JPS61502712A - 電線およびケ−ブル - Google Patents

電線およびケ−ブル

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JPS61502712A
JPS61502712A JP50313985A JP50313985A JPS61502712A JP S61502712 A JPS61502712 A JP S61502712A JP 50313985 A JP50313985 A JP 50313985A JP 50313985 A JP50313985 A JP 50313985A JP S61502712 A JPS61502712 A JP S61502712A
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オブライエン、ジエイムズ・マーチン
ペネツク、リチヤード・ジヨン
ダツクワース、ステイーブン・ジヨン
スミス、ニコラス・ジヨン・グレツグ
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レイケム・リミテッド
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(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 電線およびケーブル 本発明は、電線およびケーブルならびにそれらにおいて用いるのに適した電気導 体に関する。
火の危険性があり、よって難燃性が要求される環境において使用するため多くの 形態の電気ケーブルが提案されている。これらケーブルは、特定の非常に効果的 なハロゲン化ポリマーまたは難燃性材料(例えば、ポリテトラフルオロエチレン 、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマー、またはデカブロモジ フェニルエーテルなどの難燃性添加剤)を使用している。しかし、ハロゲン化系 には(火にさらされて高温に加熱される場合にハロゲン化水素などの毒性および 腐食性ガスを発生するという欠点があった。従って、ハロゲンのない多くの絶縁 組成物が、例えば、米国特許明細古筆4,322,575号、英国特許明細舎弟 1.603,205および2,068,347A号に提案されている。
ケーブルを使用するある分野において、例えば軍事、海山、大量伝送または沖合 使用において、かなり高温において機能できるケーブルを用いることが好ましい 。他の場合において、燃焼しないだけでなくまたは燃焼するならば毒性もしくは 腐食性ガスを発生しないだけでなく、火にさらされた後に、好ましくは短絡もし くはこれ以外の破損なく火にさらされている間に、機能できるケーブルを使用す ることが好ましい。火にさらされている間に機能できるケーブルは、その用途に 応じて回路保全ケーブルまたは信号保全ケーブルと呼ばれる。従来提案されてい た回路および信号保全ケーブルには、火にさらされている間に短絡しないように 雲母テープによってまたは大体積の充填材料もしくはシリコーンによってまたは これらの組み合わせによって個々の導体を相互に分離しなければならないという 原則があった。よって、従来提案されていたケーブルはかなり重くまたは大きく または重くかつ大きかった。従って、従来提案されていたケーブルよりも小さい もしくは軽いが、かなりの高温において機能しまたは火にさらされた後に機能し 、および火にさらされている間にもその保全性を維持することが好ましいケーブ ルが要求されている。
1つの要旨によれば、本発明は、銅ストランドの束を存して成る導体を有する電 線であって、束は、個々のストランドの周囲でなく束の周囲に拡がる密着電気絶 縁耐火性vt@を有し、個々のストランドはその周囲に拡がる中間層を有し、中 間層は酸素もしくは銅またはこの両方の拡散に対する障壁として働く金属からで きており少なくとも1.5μmの厚さを何する電線を提供する。
金属中間層は種々の方法、例えば、電気メツキ法、ロールボンディングなどの標 準電線クラッド法、および真空蒸着法、例えばスパッタリング、蒸発、溶射、プ ラズマ補助化学的蒸着(CVD)法または他の方法により形成してよい。
本発明の電線は、信号保全ケーブルおよび回路保全ケーブルを形成するのに特に 適している。電線の構造に原因して、ケーブルの一部分が火にさらされた場合に 、耐火性被覆は、電線のポリマー絶縁が失われた場合にもケーブルがかなりの長 時間にわたって機能できるように導体間に充分な絶縁を与えるからである。
本発明の電線またはケーブルの付加的な利点は、他の信号および回路保全ケーブ ルに比較して非常に可撓性であるということである。有害な影響なく非常にきつ い湾曲(小さい湾曲半径)で電線を湾曲できる可能性は、保全性を与える層が他 の信号および回路保全ケーブルにおけるよりも薄いという事実に部分的に依存す る。しかし、導体は、撚り導体である場合、ストランドの表面に過度の応力なく 極度にきつい湾曲で湾曲できる。ストランドは、湾曲の頂点において規則的な六 角充填で配置され、よってストランドでの被覆されていない領域はアイに露出さ れるからである。電線導体が湾曲された場合に被覆されていない導体が露出して さえ、隣接撚り導体間に電気接触は生じないことは非常に驚くべきことである。
この場合、撚り導体の形状は円筒状でなく導体の長さに沿って回転する六角形の 形状であり、隣接撚り導体はその長さに沿っていくつかの点においてのみ相互に 接触するので、保全性は維持される。これら点は、導体の外層において、ストラ ンド表面の外側に向かう部分によって供給されるのが常である。耐火性被覆が常 に供給されるのはこれら接触点である。
耐火性被覆が個々の導体の周囲に拡がらないということには、ストランド間の電 気接触が維持され、束の寸法が最小に保たれ(被覆の厚さは微細寸法導体におい てストランド寸法のかなりの割合を占めるからである。)、大部分のストランド 表面および導体の中央領域のストランドの全表面が耐火性被覆によって被覆され ていないので導体への良好な電気接続(例えば、クリンプ接続)の形成も助けら れるという利点がある。
本発明の電線に金属中間層を設けることにより、耐火性被覆を用いて耐熱性電線 を形成しようとする試みに伴う問題が解決する。物品を高温にさらした場合、そ のような耐火性被覆の電気性質は充分であるが、被覆の安定性および保全性は悪 影響を受け、物品の長期間使用性が極度に低下し得ることがわかっている。
