JPS62103347A - 板厚25ミリメートル以上の厚肉高靭性高張力鋼およびその製造法 - Google Patents
板厚25ミリメートル以上の厚肉高靭性高張力鋼およびその製造法Info
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- JPS62103347A JPS62103347A JP24364385A JP24364385A JPS62103347A JP S62103347 A JPS62103347 A JP S62103347A JP 24364385 A JP24364385 A JP 24364385A JP 24364385 A JP24364385 A JP 24364385A JP S62103347 A JPS62103347 A JP S62103347A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は靭性のすぐれた引張強さ60 Kqf / m
tr2級以上の庫内高張力鋼およびその製造法に関する
ものである。近年、エネルギー裔要が益々増加し、その
安定確保のため寒冷地や深海地開発が進められ、又、エ
ネルギー備蓄のためのタンクの建造も活発化1.ている
。それらに用いられる構造物は大型化、厚肉化の傾向に
あり、より高い安全性の確保のため強度と靭性のすぐれ
た鋼の開発が望まれている。
tr2級以上の庫内高張力鋼およびその製造法に関する
ものである。近年、エネルギー裔要が益々増加し、その
安定確保のため寒冷地や深海地開発が進められ、又、エ
ネルギー備蓄のためのタンクの建造も活発化1.ている
。それらに用いられる構造物は大型化、厚肉化の傾向に
あり、より高い安全性の確保のため強度と靭性のすぐれ
た鋼の開発が望まれている。
(従来の技術)
従来から、厚肉強靭性鋼には炭素鋼にNl、Cr、Mn
。
。
Mo 、 B 、 Vなどの合金元素を添加した例えば
Ni鋼。
Ni鋼。
Cr鋼、Cr−Mo鋼+ N l −Cr −Mo −
B 鋼など各攬成分組成の鋼が開発されその大半が熱間
圧延後再加熱焼入焼戻法により製造されている。中でも
Bは少量で鋼の焼入性を著しく高めしかも製造コストの
利点から一般に広く使用され、このBの焼入性を最大限
に発揮させた製造方法か多く報告されている。
B 鋼など各攬成分組成の鋼が開発されその大半が熱間
圧延後再加熱焼入焼戻法により製造されている。中でも
Bは少量で鋼の焼入性を著しく高めしかも製造コストの
利点から一般に広く使用され、このBの焼入性を最大限
に発揮させた製造方法か多く報告されている。
例えば特公昭56−52970号公報は、B:0.00
05〜0.0025%を含有する低合金鋼’11200
℃以上の加熱温度で圧延あるいは鍛造加工を施し、Ac
3点以上の温度から焼入れAc1点以上の温度で焼戻す
製造法でこの中でBの焼入効果を鋼中N量を低く抑えて
発揮させようとするものである。まだ特公昭60−25
494号公報は、B:0.0003〜0.0080%を
含有する低合金鋼片を一定の条件で熱間圧延した後、放
冷途中でかつオーステナイト再結晶が十分進んだ後水焼
入れを行い、さらにAc1点以下で焼戻す高張力鋼板の
製造法で、固溶しているBを圧延後焼入れまでに粒界に
偏析させてBの焼入性向上効果を発揮させ、板厚中心部
で下部ベイナイト組織を呈して良好な強度、靭性を得よ
うとするものである。
05〜0.0025%を含有する低合金鋼’11200
℃以上の加熱温度で圧延あるいは鍛造加工を施し、Ac
