JPS62102604A - 自動車用アンテナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は自動車用アンテナ装置、特に自動車の車体で受
信した放送波を効果的に検出して車載された各種受信器
に検出信号を供給する改良された自動車用アンテナ装置
に関する。

［従来の技術］ 各種の放送波、例えばラジオ、テレビおるいは電話など
の放送通信波を自動車内に設けられた受信器にて確実に
受信するために、自動車にはアンテナが設けられており
、また自動車と他局との通信を行う例えば市民バンド電
波の送受信にもアンテナが用いられ、アンテナは自動車
内における通信機能に不可欠かつ重要な１９割を果たし
ている。

従来における一般的なアンテナとしてボールアンテナが
周知であるが、このボールアンテナは車体から突出して
設けられることから折れ、曲がりなどの破損を受けやす
いなど種々の問題を有している。

また、従来のアンテナにおいてテレビ、電話などにおけ
る周波数帯域の通信波を受信するには、多数本のアンテ
ナを設置しなければならず、これでは自動車の外観に対
する美的コンセプトを破壊してしまい、またこれら各種
のアンテナ間における電気的な相互干渉を起こすという
問題があった。

そこで、放送波によって車体に誘起された電流を利用す
ることが提案されており、従来においては、特公昭５３
−２２４１８、実公昭５３−３４８２６が知られている
。前者によれば、車体の電流集中部に電気的な絶縁部を
形成し、この絶縁部両端間における電流が直接センサに
よって検出される。これによれば、ＳＮ比の優れた実用
可能な検出信号を得ることが示唆されたが、そのピック
アップ構造は車体の一部に切欠きを設けることを必要す
る等のため、量産される自動車に適用することは不可能
である。

また、後者は車両のピラーに流れる電流をピックアップ
コイルで検出するアンテナであり、これによれば、アン
テナを車体内に内蔵してしまうという開発方向を示すも
のとして有益であったが、実際上、ピラーの近傍にその
長手方向に直交するピックアップコイルを設けることは
困難である。

以上のように、従来においては放送波によって車体に誘
起される電流を検出するアンテナ装置は、必ずしも成功
しておらず、特に、車体に誘起された電流を効果的に検
出するためのピックアップ構造及び実用可能なＳＮ比を
得るためのピックアップ配置とが正しく解決されていな
かった。

このような実情に鑑み、本出願人は車体周縁部にその長
手方向に沿って近接配置され、かつコンデンサと直列に
接続されたループアンテナを備え、放送波によって車体
表面に誘起された高周波表面電流をピックアップする自
動車用アンテナ装置を、特願昭６０−１７５２２１にて
提案している。

［発明が解決しようとする問題点］ 従来技術の問題点 この装置によれば、車体周縁部に集中して流れる高周波
表面電流を効率良くピックアップすることができ、直列
接続されたコンデンサによって受信感度を極めて高める
ことができるが、このためには、製作精度がある程度高
く、構造の安定したループアンテナが必要となる。

しかしながら、精度の高い安定した構造のループアンテ
ナを製作するには多大の手間を要するという問題があっ
た。

また、線材で形成されたループアンテナは所定の強度を
保つためある程度の太さが要求され、アンテナ装置の薄
型化を図ることができなかった。

発明の目的 本発明は前記従来の問題点に鑑み成されたものでおり、
その目的は、安定した構造から成る装置を容易に製作で
き、かつ薄型化されたアンテナ装置を提供することにあ
る。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明は、放送波によって
車体表面に誘起された高周波表面電流をピックアップす
る自動車用アンテナ装置において、車体周縁部にその長
手方向に沿って近接配置され直列共振回路を形成するた
めにかつコンデンサと直列に接続されたループアンテナ
を有し、このループアンテナはプリント基板上にプリン
ト形成したことを特徴とする。

すなわち、ループアンテナをガラス・エポキシあるいは
テフロン等の片導体プリント基板上にプリント形成し、
プリント形成されたループアンテナにコンデンサを直列
接続する。従って、ループアンテナとコンデンサによる
直列共振回路によって広帯域の周波数に対して共振を起
こさせ高感度の受信状態が得られる。

本発明では、ＦＭ周波数帯域以上、つまり５０ＭＨ２以
上の放送波を対象としており、このようなアンテナ構造
により車体表面に誘起する高周波衣ｍ１電流を広帯域に
受信することができ、各種放送波の受信を効果的に行う
ことができる。

［実施例］ 以下図面に基づき本発明の好適な実施例を説明する。

まず、本発明を説明する前に第５，６図に基づいて高周
波表面電流の分イ「特性を調べて最も効率の良いアンテ
ナ設置位置を求めるための過程を説明する。

第６図には放送波などの外来電波Ｗが金属導体から成る
車体Ｂを通過する際にその電磁波の強さに応じた表面電
流Ｉが車体各部に誘起されることを示しており、本発明
においては、これらの電波のうち比較的高周波帯域に属
する５０ＭＨｚ以上のＦＭ波、テレビ波等に用いられる
周波数帯域を対象とする。

