JPS6139230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、家庭用電気機器その他に対する把手
の取付構造に関する。

たとえばオーブントースタのような機器では、
外ケースの上板部と左右側板部とを別部材にて形
成することが多い。このような場合、上板部と左
右側板部とはねじ止め等の手段で結合しなければ
ならない面倒がある。

一方このような機器では、持運びに便利なよう
に左右側板に把手を取付けることが多いが、把手
を掴んで持上げたとき、両側板の、把手取付位置
に最も負担がかかることになり、把手取付位置が
変形し易い欠点があつた。特に外ケースの材料と
しては金属薄板を用いるのが一般的であり、この
ような場合は特に把手取付位置の変形が問題とな
つていた。

本考案はこのような事情を考慮してなされたも
ので、その目的は、外ケースの上板部と左右側板
部とを別部材で形成する機器において、上板部と
左右側板部との結合を容易化し、かつ外ケース
の、把手取付位置に変形等が生じ難い把手取付構
造を提供することにある。

すなわち、本考案に係る機器の把手取付構造
は、左右側板部の上部に係止孔を設けるととも
に、把手を、外ケースの側面上部から上面にわた
る角部を覆つて重なる断面略Ｌ字形状の重なり基
部と、各側板の上方に位置する手掛り部と、係止
孔に挿入する内向きの係止突起とを有して形成
し、その係止突起を係止孔に嵌合させるととも
に、重なり基部を外ケースの上板部にねじ止めし
てなるものである。

以下、第１図ないし第４図に示す実す実施例に
もとづいて本考案の詳細を説明する。

この実施例はオーブントースタの把手取付構造
に本考案を適用したものである。

第１図はオーブントースタの外観図、第２図は
正面方向より見た断面図、第３図は側面方向より
見た断面図を示すもので、外ケース１の正面側に
は蓋２がある。この蓋２は下端縁部を外ケース１
に対して枢支され、把手３を掴んで手前に引け
ば、被培焼物出し入れ口が開口する。また蓋２は
枠体４に耐熱性の透明板５を嵌め込んで構成され
ている。

また、前記蓋２の下方すなわち外ケース１の底
部には受け皿６が収容されている。この受け皿６
は引き出し式となつており、把手６Ａの部分が外
ケース１の正面パネルの一部を兼ねるようにデザ
インされている。

また、外ケース１の正面パネル７にはタイマー
セツト用つまみ８、熱量切換用つまみ９及び反射
板昇降つまみ１０が配設されている。タイマーセ
ツト用つまみ８は回転式のもので、電源スイツチ
を兼ねている。熱量切換用つまみ９も回転式のも
ので、培焼室内に配設された電気発熱体１１の回
路をスイツチ操作により切換えて、培焼室内の熱
量を複数段階に調節するものである。また反射板
昇降つまみ１０は正面パネルに縦長に設けられた
スリツト１２に沿つて上下にスライド可能となつ
ており、そのスライド操作により培焼室内の反射
板１３が上下動するようになつている。また培焼
室内には焼き網１４が配置されており、前記電気
発熱体１１はこの焼き網１４の下方位置と、前記
反射板１３の下面にそれぞれ２本ずつ取付けられ
ているものである。

前記外ケース１は、上板部５と背板部１６が１
枚の金属薄板で形成されるほか、左右側板部１
７，１８と、底板部１９と、前記正面パネル７は
いずれも別の金属薄板で形成されている。また底
板部１９と左右側板部１７，１８との重合部には
４本のゴム脚２０…が取着され、これらのゴム脚
２０…が底板部１９と各側板部１７，１８との結
合機能をも果している。

また、外ケース１の左右上端部には把手２１，
２２が取付けてあり、この両把手２１，２２間に
はトレー２３が着脱自在に保持されるようになつ
ている。なお、両把手２１，２２は左右側板部１
７，１８と上板部１５との結合機能をも果してい
る。

前記左右側板部１７と、把手２１，２２と、１
部材としての上板部１５、背板部１６とは、第４
図の如く結合されている。なお第４図は左方の把
手２１及び側板部１７の上板部１５に対する結合
状態を示すものであるが、右方の把手２２及び側
板部１８も上板部１５に対して同様に結合される
ものである。