3点以上の温度から焼入れAc1点以上の温度で焼戻す
製造法でこの中でBの焼入効果を鋼中N量を低く抑えて
発揮させようとするものである。まだ特公昭60−25
494号公報は、B:0.0003〜0.0080%を
含有する低合金鋼片を一定の条件で熱間圧延した後、放
冷途中でかつオーステナイト再結晶が十分進んだ後水焼
入れを行い、さらにAc1点以下で焼戻す高張力鋼板の
製造法で、固溶しているBを圧延後焼入れまでに粒界に
偏析させてBの焼入性向上効果を発揮させ、板厚中心部
で下部ベイナイト組織を呈して良好な強度、靭性を得よ
うとするものである。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、焼入熱処理時におけるこのような強度と
靭性を向上する下部ベイナイト組織の生成は主に80K
qf/mn”級以上の高張力鋼の場合であって、60
Kgf /+u”級の高張力鋼で、このような組織が得
られるのは精々251131以下の板厚の場合であり、
それより厚い板厚では冷却速度が遅くなり、上部ベイナ
イト組織が生成して、強度および靭性が著しく低下する
。またこのような60Kgf/MN2級の高張力鋼に対
して近年、使用量の増加と共に、従来にも増して漬れた
溶接性を具備することが要みされている。溶接性を考慮
すると低炭素当量化を計らねばならず、必然的に合金元
素の添加惜を低減しなければならない。こうした溶接性
を考慮した低炭素当量のB含有庫内高張力鋼が特公昭5
6−19372号公報、特公昭56−21808号公報
などで報告されているが、必ずしも板厚中心部まで安定
した焼入性が確保されず、上部ベイナイト組織が生成さ
れ、強靭性が著しく損なわれる問題があった。一般に焼
入組織は冷却速度の速い順にマルテンサイト組織、下部
ベイナイト組織、上部ベイナイト組織、フェライト+パ
ーライトの混合組織となる。特に厚肉材では、板厚方向
の冷却速度が異なるため、このような組織が板厚表面か
ら順次生成する。また製鉄工場における厚肉材の製造工
程では、余程の冷却能を高めた装置にするかあるいは・
焼入性能の高い鋼成分組成を採らないかぎり板厚中心部
でマルテンサイト組織または下部ベイナイト組織を呈す
ることは稀で板厚表面から1/4板厚までは下部ベイナ
イト主体の組織となりまた板厚中心部では上部ベイナイ
ト主体の組織を呈する。従って鋼の焼入性を高めるため
Bの含有量を高め、さらに合金元素も多量に添加する手
段を講じているが、溶接構造物用鋼として必要な溶接性
が強度・靭性の増加に伴なわない問題があった。
靭性を向上する下部ベイナイト組織の生成は主に80K
qf/mn”級以上の高張力鋼の場合であって、60
Kgf /+u”級の高張力鋼で、このような組織が得
られるのは精々251131以下の板厚の場合であり、
それより厚い板厚では冷却速度が遅くなり、上部ベイナ
イト組織が生成して、強度および靭性が著しく低下する
。またこのような60Kgf/MN2級の高張力鋼に対
して近年、使用量の増加と共に、従来にも増して漬れた
溶接性を具備することが要みされている。溶接性を考慮
すると低炭素当量化を計らねばならず、必然的に合金元
素の添加惜を低減しなければならない。こうした溶接性
を考慮した低炭素当量のB含有庫内高張力鋼が特公昭5
6−19372号公報、特公昭56−21808号公報
などで報告されているが、必ずしも板厚中心部まで安定
した焼入性が確保されず、上部ベイナイト組織が生成さ
れ、強靭性が著しく損なわれる問題があった。一般に焼
