JPS6140314Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば一槽式の脱水洗濯機において、
衣類等の投入口を開閉するに適した蓋体の取付装
置に関するもので、蓋体を開口部を有する取付板
に対して簡単に装着可能とし、かつ、外観上見苦
しくない構成を提供するものである。

以下、本考案の実施例を添付図面に基づき説明
する。図において、１は外箱で、内部には図示し
ないが、脱水および洗濯を同一槽内にて行うべく
脱水兼洗濯槽を配するとともにこの槽を外包して
外槽を配している。そして、これらの槽は、パル
セータおよび脱水兼洗濯槽を選択的に回動するモ
ータとともに、外箱１内にて防振吊下げ支持され
ている。

２は外箱１上部に配された天板で、中央寄りに
は凹状部３を有し、この凹状部３には洗濯物を出
し入れするための開口部４を有する。５は天板２
の後端側に一体成形し、上方に立上がつた操作箱
である。６は凹状部３内に配してなる蓋体で、開
口部４を開閉自在である。７ａ，７ｂは凹状部３
の一対向側壁の後端寄りにそれぞれ穿設してなる
軸支用の穴、８ａ，８ｂは蓋体６の後端側に対応
する凹状部３側壁の両端寄りに設けた開口で、下
端側は凹状部３の底面部３ａに連らなるように開
口している。８a′，８b′はこの開口部分を示す。

９は蓋体６の一対向端面の後端寄りにおいて穴
７ａ，７ｂのうちいずれか一方の穴７ａに挿入す
るように蓋体６と一体成形してなる固定軸で、穴
７ａによつて回動自在に枢支されている。

１０ａ，１０ｂは蓋体６の後端両側寄りに一体
成形してなる操作体で、前記した開口８ａ，８ｂ
にそれぞれ挿入される。前記操作体１０ａ，１０
ｂは天板２後端内方に配した電源開閉用の安全ス
イツチ（図示せず）の作動片を、蓋体６の開閉に
連動して操作し、蓋体６開放時には洗濯動作が停
止するように構成する。また、操作体１０ａ，１
０ｂはそれ自身がストツパーとしての機能を有す
る。この点については詳述しないが、蓋体６の開
放状態を維持するものである。

１１は軸体で、固定軸９が挿入さない穴７ｂ
に、蓋体６に設けた孔６ａを貫通して着脱自在に
枢支される。

ここで、上記した開口８ａ，８ｂのうち、固定
軸９に近接した位置に存する開口８ａは、その凹
状部３の底面部３ａ側における開口８a′の固定軸
９長さ方向での幅寸法Ａを他方の開口８ｂの開口
８b′部分におけるそれよりも大きく設定してい
る。なお、開口８ａ，８ｂの凹状部３側壁におけ
る幅寸法Ｂは同じである。

また、開口８ａ，８ｂの外側端面間の間隔Ｃ
は、蓋体６における操作体１０ａ，１０ｂの外側
端面間の間隔Ｄよりも若干大きめにしている。Ｅ
は固定軸９の長さ寸法を示し、Ｆは操作体１０ａ
の内側端面と固定軸９先端との間の長さ寸法を示
す。そして、この長さ寸法Ｆは、開口８ａの開口
８a′部分における内側端面と穴７ａを有する凹状
部３の側壁内面との間の寸法Ｇよりも若干小さ
い。

上記構成において、蓋体６を天板２に取付ける
には、まず、操作体１０ａを開口８ａにおける開
口８a′に挿入する。次いで、固定軸９を穴７ａに
挿入する。この挿入によつて、操作体１０ｂは開
口８ｂの開口８b′に挿入可能となる。

即ち、固定軸９を穴７ａに挿入していない状態
では、操作体１０ａは開口８a′に挿入できるもの
の操作体１０ｂは開口８b′に挿入できない。とこ
ろが、固定軸９は長さ寸法Ｅを有しており、固定
軸９を穴７ａに挿入することによつて、蓋体６全
体は穴７ａ側に移動する。この移動により、操作
体１０ｂは開口８ｂの開口８b′部分に合致し、よ
つて、操作体１０ｂは開口８b′に挿入できる。

両操作体１０ａ，１０ｂの挿入が完了した後
は、軸体１１を蓋体６の孔６ａを介して穴７ｂに
挿入する。これによつて、蓋体６の取付けが完了
了する。

蓋体６を閉成した状態は第１図に示す通りであ
るが、操作体１０ａ，１０ｂは蓋体６の回動によ
り、開口８ａ，８ｂの凹状部３側壁部分に移動
し、外部からは同等の大きさを有する開口８ａ，
８ｂの一部分が露出することになる。

なお、本実施例においては、洗濯機の蓋体の取
付けについて述べたが、洗濯機に限らず、あらゆ
る筐体等に備える蓋体の開閉構造に本考案を実施
できることは言うまでもなく、本考案は、要する
に凹状部分に開口部を有する取付板に対して蓋体
を取付ける技術に係るものである。

以上のように本考案によれば蓋体後端に設けた
操作体を挿入するために、天板等の取付板に幅寸
法の異なる開口を形成するという簡単な構成によ
り、固定軸を備えた蓋体の取付けを蓋体を変形さ
せることなく、きわめて容易に行うことができ、
作業効率の改善と組立工数の削減が図れ、しかも
上記開口が外部に不揃いに露出するのを防止で
き、外観上きわめて好ましいものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を洗濯機の蓋体取付けに実施し
た場合の一例を示す要部外観斜視図、第２図はそ
の蓋体を除去した状態の外観斜視図、第３図は同
要部の断面図、第４図は蓋体の裏面を示す平面
図、第５図はその天板の要部拡大斜視図である。 ２……天板（取付板）、３……凹状部、３ａ…
…底面部、４……開口部、６……蓋体、６ａ……
穴、７ａ，７ｂ……穴、８ａ，８ｂ……開口、８
a′，８b′……開口、９……固定軸、１０ａ，１０
ｂ……操作体、１１……軸体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央寄りに設けた凹状部底面に開口部を有して
   なる取付板と、前記開口部を開閉可能に前記凹状
   部内に配してなる蓋体とを備え、前記凹状部の一
   対向側壁にそれぞれ軸支用の穴を設けるとともに
   前記蓋体の後端側に対応する凹状部の側壁の両端
   寄りには凹状部の底面部に連らなる開口をそれぞ
   れ設け、前記蓋体の一対向端面の後端寄にには前
   記した軸支用の穴のいずれか一方に挿入される固
   定軸を設け、かつ、蓋体の後端には前記した２個
   の開口にそれぞれ挿入される２個の操作体を設
   け、前記固定軸が挿入されない凹状部の穴には、
   前記蓋体を貫通する着脱自在な軸体を枢支し、前
   記操作体が挿入される２個の開口の凹状部側壁に
   おける幅寸法を同一にし、その開口の凹状部の底
   面部側における固定軸の長さ方向での幅寸法を、
   他の開口のそれより大きく設定してなる蓋体の取
   付装置。