JPS6138886Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は防寒用つなぎ服に関するものである。

従来、後背部の上衣とズボン部との接続部に上
下方向に伸縮する伸縮性生地を設け、この伸縮性
生地を隠すために、伸縮性生地の外側にひだ状の
カバーを設けたつなぎ服が提供されている（実公
昭53−332号、実公昭53−25611号）。

ところが、このように伸縮性生地の外側をひだ
状のカバーでおおうと、現場で作業を行なうとき
など、このひだ部分が工具に引掛つて事故を誘発
しやすく、しかもカバーの縫着が面倒であるとい
う欠点がある。また、伸縮性生地は一般に防寒性
に劣るため、ひだの両側の隙間から外気が伸縮性
生地を通つて服の内側に侵入し、作業者の腰を冷
やすという問題がある。

本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもの
で、作業の安全性が確保でき、縫着が容易でかつ
保温防寒を図ることができる防寒用つなぎ服を提
供することを目的とする。

以下、本考案を実施例である添付図面にしたが
つて説明する。

図面は本考案にかかる防寒用つなぎ服の一例を
示し、袖なしの保温処理を施した上衣１とズボン
部２とを接続し、後背部の上衣１とズボン部２と
の接続部に上下方向に伸縮する伸縮性生地３を設
け、前立てにはフアスナー４を設けてある。

上記伸縮性生地３の内側には、第３図、第４図
に示すごとく上端および両側端が伸縮性生地３と
同時に上衣１に縫着された裏カバー５が設けられ
ている。この裏カバー５は滑りやすくかつ保温性
を有する生地で構成されており、上記縫着により
上方が開口した３個の袋が形成され、この袋の中
にそれぞれ懐炉６が収容されている。

このように伸縮性生地３の内側に袋状の裏カバ
ー５を設けることにより、伸縮性生地３を通つて
服の内側に入り込む外気を遮断するとともに、裏
カバー５内に収容した懐炉６により着用者の腰を
暖め、保温防寒を図るものである。また、伸縮性
生地３は外部に露出することになるが、安全面か
らみれば従来のひだ状のカバーを設けたもののよ
うに、工具が引掛る必配がなく安全である。しか
も、縫着作業も状に縫い付ければよく、簡単で
ある。

例えば、ひだ状のカバーを伸縮性生地３の内側
に設けることも考えられるが、これでは違和感が
あり着心地が悪い。そのため、ひだのないカバー
を伸縮性生地３の内側に設ければよいが、カバー
の上下端を伸縮性生地の上下端に縫着すると、伸
縮できないため、本考案では少なくとも上端を上
衣１に縫着したのである。特に、裏カバー５の上
端と両側端とを状に縫着すれば、裏カバー５が
下着等と摺接してもめくれ上るという心配がな
い。

なお、上記実施例では肩部にも伸縮性生地７を
設けたものを示したが、これは胴長な人にも適合
するように設けられたもので、袖なしのつなぎ服
には極めて有効である。伸縮性生地は、上記のご
とく腰部と肩部のほか、膝部（第１図参照）や肘
部（袖付つなぎ服の場合）にも設けてもよく、こ
の場合各伸縮性生地の裏側に上記と同様な袋状裏
カバーを縫着すればよい。

以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、腰部に設けた伸縮性生地の内側に少なくとも
上端を上衣に縫着した袋状裏カバーを設けたの
で、この裏カバーに適宜懐炉等を収容することが
でき、腰部の保温防寒が図れると共に、作業中、
工具等が引掛ることがなく安全であり、縫着も簡
単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる防寒用つなぎ服の正面
図、第２図はその背面図、第３図は第２図の−
線拡大断面図、第４図は第３図の方向矢視図
である。 １……上衣、２……ズボン部、３……伸縮性生
地、５……裏カバー、６……懐炉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後背部の上衣とズボン部との接続部に伸縮性生
   地を設けるとともに、この伸縮性生地の内側に、
   少なくとも上端が上記上衣の接続部近傍に縫着さ
   れ、上記伸縮性生地をおおうごとく垂下し、かつ
   上方が開口した袋状の裏カバーを設けたことを特
   徴とする防寒用つなぎ服。