入組織は冷却速度の速い順にマルテンサイト組織、下部
ベイナイト組織、上部ベイナイト組織、フェライト+パ
ーライトの混合組織となる。特に厚肉材では、板厚方向
の冷却速度が異なるため、このような組織が板厚表面か
ら順次生成する。また製鉄工場における厚肉材の製造工
程では、余程の冷却能を高めた装置にするかあるいは・
焼入性能の高い鋼成分組成を採らないかぎり板厚中心部
でマルテンサイト組織または下部ベイナイト組織を呈す
ることは稀で板厚表面から1/4板厚までは下部ベイナ
イト主体の組織となりまた板厚中心部では上部ベイナイ
ト主体の組織を呈する。従って鋼の焼入性を高めるため
Bの含有量を高め、さらに合金元素も多量に添加する手
段を講じているが、溶接構造物用鋼として必要な溶接性
が強度・靭性の増加に伴なわない問題があった。
(問題を解決するだめの手段)
本発明者等は板厚25111以上の焼入焼もどし型厚肉
材に見られる板厚中心部の靭性劣化に着目し、その靭性
改善を計9、板厚方向の靭性を均一化し、さらに高強度
と溶接性を具備した厚肉高張力鋼を開発することを目的
に鋼およびその製造法について種々検討した結果、板厚
が25j111以上の厚肉高張力鋼において板厚中心部
に生成する靭性を害する上部ベイナイト組織は高成分に
しない限り避けられないが、板厚中心部に微細なオース
テナイト粒を生成させることによって上記ベイナイト組
織のままで強度と靭性、さらには溶接性も改善されるこ
とを知見しまた。またこのような組織の鋼は未再結晶温
度域での側倒圧延後直接焼入れし、その後焼戻し処理を
施すことによって得られることを知見した。
材に見られる板厚中心部の靭性劣化に着目し、その靭性
改善を計9、板厚方向の靭性を均一化し、さらに高強度
と溶接性を具備した厚肉高張力鋼を開発することを目的
に鋼およびその製造法について種々検討した結果、板厚
が25j111以上の厚肉高張力鋼において板厚中心部
に生成する靭性を害する上部ベイナイト組織は高成分に
しない限り避けられないが、板厚中心部に微細なオース
テナイト粒を生成させることによって上記ベイナイト組
織のままで強度と靭性、さらには溶接性も改善されるこ
とを知見しまた。またこのような組織の鋼は未再結晶温
度域での側倒圧延後直接焼入れし、その後焼戻し処理を
施すことによって得られることを知見した。
本発明は、このような知見に基いて構成したもノテその
要旨は、C0.05〜0.20 % 、 St 0.5
%以下。
要旨は、C0.05〜0.20 % 、 St 0.5
%以下。
Mn 0.6〜2.0%、 5otAt0.01〜0.
10%、 V 0.01〜0.2%を含み、さらにCu
0.05〜1.0%、 Ni 0.01〜1.5%、
Cr 0.05〜1.0%、 Mo 0.05〜1.
0%、Nb0.005〜0.10%、B0.0O05〜
0.0020%の1種又は2種以上を含有し、残部がF
eおよび不可避的不純物からなる鋼で、板厚中心部のオ
ーステナイト粒度(ASTMA)が8番以上で、かつ焼
戻し上部ベイナイト組織からなる厚肉高靭性高張力鋼で
あり、又そのような鋼はスラブを900〜1200℃に
加熱し、熱間圧延において、未再結晶温度域で仕上り厚
に対し、40%以上の累積圧下を行ない、krs点以上
でこの圧延を完了後直ちに焼入れし、続いてAc4点以
下の温度で焼戻しを行なって製造される。
10%、 V 0.01〜0.2%を含み、さらにCu
0.05〜1.0%、 Ni 0.01〜1.5%、
Cr 0.05〜1.0%、 Mo 0.05〜1.