そして、本発明においては、このような特定の高周波帯
域において、車体の誘起電流分布を測定し、表面電流密
度が高くかつノイズの少ない部分にアンテナを設置する
ことを特徴とする。

従って、表面電流分布を知るために計算機によるシミュ
レーション及び実際の電流強度を各点において測定する
ことが行われ、本発明においては、後述する所望の車体
部位に設けられる自動車用アンテナ装置と同様の原理に
基づくプローブが用いられ、このプローブを車体の表面
全域に亘って各点ごとに方向を変えながら動かして表面
電流の測定が行われている。

第７図にはこのような後述する高周波ピックアップとほ
ぼ同様の原理に基づいて作成されたプローブＰの概略構
成が示されており、外部からの電波の混入を避けるため
に導電体からなるケース１０の内部にループコイル１２
が固定され、前記ケース１０の一部には開口１０ａが設
けられ、ループコイル１２の一部をこの間口１０ａから
外部に露出させ、このループコイル１２の露出部を車体
Ｂの表面に近接させて車体表面電流から生じる磁束をル
ープコイル１２で検出する構成からなる。

このループコイル１２の一部は短絡線１４によってケー
ス１０に接続されており、また出力端１６が同軸ケーブ
ル１８の芯線２０に接続されている。

また、ループコイル１２の一部にはコンデンサ２２が設
けられており、ループコイル１２の周波数を所望の被測
定周波数に共撮させピックアップ効率を上昇させること
ができる。

以上のようにして、プローブＰを車体Ｂの表面に沿って
移動させ、また各測定点においてその角度を回転させる
ことにより車体表面の表面電流分布及びその方向を正確
に求めることが可能となり、第７図において、プローブ
Ｐの出力は高周波電圧測定器２４にて増幅され、高周波
電圧測定器２６によって出力電圧が測定される。このコ
イル出力電圧は測定器２６のメータ指示値で読取られる
とともに、このメータ指示値に対応した電圧はＸＹレコ
ーダ２８にて車体各部にあける表面電流分布として記録
される。ＸＹレコーダ２８にはポテンショメータ３０か
ら車体の各位置を示す信号が入力されており、各位置に
おける高周波表面電流を知ることが可能となる。

そして、このようにして求められた表面電流分布によれ
ば、車体周縁部例えばフロントウィンドフレーム、リア
ウィンドフレーム等に表面電流が集中して流れることが
測定された。従って、ループアンテナはこれら車体周縁
部にその長手方向に治って近接配置される。

第１図及び第２図には本発明に係る自動車用アンテナ装
置の好適な実施例か示され、第３図にはこのアンテナ装
置の取付は状態が示されている。

本発明において特徴的なことは、ループアンテナをプリ
ント基板上にプリント形成したことでおり、ガラス・エ
ポキシあるいはテフロン等から成る片導体のプリント塞
板３４上に、図示されるようなパターンにてループアン
テナ３２がプリント形成されている。

そして、このループアンテナ３２にコンデンサ３６が直
列接続され、このコンデンサ３６を介して同軸ケーブル
３８に配線されるが、実施例ではコンデンサ３６あるい
は同軸ケーブル３８をハンダ付けするためのランド４０
を設けており、第２図に示されるように、同軸ケーブル
３８の外部導体３８ａをコンデンサ３６とともにランド
４０にハンダ付けしている。また、コンデンサ３６はル
ープアンテナ３２の一端３２ｃに接続され同軸ケーブル
３８の内部導体３８ｂはプリント配線されたループアン
テナ３２の他端３８ｂに接続される。

実施例では、このようなランド４０を用いて同軸ケーブ
ル３８あるいはコンデンサ３６の接続をプリント基板上
にて簡単にできるようにしているため、コネクタ等を必
要とせず安価にアンテナ装置を製作することができる。

また、プリント基板３４にはアンテナ装置を車体に取り
付けるためのクリップ４２が設けられ、ネジ４４ａ、４
４ｂにてプリント基板３４に締め付は固定されている。

このクリップ４２は樹脂などの導電性のないかつ弾力性
のある材料で形成することが良く、車体周縁部、実施例
ではフロントウィンドフレーム側のルーフヘッダパネル
にその弾性力にてぴったりと固定するようにしている。

第３図にはこのようなアンテナ装置をルーフヘッダパネ
ルに取り付けた状態が示され、フロントガラス側のルー
プパネル４６の内側で天井材４８の外側に設けられてい
るルーフヘッダパネル５０のエツジ部分に、その長手方
向に沿ってループアンテナ３２のループ最長の直線部分
３２ａが近接配置されるようにクリップ４２を嵌着する
。すなわち、ルーフヘッダパネル５０のエツジ部分の手
前を図示されるように曲げて屈曲部５０ａを形成し、ク
リップ４２をルーフヘッダパネル５ＣＨ，：嵌着したと
きに、ループアンテナ３２の直線部分３２ａが屈曲部５
０ａに近接するようにしてアンテナ装置を取り付けるよ
うにしている。なお、ルーフヘッダパネル５０と天井材
４Ｂの端部にはエツジモール５２が固着される。

