JPS61529A - 電気炉スラグの処理方法および処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、電気炉によりスクラップを溶解・精錬して鋼
を製造する過程において発生するスラグ（鋼滓）を処理
するための電気炉スラグの処理方法および処理装置に関
する。

〔従来の技術〕

従来から高炉においては、排出されるスラグの処理手段
として、スラグに水を噴射し、細かく砕くと同時に固化
させる、いわゆる水砕処理が行なわれ、固化したスラグ
を土建材料として活用するようにしていた。

しかしながら、電気炉においては、炉体を１〜３°後傾
させることによりスラグを自動排滓するようにしている
ので、スラグと共に、溶鋼も一緒に流出してしまい、ス
ラグ受側に水分があると溶鋼によって水蒸気爆発を起す
危険がある。このような理由から、電気炉スラグの水砕
処理は未だ実用化されていない。

したがって、電気炉におけるスラグの処理は、一般に鋳
鋼製のスラグ鋼にスラグを受け、専用スラグカーにより
処理場まで運搬し、ここで大塊の状態で冷却され、冷却
後ショベルカー等によって粗破砕し、その後クラッシャ
により小塊状に処理することによっている。しかしなが
ら、電気炉スラグは、鉄分が多く、発錆のおそれがある
こと、および形状が不揃いとなることにより、土建材料
としての利用ができず、そのため小塊状としたのら所定
の場所に投棄するほかはなかった。

なかには、スラグ中に含まれている８〜１０％程度の鉄
分を回収することも行なわれてはいるが、現状では小塊
状の状態下においてリフティングマグネットにより鉄分
を吸着させて分離をはかる程Ｃ度であって、十分な回収
ははかられていない。

また、上記のようにショベルカーやクラッシャによる破
砕処理には、極めて広大な処理用スペースが必要となる
と同時に破砕時に多くの粉塵が発生し、作業処理場の環
境を著しく悪化するという問題を伴ない、ざらにスラグ
の運搬のために多くの労力や運搬設備が必要となるなど
の問題があった。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記従来技術の問題点に着目し、電気炉スラグ
処理を改善することを目的としてなされたもので、電気
炉スラグ中の鉄分の回収を容易にして、分離されたスラ
グの水砕処理を可能にした電気炉スラグの処理方法およ
びその処理方法を実現するための処理装置を提供しよう
とするものである。

（問題を解決するための手段〕 この発明の電気炉スラグの処理方法は、電気炉から取出
されたスラグをプラズマトーチによって高温（例えば１
５００℃〜１８００℃）に加熱し、完全溶融することに
よって、スラグと残留鋼とを両者の比重差を利用して比
重の小さいスラグを上方に浮上させて分離するようにし
たものである。

これによれば、電気炉スラグ中に含まれる残留鋼を１０
０％回収することができるとともに、安全な作業環境で
スラグの水砕処理が可能となる。

また、本発明の電気炉スラグの処理装置は、電気炉の出
滓口側に配設されたレール上に移動自在に設けられる台
車と、この台車上に設置され、スラグ出滓樋および溶鋼
出滓口を有し上向が開放されて電気炉からスラグを受入
れる鉄製容器と、前記台車の移動終端位置にあって昇降
駆動機構により昇降自在に支持され、前記鉄製容器の上
部開口部を閉止するカバーと、このカバーに挿通された
プラズマトーチと、前記台車の移動終端位置における鉄
製容器のスラグ出滓樋に臨む水槽と、同スラグ出滓樋に
臨む出鋼ピットとを有する構成を特徴とするものである
。

（実施例） 以下本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。

電気炉としてのアーク炉１、およびアーク炉電気室２は
、いずれも既設の設備を示す。

アーク炉１から排出される電気炉スラグを受入れるため
の鉄製容器３は、アーク炉１の出滓口４側に敷設された
レール５上を移動自在な台車６上に設置されている。こ
の容器３は上部が開放され、−側面およびアーク炉１と
は反対側にそれぞれスラグ出滓樋７と溶鋼出滓樋８とが
設けられている。

上記台車６の移動終端位置には、前記容器３の上部開口
部に被冠されるカバー９が、図示しな０昇降駆動機構に
より昇降自在に支持されており、台車６が移動してこの
カバー９の直下に容器３が位置したときカバー９を下降
させ、容器３の上部開口部を閉止してシールするように
ならている。