0%、Nb0.005〜0.10%、B0.0O05〜
0.0020%の1種又は2種以上を含有し、残部がF
eおよび不可避的不純物からなる鋼で、板厚中心部のオ
ーステナイト粒度(ASTMA)が8番以上で、かつ焼
戻し上部ベイナイト組織からなる厚肉高靭性高張力鋼で
あり、又そのような鋼はスラブを900〜1200℃に
加熱し、熱間圧延において、未再結晶温度域で仕上り厚
に対し、40%以上の累積圧下を行ない、krs点以上
でこの圧延を完了後直ちに焼入れし、続いてAc4点以
下の温度で焼戻しを行なって製造される。
以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明を上記のような鋼成分に限定した理由を述
べる。
べる。
C;Cは0.05%未満では高強度を得るのに不充分で
あり、また0、18チを越えると溶接割れ性が低下する
。
あり、また0、18チを越えると溶接割れ性が低下する
。
st; siは強度向上に有効であるが、05%を越え
ると靭性を低下させる。
ると靭性を低下させる。
Mn: Mnは焼入性及び靭性を向上させるのに有効で
あるが、0.6チ未満では、その効果が不充分であυ、
又、2.0%を越えると靭性及び溶接割れ性を低下させ
る。
あるが、0.6チ未満では、その効果が不充分であυ、
又、2.0%を越えると靭性及び溶接割れ性を低下させ
る。
5otAt; Atは介在物低減のため0.01%以上
添加するが、010チを越えると介在物増加によシ靭性
低下をもたらす。又、Bを添加する場合、焼入性に有効
なりを確保するためにもAtは0.01%以上の添加が
必要である。
添加するが、010チを越えると介在物増加によシ靭性
低下をもたらす。又、Bを添加する場合、焼入性に有効
なりを確保するためにもAtは0.01%以上の添加が
必要である。
v;vは本発明の目的に対し、Nbと異なって低温で、
かつ広範囲な加熱温度域で固溶するため、焼戻し処理に
おける析出硬化を最大に発揮することができる。そのた
めには、0.01%以上必要である。しかし、0.2%
を越えると靭性を低下させる。
かつ広範囲な加熱温度域で固溶するため、焼戻し処理に
おける析出硬化を最大に発揮することができる。そのた
めには、0.01%以上必要である。しかし、0.2%
を越えると靭性を低下させる。
以上の成分組成は本発明における鋼の基本成分であり、
さらに本発明は強度および靭性を改善するために以下の
成分を選択添加する。
さらに本発明は強度および靭性を改善するために以下の
成分を選択添加する。
Cu; Cuは強度および靭性を確保するために0.0
5%必要とするが1.0チを越えると靭性を劣化させる
。
5%必要とするが1.0チを越えると靭性を劣化させる
。
Nl;Nlは強度および靭性を確保するために添加する
もので、0.01%未満では効果は十分でなく、又、1
.5%を越えると強度の割には靭性改善の効果が小さく
、コスト上昇を招くので望ましくない。
もので、0.01%未満では効果は十分でなく、又、1
.5%を越えると強度の割には靭性改善の効果が小さく
、コスト上昇を招くので望ましくない。
Cr; Crは焼入性を上げ、強度を確保するため0.
05チ以上添加するが、1.0%を越えると溶接硬化性
が増大する。
05チ以上添加するが、1.0%を越えると溶接硬化性
が増大する。
Mo;MoもCrと同様に焼入性が増加し、強度確保の
ために選択添加するが0.05%未満では効果がなく又
1.0チを越えると溶接性・靭性が劣化する。
ために選択添加するが0.05%未満では効果がなく又
1.0チを越えると溶接性・靭性が劣化する。
Nb;Nbは、圧延前の加熱時におけるオーステナイト
粒の細粒化に有効であわ、また圧延時における未再結晶
温度域を拡大するだめ、細粒化に有効である。そのため
0005%以上必要であるが、0.10%を越えると靭
性を低下させる。
粒の細粒化に有効であわ、また圧延時における未再結晶
温度域を拡大するだめ、細粒化に有効である。そのため
0005%以上必要であるが、0.10%を越えると靭
性を低下させる。
Ti: TlはNbと同様にオーステナイト粒を微細化
するために添加する。0.005%未満では効果がなく
