JPS6185320A - 抗腫瘍剤効果増強剤 - Google Patents
抗腫瘍剤効果増強剤Info
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- JPS6185320A JPS6185320A JP20692084A JP20692084A JPS6185320A JP S6185320 A JPS6185320 A JP S6185320A JP 20692084 A JP20692084 A JP 20692084A JP 20692084 A JP20692084 A JP 20692084A JP S6185320 A JPS6185320 A JP S6185320A
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- Japan
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- antitumor
- resistant
- hexahydronaphthacene
- vincristine
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は制癌剤耐性癌の治療に用いるあるいは、制癌剤
感受性上昇をもたらす抗腫瘍剤効果増強剤に関する。
感受性上昇をもたらす抗腫瘍剤効果増強剤に関する。
近年の癌化学療法の進歩には著しいものがあるが癌にJ
る死亡率は依然として全死亡率の第−位を占め、治癒を
得ることはまだ容易なことではない。この治鈑を困難に
している大きな原因の1つに腫瘍組織内に存在している
制癌剤抵抗性の耐性癌細胞を挙げることができる。強力
な化学療法を実施し、大部分の癌細胞を死滅させ、外見
上は癌が消滅したかのように見える完全寛解が達成され
たとしても、この耐性癌細胞を消滅させない限り、癌は
再発し、治癒は得られない。また、再発をくりかえした
癌は前治療に用いた制癌剤に対し抵抗性を獲得した耐性
癌となり、もはやその制癌剤では、治療効果は望めない
。さらに困難な問題はこのような再発癌は前治療に用い
た制癌剤に抵抗性であるばかりでなく、それ以外の制癌
剤に対しても抵抗性を示すことである。以上のことより
明らかなごとく、耐性細胞に関して二つの治療上の問題
点が含まれている。1つは初治療において耐性細胞をも
含めて全癌細胞を死滅させ、患者を治癒に導くための治
療法の開発であり、もう1つは制癌剤に抵抗性を獲得し
た耐性癌の治療をどうするかという問題である。
る死亡率は依然として全死亡率の第−位を占め、治癒を
得ることはまだ容易なことではない。この治鈑を困難に
している大きな原因の1つに腫瘍組織内に存在している
制癌剤抵抗性の耐性癌細胞を挙げることができる。強力
な化学療法を実施し、大部分の癌細胞を死滅させ、外見
上は癌が消滅したかのように見える完全寛解が達成され
たとしても、この耐性癌細胞を消滅させない限り、癌は
再発し、治癒は得られない。また、再発をくりかえした
癌は前治療に用いた制癌剤に対し抵抗性を獲得した耐性
癌となり、もはやその制癌剤では、治療効果は望めない
。さらに困難な問題はこのような再発癌は前治療に用い
た制癌剤に抵抗性であるばかりでなく、それ以外の制癌
剤に対しても抵抗性を示すことである。以上のことより
明らかなごとく、耐性細胞に関して二つの治療上の問題
点が含まれている。1つは初治療において耐性細胞をも
含めて全癌細胞を死滅させ、患者を治癒に導くための治
療法の開発であり、もう1つは制癌剤に抵抗性を獲得し
た耐性癌の治療をどうするかという問題である。
一方、上述の臨床での現象と関連して、近年注目を集め
ていることにマウス実験腫瘍細胞の多剤耐性の現象があ
る。制癌剤アドリアマイシンに対し抵抗性を獲得した耐
性マウス白血病細胞P8.88(以下P888/AD几