本発明の電線およびケーブルは、高温に対する抵抗性が高く、耐火性被覆の保全 性が高温下でも比較的長期間失われないことがわかった。本発明の物品、および 中間金属層を有さない物品を、走査電子顕微鏡によって検査すると、中間層を有 さない物品の1つの破損機構がスポーリングであることが観察された。物品に、 薄い金属中間層を供給すると、スポーリングは減少し、下の銅が耐火性層内を移 行し、耐火性層の外表面に小球もしくはrifff(dykes)Jネットワー クの形または「ふくれ(ブリスター)」の形で現れる機構で破損が生じる。この 形態の破損は、銅の融点より6低い500℃のような低温でも起こり得る。この 破損が起こる主な理由はよくわかっておらず、2種以上の機構によって種々の破 損が生じるらしい。破損機構に関する一つの理論は、高温において、拡散によっ て、または亀裂(耐火性層内の機械的または熱的応力によって生じ得る)から耐 火性層に侵入した空気中の酸素によって下の銅が酸化され、比較的導電性のある 酸化銅(CutOまたはCub)を形成するということである。
銅が酸化銅の中を外側へ拡散して、内側に拡散する酸素と結合し、耐火性層の外 表面に達するまで酸化銅スケールの生長が進行する。回路保全電線の場合、シス テムの電気保全性は、非常に悪影響を受ける。
導体束(個々の導体でない)に耐火性被覆が設けられた撚り導体の場合に、酸化 銅スケールの生長の問題は、特に深刻である。耐火性被覆の亀裂がストランド間 の領域において発生し、空気がストランドの隙間に侵入し、これにより酸化鋼ス ケールがストランド間の導体から発生することが避けられないからである。本発 明によれば、この問題は、酸素もしくは銅またはこの両方に対する障壁として働 く中間層を個々のストランドの周囲に設けることにより解消または実質的に減少 する。
本発明の物品において中間層を形成する金属は、破損が生じるメカニズムを消滅 または実質的に減少し、これにより、物品の高温寿命は伸びる。従って、例えば 、回路または信号保全ケーブルにおいて、火にさらされた場合の回路破損に要す る時間は実質的に増加する。このため中間層を形成する金属は、下にある基材の 物品外表面への拡散または酸素の基材への拡散に対する障壁として働く金属であ る。これは、その元素形態で拡散を抑制し、またはアルミニウムまたはニッケル などのように空気にさらされた場合に酸化物スケールを形成することにより拡散 を妨害する。そのようなスケールは、形成時に安定であり、低生長速度を示す場 合に最も効果的である。中間層は、高温に加熱された場合に下の基材と合金を形 成してもよいが、空気にさらされた場合に安定なスケールを形成するように好ま しく酸化される金属からできていてもよく、あるいは高酸化安定性を示す金属合 金、例えばチタン/アルミニウムまたはニッケル/クロムからできていてもよい 。中間層を形成する金属は、密着性を最大にするように基材および耐火性層と物 理的または化学的適合性を有するように選択してもよい。
中間層において使用するのに好ましい金属には、アルミニウム、チタン、ニッケ ル、クロム、マンガン、スズおよび銀、特にニッケルが包含される。
成る場合に、電線が高温に耐える性能は、中間層と耐火性層の間に別の金属層を 与えることにより実質的に改良される。例えば、ニッケル中間層およびアルミナ 耐火性層を有する電線の耐熱性は、ニッケルとアルミナの間にアルミニウムの付 加的な層を与えることによりかなり増加する。改良は、前記の銅移行が更に減少 するためであると観測されている。
従って、他の要旨によれば、本発明は、銅ストランドの束を存して成る導体を有 する電線であって、束は、個々のストランドの周囲でなく束の周囲に拡がる密着 電気絶縁耐火性被覆を有し11個々のストランドはその周囲に拡がる中間層を有 し、中間層は酸素もしくは銅またはこの両方の拡散に対する障壁として働く金属 からできており、導体は中間層と耐火性被覆の間に付加的な金属層を有する電線 を提供する。かなり厚い中間層および/または別の金属層を与えることにより、 銅と耐火性層の間の熱膨張差から生じる亀裂形成が減少または消滅することも観 測されている。
要すれば、付加的な金属層は、導体の個々のストランドの周囲に拡がってもよく 、好ましいことであるが、耐火性被覆が設けられている部分のみに存在してもよ い。個々の導体が束ねられ撚り導体を形成している場合にのみ、導体の周囲に付 加的な金属層を設けることが好ましい。この層は、他の金属中間層と同様の方法 により適用されてもよいが、用いる特定の方法は、付加的な層が全体として束の 周囲または個々のストランドの周囲のいずれに拡がるかということに依存する。
付加的な層が全体として束の周囲に拡がる場合に、真空蒸着法、例え・ばスパッ タメッキ法が好ましい。この場合に、それぞれのストランドが、外ストランドの 外側に而する表面の更に厚い金属層内に封入されるように中間層および付・加的 な層は同様の金属を含んで成る。この構造において中間層として好ましい金属は ニッケルであり、付加的な層として好ましい金属はアルミニウムまたはニッケル である。
更に、多くの場合にかなり厚い中間層および/または別の金属層(例えば、アル ミニウムからできている層)を設けることにより、物品を機械的酷使に付した場 合の耐火性層の亀裂形成はかなり減少することがわかっている。亀裂形成の減少 は、物品を歪ませる場合に中間層の変形により耐火性層の応力が減少することに 原因すると考えられている。従って、本発明の電線は、銅のモジュラスよりも低 いモジュラスの金属からできている中間層および/または別の金属層を有するこ とが好ましい。
モジュラスの絶対値は、割合限界を越える歪において歪に、および材料形態に依 存するので、本明細書において用いるモジュラスとは、その塊状の焼きなまされ た材料において任意の1%歪値である。
中間層および/または付加的な層の厚さはそれぞれ、少なくとも0゜3μm、更 に好ましくは少なくとも1μm、最も好ましくは少なくともL5μm、および特 に少なくとも3μmであり、中間層および/または付加的な層の厚さが増加する と耐火性層の温度安定性は著しく増加する。
本発明の最も広い要旨によれば、耐火性被覆はいずれの方法により適用されても よい。例えば、金属層を付着した後に酸化してもよく、例えばアルミニウム層を ストランドの上に形成し、ストランドを束ねて撚り導体を形成し、その後に酸化 してもよい。しかし、耐火性層には不純物が実質的に存在しない、即ち、耐火性 層は所期機能を満足するように所期物質のみを含み、製造処理で製造される物質 を含まないことが好ましい。耐火性層の重要な特徴は、物品の高温性能が最適に なるように、組成を良好に調節することである。耐火性組成は、多くの雲母充填 またはガラス充填シリコーン樹脂系の場合のように、全体的に無機であり、従っ て、通常または緊急の高温使用に付される時に転化が生じない。組成は、無機絶 縁を形成するように燃焼処理により統合される無機材料を支持するためのポリマ ーバインダの使用を排除することによっても改良される。
