
状態にしてイオン注入を行うホットインプランテーショ
ン法、あるいは注入したい物質を予め真空蒸着で約0.
1μmの厚さに試料表面に付け。
り決まる。改質効果が明確に現れるには少なくとも材料
表面に101フイオン/dのイオン注入が必要であるが
、それに要する時間は加速器で100μA/cdのイオ
ン流強度を出し、さらに加速電圧を400kVから50
kV単位で減じて行く方法を用いると約20分の短時間
で行える。また加速電圧を第2図(c)、(d)の如く
短時間で繰り返して掃引しても材料内での注入物質濃度
はやはり場所的に変化せず一定となった。ただし時間掃
引方式の場合、注入物質濃度の制御は容易で、注入物質
の深さ方向での濃度が目的とする値になったと判断した
時点で即電源を切断しイオン注入作業を中止できる利点
がある。また、イオン加速電圧を変更するとイオンの運
動エネルギーが変化するため、それに対応して質量分析
マグネット11に流す電流の大きさ、ならびにY方向ス
キャンナ−12,X方向スキャンナー13に印加する電
圧の大きさを変えれば、従来と同様に不純物イオンの除
去が行え、かつイオン注入対象試料15の所定位置にイ
オン注入を継続して実施することは容易である。なお、
イオン加速電極9を質量分析マグネット11のイオン出
口側以降でY方向スキャンナ−12の前に配置すれば、
質量分析マグネット11に流す電流を変える必要は無く
なる。さらに、イオン注入対象試料を数百℃以上の高温
状態にしてイオン注入を行うホットインプランテーショ
ン法、あるいは注入したい物質を予め真空蒸着で約0.
1μmの厚さに試料表面に付け。
それにチッ素イオンやアルゴンイオンを注入することに
より蒸着物質を試料内に注入するイオンビームミキシン
グ法等を用いれば、材料表面から10μm程度までの深
い領域を均一に改質することも容易である。
より蒸着物質を試料内に注入するイオンビームミキシン
グ法等を用いれば、材料表面から10μm程度までの深
い領域を均一に改質することも容易である。
[発明の効果〕
本発明によるイオン加速器を用いれば、金属材料の表面
改質を行う際、材料表面に注入したいイオンを材料の表
面から10μm前後までの深さの間で均一の濃度で注入
することができる。その結果、表面改質のおもな目標で
ある耐腐食性の向上化、耐摩耗性の向上化は、従来の単
一エネルギーのイオン注入による材料改質法の場合と比
較して大幅に進展し、10倍以上とすることができる。
改質を行う際、材料表面に注入したいイオンを材料の表
面から10μm前後までの深さの間で均一の濃度で注入
することができる。その結果、表面改質のおもな目標で
ある耐腐食性の向上化、耐摩耗性の向上化は、従来の単
一エネルギーのイオン注入による材料改質法の場合と比
較して大幅に進展し、10倍以上とすることができる。
第1図は本発明によるイオン加速器説明図、第2図は本
発明によるイオン加速電圧変化方式あるいは掃引方式説
明図、第3図は本発明によるイオン加速器を用いて金属
材料表面にイオン注入した際の材料表面から深さ方向で
の注入イオン種の濃度分布説明図、第4図は、従来のイ
オン加速器説明図、第5図は従来のイオン加速器を用い
ての材料表面からその深さ方向での注入イオン種の濃度
分布説明図である。 1・・・イオン化室、2・・・加熱オーブン、3・・・
フィラメント、4・・・ガス流、5・・・電磁マグネッ
ト、6・・・ ゛イオン引出し電極、7・・・イオン
フォーカス電極、8・・・イオン流、9・・・イオン加
速電極、10・・・加速電源、11・・・質量分析マグ
ネット、12・・・Y方向スキャンナー、13・・・X
方向スキャンナー、14・・・シャッター、15・・・
イオン注入対象試料、16〜18・・・印加電圧、19
〜22・・・濃度分布。
発明によるイオン加速電圧変化方式あるいは掃引方式説
明図、第3図は本発明によるイオン加速器を用いて金属
材料表面にイオン注入した際の材料表面から深さ方向で
の注入イオン種の濃度分布説明図、第4図は、従来のイ
オン加速器説明図、第5図は従来のイオン加速器を用い
ての材料表面からその深さ方向での注入イオン種の濃度
分布説明図である。 1・・・イオン化室、2・・・加熱オーブン、3・・・
フィラメント、4・・・ガス流、5・・・電磁マグネッ
ト、6・・・ ゛イオン引出し電極、7・・・イオン
フォーカス電極、8・・・イオン流、9・・・イオン加
速電極、10・・・加速電源、11・・・質量分析マグ
ネット、12・・・Y方向スキャンナー、13・・・X
方向スキャンナー、14・・・シャッター、15・・・
イオン注入対象試料、16〜18・・・印加電圧、19
〜22・・・濃度分布。
Claims (1)
- 1、イオンを生成するイオン源、イオン源内で生成する
イオンをイオン源外へ引出す引出し装置、イオン源外へ
引出したイオンを所定のエネルギーになるように加速す
る加速装置、イオン源外へ引出された複数種のイオンの
うち特定の質量数のイオンを選択する質量分析装置、質
量分析後のイオンをイオン注入する試料表面上の所定の
位置に集束するための集束偏向装置、イオン注入試料を
装着する試料室装置、そしてこれらの装置内を真空に保
持する真空装置より成るイオン加速器において、加速装
置を用い生成するイオン加速電圧を、試料表面にイオン
注入作業中に任意の電圧に変更したり、また加速電圧を
イオン注入作業中に予め設定した任意のイオン加速電圧
間で時間掃引することによりイオン注入試料表面から深
さ方向に均一の濃度でイオンを注入することを特徴とす
るイオン加速器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26117485A JPS62122044A (ja) | 1985-11-22 | 1985-11-22 | イオン加速器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26117485A JPS62122044A (ja) | 1985-11-22 | 1985-11-22 | イオン加速器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62122044A true JPS62122044A (ja) | 1987-06-03 |
Family
ID=17358152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26117485A Pending JPS62122044A (ja) | 1985-11-22 | 1985-11-22 | イオン加速器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62122044A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01307151A (ja) * | 1988-06-03 | 1989-12-12 | New Japan Radio Co Ltd | イオン注入方法 |
JPH03294478A (ja) * | 1989-11-25 | 1991-12-25 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 化合物層の形成方法 |
WO2005078758A1 (en) * | 2004-02-18 | 2005-08-25 | Waseda University | Ion implantation method and ion implantation apparatus |
JP2007299721A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Hynix Semiconductor Inc | 不均一なイオン注入エネルギーを得られるイオン注入装置及びその方法 |
WO2010001953A1 (ja) * | 2008-07-03 | 2010-01-07 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 電子源装置、イオン源装置、及び荷電粒子源装置 |
US9293295B2 (en) | 2014-03-27 | 2016-03-22 | Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. | Ion implantation apparatus, final energy filter, and ion implantation method |
JP2018174142A (ja) * | 2012-12-03 | 2018-11-08 | アドバンスド イオン ビーム テクノロジー,インコーポレイテッドAdvanced Ion Beam Technology,Inc. | 高エネルギーイオン注入 |
-
1985
- 1985-11-22 JP JP26117485A patent/JPS62122044A/ja active Pending
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