と記載)は、作 アドリアマイシンと同じ作用機体を持つダウノマイシン
、アドリアマイシン等のaom類以上のDMAイ〉タカ
レータ−のすべてに交叉耐性を示したばかりでなく、ア
ドリアマイシンとは作 化学構造も作用機体も異なる制癌剤ビンクリスチン、ビ
ンブラスチン等のビンカアルカロイド制癌剤に対しても
幅広く交叉耐性を示した。逆にビンクリスチン耐性P3
88細胞(以下P388/■C几と記載)を分離すると
、P388/VORはビンカアルカロイド制癌剤ばかり
でなく DNAインタカレーター制癌剤に対し交叉耐性
を示した。
ていることにマウス実験腫瘍細胞の多剤耐性の現象があ
る。制癌剤アドリアマイシンに対し抵抗性を獲得した耐
性マウス白血病細胞P8.88(以下P888/AD几
と記載)は、作 アドリアマイシンと同じ作用機体を持つダウノマイシン
、アドリアマイシン等のaom類以上のDMAイ〉タカ
レータ−のすべてに交叉耐性を示したばかりでなく、ア
ドリアマイシンとは作 化学構造も作用機体も異なる制癌剤ビンクリスチン、ビ
ンブラスチン等のビンカアルカロイド制癌剤に対しても
幅広く交叉耐性を示した。逆にビンクリスチン耐性P3
88細胞(以下P388/■C几と記載)を分離すると
、P388/VORはビンカアルカロイド制癌剤ばかり
でなく DNAインタカレーター制癌剤に対し交叉耐性
を示した。
本発明者らは、このマウスの多剤耐性現象が臨床上の耐
性癌の現象とよく一致していることに注目して、マウス
癌細胞の多剤耐性を克服しうる治療法を開発できれば臨
床上への応用も可能であると考え、P888/VORの
耐性機序を詳しく研究することにより本発明を完成させ
るにいたった。即ち本発明者らは、P888/VORの
耐性機序が耐性細胞における癌細胞内に輸送された制癌
剤の能動的くみ出し機構(active efflux
) にあることをみい出してきた(Biochem
ical Pharmacology、 30巻。
性癌の現象とよく一致していることに注目して、マウス
癌細胞の多剤耐性を克服しうる治療法を開発できれば臨
床上への応用も可能であると考え、P888/VORの
耐性機序を詳しく研究することにより本発明を完成させ
るにいたった。即ち本発明者らは、P888/VORの
耐性機序が耐性細胞における癌細胞内に輸送された制癌
剤の能動的くみ出し機構(active efflux
) にあることをみい出してきた(Biochem
ical Pharmacology、 30巻。
1863頁、1981年)。さらに本発明者らは感受性
細胞と耐性細胞との差異をこのくみ出し機構の制癌剤に
対する感受性にもとめる仮説をたてた。即ち、多剤耐性
に含まれる制癌剤の癌細胞に対する作用には2つのもの
があり、1つは癌細胞を死滅させる作用であり、もう1
つは上述の癌細胞のくみ出し機構に対するものであると
考え、感受性細胞ではくみ出し機構が制癌剤に感受性の
ため低濃度の制癌剤で抑制されるが、耐性癌ではくみ出
し機構が制癌剤に抵抗性を示しこの機構を抑制し、細胞
内制癌剤濃度を高めるにはより鼻濃度制癌剤が必要とな
ると考えた。であるならば癌細胞のくみ出し機構に対す
る作用を有しているが細胞を死滅させる作用は弱い化合
物を制癌剤と併用すれば、併用剤による副作用はない状
態で耐性癌細胞の制癌剤に対する感受性を増大し、耐性
を克服しうるはずである。そこで本発明者等は制癌剤ア
トリアマイシンの類縁化合物について上述のごとき化合
物が存在しないかを調べた結果一般式[1]〔式中、R
およびtはいっしょになってオキソ基またはエチレンジ
オキシ基を示す。Xは酸素原子またはメチル基で置換さ
れた窒素原子を示す。〕 で表わされる7−モルホリノ(またはN−メチルピペラ
ジノ)−9−アセチル(または1.1−エチレンジオキ
シエチル)−6,9,11−トリヒドロキシ−5,7,
8,9,10,12−へキサヒドロナフタセン−5,1