同様に、耐火性被覆が金属層の電気化学的転化により、例えばアルミニウム層を 電着することにより形成されている物品は、本発明に含まれず、そのような層は 、通常、電解液のイオン残基、例えば硫酸電着処理からのスルフェートによりひ どく汚染されている。このような湿式化学的方法によって、処理を行う金属層に より保護されない物品の領域も攻撃され、前記中間層が汚染される。好ましい付 着方法には、反応性蒸発およびスパッタリングのような物理的蒸着法、またはプ ラズマ補助化学的蒸着法がある。金属のプラズマ酸化または非真空法(例えば高 圧CVD法)によっても被覆を形成することができる。
耐火性被覆の厚さは、少なくとも0.5、更に好ましくは少なくともl、特に少 なくとも2μm、一方多くとも15、特に多くとも10μmであることが好まし く、最も好ましい厚さは特定操作条件に依存して約5μmである。好ましい正確 な厚さは、層の種類および電線の電圧規格を含む多くの要因に依存し、回路保全 ケーブルは信号保全ケーブルより幾分厚い被覆を通常必要とし、約15μm以上 であることがある。被覆厚の下限は電線の必要電圧規格によって通常決まり、一 方上限は被覆操作の時間、従って価格によって通常決まる。
絶縁性耐火性被覆は電気絶縁性非溶融性または耐火性の金属または半金属の酸化 物または窒化物から形成することが好ましい。本発明は、酸化物または窒化物の 場合について説明するが、他の被覆を含んでもよい。
「非溶融性」または「耐火性」なる語句は、塊状被覆材料が800℃の温度に3 時間位された場合に溶融または分解しないことを意味する。酸化物または窒化物 は更に高い温度に耐え得ることが好ましく、例えば、1000℃の温度で少なく とも20〜30分間耐え得なければならない。好ましい酸化物は、アルミニウム 、チタン、タンタルおよびケイ素の酸化物、またはこれらどうしの混合物、また は他の酸化物との混合物である。
好ましい窒化物は、アルミニウムおよびケイ素の窒化物である。よって、本発明 は、例えば、耐火性被覆のため混合金属酸化物を用いることをも含む。酸化物ま たは窒化物層は、正確な化学量論を有する必要はなく、多くの場合に正確な化学 量論を有しないことを認識すべきである。多くの場合、耐火性層形成方法に依存 して、被覆は化学量論的に過剰の金属または半金属を含有する。すなわち、被覆 は、金属の酸化状態の化学量論式に必要である量よりも多くの金属を含有す・る 。従って、「酸化アルミニウム」、「酸化チタン」、「酸化タンタル」、「酸化 ケイ素」、「酸化金属」および同様に対応する窒化物とは、非化学量論的化合物 を含む。耐火性被覆が非化学m論的であることが好都合であることがある。これ により、耐火性被覆と下層の密着性が向上するからであり、被覆において生じる 応力が、例えば熱膨張差に応じて被覆の境界に局在しないように、および被覆の 別の部分が別の性質を示すように耐火性被覆の化学量論がその厚さの少なくとも 一部分において変化する場合に特にそうである。例えば、被覆のかなり金属豊富 な部分は導体または中間層に対して良好な密着性を示し、一方、被覆の金属また は半金属を最も少なく有する部分は最良の電気性質を示す。
要すれば、耐火性被覆の化学量論は被覆の厚さ全体において連続的に変化してよ く、またはかなり均一な化学量論の1つまたはそれ以上の層を有してよい。ある いは、耐火性被覆は、かなり均一な化学量論である、好ましくは酸素または窒素 が高含量である外領域を有してよく、最適な電気性質を示す。不均一および均一 な層の相対的な厚さは大きく変化してよい。例えば、被覆の大部分は不均一な化 学量論を有してよく、あるいは被覆の大部分は均一な化学量論を有してよい。後 者の場合、被覆の不均一な部分は、特に高温において被覆の密着性を改良する中 間層と考えてもよい。被覆における下にある金属または半金属の多い部分により 耐火性被覆の密着性を改良しようとする場合、その特定組成は、下にある層の組 成に依存し、ある場合に、金属または半金属が豊富である部分は実質的に全体的 に金属または半金属からなることが好ましく、金属または半金属から酸化物また は窒化物に徐々に変化する。これは、系が、同様の金属または半金属からなる中 間層を包含する場合に特に好ましい。
均一な上部層の正確な化学m論は、波長分散電子マイクロプローブ分析を用いて またはX線光電子分光法(XPS)を用いることによって実験的にめることがで きる。その深さ全体において金属から耐火物へ変化する被覆の組成は、組成分析 のため新しい表面を露出するようにフィルムが連続的にスパッタにより除去され るオージェ電子分光法(AES)を用いて評価することができる。
化学量論の変化は、金属または半金属/酸素または窒素割合での変化に限定され ない。加えてまたは代えて、2種類の異なった金属または半金属の相対割合は、 例えば、中間層を構成する1種類の金属から別の金属の酸化物または窒化物へと 徐々な変化があるように変化してよい。
耐火性被覆の外領域は、金属の安定な酸化状態の化学量論式に必要である酸素ま たは窒素モル含量の少なくとも50%、更に好ましくは少なくとも65%、特に 少なくとも80%の酸素または窒素モル含量を有することが好ましい。よって、 外領域の好ましい酸化物組成は、式: [式中、Xは、アルミニウムの場合に少なくとも0.75、好ましくは少なくと も11特に少なくとも1°25であり、チタンまたはケイ素の場合に少なくとも !、好ましくは少なくとも!、3、特に少なくとも1゜5であり、タンタルの場 合に少なくとも1.25、好ましくは少なくとも1.6、特に少なくとも2であ る。]で示すことができる。
化学量論的に過剰の金属または半金属を含む比較的薄い耐火性被覆は、温度をあ る温度(通例300〜600℃)に上昇させても絶縁性を保持し、次いで30V の負荷を印加すると導電性になることがわかった。通例、被覆の電気的性質は、 導電性となり始める温度によってめられるが、被覆を厚くすること、およびその 酸素または窒素含量を増すことの両方によって改良し得る(ただし、他に損失を 加えても成る程度まで厚さまたは酸素もしくは窒素含量を増してよい)。