、0.05%を越えると靭性を低下させる。
するために添加する。0.005%未満では効果がなく
、0.05%を越えると靭性を低下させる。
BIBは本発明において、焼入れ時における初析フェラ
イト生成を抑制し、焼入性を上げ板厚中心部において強
度を確保する有効な元素であるが、0.0020%を越
えるとその効果が飽和してかえって靭性を低下させる。
イト生成を抑制し、焼入性を上げ板厚中心部において強
度を確保する有効な元素であるが、0.0020%を越
えるとその効果が飽和してかえって靭性を低下させる。
上記の成分の他に不可避的不純物としてp 、 s。
N等は本発明の目的の靭性および溶接性等を劣化さ°せ
る有害な元素でその量は少ないほど好ましくPく0.0
2%、Sく0.02%、N<0.006%に調整するこ
とが好ましい。
る有害な元素でその量は少ないほど好ましくPく0.0
2%、Sく0.02%、N<0.006%に調整するこ
とが好ましい。
さらに本発明において板厚中心部の焼入組織がオーステ
ナイト粒度(ASTM Ji ) 8番以上の上部ベイ
ナイト組織でなくてはならない理由について述べる。
ナイト粒度(ASTM Ji ) 8番以上の上部ベイ
ナイト組織でなくてはならない理由について述べる。
溶接性を考慮した低成分低炭素当量の厚肉材の焼入れ組
織は板厚表膚下から174板厚部は下部ベイナイト主体
の組織となるが、板厚中心部では上部ベイナイト主体の
組織となる。また、さらに遅い冷却速度で生成するフェ
ライト十パーライト組織では強度が不十分である。した
がって高強度高靭性を得るためには少くとも上部ベイナ
イト組織とオーステナイト粒を細粒にする必要がある。
織は板厚表膚下から174板厚部は下部ベイナイト主体
の組織となるが、板厚中心部では上部ベイナイト主体の
組織となる。また、さらに遅い冷却速度で生成するフェ
ライト十パーライト組織では強度が不十分である。した
がって高強度高靭性を得るためには少くとも上部ベイナ
イト組織とオーステナイト粒を細粒にする必要がある。
第1図はオーステナイト粒度と2種類の主たる焼入組織
(下部ベイナイト組織および上部ベイナイト組織)が靭
性におよほす影響について示したものである。特に焼入
冷却速度の速い薄肉物に生成する下部ベイナイト組織は
、オーステナイト粒度依存性が小さく高靭性を示す。こ
れに対し冷却速度の遅い厚肉物に生成する上部ベイナイ
ト組織はオーステナイト粒度依存性が高いが、オーステ
ナイト粒度を8番以上に細粒化することによシ著しく靭
性が向上する。すなわち低成分低炭素当量の鋼板の板厚
中心部に生成する上部ベイナイト組織をASTM iに
8番以上の微細なオーステナイト粒にすることにより板
厚方向の靭性が均一で、かつ高強度の鋼が得られる。
(下部ベイナイト組織および上部ベイナイト組織)が靭
性におよほす影響について示したものである。特に焼入
冷却速度の速い薄肉物に生成する下部ベイナイト組織は
、オーステナイト粒度依存性が小さく高靭性を示す。こ
れに対し冷却速度の遅い厚肉物に生成する上部ベイナイ
ト組織はオーステナイト粒度依存性が高いが、オーステ
ナイト粒度を8番以上に細粒化することによシ著しく靭
性が向上する。すなわち低成分低炭素当量の鋼板の板厚
中心部に生成する上部ベイナイト組織をASTM iに
8番以上の微細なオーステナイト粒にすることにより板
厚方向の靭性が均一で、かつ高強度の鋼が得られる。
さらに上記のような銅は従来の焼入焼もどし法によって
も製造できる場合もあるが以下に述べるような本発明の
方法によって安定に製造される。
も製造できる場合もあるが以下に述べるような本発明の
方法によって安定に製造される。
すなわち、上記のような成分組成に溶製された低合金鋼
の溶鋼を連続鋳造法もしくは造塊分塊法によって鋼片と
したのち必要に応じて偏析成分の拡散を目的として加熱
・冷却する処理を繰返えし最終的に900〜1200℃
に加熱し、熱間圧延を行なう。この加熱は加熱オーステ
ナイトの細粒化と焼戻し処理時に微細なV炭窒化物を析
出させるための溶体化処理であり、さらにB添加の場合
はNをAtで固定し、焼込れ時に固溶Bを増加し、初析
フェライトの生成を抑制し焼入性を高めるための処理で