2−ジオンがP888/VCRのビンクリスチンに対す
る感受性を顕著に増大し、耐性を克服することを見い出
した。
細胞と耐性細胞との差異をこのくみ出し機構の制癌剤に
対する感受性にもとめる仮説をたてた。即ち、多剤耐性
に含まれる制癌剤の癌細胞に対する作用には2つのもの
があり、1つは癌細胞を死滅させる作用であり、もう1
つは上述の癌細胞のくみ出し機構に対するものであると
考え、感受性細胞ではくみ出し機構が制癌剤に感受性の
ため低濃度の制癌剤で抑制されるが、耐性癌ではくみ出
し機構が制癌剤に抵抗性を示しこの機構を抑制し、細胞
内制癌剤濃度を高めるにはより鼻濃度制癌剤が必要とな
ると考えた。であるならば癌細胞のくみ出し機構に対す
る作用を有しているが細胞を死滅させる作用は弱い化合
物を制癌剤と併用すれば、併用剤による副作用はない状
態で耐性癌細胞の制癌剤に対する感受性を増大し、耐性
を克服しうるはずである。そこで本発明者等は制癌剤ア
トリアマイシンの類縁化合物について上述のごとき化合
物が存在しないかを調べた結果一般式[1]〔式中、R
およびtはいっしょになってオキソ基またはエチレンジ
オキシ基を示す。Xは酸素原子またはメチル基で置換さ
れた窒素原子を示す。〕 で表わされる7−モルホリノ(またはN−メチルピペラ
ジノ)−9−アセチル(または1.1−エチレンジオキ
シエチル)−6,9,11−トリヒドロキシ−5,7,
8,9,10,12−へキサヒドロナフタセン−5,1
2−ジオンがP888/VCRのビンクリスチンに対す
る感受性を顕著に増大し、耐性を克服することを見い出
した。
このようなくみ出し機構の抑制に注目した耐性克服の試
みは種々行われており、例えばキャンサー参リサーチ(
Cancer几esearch ) 、 4.3巻、
2905−2910頁(1988年)には、冠循環改善
薬であるジルチアゼム、ニカルティピン等のカルシウム
拮抗薬が、耐性癌細胞のビンクリスチン、アドリアマイ
シンへの感受性全増大し、耐性を克服しうろことが報告
されている。
みは種々行われており、例えばキャンサー参リサーチ(
Cancer几esearch ) 、 4.3巻、
2905−2910頁(1988年)には、冠循環改善
薬であるジルチアゼム、ニカルティピン等のカルシウム
拮抗薬が、耐性癌細胞のビンクリスチン、アドリアマイ
シンへの感受性全増大し、耐性を克服しうろことが報告
されている。
しかしながら、本発明に係る有効成分である前記一般式
〔■〕で表わされるヘキサヒドロナフタセン誘導体には
カルシウム拮抗作用は認められないので、その耐性克服
作用はカルシウム拮抗作用とは別の新しい機序によるも
のといえる。
〔■〕で表わされるヘキサヒドロナフタセン誘導体には
カルシウム拮抗作用は認められないので、その耐性克服
作用はカルシウム拮抗作用とは別の新しい機序によるも
のといえる。
なお、アンスラサイクリン化合物による耐性克服として
はN−アセチルダウノマイシンの例が報告されている(
Cancer Re5earch 、 49巻。
はN−アセチルダウノマイシンの例が報告されている(
Cancer Re5earch 、 49巻。
10’/7−1088頁(1980年))が、この場合
には耐性細胞内のダウノマイシン濃度を・上げるにはN
−アセチルダウノマイシン10〜15μM(5,7〜2
8μ9/−)という高濃度が必要とされている。これに
対し本発明に係るヘキサヒドロナフタセン誘導体〔I〕
は、例えば1〜33μ7/−という低濃度で十分有効で
あり、抗腫瘍剤耐性克服剤としてより優れた化合物であ
るといえる。
には耐性細胞内のダウノマイシン濃度を・上げるにはN
−アセチルダウノマイシン10〜15μM(5,7〜2
8μ9/−)という高濃度が必要とされている。これに
対し本発明に係るヘキサヒドロナフタセン誘導体〔I〕
は、例えば1〜33μ7/−という低濃度で十分有効で