少なくとも本発明の最も広い要旨においては、耐火性被覆が、中間層上に密着し た1層のみから成ることが可能であるが、1層またはそれ以上の付加的な層を形 成することが可能であり、多くの場合好ましい。例えば、酸化物を含んで成る耐 火性被覆は、その上に耐火性窒化物層を有していてよい。機械的性質を改良する ために耐火性被覆土に密着させ得る窒化物の例には、窒化チタンまたは窒化アル ミニウムが含まれる。
本発明の電線の場合、ポリマー絶縁が、通常使用状態時に導体に付加的絶縁を与 えるため、ならびに所望誘電性質および他の性質(例えば、機械的性質、耐擦り 偏性、色分は可能性など)を電線に持たせるためにも供給し得る。しかし、本発 明の重要な利点は、かなりの割合または全ての使用絶縁性質が耐火性被覆によっ て供給され、ポリマー絶縁の電気性質が、ポリマー絶縁が導体間の唯一の絶縁を 供給している他の電線構造においてほども重要でないことである。電気絶縁のた め用いる既知の“ポリマー材料の中で、ポリエチレンは最も適切な電気性質を有 するが、非常に可燃性であり、乏しい機械的性質を有する。難燃性ポリエチレン に対する試みは、火にさらされた場合に腐食性かつ毒性ハVゲン化水素を本質的 に発生するハロゲン化難燃剤を必要とするか、ある・いはポリマーの電気性質に および機械的性質にも有害な影響を宵するハロゲンがないかなり多量の難燃剤を 必要とする。従って、許容できる電線は、従来において、かなり厚い壁のポリマ ー絶縁および/または2壁構造を用いることによって解決されることが頻繁にあ る異なった性質間の折衷によってのみ得られる。そのような形態のポリマー絶縁 は、本発明の電線において用いてよいが、耐火層の存在はかなりの程度でこれら 問題を解決する。絶縁に用いるポリマーは電気性質を犠牲にしてその可燃性およ び/またはその機械的性質を考慮して選択しているからである。ポリマー絶縁を 形成するため用いてよいポリマーの例として、ポリオレフィン、例えばエチレン のホモポリマーおよびα−オレフィンとのコポリマー、ハロゲン化ポリマー、例 えばテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンお よび塩化ビニルのホモまたはコポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミ ド、ポリエーテルケトン、例えばボリアリールエーテルケトン、芳香族ポリエー テルイミドおよびスルホン、シリコーン、ならびにアルケン/酢酸ビニルコポリ マーなどが挙げられる。ポリマーは単独でまたは相互の混合物として用いてよく 、充填剤、例えばソリ力、金属酸化物、例えば、水和アルミナおよびチタニアな どの処理済または未処理金属酸化物難燃剤を含んでよい。ポリマーは弔壁構造で または条壁構造で用いてよく、例えば、ポリフッ化ヒニリデン層は例えばポリエ チレン層の上に位置してよい。ポリマーは、架橋していなくてよいが、機械的性 質を改良するためおよび加熱時の流動を低減するため、例えば、化学架橋剤によ ってまたは電子線もしくはガンマ線照射によって架橋していることが好ましい。
ポリマーは、他の物質、例えば、酸化防止剤、安定剤、架橋促進剤および加工助 剤などを含んでもよい。ポリマー絶縁は、電線またはケーブルが火にさらされた 場合にポリマー絶縁の充填剤が付加的な絶縁を供給するように、充填剤、例えば 、水和アルミナ、水和チタニア、ドーソナイトおよびシリカなど、特に、少なく とも熱分解状態で耐火性被覆と同じ化学組成を有する充填剤を含むことが特に好 ましい。他の好ましい種類のポリマー絶縁は、火にさらされた場合に炭になるも の、例えば上記のいくつかの芳香族ポリマー、または灰になるもの、例えばシリ コーンポリマーであり、火にさらされる場合に、炭または灰は耐火性被覆ととも に必要な絶縁を供給する。
ポリマー、組成、その製造およびそれを用いる電線の例は、米国特許明細古巣3 ,269.862.3.580,829.3.953,400.3゜956.2 40.4,155,823.4,121,001および4.320゜224号、 英国特許明細古筆1,473,972.1,603,205.2゜068.34 7.2,035,333および1,604,405号ならびに欧州特許明細舎弟 69,598号に記載されている。成る場合に、例えば、成る芳香族ポリマーを 用いる場合に、プラズマまたは熱重合法により導体の上に絶縁を形成することが 適して(・る。電線には、実質的にハロゲンがないことが好ましい。
真空蒸着法、例えば、蒸発、プラズマ補助化学的蒸着法、特に、スパッタリング 法が好ましい。
スパッタリング法において、主に中性の原子または分子種は、付着すべき材料か ら形成されてよいターゲットから、不活性陽イオン(例えば、アルゴンイオン) のボンバード下で放出される。放出された高エネルギー種は、かなりの距離を移 動し、中真空(例えば、lo−4〜10−’Eリバール)に保たれた電線導体基 材に付着する。ボンバードに必要な陽イオンは、スパッタリングターゲットがグ ロー放電システムに対する陰極として働くグロー放電において発生する。グロー 放電および接地に対しての負の電位は、絶縁ターゲット材料の場合に、陰極に適 用された高周波電力を用いることによって保たれ、それは処理において負の電位 にターゲット表面を保つ。ターゲットが導電性材料である場合、直流電力を適用 してよい。そのような技術の利点は、ターゲット材料の制御が大いに増加され、 放出種のエネルギーが、例えば、典型的には蒸発法の0.1〜0.5eVに比較 してスパッタリング法のl−40eVのように蒸発法より非常に高いことである 。界面結合でのかなりの改良は達せられるが、説明したスパッタリング法の付着 速度は電子ビーム暮発の付着速度よりも低い。
マグネトロンスパッタリング法において、プラズマは磁場によって陰極(ターゲ ット)の直前に集中している。ガス放電での磁場の効果は劇的である。陰極の後 ろに通常配置されている永久磁石が電場に対して垂直に充分に強い磁場を形成す る放電領域において、スパッタボンバード処理から生じた2次電子はローレンツ 力によって環状またはらせん状経路に偏向する。よって、陰極直前の電子密度お よび陰極をボンバードするイオン化アルゴン原子の数は実質的に増加する。プラ ズマ密度における増加があり、付着速度におけるかなりの増加がある。バイアス スパッタリング(スパッタイオンメッキ)は、この技術の変形として用いてよい 。
この場合、電線導体は、チャンバーおよびプラズマに対して負の電位に保たれる 。アルゴンイオンによる電線導体のボンバードによって、非常に清浄な表面が生 じる。この処理での電線導体へのターゲット材料のスパッタリングによって、付 着/清浄同時メカニズムが生じる。これは、界面結合がかなり改良されるという 利点を有する。スパッタイオンメッキシステムにおいて基材および電線導体の両 方は負の電位に保たれる。
