JPS6144990Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はビール瓶、酒瓶、醤油瓶、ジユース瓶
等を収納するプラスチツク製瓶ケースを多数個積
み上げて所定箇所に集積する際に使用する瓶ケー
ス積載用パレツトの改良に関する。

ビール瓶等の瓶収納ケースを多数個積み上げ集
積する方法として、所定個数のケースを先ずパレ
ツト上に載置し、このパレツトをフオークリフト
で運搬すると共に所望高さまで持ち上げ、既に積
み重ねられているケース群の上にこれを積み上げ
る方法がある。この方法は倉庫等の空間を有効に
利用できると共に、運搬・積み上げ作用を能率良
く行うことができるため広く実施されている。又
上記瓶収納ケースとしては、堅固且つ軽量である
プラスチツク製瓶ケースが使用されている。

ところが従来のパレツトは本考案の有する後記
凸部の如きものを有していないため、プラスチツ
ク製瓶ケースはパレツト上を容易に滑り、特にパ
レツトが傾むく場合にはその傾向が大なため、運
搬、積み上げ作業中に瓶ケースが落下する事故が
しばしば生ずるばかりか、積み重ねた後も不安定
で、荷崩れのおそれがあり極めて危険な状態にあ
るという欠点があつた。しかも上記パレツトも堅
固且つ軽量なプラスチツク製のものが使用されて
いるのが一般であり、プラスチツク製品間の滑り
易さは極めて大であるので、上記欠点が顕著に現
われ、これに対処するのに苦慮しているのが現状
である。

又従来のパレツトを使用すると、荷崩れのおそ
れがあり、積み上げ高さに制御を受け、倉庫等の
有効な空間利用をなすことができないという問題
があつた。

本考案は上記問題点を解決するために、側面に
フオーク挿込部を有し、上面に複数個の瓶ケース
を載置するように構成した瓶ケース積載用パレツ
トにおいて、複数個の瓶ケースの底部を各別に格
子目内に遊嵌できるように、上面に格子状に配し
た凸部を形成する一方、前記上面の格子目内に遊
挿される複数個の瓶ケースの上端部を集合状態で
遊嵌できるように、下面周縁にのみ凸部を形成し
たことを特徴とし、複数個の瓶ケースが上面に載
置されたパレツトを積み上げる際に、これらパレ
ツトを荷崩れしない状態に積み上げることができ
ると共に、積み上げられる前記パレツトの位置決
め操作の比較的容易なパレツトを提供することを
目的とするものである。

以下本考案を図面に示す実施例に基き具体的に
説明する。第１図及び第２図に示す実施例は、上
面１の周縁部全周に突条２ａを形成すると共に、
中央平坦面３上に十字状の突条４を形成して上面
１を４区画に区分し、又側面５，５…にフオーク
リフトのフオークを挿込むための挿込孔６，６…
を形成し、更に下面７の周縁部全周に突条２ｂを
形成して成る。このようにして形成されるパレツ
トは第３図に示す如くに使用され、上面１に４個
の瓶ケースａ，ａ…を載置し、前記周縁部の突条
２ａにより瓶ケースａの横方向の移動を規制し、
これがパレツトＡより滑り落ちるのを阻止する。
又前記十字状の突条４により、４個の瓶ケース
ａ，ａ…を所定位置に安定した状態で載置するこ
とができる。パレツトＡ上には第３図に示す如
く、複数段に瓶ケースａ，ａ…を積み重ねて載置
できるが、上段の瓶ケースａ，ａ…上には他のパ
レツトＡが積み上げられる。而して前記下面７の
突条２ａは上段の瓶ケースａ，ａの上端部ｂ，ｂ
…を囲むようにしてこれらに遊嵌するので、パレ
ツトＡ自身の横方向の移動が規制され、集積され
た瓶ケースａ，ａ…上より滑り落ちるのが阻止さ
れる。