もある。すなわち、この加熱温度はAtNを再分解させ
ない温度であり、かつV炭窒化物が溶体化する温腋でそ
の上限を1200℃とした。まだ、900℃未満の低い
温度では、■炭窒化物の溶体化が減少し、かつ熱間圧延
時の変形抵抗が増し圧延形状が不良になる。これらの問
題を考慮して鋼片の加熱温度を900〜1200℃とし
た。
の溶鋼を連続鋳造法もしくは造塊分塊法によって鋼片と
したのち必要に応じて偏析成分の拡散を目的として加熱
・冷却する処理を繰返えし最終的に900〜1200℃
に加熱し、熱間圧延を行なう。この加熱は加熱オーステ
ナイトの細粒化と焼戻し処理時に微細なV炭窒化物を析
出させるための溶体化処理であり、さらにB添加の場合
はNをAtで固定し、焼込れ時に固溶Bを増加し、初析
フェライトの生成を抑制し焼入性を高めるための処理で
もある。すなわち、この加熱温度はAtNを再分解させ
ない温度であり、かつV炭窒化物が溶体化する温腋でそ
の上限を1200℃とした。まだ、900℃未満の低い
温度では、■炭窒化物の溶体化が減少し、かつ熱間圧延
時の変形抵抗が増し圧延形状が不良になる。これらの問
題を考慮して鋼片の加熱温度を900〜1200℃とし
た。
このような高温度に加熱された鋼片に熱間圧延において
未再結晶温度域で仕上シ厚に対し、40%以上の累積圧
下を行ないAr5点以上でこの圧延を完了後直ちに(8
0秒以内)焼入れする。この処理は (a) 板厚中心部の靭性改善のため、板厚中心部の
オーステナイト粒を8番以上とすること、(b) 焼
戻し処理時における微細炭窒化物生成による析出強化を
より効果的に得るためのものである。
未再結晶温度域で仕上シ厚に対し、40%以上の累積圧
下を行ないAr5点以上でこの圧延を完了後直ちに(8
0秒以内)焼入れする。この処理は (a) 板厚中心部の靭性改善のため、板厚中心部の
オーステナイト粒を8番以上とすること、(b) 焼
戻し処理時における微細炭窒化物生成による析出強化を
より効果的に得るためのものである。
すなわち、未再結晶温度域の圧延はオーステナイト粒を
伸長細粒化し、かつ変形帯形成にとも々い転位密度を多
数増加し、焼戻し時に微細な炭窒化物を転位に優先的に
析出させ効果的な析出強化を得るだめのものである。こ
の熱間圧延において仕上り厚に対し、累積圧下率を40
%以上とする理由は、オーステナイト粒を8番以上にす
るためである。また仕上温度をAr3点以上と限定した
のは、Ar3点以下になると焼入れ時にフェライトが生
成し強度確保が不十分となるからである。第3図(、l
)は、かくして得られた熱間圧延後の本発明材(鋼工、
板厚40u、仕上温度829℃、圧下率67%〕の板厚
中心部の焼入組織を示す顕微鏡写真であり、第3図(b
)は比較材で通常の再加熱焼入材(@工、板厚40u、
再加熱焼入温度900℃)の板厚中心部の焼入組織を示
す顕微鏡写真である。
伸長細粒化し、かつ変形帯形成にとも々い転位密度を多
数増加し、焼戻し時に微細な炭窒化物を転位に優先的に
析出させ効果的な析出強化を得るだめのものである。こ
の熱間圧延において仕上り厚に対し、累積圧下率を40
%以上とする理由は、オーステナイト粒を8番以上にす
るためである。また仕上温度をAr3点以上と限定した
のは、Ar3点以下になると焼入れ時にフェライトが生
成し強度確保が不十分となるからである。第3図(、l
)は、かくして得られた熱間圧延後の本発明材(鋼工、
板厚40u、仕上温度829℃、圧下率67%〕の板厚
中心部の焼入組織を示す顕微鏡写真であり、第3図(b
)は比較材で通常の再加熱焼入材(@工、板厚40u、
再加熱焼入温度900℃)の板厚中心部の焼入組織を示
す顕微鏡写真である。
本発明にかかわる第3図(、)は板厚中心部のオーステ
ナイト粒度が8番以上でかつ焼入組織が細粒上部ベイナ
イト組織である。また比較材の第3図(b)はオーステ
ナイト粒度6.2番の粗粒上部ベイナイト組織を呈す。
ナイト粒度が8番以上でかつ焼入組織が細粒上部ベイナ
イト組織である。また比較材の第3図(b)はオーステ
ナイト粒度6.2番の粗粒上部ベイナイト組織を呈す。
しかし第3図(、)で示すようなこのままの処理では降
伏強度および靭性が不十分であり、Ac1点以下の温度