この場合、相対的な電位はターゲット材料の優先的なスパッタリングを促進する ように均衡している。ターゲット電圧は、システム設計およびターゲット材料に 依存して典型的にはIKVより小さい。電線基材は、ターゲットよりも低いその バイアス電位に依存するそれ自体の極在プラズマにさらされてよい。ターゲット または基材において達せられる正確な電圧/電力の関係は多くの変数に依存し、 詳細においてシステム毎に冗なっている。ターゲット上の典型的な電力密度はl O〜20W/cm’である。W材に対する負荷は実質的に低くてよく、ターゲッ ト負荷の5%ぐらいに少ないことが頻繁にある。
酸化物または窒化物の被覆を適用するため用いる好ましい技術は、反応性バイア ススパッタリング法である。この方法において、この場合に酸化物/窒化物でな く金属または半金属であるターゲット材料の酸化物/窒化物が付着するようにア ルゴンに加えて反応性ガスを真空チャンバー内に導入する。実験結果より、反応 性ガスのレベルおよびその導入速度は付着速度にかなりの影響を有することがわ かっている。反応性ガス分圧の制御および閉ループ制御システムでのスパッタリ ング雰囲気の分析は非常に望ましい。上記の同時の付着/清浄の利点の他に、基 材のイオンボンバードは反応性ガスと付着種の間の表面反応を増加するので、必 要な化学m論を有する被覆が更に充分に形成する。
反応性ガスの分圧は実験的に決められるが、通常2〜25%であり、30%まで であることが時々ある。正確な値は、被覆の化学量論および付着速度に依存する 。反応性スパッタリングは、被覆の化学量論の変化を促進するので好ましい技術 である。例えば、酸化物/窒化物被覆のため用いる純粋な金属の中間「層」は、 導体金属、金属酸化物/窒化物および酸化物/窒化物層の間に明確な境界がない ように付着できる。
これら方法において用いる種々の°ターゲットおよびマイクロプロセッサガス制 御ユニットを含む補助的装置および真空チャンバーは市販されている。設計での 多くの変化が可能であるが、上記真空蒸着法のいずれかで使用するためポンプに より高真空に圧力を低下できる「箱」形チャンバーを使用することがほとんどで ある。システムは、限定されないが、通常、1つの付着法に付される。電線を被 覆するため用いてよい1つのシステムは、蒸着チャンバーを通っての電線導体の 通過のためのエア・ツー・エア移動技術を用い、主蒸着チャンバーのいずれかの 側に1つまたはそれ以上の補助的真空チャンバーを用い本これら補助的チャンバ ーは蒸着チャンバーから大気につながっているとともに段階的に高い圧力に保た れている。これは個々の真空封止の負荷を低減する。説明したシステムは、バッ チ処理装置に対して電線導体を連続的に供給する利点を有する。真空蒸着チャン バーにおいて圧力は、通常10−4〜1O−2)−ルの圧力で一定に保たれるこ とが好ましい。
使用するターゲットは、市販プラナ−マグネトロンスパッタリング(Plana r Magnetron Sputtering)源である。これらの寸法は限 定されず、長さ21を越えるターゲットを使用してもよい。2〜4つのそのよう な源は、チャンバーを通過する電線導体を包囲するようにまたは少なくとも2つ の側からスパッタするように相互に向かい合って配置してよい。装置は電線処理 速度を増加するように直列に用いてよい。上記のように、スパッタリング処理を 開始するためマグネトロンに負のバイアスを適用する。上記のように電線は低い 負のバイアスで保ってよい。
要すれば、システムに対する改良を行ってよい。例えば、大気(入口側)と蒸着 チャンバーの間に中間真空ステーションを用いることによって、真空蒸着チャン バーに入る前にイオンボンバードにより電線等体表・而を清浄しかつ電線導体を 加熱もするアルゴンイオングロー放電を発生させる。
更に、中間層を付着するため、中間チャンバーを清浄チャンバーと蒸着チャンバ ーの間に用いてよい。
条件は、層間に明確な境界が生じない上記導体被覆を製造するため制御してよい 。例えば、耐火性被覆のため用いる純粋な金属の中間「層」は、導体金属、中間 層および酸化物もしくは窒化物被覆の間に明確な境界がないように付着できる。
同様にして、付加的チャンバーを、改良された潤滑性または耐摩耗性のため耐火 性被覆の上に異なった金属、金属酸化物または金属合金を付着するため蒸着チャ ンバーと大気(出口側)の間に用いてよい。
蒸発ならびにイオンメッキおよび活性蒸発の関連方法により、非常に有利な付着 速度で被覆を付着を付着できる別の技術が得られる。
被覆材料の蒸発は、その蒸気圧が!〇一般リバリバールえるように材料を加熱す ることによって行う。蒸発温度は被覆材料に応じて変化しく例えば、耐火性金属 酸化物において1300〜1800°C)、チャンバー圧力は通常to−’〜1 0−’ミリバールである。説明した同様の電線移動システムは、源の上駒30〜 40ciに基材を保つために用いてよい。いくつかの加熱法、例えば抵抗性、誘 導性、電子ビームインビンジメントなどが存在する。しかし、好ましい方法は、 高エネルギー(例えば、l0.0OOeV)の電子ビームが、水冷るつぼ中の被 覆材料に衝突する電子ビーム源である。多ポットるつぼまたはツインソースガン を使用することによって、電子的モニターおよび制御装置の助けで多層および化 学m論勾配層を付着することが可能になる。
コンパウンド被覆は、そのコンパウンド(例えば、AQ2o3)の直接蒸発によ って、または反応性蒸発(酸化アルミニウムを与えるように酸素分圧に蒸発した アルミニウム)によって形成することができる。方法での変化は反応または密着 を促進するため可能であり、例えば、活性化反応性蒸発(AI(E)は蒸発物と 反応性ガスの間の反応可能性を増加するため用いることができる。
イオンメッキにおいて、不活性ガス中で基材に適用される負のバイアスは、スパ ッタリング法で説明したように付着を最適にするため清浄/付着同時メカニズム を促進する。−2KVのバイアスレベルを典型的に用いるが、これは電線基材に 適したように減少できる。あるいは、高いバイアスレベルを、同様の効果を達成 するためトラバース電線の後ろに配置されたプレートに適用できる。イオンメッ キ法での操作圧力は、高い(例えば、1O−3〜10−’ミリバール)ので、更 に均一な被覆が形成する。フィラメントを保護するため、イオンメッキ法の電子 ビームガンは10−’ミリバールより高い真空を保つように応差的にポンプで調 節される。