あり、抗腫瘍剤耐性克服剤としてより優れた化合物であ
るといえる。
即ち、本発明は1.耐性癌細胞の制癌剤に対する感受性
を高めることにより、腫瘍組織内にひそむ耐性癌細胞を
も含めた全癌細胞を根絶し治通を得るための治療、およ
び制癌剤に対して抵抗性となった耐性癌に対する治療の
ために有用な抗腫瘍剤効果増強剤ならびにかかる抗腫瘍
剤効果増強剤と制癌剤とよりなる抗腫瘍性組成物を提供
するものである。
を高めることにより、腫瘍組織内にひそむ耐性癌細胞を
も含めた全癌細胞を根絶し治通を得るための治療、およ
び制癌剤に対して抵抗性となった耐性癌に対する治療の
ために有用な抗腫瘍剤効果増強剤ならびにかかる抗腫瘍
剤効果増強剤と制癌剤とよりなる抗腫瘍性組成物を提供
するものである。
前記一般式CDで表わされるヘキサヒドロナフタセン誘
導体は公知の方法により、あるいは公知の方法に準じて
製造することができる(特開昭58−21652号公報
、特開昭58−128850号公報)。さらに、公知の
方法に従って薬理的に許容しうる塩、たとえば塩酸塩と
することができる。
導体は公知の方法により、あるいは公知の方法に準じて
製造することができる(特開昭58−21652号公報
、特開昭58−128850号公報)。さらに、公知の
方法に従って薬理的に許容しうる塩、たとえば塩酸塩と
することができる。
ヘキサヒドロナフタセン誘導体〔■〕は制癌剤と併用す
るか、または制癌剤と配合して用いることができる。そ
のような制癌剤としては、例えばビンクリスチン、アド
リアマイシンおよびこれらと交叉耐性を示す制癌剤など
が挙げられる。交叉耐性を示す制癌剤としては、ビンク
リスチンと交叉耐性を示す抗癌性アルカロイドとして例
えばビンブラスチン、ビンデシン、ホトフィロトキシン
(VP−16−218)などがあり、またアドリアマイ
シンと交叉耐性を示す抗癌性抗生物質として例えばダウ
ノマイシン、アクラシノマイシンA1アクチノマイシン
D1ビュロマイシンなどがある。さらに、アドリアマイ
シンと交叉耐性を示すアンスラキノン化合物として例え
ばミトザントロン、アメタントロンなどが挙げられる。
るか、または制癌剤と配合して用いることができる。そ
のような制癌剤としては、例えばビンクリスチン、アド
リアマイシンおよびこれらと交叉耐性を示す制癌剤など
が挙げられる。交叉耐性を示す制癌剤としては、ビンク
リスチンと交叉耐性を示す抗癌性アルカロイドとして例
えばビンブラスチン、ビンデシン、ホトフィロトキシン
(VP−16−218)などがあり、またアドリアマイ
シンと交叉耐性を示す抗癌性抗生物質として例えばダウ
ノマイシン、アクラシノマイシンA1アクチノマイシン
D1ビュロマイシンなどがある。さらに、アドリアマイ
シンと交叉耐性を示すアンスラキノン化合物として例え
ばミトザントロン、アメタントロンなどが挙げられる。
これらの制癌剤は単独で又は二種以上を同時にヘキサヒ
ドロナフタセン誘導体CI)と併用あるいは配合しても
よく、また、代謝拮抗剤、アルキル化剤等のその他の制
癌剤をさらに加えて併用あるいは配合してもよい。
ドロナフタセン誘導体CI)と併用あるいは配合しても
よく、また、代謝拮抗剤、アルキル化剤等のその他の制
癌剤をさらに加えて併用あるいは配合してもよい。
本発明有効成分であるヘキサヒドロナフタセン誘導体(
1)を投与するにあたっては、例えば、該誘導体の塩(
例えば塩酸塩)を可溶性溶媒(例えば注射用蒸留水また
は生理食塩水)に溶解して使用することができる。制癌
剤と併用する場合には、例えば、ヘキサヒドロナフタセ
ン誘導体〔I〕塩酸塩の注射用蒸留水溶液とビンクリス
チン硫酸塩注射剤を混合して投与することもできるが、
好ましくは日周ブドウ糖注射液もしくは日周生理食塩水
にヘキサヒドロナフタセン誘導体(I)塩酸塩を溶かし
、さらにピンクリスチ〉硫酸塩注射剤を加え、よく混合