で焼戻し処理を行なう必要がある。第2図に強度、靭性
におよばず焼戻し温度の影響を示す。
伏強度および靭性が不十分であり、Ac1点以下の温度
で焼戻し処理を行なう必要がある。第2図に強度、靭性
におよばず焼戻し温度の影響を示す。
本発明材は熱間加工時に附与された加工転位の存在によ
って特に板厚中心部の強度が比較材に比ベロ00℃付近
の焼戻し温度において著しく向上している。またオース
テナイト粒の細粒化により特に板厚中心部まで比較材に
比べ高靭性が得られることが分かる。
って特に板厚中心部の強度が比較材に比ベロ00℃付近
の焼戻し温度において著しく向上している。またオース
テナイト粒の細粒化により特に板厚中心部まで比較材に
比べ高靭性が得られることが分かる。
このように本発明によれば板厚中心部棟で高強度高靭性
が得られるので成分元素の低減が可能となり溶接性も改
善される。
が得られるので成分元素の低減が可能となり溶接性も改
善される。
(実施例及び発明の効果)
次に本発明の実施例について説明する。
転炉で溶製し連続鋳造法で製造した第1表に示す各成分
組成の一片を第2表に示す本発明法と比較法の各々の製
造条件に基いて板厚25〜1100I1の鋼板に製造し
た。その時の試験結果を第3表に示す。上記の第3表に
示す結果から明らかなように本発明法で得られた鋼板の
機械的性質は比較法で得られた鋼板に比べ強度および靭
性が高く特に板厚中心部の頻度・靭性が著しく向上して
いる。
組成の一片を第2表に示す本発明法と比較法の各々の製
造条件に基いて板厚25〜1100I1の鋼板に製造し
た。その時の試験結果を第3表に示す。上記の第3表に
示す結果から明らかなように本発明法で得られた鋼板の
機械的性質は比較法で得られた鋼板に比べ強度および靭
性が高く特に板厚中心部の頻度・靭性が著しく向上して
いる。
またオーステナイト粒度も比較法による鋼材に比べ細粒
化している。
化している。
1◆1
第】図は焼入組織が主に下部ベイナイト組織および主に
上部ベイナイト組織である場合の靭性に及ぼすオーステ
ナイト粒度の影響を示す図、第2図は強度、靭性に及ぼ
す焼戻し温度の影響について本発明鋼と比較鋼について
示す図、第3図(a)は本発明鋼の特徴を示した板厚中
心部の金属組織を示す光学顕微鏡組織写真(X400)
、第3図(b)は比較鋼で再加熱焼入材の板厚中心部の
金属組織を示す光学顕微鏡組織写真(X400)である
。 本 多 小 平 。−−j 岸 1) 正 行 〕 第1図 X5 乙 −7♂ 夕に/l
上部ベイナイト組織である場合の靭性に及ぼすオーステ
ナイト粒度の影響を示す図、第2図は強度、靭性に及ぼ
す焼戻し温度の影響について本発明鋼と比較鋼について
示す図、第3図(a)は本発明鋼の特徴を示した板厚中
心部の金属組織を示す光学顕微鏡組織写真(X400)
、第3図(b)は比較鋼で再加熱焼入材の板厚中心部の
金属組織を示す光学顕微鏡組織写真(X400)である
。 本 多 小 平 。−−j 岸 1) 正 行 〕 第1図 X5 乙 −7♂ 夕に/l
Claims (2)
- (1)C0.05〜0.18%、 Si0.5%以下、 Mn0.6〜2.0%、 solAl0.01〜0.10%、 V0.01〜0.2%、 を含み、さらにCu0.05〜1.0%、Ni0.01
〜1.5%、Cr0.05〜1.0%、Mo0.05〜
1.0%、Nb0.005〜0.10%、Ti0.00
5〜0.05%、B0.0005〜0.0020%の1
種又は2種以上 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
で、板厚中心部のオーステナイト粒度(ASTMNo.
)が8番以上で、かつ焼戻し上部ベイナイト組織からな
ることを特徴とする板厚25mm以上の厚肉高靭性高張
力鋼。 - (2)C0.05〜0.18%、 Si0.5%以下、 Mn0.6〜2.0%、 solAl0.01〜0.10%、 V0.01〜0.2%、 を含み、さらにCu0.05〜1.0%、Ni0.01
〜1.5%、Cr0.05〜1.0%、Mo0.05〜
1.0%、Nb0.005〜0.10%、Ti0.00
5〜0.05%、B0.0005〜0.0020%の1