すなわち第４図に示すように、側板部１７の周
縁部は内方へ折曲げられており、この折曲縁部２
４の上縁部には下方へ向う係止片２５，２５が折
曲形成されている。また、側板部１７の上端部に
は係止孔２６，２６が設けられている。そして上
板部１５の左右端部には、それぞれ１対の係止用
スリツト２７，２７及びねじ孔２８，２８が設け
られている。一方、把手２１は外ケース１の側面
上部から上面にわたる角部を覆うような断面略Ｌ
字形状をなす重なり基部３１を有しており（第２
図参照）、その上方位置には外側方向つて開口す
る手掛り部２９を設け、かつ、重なり基部３１の
側板重なり部位の内側には係止孔２６，２６に嵌
合する内向きの係止突起３０，３０を設けて形成
され、さらに、この把手２１はその内面側にトレ
ー支持部３２を有している。なお、各係止突起３
０は、下端に側板１７の内面に沿うように下方へ
屈曲した抜止め部３３を有し、トレー支持部３２
は、外側面に支持凹部３４を有している。

そこで、係止片２５，２５を係止用スリツト２
７，２７に挿入して、折曲縁部２４を上板部１５
及び背板部１６の端部に外側より重ね合せ、続い
て把手２１の係止突起３０，３０を係止孔２６，
２６に嵌合させ、重なり基部３１，３１の上板部
重なり部位に設けられた孔をねじ孔２８，２８に
それぞれ一致させ、それらのねじ孔２８，２８に
固定ねじ３５，３５を螺着すると、上板部１５と
側板部１７と把手２１の結合がなされることにな
る。

以上のような構成であるから、把手２１，２２
自身が左右側板部１７，１８を上板部１５に結合
する機能を有し、その結果、左右側板部１７，１
８と上板部１５とを結合するためのねじ止め箇所
をなくす、又は減少することができ、組立てを容
易にすることができる。

また把手２１，２２の手掛り部２９，２９に手
を掛けて持上げ、そのまま運搬することができる
が、この際、左右側板部１７，１８の上端を真上
に吊上げるようになるので、側板部１７，１８又
は上板部１５の、把手取付位置に負担がかかるこ
とはなく、これらの部分に金属薄板を用いた場合
でも変形を生ずるおそれはない。

以上実施例にもとづいて詳述したように、本考
案の把手取付構造は、左右側板部の上部に係止孔
を設けるとともに、把手を、外ケースの側面上部
から上面にわたる角部を覆つて重なる断面略Ｌ字
形状の重なり基部と、各側板の上方に位置する手
掛り部と、係止孔に挿入する内向きの係止突起と
を有して形成し、その係止突起を係止孔に嵌合さ
せるとともに、重なり基部を外ケースの上板部に
ねじ止めしてなるものであり、これによつて、別
部材である上板部と左右側板部との結合が容易に
なり、かつ外ケースの、把手取付位置に変形等が
生じ難いものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
オーブントースタの外観斜視図、第２図は同トー
スタを正面方向より見た断面図、第３図は同トー
スタを側面方向より見た断面図、第４図は上板部
と側板部と把手との結合関係を示す部分斜視図で
ある。 １……外ケース、１５……上板部、１７，１８
……側板部、２１……把手、２６……係止孔、２
９……手掛り部、３０……係止突起、３１……重
なり基部、３３……抜止め部、３５……固定ね
じ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外ケースの上板部と、 この上板部とは別部材にて形成された外ケース
   の左右側板部と、 各側板部の上部に設けられた係止孔と、 外ケースの側面上部から上面にわたる角部を覆
   つて設けられる断面略Ｌ字形状の重なり基部を有
   し、かつ、この基部に、各側板の上方位置に配置
   される手掛り部を設けるとともに、係止孔に嵌合
   する内向きの係止突起を設けた左右の把手と、 各把手を外ケースの上板部に固定する固定ねじ
   と、 を具備してなる機器の把手取付構造。