の上連続点滴静注する方がより効果的である。また上記
連続点滴静注液にさらに5−FU、フトラフールのごと
き代謝拮抗制癌剤、シクロホスファマイトのごときアル
キル化剤、マイトマイシンのごとき抗癌性抗生物質等の
他の制癌剤を加えることもできる。
1)を投与するにあたっては、例えば、該誘導体の塩(
例えば塩酸塩)を可溶性溶媒(例えば注射用蒸留水また
は生理食塩水)に溶解して使用することができる。制癌
剤と併用する場合には、例えば、ヘキサヒドロナフタセ
ン誘導体〔I〕塩酸塩の注射用蒸留水溶液とビンクリス
チン硫酸塩注射剤を混合して投与することもできるが、
好ましくは日周ブドウ糖注射液もしくは日周生理食塩水
にヘキサヒドロナフタセン誘導体(I)塩酸塩を溶かし
、さらにピンクリスチ〉硫酸塩注射剤を加え、よく混合
の上連続点滴静注する方がより効果的である。また上記
連続点滴静注液にさらに5−FU、フトラフールのごと
き代謝拮抗制癌剤、シクロホスファマイトのごときアル
キル化剤、マイトマイシンのごとき抗癌性抗生物質等の
他の制癌剤を加えることもできる。
ヘキサヒドロナフタセン誘導体(1)と制癌剤との配合
組成物は、製剤化のため忙一般的方法により製造するこ
とができる。
組成物は、製剤化のため忙一般的方法により製造するこ
とができる。
ヘキサヒドロナフタレン誘導体(1)またはその塩の投
与量、投与回数は症状、年令、体重、投与形態等によっ
て異なるが、例えば静脈内注射または連続点滴静注の場
合には成人に対し1日あたり10〜500”’9/rn
’、好ましくは50〜300η/rr1′ を1回また
は数回にわけて投与するのが適当である。併用する抗腫
瘍剤の投与量、投与形態は特に限定されることはなり、
一般的に行われる通常の投与量、投与形態を用いること
ができる。
与量、投与回数は症状、年令、体重、投与形態等によっ
て異なるが、例えば静脈内注射または連続点滴静注の場
合には成人に対し1日あたり10〜500”’9/rn
’、好ましくは50〜300η/rr1′ を1回また
は数回にわけて投与するのが適当である。併用する抗腫
瘍剤の投与量、投与形態は特に限定されることはなり、
一般的に行われる通常の投与量、投与形態を用いること
ができる。
本発明抗腫瘍性組成物は、上述の投与量に基づいて、例
えば抗腫瘍剤1に対してヘキサヒドロナフタセン誘導体
(T)またはその塩5〜500重量比を配合することに
より調製することができる。該配合比は抗腫瘍剤の種類
により適宜調節することができ、例えば抗腫瘍剤がビン
クリスチンまたはビンブラスチンである場合およびアド
リアマイシンまたはダウノマイシンである場合には、抗
腫瘍剤1に対してヘキサヒドロナフタセン(I)または
その塩は、各々、100〜500および5〜50重乗比
を配合するのが適当である。
えば抗腫瘍剤1に対してヘキサヒドロナフタセン誘導体
(T)またはその塩5〜500重量比を配合することに
より調製することができる。該配合比は抗腫瘍剤の種類
により適宜調節することができ、例えば抗腫瘍剤がビン
クリスチンまたはビンブラスチンである場合およびアド
リアマイシンまたはダウノマイシンである場合には、抗
腫瘍剤1に対してヘキサヒドロナフタセン(I)または
その塩は、各々、100〜500および5〜50重乗比
を配合するのが適当である。
本発明に係るヘキサヒドロナフタセン誘導体[1]の制
癌剤耐性癌に対する効果を、試験例に基づいて以下に説
明する。なお、以下の試験例で用いた試験化合物はd!
−7β−(N−メチルピペラジノ)−9β−(t、t−
エチレンジオキシエチル) −6,9,11−トリヒド
ロキシ−5,7,8,9,10,12−へキサヒドロナ
フタセン−5,12−ジオン(以下、化合物Aと記載)
である。
癌剤耐性癌に対する効果を、試験例に基づいて以下に説
明する。なお、以下の試験例で用いた試験化合物はd!