種又は2種以上 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
片を、900〜1200℃に加熱した後、熱間圧延にお
いて、未再結晶温度域で仕上り板厚に対し40%以上の
累積圧下を行ない、Ar^3点以上で圧延を完了した後
直ちに焼入れし、続いてAc^1点以下の温度で焼戻し
することを特徴とする板厚25mm以上の厚肉高靭性高
張力鋼の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24364385A JPS62103347A (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | 板厚25ミリメートル以上の厚肉高靭性高張力鋼およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24364385A JPS62103347A (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | 板厚25ミリメートル以上の厚肉高靭性高張力鋼およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62103347A true JPS62103347A (ja) | 1987-05-13 |
Family
ID=17106870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24364385A Pending JPS62103347A (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | 板厚25ミリメートル以上の厚肉高靭性高張力鋼およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62103347A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100711467B1 (ko) | 2005-12-23 | 2007-04-24 | 주식회사 포스코 | 표층부 인성이 우수한 보론첨가 극후물 강판의 제조방법 |
DE112008000562B4 (de) * | 2007-10-26 | 2013-05-29 | Baoshan Iron & Steel Co.,Ltd. | Stahlplatte mit geringer Heißrissanfälligkeit und einer Streckgrenze von 800 MPa sowie Verfahren zu deren Herstellung |
-
1985
- 1985-10-30 JP JP24364385A patent/JPS62103347A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100711467B1 (ko) | 2005-12-23 | 2007-04-24 | 주식회사 포스코 | 표층부 인성이 우수한 보론첨가 극후물 강판의 제조방법 |
DE112008000562B4 (de) * | 2007-10-26 | 2013-05-29 | Baoshan Iron & Steel Co.,Ltd. | Stahlplatte mit geringer Heißrissanfälligkeit und einer Streckgrenze von 800 MPa sowie Verfahren zu deren Herstellung |
US8702876B2 (en) | 2007-10-26 | 2014-04-22 | Boashan Iron & Steel Co., Ltd. | Steel plate having a low welding crack susceptibility and a yield strength of 800MPa and manufacture method thereof |
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