又本実施例は第３図に示すような形状の瓶ケー
スａを載置するために設計されたものであるの
で、上面１の周縁部突条２ａの幅を下面７の周縁
部突条２ｂの幅より大に形成している。「又上面
１の区画用突条４は……上下面１，７で異ならし
めてもよい。」を「又上面１に格子状に配した突
条２ａ，４によつて形成される格子目の数、すな
わち区画数を４以外の数、例えば２，６，８とす
ることも可能である。」 本考案のパレツトはプラスチツクを一体成形し
て製造することが、コスト面及び軽量化の観点よ
り最適であるが、これに限定されないのは勿論で
あつて、例えば第４図に示す如く、上下プラスチ
ツク板８，９を複数個の金具１０，１０…で連結
し、この金具１０，１０…間にフオーク挿込部６
ａ，６ａ…を形成して構成してもよい。又パレツ
ト上の瓶ケースａの滑り落ちをより一層確実に阻
止するため、及びパレツト表面の損傷、摩耗又は
衝撃によるシヨツクを緩和するために、前記平坦
面３上にゴム板等の軟弾性シート（図示せず）を
敷設すると好適である。

第５図に示す実施例は前記周縁部突条２ａ，２
ｂに代え、周縁部に断続的な突条２ｃ，２ｂを形
成している。区画用突条４を同様に断続的な突条
に形成してもよい。

本考案は上記実施例に示す如く、複数個の瓶ケ
ースａ，ａ…の底部を各別に格子目内に遊嵌でき
るように、上面１に格子状に配した凸部（前記突
条２ａ，２ｃ，４がこれに該当する。）を形成す
る一方、複数個の瓶ケースａ，ａ…の上端部を集
合状態で遊嵌できるように、下面７周縁にのみ凸
部（前記突条２ｂ，２ｄがこれに該当する。）を
形成したことを特徴とするので、パレツトＡから
プラスチツク製瓶ケースａの滑り落ちるのを確実
に阻止することができ、荷崩れのおそれなく多数
個の瓶ケースａを積み上げることができると共に
運搬・積み上げ作業を安全に行うことができ、安
全性に極めてすぐれる。又瓶ケースａの積み上げ
高さを十分に高くとりうるので、倉庫等の有効な
利用を図ることができる。更に上面１に格子状に
配した凸部を形成しているので、瓶ケースａのパ
レツトＡ上の位置決めが容易となり、能率良く作
業を進めることができる。又下面７にはその周縁
にのみ凸部２ａを形成し、複数個の瓶ケースａ，
ａ…の上端部を集合状態で遊挿できるようにして
いるので、第３図に示す如く積み上げられた瓶ケ
ース群ａ，ａ…の上面に、フオークリフトを利用
して別のパレツトＡ（この上にも瓶ケースａ，ａ
…が載置されている）を積み重ねるとき、下段の
瓶ケースａ，ａの上端部を集合状態で遊挿できる
位置に前記パレツトＡを移動させればよく、これ
によつてフオークリフトによるパレツトＡの位置
決め操作を比較的容易に行うことができると共
に、パレツトＡを荷崩れしない状態に積み上げる
ことができる。特に第３図に示す如く、瓶ケース
群ａ，ａ…が高く積み上げられ、フオークリフト
の運転者の目の高さより高い位置にパレツトＡを
積み上げる作業が必要な場合には、パレツトＡの
位置決め操作が容易な本考案のパレツトは顕著な
効果を有する。

尚、パレツトを傾斜状態に配してこの上に瓶ケ
ースを積載する場合があるが、本考案によれば斯
かる場合、瓶ケースのパレツト端縁からの滑落を
一層確実に阻止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はその斜
視図、第２図はその縦断面図、第３図は使用の状
態を示す一部切欠正面図、第４図及び第５図は他
の実施例の縦断面図である。 １……上面、２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，４……
凸部、７……下面、ａ……瓶ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側面にフオーク挿込部を有し、上面に複数個の
   瓶ケースを載置するように構成した瓶ケース積載
   用パレツトにおいて、複数個の瓶ケースの底部を
   各別に格子目内に遊嵌できるように、上面に格子
   状に配した凸部を形成する一方、前記上面の格子
   目内に遊挿状態で載置される複数個の瓶ケースの
   上端部を集合状態で遊嵌できるように、下面周縁
   にのみ凸部を形成してなる瓶ケース積載用パレツ
   ト。