−7β−(N−メチルピペラジノ)−9β−(t、t−
エチレンジオキシエチル) −6,9,11−トリヒド
ロキシ−5,7,8,9,10,12−へキサヒドロナ
フタセン−5,12−ジオン(以下、化合物Aと記載)
である。
試験例−1
化合物AによるP388/VO几細胞のビンクリスチン
およびダウノマイシンに対する感受性の増大 P38g/VCR細胞およびP388細胞はlO憾牛脂
児血清、10μM2−ヒドロキシエチルジスルフィド、
100μP/m/のストレプトマイシン100U/ml
のペニシリンG含[(7)RPMI−1640培地にて
37°C15% CO2下にて培養した。細胞培養は初
発細胞数5×10個/dとしてビンクリスチン、ダウノ
マイシン、化合物A等の薬剤は培養開始と同時に添加し
、その後48時間培養した。
およびダウノマイシンに対する感受性の増大 P38g/VCR細胞およびP388細胞はlO憾牛脂
児血清、10μM2−ヒドロキシエチルジスルフィド、
100μP/m/のストレプトマイシン100U/ml
のペニシリンG含[(7)RPMI−1640培地にて
37°C15% CO2下にて培養した。細胞培養は初
発細胞数5×10個/dとしてビンクリスチン、ダウノ
マイシン、化合物A等の薬剤は培養開始と同時に添加し
、その後48時間培養した。
その後、細胞数をコールタ−カウンターにて測定し、下
記の式より増殖率を計算、薬剤の細胞増殖に対する効果
を判定した。
記の式より増殖率を計算、薬剤の細胞増殖に対する効果
を判定した。
増殖率(%)=
実験結果は図1および図2のとおりであった。
化合物Aをビンクリスチンあるいはダウノマイシンと共
に加えることによりP888/VCI’tはより低濃度
のビンクリスチン、ダウノマイシンで増殖が抑制され感
受性が増大している。
に加えることによりP888/VCI’tはより低濃度
のビンクリスチン、ダウノマイシンで増殖が抑制され感
受性が増大している。
試験例−2
化合物Aのビンクリスチン、あるいはダウノマイシンの
細胞内へのとりこみに対する影響 P2S5およびP388/vCR1を化合物Aを含むあ
るいは含まない10多牛脂児血清、10μx+ 2−ヒ
ドロキシエチルジスルフィド含有のRPMII640培
地中にて10分間37°Cにて前培養した後、トリチウ
ム標線したビンクリスチン(H−ビンクリスチン、最終
濃度2.6xB M) あるいはダウンマイシン(
3■■−ダウノマイシン、最終濃度5.7xlOM)を
加え、さらに1時間37°Cにて培養した。
細胞内へのとりこみに対する影響 P2S5およびP388/vCR1を化合物Aを含むあ
るいは含まない10多牛脂児血清、10μx+ 2−ヒ
ドロキシエチルジスルフィド含有のRPMII640培
地中にて10分間37°Cにて前培養した後、トリチウ
ム標線したビンクリスチン(H−ビンクリスチン、最終
濃度2.6xB M) あるいはダウンマイシン(
3■■−ダウノマイシン、最終濃度5.7xlOM)を
加え、さらに1時間37°Cにて培養した。
その後細胞を水冷の生理食塩液にて2回遠心洗浄した後
、細胞にとりこまれた放射線量をシ〉チレーションカウ
ンターにて測定した。
、細胞にとりこまれた放射線量をシ〉チレーションカウ
ンターにて測定した。
表−1に実験結果を示した。化合物Aの併用によりP8
88/VCRへのビンクリスチン、ダウノマイシンのと
りごみが顕著に増大した。
88/VCRへのビンクリスチン、ダウノマイシンのと
りごみが顕著に増大した。
表−1化合物Aの H−ビンクリスチンあるいは H−
ダウンマイシンの細胞内へのとりこみに対する影響 P2S5 0 0.382±0.0016
66.4±2.9P388/VCrL O0,2o
7+0.0038 38.2+1.51
0.316±0.0061 54.9±2.OL
l 0.845±0.0006 67.1±
2.0
ダウンマイシンの細胞内へのとりこみに対する影響 P2S5 0 0.382±0.0016
66.4±2.9P388/VCrL O0,2o
7+0.0038 38.2+1.51
0.316±0.0061 54.9±2.OL
l 0.845±0.0006 67.1±
2.0
図1および図2は、いずれもビンクリスチン耐性および
感受性のP888マウス白血病細胞(P888/VOR
およびP2S5)を培養したときの、化合物Aによる細
胞増殖に対する影響をグラフで示した図である。図1は
培地中にビンクリスチンを単独で添加した場合と化合物
Aをビンクリスチンと共に添加した場合を比較したもの
であり、図2は培地中にダウノマイシンを単独で添加し
た場合と化合物Aをダウノマイシンと共に添加した場合
を比較したものである。 図1および図2の折れ線は各々次のとおりである。 ↓ の場合 ト→ P33B、’vc、a にて化合物A 11
197mlを各濃度のビンクリスチンと併用し た場合 口・・・口 P2S5にてビンクリスチン単独の場合 図2 )→ P388/VORにてダウノマイシン単独の場
合 拳→ P888/VCRにて化合物A1μ7/−を各
濃度のダウノマイシンを併用し た場合 口・・・口 P2S5にてダウノマイシン単独の場合
(17完) 図1 ビンクリスチン(八1)
感受性のP888マウス白血病細胞(P888/VOR
およびP2S5)を培養したときの、化合物Aによる細
胞増殖に対する影響をグラフで示した図である。図1は
培地中にビンクリスチンを単独で添加した場合と化合物
Aをビンクリスチンと共に添加した場合を比較したもの
であり、図2は培地中にダウノマイシンを単独で添加し
た場合と化合物Aをダウノマイシンと共に添加した場合
を比較したものである。 図1および図2の折れ線は各々次のとおりである。 ↓ の場合 ト→ P33B、’vc、a にて化合物A 11
197mlを各濃度のビンクリスチンと併用し た場合 口・・・口 P2S5にてビンクリスチン単独の場合 図2 )→ P388/VORにてダウノマイシン単独の場
合 拳→ P888/VCRにて化合物A1μ7/−を各
濃度のダウノマイシンを併用し た場合 口・・・口 P2S5にてダウノマイシン単独の場合