従って、プリント基板３４上にプリント形成された単巻
きループアンテナ３２にてルーフヘッダパネル５０に流
れる高周波表面電流を、表面電流から生じる磁束をルー
プアンテナ３２に鎖交さけることにより良好に検出する
ことができる。

第４図にはこのときのアンテナ受信特性が示されており
、図における曲線１００は本実施例におけるアンテナ受
信特性を、曲線２００はコンデンサを並列に接続した並
列共振型アンテナの受信特性を示している。

図から明らかなように、本実施例によるアンテナ受信特
性は並列共振型アンテナ装置に比し、広帯域でかつ高感
度な受信が行えることが理解される。

また、実施例において、ループアンテナ３２のインダク
タンスは約５０〜１００ｎＨ、コンデンサ３６は０．５
〜３ｐＨに選定することにより、ＦＭ〜ＴＶ帯すなわち
７６〜２２０ＭＨ２までの広帯域周波数の受信を行うこ
とができる。

第５図にはループアンテナ３２にて検出された放送波を
受信する受信器の回路構成が示されており、音声用ツノ
までの動作を簡単に説明する。

前記同軸ケーブル３８の外部導体３８ａは接地されてあ
り、ループアンテナ３２によって検出された信号は同軸
ケーブル３８によって受信器５４に伝送される。そして
、この受信器５４はインピーダンス整合回路５６．増幅
回路５８２選択出力回路部６０を備えている。

前記インピーダンス整合回路５６は帯域フィルタ６２及
び放電管６４を含み、ループアンテナ３２から１９られ
たコンデンサ３６の検出電圧は帯域フィルタ６２の入力
側に供給され、また帯域フィルウ６２の出力は放電管６
４とコンデンサＣ３との並列回路に接続される。

この放電管６４は静電破壊保護用でおり、外部からの静
電気・雷等による回路破壊を防いでいる。

また、帯域通過フィルタ６２によってループアンテナ３
２によるインピーダンス整合が行われ、インピーダンス
整合が行われた検出信号は高周波増幅回路５８にて増幅
される。

この高周波増幅回路５８は二段接続されたトランジスタ
Ｑ１．Ｑ２を含み、その出力は選択出力回路部６０に供
給され、この選択出力回路部６０によって音声出力され
る。

図において、インダクタンスＬ、Ｌ２は、ピ一キイング
コイル、Ｒ２，Ｒ３はトランジスタＱ１の作動を安定さ
せる抵抗、Ｒ５，Ｒ６はバイアス抵抗、Ｃ３，Ｃ９はバ
イパスコンデンサを示す。

以上のようにして、本実施例によれば、ループアンテナ
３２にて検出された微弱信号を所望のインピーダンス整
合及び高周波増幅処理して、高感度でＦＭまたはテレビ
等の広帯域受信を効率良く行うことができる。

［発明の効果コ 以上説明したように、本発明によれば、ループアンテナ
をプリント基板上にプリント形成したので、ループアン
テナの加工が簡単で大量生産可能な自動車用アンテナ装
置を得ることができる。また、ループアンテナ自体がプ
リント基板上に精度良く形成でき、かつループアンテナ
のたわみなども生じることがないので、安定した構造の
ループアンテナにて広帯域、高感度の受信を行うことが
できる。

更に、プリント基板の厚みでループアンテナの強度を確
保することができるので、アンテナ装置を極めて薄型に
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る自動車用アンテナ装置の好適な実
施例を示す説明図、 第２図はループアンテナと同軸ケーブルとの結線状態を
示す説明図、 第３図は本発明に係る自動車用アンテナ装置の取付は状
態を示す断面図、 第４図は本発明に係る自動車用アンテナ装置の受信特性
を示すグラフ図、 第５図は受信器の概略回路構成図、 第６図は外来波Ｗによって車体Ｂに生じる表面電流がＩ
を示す説明図、 第７図は本発明において用いられるアンテナ装置と同様
なプローブを用いて車体表面電流を知るためのプローブ
及びその処理回路の説明図である。 ３２　・・・　ループアンテナ ３４　・・・　プリント基板 ３６　・・・　コンデンサ ３８　・・・　同軸ケーブル ４０　・・・　ランド。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）放送波によつて車体表面に誘起された高周波表面
   電流をピックアップする自動車用アンテナ装置において
   、車体周縁部にその長手方向に沿つて近接配置されかつ
   直列共振回路を形成するためにコンデンサと直列に接続
   されたループアンテナを有し、このループアンテナはプ
   リント基板上にプリント形成したことを特徴とする自動
   車用アンテナ装置。
2. （２）特許請求の範囲（１）記載の装置において、ピッ
   クアップした高周波表面電流を供給する同軸ケーブル及
   び前記コンデンサをハンダ付けするためのランドをプリ
   ント基板に設けたことを特徴とする自動車用アンテナ装
   置。