上記カバー９にはプラズマトーチ１０が上下に貫通して
設けられており、このプラズマトーチ１０はプラズマ発
生電気室１１に接続されている。

前記台車６が移動終端位置に移動した際に、容器３のス
ラグ出滓樋７の末端が臨む位置に水槽１２が設置され、
また溶鋼出滓樋８の末端が臨む位置に出鋼ピット１３が
設置されている。

つぎに作用について説明する。

アーク炉１から電気炉スラグを取出すときは、台車６を
図において左方（二点鎖線図示位置）に移動させ、この
台車６上の容器３内に電気炉スラグを受入れる。

所定のスラグ量を受入れたのち、台車６を図において右
方へ移動させ、台車６上に容器３がカバー９の直下の位
置に移動したところで台車６を停止させ、カバー９を下
降させて容器３の上部開口部を閏止する。これによりプ
ラズマトーチ１０は容器３内に挿入された状態になる。

ついでプラズマトーチ１０に点火すると、プラズマ炎に
より容器３内のスラグは１５００°〜１８００℃に加熱
されて短時間で溶融され、溶融スラグは上方に浮上して
スラグ出滓樋７から水槽１２内に投入され、固化される
。これによりスラグは粒状となって固化され、以後の取
扱いが容易な状態となる。また鋼は比重が大きいため容
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ｔ１４−“°８１じ出鋼ピット１３に排出されて固化さ
せる。なお、出鋼ピット１３にインゴットケースを設置
すれば、出鋼時に造塊することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明の電気炉スラグの処理方法
によれば電気炉から取出されたスラグをプラズマトーチ
によってＪ［（例えば１５００℃〜１８００℃）に加熱
し、完全溶融することによって、スラグと残留鋼とを両
者の比重差を利用して比重の小さいスラグを上方に浮上
させて分離する、ようにしたので、電気炉スラグ全量に
対し８〜１０％含まれる鉄分をほぼ１００％回収をはか
ることができ、１００を炉の場合、約９ｔ／日の鉄の回
収がはかれ、歩留りを著しく高めることができる。

また、電気炉スラグは全量の約５％、すなわち例えば１
００ｔの出鋼を１日１５回行なうとすると、スラグの発
生量は７５ｔ／日となり、連続運転で操業する電気炉か
ら発生するスラグ量は膨大な聞となり、従来の処理方式
では広大な敷地を必要とするが、本発明によれば広い敷
地を用いずに処理することができ、そのため土地を他の
目的のために有効に使用することができる。

また、溶鋼スラグの水砕処理が可能になり、土建材料と
して使用することが可能になる。

また、この発明の電気炉スラグの処理装置によれば、出
滓から処理までが台車の移動のみで行なえるので、スラ
グの運搬設備が小規模ですみ、スラグ処理場における作
業員および運搬経費を大巾に削減することができる。さ
らに従来のようにスラグ処理場におけるショベルカーや
クラッシャによる機械的破砕処理が全（不要であるから
、破砕に伴なう粉塵の発生を皆無とすることができ、作
業環境を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示す平面図である。 １・・・アーク炉、２・・・アーク炉電気室、３・・・
鉄製容器、５・・・レール、６・・・台車、７・・・ス
ラグ出滓樋、８・・・溶鋼出滓樋、９・・・カバー、１
０・・・プラズマトーチ、１１・・・プラズマ発生電気
室、１２・・・水槽、１３・・・出鋼ピット。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、電気炉から取出されたスラグをプラズマトーチによ
   って高温に加熱し、完全溶融することによつて、スラグ
   と残留鋼とを両者の比重差を利用して比重の小さいスラ
   グを上方に浮上させて分離するようにしたことを特徴と
   する電気炉スラグの処理方法。 ２、電気炉の出滓口側に配設されたレール上に移動自在
   に設けられる台車と、この台車上に設置され、スラグ出
   滓樋および溶鋼出滓口を有し上面が開放されて電気炉か
   らスラグを受入れる鉄製容器と、前記台車の移動終端位
   置にあって昇降駆動機構により昇降自在に支持され、前
   記鉄製容器の上部開口部を閉止するカバーと、このカバ
   ーに挿通されたプラズマトーチと、前記台車の移動終端
   位置における鉄製容器のスラグ出滓樋に臨む水槽と、同
   スラグ出滓樋に臨む出鋼ピットとを有してなる電気炉ス
   ラグの処理装置。