(17完) 図1 ビンクリスチン(八1)
Claims (7)
- (1)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、R^1およびR^2はいっしょになってオキソ
基またはエチレンジオキシ基を示す。 Xは酸素原子またはメチル基で置換された 窒素原子を示す。〕 で表わされるヘキサヒドロナフタセン誘導体またはその
薬理的に許容しうる酸付加塩を有効成分として含有する
抗腫瘍剤効果増強剤。 - (2)Xで示される基がメチル基で置換された窒素原子
である特許請求の範囲第1項記載の抗腫瘍剤効果増強剤
。 - (3)R^1およびR^2で示される基がエチレンジオ
キシ基である特許請求の範囲第1項または第2項記載の
抗腫瘍剤効果増強剤。 - (4)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、RおよびRはいっしょになって オキソ基またはエチレンジオキシ基を示す。 Xは酸素原子またはメチル基で置換された 窒素原子を示す。〕 で表わされるヘキサヒドロナフタセン誘導体またはその
薬理的に許容しうる酸付加塩と抗腫瘍剤とを有効成分と
して含有する抗腫瘍性組成物。 - (5)Xで示される基がメチル基で置換された窒素原子
である特許請求の範囲第4項記載の抗腫瘍性組成物。 - (6)R^1およびR^2で示される基がエチレンジオ
キシ基である特許請求の範囲第4項または第5項記載の
抗腫瘍性組成物。 - (7)抗腫瘍剤がアドリアマイシン、ビンクリスチンお
よび/またはこれらと交叉耐性を示す抗腫瘍剤である特
許請求の範囲第4、第5または第6項記載の抗腫瘍性組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20692084A JPS6185320A (ja) | 1984-10-01 | 1984-10-01 | 抗腫瘍剤効果増強剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20692084A JPS6185320A (ja) | 1984-10-01 | 1984-10-01 | 抗腫瘍剤効果増強剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6185320A true JPS6185320A (ja) | 1986-04-30 |
Family
ID=16531266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20692084A Pending JPS6185320A (ja) | 1984-10-01 | 1984-10-01 | 抗腫瘍剤効果増強剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6185320A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5114951A (en) * | 1989-04-11 | 1992-05-19 | Burroughs Wellcome Company | Agents for combating multiple drug resistance |
US5124339A (en) * | 1989-06-19 | 1992-06-23 | Burroughs Wellcome Company | Agents for potentiating the effects of antitumor agents and combating multiple drug resistance |
US5208238A (en) * | 1989-06-19 | 1993-05-04 | Burroughs Wellcome Company | Agents for potentiating the effects of antitumor agents and combating multiple drug resistance |
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US5346897A (en) * | 1989-06-19 | 1994-09-13 | Burroughs Wellcome Co. | Agents for potentiating the effects of antitumor agents and combating multiple drug resistance |
US5364843A (en) * | 1989-06-19 | 1994-11-15 | Burroughs Wellcome Co. | Agents for potentiating the effects of antitumor agents and combating multiple drug resistance |
CN1099934C (zh) * | 1997-03-31 | 2003-01-29 | 沙迪克株式会社 | 线切割放电加工装置的线切断装置 |
-
1984
- 1984-10-01 JP JP20692084A patent/JPS6185320A/ja active Pending
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US5395610A (en) * | 1989-06-19 | 1995-03-07 | Burroughs-Wellcome Co. | Agents for potentiating the effects of antitumor agents and combating multiple drug resistance |
CN1099934C (zh) * | 1997-03-31 | 2003-01-29 | 沙迪克株式会社 | 线切割放电加工装置的线切断装置 |
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