プラズマ補助化学的蒸着(PACVD)法において、被覆すべき基材は適切なガ ス/揮発性化合物の低圧(0,1〜!0トール)プラズマにさらされる。この圧 力は、ポンプシステムの処理量に対して全体のガス流速を均衡することによって 保たれる。プラズマは電気的に活性化され、電源から適合ネットワークを介して ガス媒体へのエネルギーをカップリングすることによって保たれる。薄フィルム が、直流およびマイクロ波領域への高い周波数のプラズマから首尾よく付着され る。高い周波数において、エネルギーはチャンバー設計および電極形状に応じて 容量的にまたは誘導的にカップルされてよい。典型的に、容量的にカップルされ た平行プレート型反応器において0.1−10W/cx”の電力密度を可能にす る規格を有する1 3.56MHz高周波発生器を用いてよい。基材は、400 ℃までの温度に設定でき、接地され、必要な直流電圧バイアスに付されてよくま たはプラズマ電位で浮動してよい。典型的には、この技術での付着速度は、スパ ッタリングで得られる付着速度と比較することが好都合である。アルミナの付着 は、適切な処理条件下で酸素および揮発性アルミニウム化合物(例えば、トリメ チルアルミニウムまたはアルミニウムブトキシド)を含むプラズマに基材をさら すことによって行ってよい。
酸化物被覆を電線導体に付着した後に、ポリマー絶縁を、当該技術で良く知られ た方法によって被覆導体上に押出してよい。
回路または信号保全ケーブルを形成するため、本発明の適切な電線は単に集めら れジャケット内に封入される。要すれば、ケーブルジャケットを適用する前に、 電線にはスクリーンまたは電磁波遮蔽を供給してよい。ケーブルは、当該技術で 良く知られた連続処理において、電線束を編組しその上にケーブルジャケットを 押出すことにより形成できる。電線ポリマー絶縁用の上記材料のいずれかを用い てよいが、ハロゲンがない組成物、例えば上記英国特許明細舎弟1,603.2 054および第2゜068.347A号に記載されている組成物が好ましい。雲 母テープ巻きなどのようにケーブルの保全性を与える付加的手段を用いることが 当然可能であるが、これらは必要ではなく、またケーブルの寸法および重量が増 加するという観点から好ましくない。
使用時の水または電解液に対する障壁を供給するために、酸化物層を高分゛子樹 脂またはラッカーの薄い被覆で被覆することが望ましい場合がある。
本発明は、雲母テープにより巻き付けることが可能でない平形ケーブルを形成す るのに特に適している。従って、他の要旨によれば、本発明は、導体が形成され ている以外の金属または半金属の電気絶縁耐火性酸化物および窒化物の密着被覆 を有する複数の長い金属電気導体を有する平形ケーブルであって、導体は、横に 並んだ関係で配置され、連続的ポリマーケーブル絶縁層に封入されているケーブ ルを提供する。
以下に、添付図面を参照して本発明の幾つかの態様およびその製法を示すが、本 発明はこれら態様に限定され−るものではない。
第1図は、本発明の電線の一態様の断面図、第2図は、第1図の電線を更に詳細 に示す電線の一部分の断面図、第3図は、第1図の電線を用いる信号保全ケーブ ルの断面図、第、1図は、電線ハンドリングメカニズムを示すスパッタリング装 置の一部分の概略図である。
第1図および第2図において、19本のニッケルメッキ銅ストランドlから形成 された26AWG撚り銅導体(それぞれは、厚さ約1.5μmのニッケル被覆2 1を有する。)は、上記スパッタイオンメッキ法により厚さ5μmの酸化アルミ ニウム層2で被覆されている。酸化アルミニウムを付着する前に、撚り導体の外 表面は厚さ3μmのアルミニウム層22で被覆されている。商標名「ウルテム( ULTEM)Jとして市販されているポリエーテルイミド系またはポリエーテル エーテルケトンもしくはポリエーテルケトン系の被覆3が、酸化物被覆導体上に 押出されており、平均厚0,2uxのポリマー「絶縁」層を形成している。
第3図は、英国特許明細舎弟2,068,347号の実施例IAに記載されてい るように、第1図に示す7本の電線を束にし、編組により束のまわりに電磁波遮 蔽4を形成し、ハロゲンがない組成物を基本とするジャケット5をその上に押出 すことによって形成された信号保全ケーブルを示す。
そのように形成されたケーブルは、銅導体の体積に対してかなり小さい総直径を 有し、特に軽量である。
電線導体基材を被覆するためバッ°チ処理において用いる装置を第4図に示す。
この装置は、完全な電線移動メカニズムが電線引出リール2および巻取り−ル3 を包含する真空チャンバーを何してなり、電線支持ロールlOおよび引張ロール 11が備えつけられている。メカニズムは、垂直に設置されたターゲット5を電 線4が多数回で横切るように電線4の通過を制御するモーター駆動を行う。付着 は、上記の処理によって生じる。上記のように、装備での変化が可能である。被 覆速度を増加するため電線の他方側に付加的ターゲット(図示せず。)を用いて よく、付加的ターゲット、例えばターゲット6は主要酸化物/窒化物被覆の付着 前および/または後に中間層を付着するため用いることができる。用いた特定幾 何に適合する適切なガスインレットシステムの設計により、上記のように明確な 境界を有しない層の付着が容易になる。バッチ長は、チャンバー寸法および移動 システム設計に依存する。
そのようなバッヂ処理操作において、電線4はチャンバー内で1つのり−ル2か ら他のり−ル3に移動する。電線が採る経路により、電線は、あらゆる所望材料 の中間層を付着するため、小さい補助的ターゲット6の前を通過してよい。ター ゲットの前の通過数および電線速度と組み合わせられたこのターゲットに対する 電力によって中間層付着厚が制御されろ。次いて電線4は大きい主要ターゲット 5の前を通過し、主要被覆が付着する。厚さは、電力、電線速度および通過数に よって決まる。中間層と主要被覆の厚さの比は同様にして制御される。多層は、 電線4が逆の順序でターゲット5.6を通過するように望ましくメカニズムを逆 にすることによって形成できる。厚さおよび組成は、必要なように逆経路におい て変化してよい。例えば、小さいマグネトロンにおいて用いる処理は、中間層、 例えばTiおよびTiNxに金属の化合物を付着するため逆の経路において反応 性であってよい。金属中間層(または基材)と酸化物/窒化物被覆の間に明確な 境界を持たない層の付着は、アルゴン豊富な雰囲気における付着がターゲット5 の上部末端の電線と行われ、電線がターゲツト面を下がるとともに反応性ガス金 偏が徐々に増加するように、主要ターゲットの前で反応性ガス勾配を設定するこ とによって行うことができる。勾配は、ターゲットの下部末端で導入された酸素 を徐々に上部末端方向に漏らすじゃま板システム(図示せず。)によって得るこ とができる。
明確な境界を有さない層を形成する簡単な方法は、システムを通過して電線4を 前後に通し、それぞれの通過において反応性ガスのレベルが正確な化学量論を得 るのに必要な最終レベルに増加される多連過処理の使用を包含する。よって、中 間層の化学量論は、金属から必要な化学量論への小さい増加段階の連続として増 加する。化学量論勾配を有する中間層を形成するため複合ターゲットをも用いて よい。分離物品の場合、代わりに、物品は回転試料ボルダ−によってターゲット の前で保持されてよい。
実施例1〜6 約1.5μmのニッケルでそれぞれのストランドの周囲に従来の方法により36 0°で被覆した19ストランド22AWG銅電線に、および被覆していない銅電 線に、第4図に概略的に示すスパッタリング装置を用いることによって種々の厚 さのアルミニウム中間層を設けた。スパッタリング条件は以下の通りであった。
電線は、付着前に1.1.1−トリクロロエタン中で蒸気脱脂することによって 予め清浄した。清浄は、滞留時間が3分であるように蒸気脱脂浴に電線を連続的 に通過させることによって行った。次いで第4図に示すように電線4を真空チャ ンバーに配置した。処理を始める前にチャンバーをIxlO−’ミリバールに減 圧した。この段階でアルゴンを導入し、圧力1.5xlO”−’ミリバールにし た。
ここで高周波(soKr−tz)バイアス電位を、接地から絶縁した電線ハンド リングシステムに適用した。バイアス電位を一850Vにし、滞留時間が10分 になるようにリール2からリール3に電線4を移動した。清浄サイクルを完了し た後、圧力を8xlO−3ミリバールに減少し、付着処理を開始した。
アルミニウムターゲット5に直流電力3KWを適用した。電線は、リール2から リール3に移動し、ターゲット5を通過するときに被覆された。この領域での滞 留時間を電線速度により調節し、必要な厚さを得た。
ロールメカニズムにより、ターゲットを通過するときに、ターゲットにさらされ る電線表面が変化した。
次いで、上記のようにアルミニウムで被覆された銅導体の試料を同様の処理によ り酸化アルミニウムで被覆した。この第2被覆のため、酸化アルミニウムターゲ ットにはアールエフ(RP)i源から電力供給した。
電線滞留時間およびターゲット電力は、約4μmの一定厚さの酸化アルミニウム が得られるように調節した。アルミニウムおよび酸化アルミニウムの両方の付着 時に、銅導体はチャンバーに対して負のバイアス電位に保ち、付着を促進した。
対の同様の電線をねじり(長さ2 、5 cm当たり2回のねじり)、ねじり対 ケーブルを形成し、IMHz、30V方形波発生器に電線の一末端を接続し、電 線の他端で200オーム負荷における波形をオシロスコープにより観測すること により、このように形成した絶縁電線の電気性能を試験した。幅8cxのフラッ ト炎を有するプロパンガスバーナーによってねじり対ケーブルを加熱した。ねじ り対の直下での炎温度を900℃に保ち、破損までの時間を記録した。
結果を第1表に示す。第1表によると、本発明によるニッケル被覆電線、特に耐 火性被覆の下に付加的な層を設けた電線において、破損に要する時間はかなり長 かった。
第1表 実施例 ニッケル中 アルミニウムの付 900℃プロパン炎間層の厚さ 加的 な層の厚さ 中での破損までの時間(m) (m) (分) l(比較)OOO,2 21,5019 3(比較’I O12,5 41,51100 5(比較) 0 3.3 32 6 1.5 3 132* 注)*:132分後に破損なく試験を終了した。
実施例1〜6の結果は、絶縁耐火性層の下の金属中間層の厚さを増加することに より導かれる性能の有益性を示す。耐火性層のスポーリングおよび亀裂の段階的 減少も、金属中間層の厚さが増加するとともに顕蕃である。個々のストランドの 全周囲を被覆する付加的な利点は、実施例目、3および5をそれぞれ実施例2. 4および6と比較すやことにより明白である。実施例4において、耐火性層の下 の金属中間層の全厚さは実施例5の厚さよりも小さいが、破損時間は3倍に改良 されている。
実施例7(比較)および8 実施例7において、実施例1〜6に記載の方法を用いて、22AWG撚り銅導体 電線試料に、その周囲に拡がる(個々のストランドの周囲ではない)厚さ3μm のアルミニウム層、次いで厚さ4μmの酸化アルミニウム層を設けた。
次いで、試料に45秒間隔で持続時間60秒の36A方形波電流パルスを繰り返 して通し、試験した。これにより、試料を温度750℃の温度サイクルに付した 。温度サイクル時に光学顕微鏡を用いて試料を観察し、酸化銅スケール形成を調 べた。
実施例8において、銅導体の個々のストランドに予め厚さ1.3μmのニッケル 層を設けておく以外は実施例7を繰り返した。結果を第2表に示す。これから個 々のストランドの周囲にニッケル層を設けることにより温度サイクル下での導体 の耐酸化性がかなり改良されることがわかる。
第2表 実施例 ニッケル層 アルミニウム 試料観察結果の厚さ 層の厚さ 7(比較) −3μm 2サイクル後にわずかに酸化物が形成 8 1.3μm 3μm 100サイクル後にわずかに酸化物が形成 実施例9〜13 それぞれのストランドの周囲に従来適用されている360°ニッケル中間層を設 け、個々のストランドの周囲でなく束の周囲にアルミニウムの付加的な層をスパ ッタ被覆し、第3表に示すような寸法の19ストランド22AWG銅電線を製造 した。それぞれの場合に、厚さ5μmの耐火性二酸化ケイ素層をスパッタ被覆し た。前記のように、これら電線のねじり対について高温性能を試験した。結果を 第3表に示す。再度、中間層および付加的な層の有益性が明確にわかる。
第3表 実施例 ニッケル中 アルミニウムの付 900℃プロパン炎間層の厚さ 加的 な層の厚さ 中での破損までの時間(m)(μm)(分) 9(比較) 0 0 1 10 1.5 0 13 +1(比較) 0 3 3 12 1.5 3 24 13(比較) 0 10 142 実施例14〜16 それぞれのストランドの周囲に360°スズ中間層を従来のように被覆し、個々 のストランドの周囲でなく束の周囲にアルミニウムの付加的な層をスパッタ被覆 し、第4表に示すような寸法の19ストランド22AWG銅電線を製造した。そ れぞれの場合に、厚さ5μmの耐火性酸化アルミニウム層をスパッタ被覆した。
プロパン炎温度を750℃に調節する以外は実施例1〜6と同様に、これら被覆 電線のねじり対について高温性能を試験した。結果を第4表に示す。これより、 本発明の中間層および付加的な層を有する電線は、これらを存しない電線よりも 、高温においてかなり良好に機能することがわかる。実施例16の電線を炎試験 後に光学顕微鏡により検査した。この電線の状態は良好であった。耐火性被覆の 亀裂はほとんどなく、ストランド間の酸化銅の生長は最小で実施例 スズ中間層  アルミニづムの付 750℃プロパン炎の厚さ 加的な層の厚さ 中での破損 までの時間(m) (m) (分) 14(比較) 0 0 1 +5 1 1 43 +6 1 10 >360* 注)*:破損なく試験を終了した。
実施例17および18 個々のストランドの周囲にニッケル中間層を被覆した19ストランド22AWG 銅電線に、ストランド束の周囲に厚さ5μmの酸化アルミニウムの絶縁耐火性層 をスパッタ被覆した。実施例1〜6と同様に、これら電線のねじり対について高 温性能を試験した。結果を第5表に示す。
この表からニッケル中間層の有益性が明確である。
第5表 実施例 ニッケル中間層 900℃プロパン炎の厚さ 中での破損までの時間 (m) () l(比較) OO,2 173,721 189>150* 注)*:破損なく試験を終了した。
実施例19〜22 スパッタ被覆したアルミニウムの付加的な層が酸化アルミニウム層の下でストラ ンド束の周囲に拡がる以外は、実施例17および18と同様の電線を製造し、実 施例1〜6と同様に試験した。結果を第6表に示す。
中間層および金属の付加的な層の有益性がわかる。
第6表 実施例 ニッケル中 アルミニウムの付 900℃プロパン炎層の厚さ 加的な 層の厚さ 中での破損までの時間(m) (m) (分) + 9 0 1 2.5 20 1.3 0.5 23 21 2.7 0.5 44 22 9 0.5 >360* 注)*・破損なく試験を終了した。
実施例23〜27 付加的な層をアルミニウムからスパヅタ被覆したニッケルに代える以外は、実施 例19〜22と同様の銅?[線を製造し、実施例1〜6と同様に試験した。結果 を第7表に示す。高温性能に対する中間層および付加的な層の有益性が再度明確 になる。
第7表 実施例 ニッケル中 ニッケルの付 900°Cプロパン炎層の厚さ 加的な層 の厚さ 中での破損までの時間(m) (m) (分) 1(比較) 0 0 0.2 23(比較) 0 1.5 6 24 +、3 1.5 12 25 2.7 1.5 65 26 3.7 1.5 92 27 9 、 1.5 >200* 注)*:破損なく試験を終了した。
国際調査報告 ANNEX τOAPE INτERNAτl0NAL 5EARCHREPO RT 0NINTERNATIONAL APPr、ICAτrON No、  :’CT/CB 85100305 (SA ユ0084)CH−A−5137 5481コ105/77 NonaCB−A−1133333Nona

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.銅ストランドの束を有して成る導体を有する電線であって、束は、個々のス トランドの周囲でなく束の周囲に拡がる密着電気絶縁耐火性被覆を有し、個々の ストランドはその周囲に拡がる中間層を有し、中間層は酸素もしくは銅またはこ の両方の拡散に対する障壁として働く金属からできており少なくとも1.5μm の厚さを有する電線。
  2. 2.中間層はアルミニウム、チタン、タンタル、クロム、マンガン、ニッケル、 スズまたは銀を含んで成る請求の範囲第1項記載の電線。
  3. 3.中間層と耐火性被覆の間に付加的な金属層を有する請求の範囲第1項または 第2項に記載の電線。
  4. 4.銅ストランドの束を有して成る導体を有する電線であって、束は、個々のス トランドの周囲でなく束の周囲に拡がる密着電気絶縁耐火性被覆を有し、個々の ストランドはその周囲に拡がる中間層を有し、中間層は酸素もしくは銅またはこ の両方の拡散に対する障壁として働く金属からできており、導体は中間層と耐火 性被覆の間に付加的な金属層を有する電線。
  5. 5.付加的な層は、耐火性層に存在する金属と同様の金属からできている請求の 範囲第3項または第4項に記載の電線。
  6. 6.付加的な層は、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、マンガンまたは ニッケルを含んで成る請求の範囲第3〜5項のいずれかに記載の電線。
  7. 7.付加的な層は、個々の導体の周囲でなく束の周囲に拡がる請求の範囲第3〜 6項のいずれかに記載の電線。
  8. 8.付加的な層は、中間層に用いられている金属と同様の金属を含んで成る請求 の範囲第7項記載の電線。
  9. 9.中間層の厚さは、少なくとも1μm、好ましくは少なくとも1.5μm、特 に少なくとも2.0μmである請求の範囲第4項記載の電線。
  10. 10.耐火性層は金属酸化物または窒化物を含んで成る請求の範囲第1〜9項の いずれかに記載の電線。
  11. 11.耐火性層は真空蒸着法、好ましくはスパッタメッキ法により形成されてい る請求の範囲第1〜10項のいずれかに記載の電線。
  12. 12.中間層は、加熱時に金属間化合物または固溶体を形成する金属からできて いる請求の範囲第1〜11項のいずれかに記載の電線。
  13. 13.1層よりも多い付加的な層を有する請求の範囲第3〜9項のいずれかに記 載の電線。
  14. 14.耐火性層は酸化アルミニウム、酸化ケイ素または窒化アルミニウムを含ん で成る請求の範囲第1〜13項のいずれかに記載の電線。
  15. 15.耐火性層の厚さは少なくとも1μm、好ましくは少なくとも2μm、特に 少なくとも5μmである請求の範囲第1〜14項のいずれかに記載の電線。
  16. 16.耐火性層の化学量論は、層中の金属または半金属の割合が層の外表面に向 かって減少するように、その厚さの少なくとも一部分において変化する請求の範 囲第1〜15項のいずれかに記載の電線。
  17. 17.耐火性層の化学量論は、中間層と耐火性層の間に明確な境界が存在しない ように変化する請求の範囲第16項記載の電線。
  18. 18.耐火性層の上に1層またはそれ以上の付加的な層を有する請求の範囲第1 〜17項のいずれかに記載の垂線。
  19. 19.付加的な外ポリマー絶縁層が設けられている請求の範囲第1〜18項のい ずれかに記載の電線。
  20. 20.請求の範囲第1〜19項のいずれかに記載の電線の束を有する電気ケーブ ル。
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